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原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

【告発!検察「裏ガネ作り」】この捜査報告書が根拠となって逮捕状が発付。しかし、見て驚いた。弁護団も目を丸くした。 ※58回目の紹介

2017-01-24 22:00:29 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。58回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

13 暴かれた「謀略」の構図 P178~

 さて、公判は年末から渡眞理利忠光の証人尋問が始まっていた。渡眞利証言は検察にとってただひとつの証拠である。これが崩れると、検察の敗北になるだけでなく、口封じのでっちあげ逮捕が”逆立証”されることになる。それだけに、検察も必死だ。

 大阪地検は公判部副部長の大島忠郁部長を立会主任検事とし、私の事件の捜査主任検事だった大仲土和副部長の特捜部副部長に昇進させて、それに若い相馬博之検事を加えて3人で本件裁判に専従させる、万全の態勢を組んで公判に臨んできた。

 そして第5回公判(平成14年12月6日)から、いよいよ渡眞利に対する検察側の主尋問をはじめたのである。

 予想されたとおりだが、渡眞利は検察官の主張に沿った証言を立て板に水のように述べ立てた。それは、まるでシナリオのあるドラマのような証言だった。検察は渡眞利証言を唯一の証拠に犯罪を立証しようとしているのだ。

 実はこの第5回公判の直前に、弁護団が執拗に要求していた大仲検事の「操作報告書」がようやく開示された。この捜査報告書が根拠となって逮捕状が発付された。その意味ではきわめて重要な資料である。しかし、見て驚いた。弁護団も目を丸くした。私も30年近く検事をやってきたが、このような捜査報告書はみたことがない。端的にいうとこの報告書は、後述する渡眞利の「情報メモ」に、これも後述する大嵩高裁から取り寄せた競売マンション落札に関する「民事記録」をつなぎ合わせて作文しただけのものなのだ。証拠らしいものはないもない。関連調書も、ただの1通もないというシロモノだった。

 いやはや、これでは検察側が弁護側に開示したくないのも当然だろう。

 これがいかにすごいことか、一般の人にはよくわからないかもしれないが、法曹関係者にはご理解いただけると思う。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(暴かれた「謀略」の構図)は、

2017/1/25(水)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】拘置所の鉄格子から見る風景は正月も変わらなかった ※57回目の紹介

2017-01-23 22:00:31 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。57回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

12 独居房で迎えた正月 P174~

 カレンダーも新しくなった。即刻、公判日をメモした。1月から6月までの半年分だ。折り詰めのほかに弁当箱が配られた。いつもの弁当箱だが中は白飯だった。普段は麦飯で、糖尿病なので量も少なくおかずは減塩なのに、さすが正月元旦は違うと感心する。ひさしぶりに白飯を食べた。

 午前9時ころから、ようやくラジオ放送が流れだした。内容は拘置所で編集したものである。一般のラジオ局が流している電波とは違うのである。琴のメロディーが流れている。よく聞く正月用の琴のメロディーである。私は音楽は苦手でなんの曲かよくわからない。聞いていると少しは心もなごむ。ホッカイロを一つ上着のポケットに入れた。それが唯一の暖である。ほかには何もない。毛布1枚を4つ折りにして座布団がかりにした。あとはいつもと同じ、30センチ×50センチの木の机があるだけだ。

 朝食が済むと、それから何をしようかと迷う。文庫本が5冊あった。正月休みは特別に5冊まで差し入れが許される。週刊誌が2冊ある。それらを読んで過ごすことにした。

 そして2日目からは、また、いつもと変わらぬ毎日が始まったー。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(暴かれた「謀略」の構図)は、

2017/1/24(火)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】拘置所の鉄格子から見る風景は正月も変わらなかった ※56回目の紹介

2017-01-19 22:00:24 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。56回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

12 独居房で迎えた正月 P171~

 平成15年1月1日ー。

 拘置所の鉄格子から見る風景は正月も変わらなかった。いつも高層マンションと高層ビルが見える。空は曇り空である。静かな朝だった。騒音も人の声も聞こえない。鳥の鳴き声がわずかに聞こえる。遠くで救急車の音もかすかに聞こえた。新しい都市を迎えても独居房の中も何も変わらなかった。正月だからと言って何かがあるわけでもない。

 昨年は最悪の年だった。今年は最良の年にしようと誓いを立てる。検察との闘いは、まだ始まったばかりである。

 鉄格子の先10メートルくらいの拘置所内の建物の上に、鳥が3羽とまっていた。鳥は自由に空を飛んでいる。私には自由はない。でっちあげとつくられた事件で勾留されたままだ。真相は私にしか分からない。しかし、今年はこの真相を広く知らしめたいと思う。

 目が覚めてしばらくすると、正月用の折詰が配られた。紙でつくられた2段重ねの箱である。2段とも中は3つに区切られ、正月らしいえび、栗、タケノコ、かまぼこ、エビフライ、数の子、鳥のからあげなどが入っている。いつもの朝食とは違う。

 これでも1500円から2000円くらいはするだろう。タダで食べさせてもらっているのである。贅沢は言えない。それにしてもお屠蘇くらいはほしいものだ。雑煮も配られたが、モチが2つ入っているだけだった。具は何もなく、具と思ったら自分の目が汁の中に映っていた。カマボコを食べてみた。よくも悪くもない。どこでも市販されているものである。ただ見た目は美しく盛られている。賞味期限が「1月2日19時」となっていた。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/20(月)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】「ここで細く長く生きろというのか」不覚にも涙がこぼれた ※55回目の紹介

2017-01-18 22:00:25 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。55回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

12 独居房で迎えた正月 P171~

 12月27日は役所の御用納めの日である。面会も差し入れも、そして所内の購入も、来年の1月6日まで10日間ほどできない。せめて年末年始だけは家族と共に迎えたかったと思っていたのにー。

 やがて大晦日を迎えた。数日前から読書三昧の日々に入っている。それは無為だが贅沢な時間ではあった。夕食にはなんと年越し蕎麦が出た。「ここで細く長く生きろというのか」不覚にも涙がこぼれた。

 保釈請求却下に対し、弁護人において抗告申請をしたが、これも却下された。否認して真実を追求すれば、必ず人質裁判になるのが日本の司法の実情なのだ。私も現職時代は外から見ていたが、これほど酷いとは思わなかった。真実を追求するには多くの精神的・肉体的犠牲を伴うのである。

 しかし、年明けから渡眞利忠光に対する弁護側の反対尋問が始まり、新たな展望をが見え始めた。それは後に詳述するとして、拘置所で初めて迎えた正月についても少し書いておきたい。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/19(木)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】同じ拘置所に収容されている被告は、ほぼ全員が死刑、無期懲役が予想される重罪犯 ※54回目の紹介

2017-01-17 22:00:17 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。54回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

12 独居房で迎えた正月 P171~

 そういえば、知人が差し入れてくれた本の中に、偶然にも5舎4階について書かれている部分があった。その本によれば、5舎4階に収容されている被告は、ほぼ全員が死刑、無期懲役が予想される重罪犯らしい。房の番号は不明だが、以前に冤罪死刑第1号の免田栄氏が収容されていたとのこと。また、今でも何人かの確定死刑員がいて、日々息をひそめながら暮らしているらしい。私の隣房も懲役10年の確定因だった。

 やがて12月の声を聴くようになると、房内は急に寒くなった。夏のサウナ部屋は冬は冷蔵庫になるのだ。忠臣蔵討ち入りのころに「桐灰カイロ(24時間持続)」の購入許可が出された。私も早速10袋購入し、夜は身に着けて眠ることにする。また、毛布も1枚追加支給された。しかし、入浴は週3回から月曜日と水曜日の週2回に減らされた。

 拘置所内では四季の移り変わりは、体感によって知るだけである検討。鉄格子の隙間から見る外の眺めには、樹木など1本もないのである。あとは空の色が変わるくらいだけである。

 勾留が250日近くなったころから、持病の糖尿病がさらに悪化しだした。血糖値が高値安定してしまい錠剤で抑えるのも限界に達したようだった。医師はインシュリン注射の検討も始めた。独居房でのストレスが余計に血糖値を上げるとのことだが、このまま獄死するわけには絶対いかない。病魔は気力と家族の絆で克服しなければならないのだ。

 それにしても検察はこんな私の保釈請求を、なぜ執拗に反対し続けるのだろう。「事故(自殺)は困るが、病死なら構わない」とでも思っているのか。正月は間近に迫っている。しかし、自由は遥かに遠い。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/18(水)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】拘置所での暮らしぶりについて少しまとめて書いてみよう ※53回目の紹介

2017-01-16 22:00:11 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。53回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

12 独居房で迎えた正月 P170~

 ここで拘置所での暮らしぶりについて少しまとめて書いてみよう。

 真夏のうだるような暑さも、接見禁止が解除されるころには、朝夕の肌寒さが気になり始めた。勾留200日目くらいには、自殺防止の部屋から少しはましな「5舎4階40号室」という部屋に移動させられた。勾留所内では部屋の移動を転房と言っていた。私物と寝具類を持っての引っ越しである。天井には相変わらずモニターが付いていた。しかし、水道には蛇口が付き、衣類を吊るすフックもあった。

 そして、何よりも有難いのは陽がよく入ることであった。ここならきびしいことが予想される冬にも耐えることが出来るだろう。すぐ隣が風呂場というのも悪くない。週2回の入浴日には、自分以外の人の生活音が湯気の向こうから身近に聞こえて来るというものだ。

 ここからも鉄格子の向こうに、周辺市街の高層マンションやビルが見える。とくに秋に夜長の中では、1つひとつの明かりまでもくっきりと見える。一方、私の部屋の蛍光灯は暗くて満足に本も読めない。ラジオ放送は就寝の午後9時までで、減灯と同時に切られてしまう。あとは布団の中で1時間ほどぼんやりと過ごし、10時ころにやっと目を閉じるのである。薄暗いが明かりは24時間ついたままだ。

 あとは天井のモニターの回転音と、どこかの部屋の咳きと、夜勤看守のかすかな足音が聞こえるだけの静謐さの中で、獄中経験作家の安部譲二氏の言う「塀の中の収容者が許される自由は、息を吸って吐くことと、夢を見ることだけ」の1つ、夢を見る自由を得るための眠りにつくのである。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/17(火)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】独居房に何日も入られていると、だんだん頭が混乱”やってない罪を認めて自由を得るか” ※52回目の紹介

2017-01-12 22:00:08 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。52回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P113~

 長期勾留されると私だけの問題ではなくなってくる。私は最初に起訴された5月10日付で懲戒免職となった。給料はもちろん退職金も支払われない。妻は親戚から多額の借金をした。家族らの生活もある。それが崩壊する。無用な長期勾留は多くの悪害を流すだけだ。

 しかも、今回の事件は虚構のストーリーをでっちあげた渡眞利の供述が真実とみなされ、私より先に保釈となった。これをどう考えればいいのだろうか。やっていもいない罪を認めて自由を得るのがいいのだろうか。最後まで潔白を主張し、堀の中に居つづけるのがいいのだろうか。本当にやっていないのなら、無実を主張し続けるべきだとたいていの人は思うだろう。しかし、独居房に何日も入られていると、だんだん頭が混乱してくる。

 おまけに接見禁止がついているから、弁護人以外の人と会うこともできない。家族と会うことももちろんダメだ。接見禁止の理由も、証拠隠滅の恐れがあるというものだ。しかし、勾留されていて何が証拠隠滅なのだろうか。私も現職検事の時は同じように接見禁止の請求をしていた。勾留されて初めてよくわかった。接見禁止がいかに非人道的かということが。しかしこの間、失われたものはあまりにも寛大である。回復することは不可能であろう。

 当事者主義の立場をとる刑事訴訟法の建前からすると、起訴後に被告人だけを人質的に勾留するのは絶対におかしい。

 当事者主義とは、戦前の旧刑訴法における職権主義の反省から生まれたもので、裁判で何を裁判対象となるのかを当事者に決めさせ、それに関する証拠の提出も当事者に委ねようとする考え方である。

 当事者主義構造に照らせば検察と被告(弁護人)は対等の立場で攻防させなければならないはずだ。しかし実際は最初から大きなハンディを背負っている。私も同じ立場だったからよくわかるが、検察は強大な権力をもっている。そして、弁護人は弱い。検察は呼び出しをするだけで関係者の話を集められるが、弁護人は接触するだけでも容易でない。とくに今回のようなでっちあげ事件では、弁護人は最初から調査をやりなおさなければならないのだ。私が主張する真実のストーリーに添った証拠取集も必要なのに、被告人(私)が勾留され、人質にとられているので、それもままならない。長期勾留による人質裁判は、このように当事者主義構造にまっこう反するものだ。

 検察の目的は明らかだ。私が保釈されるとまたマスコミが騒ぎ出し、検察首脳の「裏ガネ疑惑」と「口封じ逮捕」が蒸し返されるのを恐れたのだ。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/16(月)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】知人に送った手紙。これがはたして罪証を隠滅する恐れがあるものか、読者の判断を求めたい ※51回目の紹介

2017-01-11 22:00:34 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。51回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P112~

 検察官宝島社発行の別冊宝島『暴走する「検察」』に三井前大阪高検公安部長が拘置所から出した直筆の手紙」と題した記事掲載され、それが罪証隠滅する恐れありと主張したらしいのだ。裁判官は検察の主張を認め、保釈を却下したという。その手紙を全文引用してみたい。これがはたして罪証を隠滅する恐れがあるものか、読者の判断を求めたい。

<お世話人になっています。

 私の不徳のいたすところでご迷惑をおかけしました。本日(11月5日)接見禁止が全面解除になりました。T(手紙では実名 筆者注)証言の結果でしょう。これで第一次逮捕勾留は無罪でしょう。後は収賄ですが、そもそも真っ白な事件ですので渡眞利供述のみで立証できるはずもないのです。

 真実は必ず明らかになります。検察は自らの犯罪の発覚を恐れ私を逮捕しましたが、結果は検察の敗北でしょう。

 ただ私は悪徳刑事とされましたが、これからは原田総長と刺し違える覚悟でこの問題に取り組んでいきます。検察の裏金問題はこれからです>


 右の手紙は私がある知人に出したものだ。その知人が出版社の取材に応じたらしい。私は本が発行された後に、弁護人から差し入れがあって知ったのである。

 この手紙のどこに罪証隠滅する恐れがあるのであろうか。通常の健全な常識で判断してほしい。私の胸の内を手紙に託して知人に送っただけである。その内容もこの記事をみて本件事件の関係者が罪証拠隠滅をするであろうか。関係者はすべて服役しているか、勾留されているのである。しかも、渡眞利忠光については敵対証人なのである。

 しかしこれが「人質裁判」の実情である。検察はできるだけ長く私を封じ込めておきたいのだ。それだけ捜査に自信がない証拠である。しかし当事者である私の人権はどうなるのか。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2017/1/12(木)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】私は真実を主張しても、それは「否認」とみなされ、10か月以上も勾留 ※49回目の紹介

2017-01-05 22:00:08 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。49回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P109~

 繰り返すが、渡眞利の虚偽の供述以外に私がホテル「グランドカーム」に入ったという証拠すらない。伝票や領収証のたぐいもない。こんな操作はいまだかつて経験したことがない。とにかく事件をでっちあげ、私が否認しているという構図をつくり、長期にわたる接見禁止と保釈却下(長期勾留)を勝ちとろうということなのか。

 しかし私は架空の話をすることも、架空の話を認めることもできない。正義と真実は私にある。しかし、裁判所は私が事件を否認しているとみて、保釈を認めず、接見禁止も解除しようとしない。こんな理不尽なことがあるだろうか。いや、それもこれも自ら体験することで初めて気づいたことだ。これが日本の司法の現状なのだ。

 平成14年6月21日、”贈賄側”である渡眞利忠光の初公判が行われた(起訴は私と同じ5月30日)。

 渡眞利は検察側の主張を全面的に認めたため、ほどなく保釈保証金200万円と積んで保釈となった。9月24日には懲役5か月の有罪実刑判決を受けて即日収監され、翌15年2月22日に出所した。

 一方、私は真実を主張しても、それは「否認」とみなされ、10か月以上も勾留されることになった。検察の主張を認めれば、それが嘘でも保釈となる。釈然としない。しかし長期勾留されていると、ウソでも認めて保釈になりたいという気持ちが生まれる。人間として無理からぬところである。

 とくに独居房での勾留は肉体的・精神的にも耐え難い。私も入って初めて思った。否認して争えば長期勾留されるというのが日本の裁判の実情である。ここに免罪が作られる余地があるとつくづく思った。検事も裁判官も1度、独居房に入るといだろう。私も自分が入るまでは想像もできなかった。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2017/1/10(火)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】これは暴力団関係者がよく使う手口である。裏付け不可能な「死者」を持ち出し人を追い込む ※48回目の紹介

2017-01-04 22:00:31 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。48回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P108~

 これがふつうの捜査なら、「グランドカーム」という新たなホテルが出てきた段階で、検察はすぐに私に質問し直し、真実かどうかを確認しようとするはずだ。ところが水沼検事は「グランドカームについてはいっさい聞いてこなかった。なぜか。

 私に尋ねれば、そんな名前のホテルは見たことも聞いたこともない」と完全否定されることがわかりきっていたからだ(つじつまの合わない供述を、事実をねじ曲げ、無理やり話しにしたのだから当然だ)。いずれにせよ、

「勤務中にデート嬢と情交」

 という、検察にとってもっともおいしい部分は、初めから「幻」だったのである。

 ついでだから、この件についてもう少し述べておこう。

 その後の弁護人の調べなどで、渡眞利が私に”あてがった”というデート嬢は、平成13年12月に殺害されていることもわかった。それは中国人元中学生による殺人事件として、大阪で大々的に報じられた事件の被害者だったのだ。

 なんたることだ。あw足しが勤務時間中にデート嬢と状況したと供述しているのは、渡眞利ただ1人である。その真偽を確認するには、私と情交したとされるデート嬢に聞いてみるのがてっとり早い。ところが、その彼女はすでに亡くなっていて私の身の潔白を証言することができない。これは暴力団関係者がよく使う手口である。裏付け不可能な「死者」を持ち出し人を追い込む。検察はいつからか暴力団の真似事をするようになったのか。

 これが筋書なのであろう。しもこのでっちあげは氷山の一角でしかないのである。大阪地検特捜部ではこんな捜査をしていたのか。いや捜査ではなく、いかにして真実らしくでっちあげるかの作業である。この国に検察を告発する機関が生まれない限り、暗黒時代は連綿と続くに違いない。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2017/1/5(木)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】起訴状を見ると「事実」そのものがすり変わっていたのである ※47回目の紹介

2016-12-28 22:13:22 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。47回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P107~

 検察は私を収賄などで再逮捕したときの拘留請求で、問題のデート嬢接待が行われたのはホテル「チャペルシンデレラ」だと特定していた。勾留状にも,<7月中旬ころ、天王寺区上汐のホテル「チャペルシンデレラ」において情交の機会提供があった>、などと書かれていた。渡眞利が捜査段階でそう供述していたからだ。ところが起訴段階では、私が情交したとされる場所が、いつのまにかホテル「グランドカーム」に”変更”されていたのである。通常の捜査をしていれば、こんなことはあり得ない。

 取り調べ段階で、私が水沼検事からホテル「チャペルシンデレラ」について聞かれたことはすでに書いた。それもたったの1度、

「昼間、チャペルシンデレラというホテルに行っていませんか?」

というようなことを聞かれただけだ。私が、

「それは、土曜か日曜日ですか」と聞き返すと、

「いや昼間でなくても夜でもいいですが・・・」

と、何やらわけのわからない応答をしたのでよく覚えている。

 水沼検事から「チャペルシンデレラ」の件で質問があったのはそれだけである。「グランドカーム」というホテルについてはいっさい聞かれていない。

 ところが起訴状を見るとホテル「チャペルシンデレラ」の名前は消え、<7月中旬ころ、北区兎我野町のホテル・グランドカームにおいての情交提供の機会>と、「事実」そのものがすり変わっていたのである。

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2017/1/4(水)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】いくら「優秀」な検事が作文したとはいえ、その供述内容のほとんどが虚偽・虚構である ※46回目の紹介

2016-12-27 22:00:27 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。46回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P106~

 気候もだいぶ暖かくなってきた6月20日ころ、検察官が本件公判廷に提出予定の証拠書類などのコピーが弁護人を通じて差し入れられた。私は渡眞利忠光がどんなことを言って贈収賄事件をでっちあげているかがいちばん気になっていたので、まずその関係部分の調書を読んだ。

 いやはやびっくりした。私の予想をはるかに超えていた。このでっちあげは渡眞利1人でできるものではない。でっちあげの内容がなかなかよくできている。いや、よくできすぎている。検事に誘導されながら、供述がなされたことは明らかだった。つまりこの事件は渡眞利と検事の合作なのだ。取り調べの担当検事をみると大坪弘道検事だった。私も知っている「優秀」な検事である。

 いくら「優秀」な検事が作文したとはいえ、しかし、その供述内容のほとんどが虚偽・虚構である。必ずほころびが出る。

 その最高の傑作は、私が勤務時間中にホテル「グランドカーム」でデート嬢の接待を受けたという一件である。

 検察が主張するストーリーは、大雑把に言うとこうだ。まず、渡眞利私の「検事としての力」(職務検限)を利用することを目的に、飲食などの饗応を繰り返し、私はその目的を知りながら接待を受け続けた。その際、私がデート嬢を世話するようにと要求したとして、検察は飲食はデート嬢の接待が「賄賂」にあたると主張している。

しかし、先に述べたように検察側の根拠は渡眞利の供述しかなかった(公判でも渡眞利供述以外の証拠は出ていない)ので、初後半でに何とか少しでも「まし」な話に仕立て直す必要があった。そんな通常では考えられない苦心の痕跡が、この「グランドカーム」の一件にくっきりと残っていたのである。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2016/12/28(水)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】新聞や週刊誌などの定期刊行物の購読が禁止されていたのは「証拠隠蔽の恐れがある」という理由だった ※45回目の紹介

2016-12-26 22:00:47 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。45回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

6 異常な取り調べ P103~

 新聞、雑誌を読めるようになって、少しは人間らしさを取り戻した気になる。新聞は朝ゆっくりと1時間くらいかけて読む。どうせ何もすることはない。週刊誌も隅から隅まで読む。文庫本も週3冊まで読める。文庫本もだいぶ読んだ。

「週刊朝日」副編集長の山口一臣氏から歴史小説の差し入れがあった。楽しく読ませてもらった。ウーロン茶の差し入れも何人かからあった。独居房に長くいるとそういうささいなことが本当にうれしいものである。人の温かみを感じる。感謝したい。

 それまで新聞や週刊誌などの定期刊行物の購読が禁止されていたのは「証拠隠蔽の恐れがある」という理由だった。新聞を読むことと罪証隠滅と、どういう関係にあるのかよくわからない。とくに私の事件の場合は、どんな関係があるのだろうか。よくわからないことをするのが裁判官だとつくづく思った。やはり何年から弁護士を経験した人の中から裁判官を選任する法曹一元化がいいのだろうか。自分が勾留されて初めて思う。

 ところで、接見禁止が一部解除されたといっても、まだ弁護人以外の人との接見はできない。家族ともダメである。衣類の差し入れなど、日常的なこともすべて弁護人を通じなければならない。とにかく生活のすべてが煩雑だった。

 サッカーのワールドカップも楽しみにしていたのに、残念だ。プロ野球は阪神ファンで、ある。昨年(平成13年)は頑張っていた。その前の年は甲子園球場に5、6回は行った。娑婆にいれば、それ以上、行ったであろう。もちろんテレビはないし見る機会もない。まれにプロ野球のラジオ放送があった。しかし午後9時にはその放送も打ち切られ、明かりも滅灯されて就寝しなければならない。未決収容者は7時30分起床、7時40分点検、8時朝食、12時昼食、16時30分夕食、16時50分点検、17時30分仮就床となっている。毎日、同じ日課である。変わることのない日々が何日も何日も続いていた。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(検察側の裁判戦術)は、

2016/12/27(火)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】新たに入った木の台で食事をする。その上で物を書く。それより前はトイレの木蓋の上で書いていた ※44回目の紹介

2016-12-21 22:00:11 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。44回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

6 異常な取り調べ P101~

 そのころになると、ようやく広さ30センチ×50センチ、高さ30センチほどの木の台が1つ入った。以前は段ボール箱であった。新たに入った木の台で食事をする。その上で物を書く。それより前はトイレの木蓋の上で書いていた。歯ブラシも中に入った。石けんも入った。徐々に生活環境が改善された。所内用語でいうと、一部、処遇緩和がなされたのである。

「未決収容者生活のしおり」というのが独居房に置かれていた。

 生活心得、未決拘禁の目的、入所、給養、領置、購入、差し入れ、宅下げから、保険・衛生、医療、賞罰、苦情および不服申し立て、処遇、外部交通、請願作業、保険、出所、出廷など、あらゆることがわかるように説明がされている。しかし、これらの用語の中には一般的には意味不明なものもあるかと思うので、いくつか簡単に説明をしておこう。

 給養というのは、食事、生活用品など、官(施設)側が支給することを示す。領置とは自分の手許にはおかない私物を預けること。宅下げは、私物を家族、知人など外部の人に持って帰って貰う手続きのことである。外部交通は、面会や手紙の発受のことだ。請願作業は、金を持っていない収容者が施設側に願い出て、袋貼りなどの簡単な作業によって、金を得ることをいう。

 入浴は週2回で夏期は3回になる。入浴時間は15分だけ。戸外運動は、休日、入浴日、雨天以外は毎日実施される。時間は30分である。医療施設もとりあえずある。私は糖尿病で薬の投与を受けていた。

 また、6月中旬になって接見禁止の一部が解除され、新聞、雑誌の購読が認められるようになった。それまでは書物を読むことも禁止されていたのだ。(ちなみに所内用語では、『文書、戸画の閲読禁止』という)7月10日から朝日新聞の朝夕刊を読み始めた。「週刊文春」「週刊朝日」の購買も始めた。ようやく社会の出来事がわかるようになった。それまでは社会と完全に遮断されていた。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(異常な取り調べ)は、

2016/12/26(月)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


【告発!検察「裏ガネ作り」】検事の思うままの調書がつくられてしまう。それが致命傷となる ※42回目の紹介

2016-12-19 22:00:13 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。42回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

6 異常な取り調べ P99~

 結局、収賄事件に関する私の調書は1通もつくらせなかった。調書を作成するか否かは被疑者側の問題である。今回のような意図的な捜査で被疑者が調書をつくらされるのは自殺行為だ、と先に書いた。大阪城の堀が埋められ裸城となるのと同じだからだ。裸城では戦はできない。公判は闘いだ。相手も必死だから、こちらも必死にならざるを得ない。こんな状況で券面調書をつくられたらどうなるだろうか。

 被疑者調書はいわば被疑者側の言い分である。しかし、相手(検察)は私に何も知らせずに私の調書を取ろうとする。そんなことをしたら闘いは負けたも同じだ。

 検察がその調書に書かれた「言い分」をズタズタにする”逆裏付け”捜査をすることが必至だからだ。私も30年近く検事生活をしてきたから、それは痛いほどよくわかる。

 調書というのは検事の都合のいいようにつくられる。都合のいいところが協調され、都合の悪いところは省かれる。裁判官はそれを見て、調書化されていない(検察にとって都合の悪い)部分は、そのような供述がされていないとみる。もちろん、実際はそうではない。調書かされていないだけだ。

 法廷でいくらそのことを証言しても、

「君は検面調書ではそんなことは言ってないではないか」

 と言われるだけだ。検面調書に書かれていないのだから、そんな事実はないのではないかという論法である。

「そんなことはありません。検事さんにはきちんとお話ししているはずです」

 と言っても後の祭りだ。

 一般の人が検事の取り調べを受けると法律的に何が重要なのか、何が重要でないのかがよくわからない。そこで検事の思うままの調書がつくられてしまう。それが致命傷となる。したがって調書は作成しない方がいい。しかし、保釈が難しくなることは覚悟しなければならない。それが日本の裁判の実情である。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(異常な取り調べ)は、

2016/12/20(火)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」