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【告発!検察「裏ガネ作り」】独居房に何日も入られていると、だんだん頭が混乱”やってない罪を認めて自由を得るか” ※52回目の紹介

2017-01-12 22:00:08 | 【告発!検察「裏ガネ作り」】

*『告発!検察「裏ガネ作り」著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。52回目の紹介

口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~

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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介

7 検察側の裁判戦術 P113~

 長期勾留されると私だけの問題ではなくなってくる。私は最初に起訴された5月10日付で懲戒免職となった。給料はもちろん退職金も支払われない。妻は親戚から多額の借金をした。家族らの生活もある。それが崩壊する。無用な長期勾留は多くの悪害を流すだけだ。

 しかも、今回の事件は虚構のストーリーをでっちあげた渡眞利の供述が真実とみなされ、私より先に保釈となった。これをどう考えればいいのだろうか。やっていもいない罪を認めて自由を得るのがいいのだろうか。最後まで潔白を主張し、堀の中に居つづけるのがいいのだろうか。本当にやっていないのなら、無実を主張し続けるべきだとたいていの人は思うだろう。しかし、独居房に何日も入られていると、だんだん頭が混乱してくる。

 おまけに接見禁止がついているから、弁護人以外の人と会うこともできない。家族と会うことももちろんダメだ。接見禁止の理由も、証拠隠滅の恐れがあるというものだ。しかし、勾留されていて何が証拠隠滅なのだろうか。私も現職検事の時は同じように接見禁止の請求をしていた。勾留されて初めてよくわかった。接見禁止がいかに非人道的かということが。しかしこの間、失われたものはあまりにも寛大である。回復することは不可能であろう。

 当事者主義の立場をとる刑事訴訟法の建前からすると、起訴後に被告人だけを人質的に勾留するのは絶対におかしい。

 当事者主義とは、戦前の旧刑訴法における職権主義の反省から生まれたもので、裁判で何を裁判対象となるのかを当事者に決めさせ、それに関する証拠の提出も当事者に委ねようとする考え方である。

 当事者主義構造に照らせば検察と被告(弁護人)は対等の立場で攻防させなければならないはずだ。しかし実際は最初から大きなハンディを背負っている。私も同じ立場だったからよくわかるが、検察は強大な権力をもっている。そして、弁護人は弱い。検察は呼び出しをするだけで関係者の話を集められるが、弁護人は接触するだけでも容易でない。とくに今回のようなでっちあげ事件では、弁護人は最初から調査をやりなおさなければならないのだ。私が主張する真実のストーリーに添った証拠取集も必要なのに、被告人(私)が勾留され、人質にとられているので、それもままならない。長期勾留による人質裁判は、このように当事者主義構造にまっこう反するものだ。

 検察の目的は明らかだ。私が保釈されるとまたマスコミが騒ぎ出し、検察首脳の「裏ガネ疑惑」と「口封じ逮捕」が蒸し返されるのを恐れたのだ。

 

 ※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(独居房で迎えた正月)は、

2017/1/16(月)22:00に投稿予定です。 

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


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