シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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LP 復活 … 鳴らしたくなるのは?

2022年12月01日 | オーディオの今は
上左から シモノフ指揮ロイヤル・フィル『春の祭典・火の鳥 組曲』(96年 Membran SACD)、デイヴィス指揮コンセルトヘボウ管『火の鳥 全曲』LP (79)、マゼール VPO (74)。 下は LP 盤『春の祭典』2枚。 手持ちバレエ曲 LP はこの3枚だけ。
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先日 レコード・プレーヤーを復活させたと書きましたが、そうなると聴いてみたくなるのが、デモ効果満点のストラヴィンスキーの3大バレエ曲、特に『春の祭典』です。 人によっては R. シュトラウスの『ツァラトゥストラかく語りき』か、ショスタコ『革命』交響曲第4楽章、ストラヴィンスキー『火の鳥』などなど やたらウルサイ曲になってしまうでしょう。

でも『ツァラ』は出だししか聴かない人が殆どで、最後まで聴き通すオーディオ・マニアは少ないと思います。『火の鳥』も最強音はほんの一部ですから聴き通すのも大変です。

有名な『運命』出だしは弦楽器のみで、意外と大きな音にはなりませんからデモ向きではありません。 マーラー1番の最後は大太鼓の連打がありますが、ほんとに最後だけです。 蛇足ですが ハイドン103番交響曲『太鼓連打』なんて、ちっとも面白くありません。 どこが連打?

となると ほぼ全曲大きな音が続くのは『春祭』になってしまいます。 私の手持ち LP は2枚だけ、マゼール指揮クリーヴランド管 (CO) のテラーク盤 (81 ドイツ製) とコリン・デイヴィス指揮コンセルトヘボウ管のフィリップス盤 (77 オランダ製) です。 『ペトルーシュカ』は LP 時代 面白いとは思わなかったのでありません。

マゼールは VPO と DECCA に録音 (74) していますが、まるで評判にならないですね。 有名楽団なのになぜ?と逆に不思議に思ってしまいます。 いや そのスジでは隠れた名盤かも … 冒頭画像の右隅にジャケを貼り付けました (いずれブログに載せるかも)。


保有 CD 盤の『春の祭典』15種です。 上段左から インバル/フィルハーモニア管 (89)、ティルソン=トーマス/ボストン響 (72)、カラヤン BPO 2種 (63/75)、次段 大植/ミネソタ管 (96)、マゼール CO (※)、デイヴィス/コンセルトヘボウ管 (※)、バーンスタイン LSO (72)、3段目 ドラティ/ミネアポリス響 (59)、ドラティ/デトロイト響 (81)、バーンスタイン/イスラエル PO (83)、小澤/シカゴ響 (68)、最終段 ブーレーズ CO (69)、ブーレーズ CO (92)、アバド LSO (76) です (LSO はロンドン響、ミネアポリス響とミネソタ管は同じ、※は LP と同音源)。 この中に並べ忘れましたが、SACD 盤もあります。 あんまり感激しませんでしたが (冒頭画像の隅に貼り付けました)。
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特に広いダイナミックレンジで聴けるのが „大植/ミネソタ管“ で、マイナーなレーベル Reference Recordings による24ビット録音です。 CD 復刻のマゼール盤は不思議なことに、LP 盤の方が生々しく感じられます。 全体的にいえる事は、お手軽な CD で聴くよりは LP 盤で聴く事をお勧めします。

また この曲は実演で聴くと、もっと凄い体験が得られる事を請け合います。 私は1度だけ生演奏を聴きましたが、びっくりしましたね。

楽曲について ウィキペディアから拾いました __
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オーケストラ付きのバレエ版の上演は5管編成の版しかないので、非常に予算がかかり オケピットもそんなに入れないのでめったに生で上演されることはない。 日本ではほとんどが録音による上演である。 ストラヴィンスキーは、『火の鳥』と『ペトルーシュカ』では楽器編成を縮小して改訂したが、『春の祭典』だけはそれがない。

現在 主に使用されるのは1967年版であるが、指揮者によって好みが分かれる。 また複数の版を折衷することもあり、例えば ロバート・クラフトは1967年版に対して1913年版に基づく変更を加えて演奏している。

ショルティが何故改訂したのか=どの版を使えば良いのかクラフトに質問した際、「(終曲に代表される) 変拍子をストラヴィンスキー自身が指揮出来なかったため」という返答があった。 事実 ストラヴィンスキーが振り間違えている録音も初期に存在する。 最後の生贄の場面は作曲者が振れなかったので、面倒くさくて全部4分の4拍子で振ったという指揮者の間の逸話が今でも残っている。

小澤征爾が1968年7月にシカゴ響を指揮して録音する直前、ストラヴィンスキーがこの曲特有の複雑な変拍子を、ごく簡明な、単純な拍子構造に書き変えた版を作り、小澤はストラヴィンスキーの要請に応じて、それをコンサートで指揮したのち、小澤が録音にあたって準備していた旧来の版とともに、並行して録音した。

しかし 小澤はオケのプレイヤーたちともども、その芸術的価値を疑問視し、結果 この新版はレコードとして発売されず、版自体も陽の目をみることなく今日に至っている。 これが作られた理由としては、経験の浅い学生オケなどでも演奏できるように、ということがあったらしいが、小澤とともにこれに触れたレナード・バーンスタインは、楽曲の著作権保護期間を延長したいがための行為だと、不快感をあらわにしていた。

カラヤンが現代曲を得意にしていた岩城宏之に対して、「どのように『春の祭典』の変拍子を振ればいいのだろうか?」と相談しに来たことがあった。 この曲を完全に暗譜で楽々と指揮したのはロリン・マゼール。
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今日はここまでです

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