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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

丸ごとコンサートの特徴がよく出た CD

2018年06月15日 | 楽聖様は偉大です
左の写真はジャケット表紙から。 右は裏面から。
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CD の再生時間は当初 74分だったのが 最近は 80分を超えるものまで発売されています。 74分に映像も再生可能だったのを、映像データ領域を使わないことで音声領域を増やし 80分以上を可能にしているのではないかと勝手に想像しています。

80分弱の一夜のコンサート・レングスを丸々ライヴ収録した CD を最近 購入し、聴いてみたら 構成・演奏・録音の三拍子が揃っていて、聴き応えがある CD でした。 ヴェンゲーロフのヴァイオリンは初めて聴きましたが、力強い音・美音が魅力的でした。
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バッハ パルティータ2番 (32分)、ベートーヴェン ソナタ9番「クロイツェル」(39分)、ヴィエニアフスキ スケルツォ・タランテラ、ブラームス ハンガリー舞曲1番 (後半2曲がアンコール曲目)。 マキシム・ヴェンゲーロフ (V)、イタマール・ゴラン (P)。 2012年4月 ロンドン・ウィグモア・ホール・ライヴ録音。 レーベル:Wigmore Hall Live (ロンドンのリサイタル専用 ウィグモア・ホールの独自企画レーベルで、2005年発足。 名演奏家たちのライブ記録音源を CD 化している)
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まず 当日のプログラムのメインが「クロイツェル・ソナタ」であるのは、はっきりしています。 けれど 演奏順はバッハから演奏されたのでしょう。 そこで10〜15分の休憩後、40分余りのメイン・プロを演奏し、後ほどアンコール曲を披露したものと想像します __ 全体で1時間半強と、普通のコンサートの長さです。

そうした構成がよく分かるような並びですね。 バッハもベートーヴェンもややゆったり目の演奏で、この2曲を聴いた聴衆はほぼ満足して、デザートに小品2曲をさらに聴いて その夜の食事、いや演奏を堪能したことでしょう。
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これを聴いて、ヴァイオリン・ソナタの王様が「クロイツェル・ソナタ」であるのを益々実感しました。 曲調が堂々として風格があり、二百年経っても これを超えるヴァイオリン曲はまだ出ていないのではないかと思います。 35〜40分を聴いていて飽きることがありません。

ウィグモア・ホール・ライヴのジャケットの作りもよく、新興 CD レーベルらしくないデザインもいいですね。 CD そのものにもカラー写真が印刷されていて、ジャケット並みの印刷品質です。大手 CD レーベルでも ロゴだけで普通はイラストも写真も印刷しません。

ただ 不思議なことに演奏が終わって拍手が入っていません。 演奏前の練習も録音して、それを CD 化したのでしょうか。 それと ロゴマークが、上半身裸の男性像を使ったりして “東南アジアっぽい” のが引っ掛かりますねぇ (東南アジア風が悪いというのではなく クラシック音楽と結びつけにくいのです)。
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ヴェンゲーロフは1974年 シベリアのノヴォシビルスク出身のロシアのヴァイオリニスト。 ユダヤ系で、イスラエル在住。 5歳からヴァイオリン教師に師事、その後伝説的な教師ザハール・ブロンに師事し、わずか10歳でポーランドのリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクールジュニア部門で優勝。 現在はロンドンで王立音楽アカデミーの客員教授を務めている。 使用楽器は1727年製のストラディヴァリウス「クロイツェル」(ウィキペディアから)
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実は ソニーから発売されている「前橋汀子 (V) とエッシェンバッハ (P) 共演のクロイツェル・ソナタとスプリング・ソナタ」も一緒に購入しようかと思ったのですが、ジャケ・デザインがあまりに悪く、購入を取り止めました。

あれでは ジャケットを見ながら聴いていると、演奏品質が劣化して聴こえてきそうで、購入意欲が萎んでしまいましたね。 あのジャケ・デザインを担当したのはソニーの歌謡曲部門担当の編集者じゃないかと想像します (私の偏見です)。

日本のクラシック部門の編集担当は、もっと欧米大手レーベルのデザインを研究して 彼らのデザインに負けないようなジャケ作りをして欲しいですね。 CD を再生する前から、好演奏を期待させないようなデザインは採用してもらいたくないです。

好演奏を期待させるような、ジャケ買いさせるようなデザインを作って欲しいと期待しているのですが __ 逆にいうと 私が “ジャケ買い” した CD や LP は過去にゴマンとあります。 その中には期待ハズレも幾つかありますが、でもジャケットがいいものは 演奏もいいものが多いです。

その意味では 私のジャケ見立ては今まで高い確率で当たっています。 これはワイン選びにも通じます。

今日はここまでです。

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