試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

JR103系習志野電車区320F [Tc779] (車体改修,塗装変更車・KATO製103系量産冷房車廃止) ※TOMIX製旧製品

2019-03-16 21:47:05 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
堂々。

改修入場していたTOMIX製JR103系旧製品ラシ320F(Tc779)が再出場を迎えた。
2社混結体制はKATO製モハ103-579+モハ102-735,モハ103-344+モハ102-500の異動により解消された。
引き続き改修が進められ変則構造車4両を全廃し塗装変更車も1両まで削減している。




JR103系ラシ320F (1997/7)。
ラシ320F:Tc779-M579-M'735-[T330]-M555-M'711-[T331]-[M344]-[M'500]-Tc790。
※TOMIX製旧製品。
◆車両更新,車体更新,車体改修,運行番号・行先変更。

習志野区103系ラシ320Fは車両異動が極端に多かった異色の編成でその気配は前身のツヌ320F時代から伺える。
配置当初は昇順のモハユニットをクハ103-141,クハ103-140が締める豊田区時代と同様の組成だった。
1986年4月現在ではクハ103-141,クハ103-140はクハ103-131,クハ103-130(元ツヌ301F)に置き換えられている。
更にJRが発足する直前にクハ103-101,クハ103-102(元ラシ316F)へ差し替えが行われた。
◆ラシ320F:Tc101-M343-M'499-T330-M344-M'500-T331-M345-M'501-Tc102(1987/4)。
ラシ320F(Tc101)に影響を与えたのは陸前原ノ町区へ転出する車両が6両含まれたためである。
モハ103-344+モハ102-500,サハ103-330,サハ103-331は車両更新工事が施工され編成に復帰した。
ところがクハ103-101以下6両は仙石線向車両更新工事施工車に改められ習志野区から姿を消す。
この異動以降ラシ320Fのモハユニットは車両番号が揃わないまま組成変更が繰り返された。
◆ラシ320F:Tc341-[M344]-[M'500]-[T330]-M101-M'159-[T331]-M579-M'735-Tc342(1990/10)。
1990年10月以降より5,6号車には車齢の高いモハ103-101+モハ102-159(SC24形インバータ+AU712冷房改造車)が配される。
続けて1994年4月までにモハ103-344+モハ102-500,モハ103-579-モハ102-735の号車振替が行われた。
同時期にクハ103-341,クハ103-342は豊田区へ転出しクハ103-435,クハ103-436が充当される。
未更新で残っていたモハ103-101+モハ102-159は1995年3月付で廃車されモハ103-555+モハ102-711が組み込まれた。
◆ラシ320F:Tc435-M579-M'735-[T330]-M555-M'711-[T331]-[M344]-[M'500]-Tc436(1995/4)。
1976年度落成車だったクハ103-435,クハ103-436は車両更新工事の対象車から外れ1997年12月付で除籍となった。
習志野区での活躍は約3年4箇月弱と短い期間で終わり浦和区から転入したクハ103-779,クハ103-790へ代替される。
しかし1998年度に実施された編成番号再編で旧ラシ320Fは編成が解かれ車両更新工事施工車を残し運用から離脱した。
生き残ったモハ103-344+モハ102-500,サハ103-330,サハ103-331は各々ラシ315F(Tc463),ラシ310F(Tc373)に組み込まれる。
何れも2001年2月現在で習志野区に在籍する103系4編成の一員となり最期の活躍を見せた。


サハ103-331(側扉窓押え金支持車)。
※車体改修施工車。

ラシ320F(Tc779)は廃車体を復籍させたTOMIX製旧製品サハ103-330,サハ103-331の竣工を組成契機とする。
当時はプロトタイプ固定化が完了する直前で新たな車両増備へ踏み切り難い環境にあった。
そのため12両体制のグループから所要車両捻出が図られ一部編成は消滅している。
モハ103-579+モハ102-735にはKATO製モハ103-733+モハ102-889(旧ラシ310F)を改番充当した。
ラシ319F(Tc463)の予備ユニットだったKATO製モハ103-344+モハ102-500(元ラシ315F-2)を未改番のまま起用している。
もう1ユニットは部品取用のTOMIX製旧製品車体にKATO製床板を組み合わせモハ103-555+モハ102-711へ仕立てた。
更にラシ329F-2(Tc291)を廃止としクハ103-291,クハ103-292がクハ103-779,クハ103-790に改番される。
2社混結,変則構造車及び塗装変更車組込,動力車偏位は出場当初からであり所有編成でも状態の悪い部類に属していた。
現在異社混結編成の単純化を進めているがラシ320Fには側扉窓金属押え面支持車化を行ったサハ103-331が含まれる。
サハ103-331の代替は困難でありラシ320Fのメーカー統一はTOMIX製旧製品に決定した。


モハ103-344+モハ102-500 (車両更新車+車体更新車)。


モハ103-555+モハ102-711 (側扉窓車体断面黒色化施工車+側扉窓車体断面黒色化施工車)。

先ずKATO製モハ103-344+モハ102-500をラシ315F-2(M344)に復帰させTOMIX製旧製品モハ103-344+モハ102-500と差し替えた。
続いてKATO製モハ103-747(ラシ323F-1:Tc71)の塗装変更車廃止用途へKATO製モハ103-579を引き当てた。
モハ103-579+モハ102-735は中古製品を掻き集めたTOMIX製旧製品投入でTOMIX製旧製品統一への目処が立つ。
塗装変更車体が災いしたモハ103-344+モハ102-500は後に旧モハ103-534+旧モハ102-690(元ラシ336F-3)にて更新される。
改修に於ける課題は変則構造を持つモハ103-555+モハ102-711,サハ103-330,サハ103-331のTOMIX製床板復旧であった。
入場第一陣に据えたモハ103-555では車体と床板のLOTが揃わない事態に襲われる。
これはモハ103-673(ラシ331F-2:M672)が履くビス嵌合式床板との振替えで乗り切った。
ユニット相手のモハ102-711は車体への細工が少なかった上に動力車化も相俟って無難な竣工となった。
サハ103-330,サハ103-331にはラシ323F-1の改修で廃車保留となった旧サハ103-328,旧サハ103-329から床板転用が図られる。
その後ラシ320Fが回着しクハ103-779,クハ103-790,モハ103-579+モハ102-735の更新種車となった。


ラシ320F




クハ103-779+モハ103-579 (側扉窓金属押え面支持車+側扉窓黒Hゴム支持車)。

導入したクハ103-779以下4両(ラシ320F)は製品原形に近く全車側扉窓Hゴムモールドの塗り潰しを行っている。
このうちクハ103-779,クハ103-790は側扉窓金属押え面支持車でありモハ103-579+モハ102-735とは異なる側面見附になった。
ラシ320Fのモハユニットはモハ103-344+モハ102-500を除き側扉窓が黒Hゴム支持化されていた。
車体改修で留められたモハ103-555は側扉窓車体断面が黒色のまま残されモハ102-711との差異が生じる。
モハ103-579+モハ102-735の竣工後にモハ102-711も側扉窓車体断面を黒色化しユニット間の見附を揃えた。
これによりモハ103-579+モハ102-735,モハ103-555+モハ102-711,モハ103-344+モハ102-500各々で側扉窓支持に再現差が生まれた。
在籍する103系で初となった本格的な側扉窓車体断面の黒色化はモハ102-555+モハ102-711だけに限るつもりである。


旧ラシ327F。

クハ103-779,クハ103-790は改修に当たり元クハ103-473,元クハ103-474(元ラシ327F:Tc473)の廃車発生品を数多く再用している。
転用品は前照灯・表示器用プリズム,TR62非動力台車,KATO製A形防護無線アンテナ,KATO製クハ103形用ダミーカプラーに及ぶ。
特にKATO製クハ103形用ダミーカプラー取付は前面見附に大きな変化を与えたと思う。
ジャンパ連結器モールドが廃された最終LOT品が種車のためその効果は更に増大したと言えよう。
初期LOT品TR62非動力台車へ交換となったがT式走行抵抗軽減対策施工には向いていた。
また運転台側用TR62非動力台車はキハ58系用排障器(PZ-900)が装着済でありTOMIX製旧製品クハ103形での標準仕様に至っている。
行先表示類はプリズム再用により[43C 御茶ノ水]へ決定し旧ラシ327Fの設定が復活した。
なお元クハ103-473,元クハ103-474に貼付されていた[43C],[御茶ノ水]幕ステッカーは自作品である。
貼付から約5年3箇月が経過していたステッカーだが文字滲みも無く旧ラシ320Fの[09C 千葉]表示はお蔵入りした。



ラシ308F,ラシ320F (初期LOT品,最終LOT品)。

全車TOMIX製旧製品で構成される編成は旧ツヌ330F(Tc309→ツヌ329F)以来久し振りの出場となった。
初期~中期LOT品の車体改修施工車も窓セル交換が行われ最終LOT品と同等の編成見附に達している。
所要数が不足し塗装済屋根板化に迫られたがサハ103-331を除きメーカー塗装車体へと改められた。
車体更新で余剰となった旧クハ103-779,旧クハ103-790,旧モハ103-344+旧モハ102-500,旧モハ102-711は廃車された。
また部品供出名目で保留車へ廻った旧サハ103-328,旧サハ103-329も同時廃車されTOMIX製旧製品は2両減少している。
現在でもTOMIX製旧製品メーカー塗装車体編成はラシ308F(Tc807:初期LOT品),ツヌ329F(Tc485:最終LOT品)の在籍に留まる。
種車の確保に苦しめられTOMIX製旧製品は車両更新,車体更新が殆ど進んでいなかった。
ようやく実現した今回の改修施工でラシ320Fをラシ308F,ツヌ329Fと同格まで持ち上げられたと思う。
習志野区仕様では動態保存編成であるラシ308Fと双璧を成す存在と言え入場前の扱いとは様変わりするだろう。




ラシ320Fサイドビュー(クハ103-779:KATO製クハ103形用ダミーカプラー取付車)。


ラシ308Fサイドビュー(クハ103-807:初期LOT床板装着車)。


国鉄103系ツヌ329Fサイドビュー(クハ103-485:High-Grade製品用配管付ステップ(PZ6287)装着車)。

ラシ320Fの改修内容はラシ308F,ツヌ329F双方とも異なる方向で進められた。
現状維持が最優先のラシ308Fはクハ103-807,クハ103-807共にジャンパ連結器モールド付床板装着車で残る。
座席部品の遮光ケース押え立ち上がり部も成形色のままを維持しており製品原形に近い。
一方ツヌ329Fでは積極的に部品交換が行われクハ103-485,クハ103-486はカプラー周りの見附が改められた。
新集電式TR62N非動力台車(0051)への換装も独自仕様でありTOMIX製旧製品の筆頭格になっている。
何れもクハ103-779,クハ103-790に採用したKATO製クハ103形用ダミーカプラーと印象差があるが各々の特徴に据えたい。
今後はラシ320Fの形態を基準とし共通仕様であるKATO製A形防護無線アンテナ化を含めた更新工程になると思われる。
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