試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

JR103系習志野電車区323F [Tc71] (KATO製量産冷房車車両更新,車体更新:塗装変更車廃止)

2019-03-03 21:41:54 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
中断。

JR103系ラシ323F(M746)はKATO製一般形,KATO製量産冷房車,TOMIX製旧製品の12両体制である。
KATO製一般形クハ103-601(ラシ323F-1)を除く11両が塗装変更車で構成される在籍編成でも状態の悪い部類に属していた。
KATO製一般形,KATO製量産冷房車への単純化を開始すると同時に塗装変更車の廃止に取り掛かった。


JR103系ラシ323F (1993/10)。
ラシ323F-1:Tc71-M746-M'2003-[T328]-M747-M'2004-[T329]-M748-M'2005-T'c601
◆KATO製量産冷房車車両更新,車体更新。

現在103系津田沼~習志野区[第323編成]は都合14両の一大勢力を誇っている。
国鉄103系ツヌ323F(ツヌ323F-1:Tc811,ツヌ323F-2:Tc71)はTOMIX製High-Grade製品にて出場を飾った。
一方JR103系ラシ323F(ラシ323F-1:Tc71,ラシ323F-2:Tc379)のモハユニット及びサハ103形はジャンク車体再生車とされた。
これらの廃車体は主にグリーンマックス製103系への床下一式供出等でジャンク車体に陥ったものである。
部品転用が前提で導入したジャンク車両も含まれたが手持ち部品やグリーンマックス製103系用床板を起用し復籍させた。
従って車体,走行性能共に程度の悪い車両が多く含まれ登場機会は決して多くなかった。
ところがTOMIX製High-Grade製品クハ103-71,クハ103-601(旧ツヌ323F-2)の仕様変更ではラシ323F-1との競合が避けられる。
B形防護無線アンテナを搭載させたクハ103-71,クハ103-601(旧ツヌ323F-2)を習志野区仕様へ改める手法も採れた。
しかしラシ323F-1の廃止は考えておらずプロトタイプを遡らせツヌ323F-2化で落ち着いた。


ツヌ323F-2。
※TOMIX製High-Grade製品。

唯一のメーカー塗装車であるクハ103-601(ラシ323F-1)はAU75冷房改造車化,銀河モデル製ワイパー取り付け等を施した。
手間を掛けた事に加え回着に至るまでの経緯や状態の良さから廃車は全く考えていなかった。
当面は休車に近い現状維持とする予定でいたが在籍編成のメーカー統一が動き出す。
対象編成の筆頭候補はTOMIX製旧製品とKATO製量産冷房車で組成されるラシ320F(Tc779)であった。
ラシ320Fには代替の難しい側扉窓押え金支持化を施したTOMIX製旧製品サハ103-331が含まれる。
そのサハ103-331はTOMIX製旧製品車体へKATO製サハ103形用床板を組み合わせた変則構造車だった。
保管品のTOMIX製旧製品サハ103形用床板は転用が進み原形を保つ個体を失っている。
メーカーが揃わない事態はラシ323F-1も同様でサハ103-328,サハ103-329にはTOMIX製旧製品を充てていた。
サハ103-331を製品原形に近付ける名目がラシ323F-1の塗装変更車廃止に繋がる。
また2018年8月から離脱している旧モハ103-534+旧モハ102-690(元ラシ336F-3:TOMIX製旧製品)の復帰も影響した。
そのためKATO製量産冷房車によるサハ103-328,サハ103-329の車両更新が決定している。


さよならラシ335F-3。

ラシ323F-1の更新開始当初に抑えられていた更新用KATO製量産冷房車はモハ102-856(黄色5号)だけだった。
サハ103-328,サハ103-329を更新するには1両が足りずサハ103-342(ラシ335F-3:Tc461)が種車に抜擢される。
車両更新工事施工車仕様だったサハ103-342はラシ323F-1への異動に相応しかった。
グリーンマックス製モハユニットで占められるラシ335Fグループでは唯一のメーカー塗装車でもあった。
これが同一車両番号のサハ103-342未更新車(ラシ335F-2:塗装変更車)を差し置いて編成から離脱する一因となっている。
11両体制だったラシ335Fグループはサハ103-342(ラシ335F-3)の消滅で10両体制へ変わると共にラシ335F-3が廃止された。
サハ103-328の種車へ起用されたサハ103-342はその後塗装変更車置き換えが進み1両のみの[千ツヌ]電略標記車になっている。
他方サハ103-329にはモハ102-856が側面風道グリルを存置したままサハ103形へ編入される。
ここはKATO製モハ102形,サハ103形量産冷房車の共通設計車体を逆手に取った。
サハ103形用床板は元モハ102-502(廃車:黄緑6号)から転用され両車ともKATOカプラーBタイプ付TR62非動力台車を履く。


サハ103-328(車両更新車)。

第一陣となったサハ103-328,サハ103-329の更新完了後に更新用KATO製103系量産冷房車を増強した。
次に更新対象へ挙がったのは変則構造を持つモハ103-746+モハ102-2003である。
各所への大幅な加工が災いし流用部品は現行LOT屋根板一式しか起用できなかった。
なおジャンク車両故にモハ103-700+モハ102-856(黄色5号)の車体には歪みが生じていた。
双方とも2エンド側の床板嵌合部付近が張り出していたが丁寧に押し戻し復元を図った。
床板は更新種車からの転用としグリーンマックス製103系用床板を廃止している。
DT33非動力台車も同様でありモハ103-746+モハ102-2003はカプラーポケット式の旧LOT製品仕様となった。
モハ103-699,モハ102-856(黄色5号:中古製品)はモハ103-748+モハ102-2005の更新へ充てられる。
変則構造車はモハ102-2005に限られ動力ユニット搭載車のモハ103-699でも戦力になってくれた。
部品都合によりモハ103-748+モハ102-2005にもカプラーポケット式DT33非動力台車が装着されている。
ちなみにモハ103-748は多数の部品交換を伴ったが床板を流用した関係で車体更新扱いとなった。


モハ103-748+モハ102-2005 (車体更新車+車両更新車)。

モハ103-746+モハ102-2003,モハ103-748+モハ102-2005の更新工程では黒染車輪への交換が課題となる。
他社製品を含め黒染車輪への拘りが薄く予備品は一切補充される事無く現在に至っていた。
未更新で残る予定だったモハ103-747+モハ102-2004は来たる車体更新後も黒染車輪で存置される。
モハユニットの更新種車には悉く旧LOT製品が引き当てられたため車輪統一作業を要した。
黒染車輪は廃車されたKATO製101系から状態の宜しくない個体が転用されている。
将来的にラシ323F-2を廃止しラシ323F(Tc71)へ一本化する方向で決まりかけていた。
前尾灯が点灯しないクハ103-71,クハ103-601はマッキーによるいんちき黒染車輪化が施されている。
この2両は車輪交換を見送る予定であり敢えて劣化が進行した黒染車輪を起用した。
上程度の黒染車輪は発生の都度再用見込みが高い101系用床板に割り当てられる。
ラシ323F-1が出場した後も振替えを進めクモハ101形用,クモハ100形用,クハ100形用床板が新品同様の黒染車輪に交換されている。


モハ103-747(車体更新,側扉灰色Hゴム支持復旧施工車)。

新たなモハ103形の確保に至らずモハ103-747+モハ102-2004は更新を先送りするつもりだった。
ところがツヌ320Fから脱車予定のKATO製モハ103-579+モハ102-735が異LOT混結ユニットだと判明した。
急遽モハ103-579(旧LOT製品)が種車に抜擢されモハ103-747+モハ102-2004の車体更新へと進む。
難題はモハ103-579の黒Hゴム支持化されていた側扉窓をどの様に灰色Hゴム支持へ戻すかだった。
モハ102-2004はモハ102-856(黄色5号:中古製品)での車体更新が決定しておりユニット間の見附を維持したい。
黒Hゴム支持化はマッキーに拠るものでモハ103-560+モハ102-716(ラシ336F-2:Tc433)の補修例を参考とした。
大小の消しゴムを使い分け少しずつインク剥離を進めた結果側扉窓黒Hゴム支持車から脱せている。
誤算は続きモハ102-2004の現行LOT屋根板化も危ぶまれるところであった。
更新種車確保以外に保守部品増強を図った事が味方し導入直後のサハ103-332Assy車体(黄緑6号)が即戦力となった。


サハ103-329+モハ103-748 (車両更新車+車体更新車)。

車両番号標記インレタ転写は各ユニットともモハ103形とモハ102形で両極端な展開になっている。
4桁の車両番号となるモハ102形には古インレタのモハ102形2000番台用組標記を積極活用した。
しかし転写力の低下に悩まされ剥離や崩壊が相次ぎモハ102-2004を迎える前にモハ102形2000番台用組標記は消滅してしまった。
苦肉の策でクモハ102形3000番代用組標記インレタを代打に起用しどうにか改番を終わらせた。
モハ103-747+モハ102-2004の竣工でモハ103-746以下8両はメーカー塗装車体のKATO製量産冷房車で統一された。
但しKATOカプラーBタイプ付DT33動力台車,DT33非動力台車,TR62非動力台車とカプラーポケット式DT33非動力台車が混在する。
クハ103-71,クハ103-601(ラシ323F-1)はカプラーポケット式旧TR62非動力台車一択であり何れは揃えたいところである。


元モハ102-502+元サハ103-332 (廃車+廃車)。

更新によりラシ323F-1から捻出された塗装変更車は旧サハ103-328,旧サハ103-329以外が廃車となった。
旧LOT屋根板も用途不要になる予定だったがモハ103形の屋根板LOTが揃わない編成が残っており保管品へと廻っている。
何れも高経年品であり2エンド側嵌合爪の硬化が心配され一部を切除する整形を施した。
原則的に部品類は車体へ組み込んだ状態で保管しているが厚塗りの廃車体では状態を悪化させるだけである。
今回はラシ323F-1出自の廃車体は活用せず元モハ102-502,サハ103-332Assy車体を用いている。
何れにも程度の良い部品と床板が装着され完全なモハ102形,サハ103形へ復旧した。
但し黄緑6号車両では活路が無く元モハ102-502,元サハ103-332は部品取を主とした廃車扱いのままとされた。


ラシ323F-1サイドビュー(クハ103-71:塗装変更車)。

ラシ323F-1はクハ103-71が塗装変更車で残されたためモハ103-746以下8両の更新を以て暫定出場となった。
クハ103-71の塗装は2-4位側車体中央付近から2エンド側に掛けて大幅な劣化が生じている。
早急な対処を要するが残念ながら種車の手配に至らず更新作業は中断となる。
車体更新にはKATO製一般形クハ103-54若しくはクハ103-566(黄色5号)が所要で入手の目処は立っていない。
改修出場は遠いと思われ廃止予定であるラシ323F-2の活躍がもうしばらく続くと思う。
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