幸運。
TOMIX製103系旧製品サハ103-331(ラシ320F:Tc779)は側扉窓を押え金支持式へ改装した車両である。
所詮は素人作業の技量収得一環であり外観に期待は寄せておらず加工だけに留める予定だった。
ところが痛々しい加工痕を抱えながらも想定以上の側面見附に至り一転してサハ103-331は竣工となった。
JR103系サハ103-331(ラシ320F:塗装変更車)。
※TOMIX製旧製品。
起用したジャンク車体(黄色5号)は側扉窓のHゴム支持モールドが溶解しており押え金支持への改装が頭に浮かぶ。
押え金支持化はHゴム支持モールドを切除するだけの簡易再現で側扉窓廻りは凸凹になってしまった。
当時は各種細工へ手を伸ばしていたせいか凸凹部をパテで埋め込む作業まで行っている。
この仕上がりを確認するためメーカー塗装の総剥離を施し黄色5号で再塗装した。
厚塗りとなった塗装変更車体の見栄えは悪いもののそれなりに側扉窓押え金支持車らしく見えた。
資料を辿り習志野区に配属された側扉窓押え金支持車はサハ103-331だと突き止めた。
続けてジャンク車体(黄色5号)を再用したサハ103-330(ラシ320F)も竣工させている。
サハ103-331はラシ320Fの組成契機であるがモハユニットは他編成からの引き抜きで賄われ2社混結に至る要因にもなった。
入工中の旧サハ103-329,サハ103-331 (元ラシ323F-1,ラシ320F)。
TOMIX製旧製品の保管品は動力ユニット搭載車で施した形式変更等により非動力車用床板が欠乏していた。
サハ103-331は車体内側への嵌合爪追設を行いKATO製サハ103形用床板が充当される。
グリーンマックス製103系用床板装着車に比べ走行安定性は高く外観もサハ103形相当へ達したと思える。
しかし将来的な不安は否めずTOMIX製旧製品旧サハ103-329(元ラシ323F-1:Tc71)からサハ103形用床板の転用が決定した。
旧サハ103-329はねずみ色1号塗装済ベンチレーター装着車でもありツヌ329F(Tc485)の外観統一も並行する。
従って入場車は旧サハ103-329,サハ103-331,サハ103-433(ツヌ329F)の3両となった。
補修が先送りされた初期LOT窓セル(サハ103-331用)。
サハ103-331は塗料がまだ生乾き状態で各部品類の取り付け作業に入ったらしい。
床板,窓セル,屋根板は車体内側に融着しておりいきなり分解から苦戦する羽目となった。
側板車体裾と台枠の密着度からすると追設したKATO製床板用嵌合爪は気持ち程度しか作用していなかったと思われる。
また1エンド側の妻面窓セル,側面窓セルには黄色5号塗料が付着する有り様で撤去まで約10分を要している。
取り外した初期LOT窓セルは貴重な保管品に廻すべく側面窓セル窓サッシ印刷の補修を予定していた。
しかし黄色5号塗料の付着が想像以上に激しく緊急を要する工程でもなかったため修正は延期した。
ようやく車体だけになったサハ103-331だったが車体断面の塗料溜まりが際立ち改修へと進む。
車体改修を終えたサハ103-331(1-3位側)。
完全な乾燥を待たなかった影響は厚塗りも重なり側面窓,戸袋窓,側扉窓の縁をぼやけさせていた。
車体断面の塗料溜まりはかなり厚みを持ち綿棒はおろか爪楊枝さえも受け付けなかった。
そこで強度に勝る竹串を持ち出し車体内側から塗料溜まりを突き崩す作戦に出る。
メーカー塗装の剥離にはペイントリムーバーを用いた関係で車体剛性は高くない。
再用が不可能に陥るとラシ320Fそのものが成立しなくなるため作業は慎重に行った。
竹串で塗料溜まりを解消させた後に爪楊枝→綿棒→細綿棒と3段階の仕上げ工程を踏んでいる。
この際TOMIX製High-Grade製品付属品の[サハ103-331]標記インレタを剥離した。
転写性に優れたブロックインレタだが再改番には向いておらず塗装被膜の保全が要注意事項となった。
旧サハ103-329から転用した屋根板とベンチレーター (旧サハ103-329,サハ103-433,サハ103-331)。
塗装変更品の屋根板一式が揃う旧サハ103-329はサハ103-331,サハ103-433へ部品を供出する。
各々ねずみ色1号塗装済ベンチレーター:サハ103-433,塗装済屋根板:サハ103-331へ転用した。
サハ103-331は最終LOT相当の屋根板一式が起用されており屋根板色温度が揃わない他編成用に充てる。
同時入場した3両のうちベンチレーターの換装を終えたサハ103-433が最初に竣工している。
窓セルも旧サハ103-329から移設する方向だったが旧サハ103-328(旧ラシ323F-1)が初期LOT窓セル装着車だと気付いた。
ラシ320Fは最終LOT相当窓セルへの統一で改修を進めているがサハ103-330用窓セルの不足が明らかになる。
急遽転用種車をモハ103-673(ラシ331F-2:M672)へ改めサハ103-331の窓セル交換を行った。
旧サハ103-329から撤去した側面窓セルは窓サッシ印刷の劣化が見られたためサハ103-330(ラシ320F)の改修時に補修する。
解決の見込みが立った窓セルLOT問題 (元モハ103-344,モハ103-673,サハ103-331)。
ラシ331F-2ではモハ103-673+モハ102-829の1ユニットだけが最終LOT相当窓セル装着車で編成見附を崩していた。
更新予定車が多く含まれるラシ331F-2だがひとまず初期LOT窓セル装着車で統一を図る。
比較的LOT差異が大きいTOMIX製103系旧製品の車体更新及び改修は容易くないと痛感している。
更新種車のLOTに左右される窓セルを事前に揃えられる効果は計り知れない。
特に廃車発生品の窓セルは大半が再用不能でサハ103-331から撤去された初期LOT窓セルは今後戦力になると思う。
ちなみにモハ103-673はモハ103-555(ラシ320F)の改修でも床板相互交換対象車に挙がっており再び重要な役割を果たしてくれた。
なおサハ103-331に起用されなかった現行LOT相当窓セルは一時的に元モハ103-344(廃車)へ取り付け紛失防止策とした。
嵌合爪成形切除車だった旧サハ103-329。
サハ103-330の改修準備まで整えたのはサハ103-331で残る工程が車両番号標記インレタだけだと考えた事に拠る。
現行LOT相当窓セルを取り付け旧サハ103-329が履いていた床板を嵌め込むだけで済むはずだった。
最初の誤算は車体妻板車内側へ吹き付けられた塗料のせいで妻面窓セルが完全に収まらなかった事である。
あらゆる角度から挿入に挑んだが物理的に厚みを増した状態では手の打ちようが無い。
車体剛性低下の兼ね合いもあり塗装剥離は行わず現状で床板が噛み合うかに賭けた。
賭けは当たった一方で別の誤算が生じる悪循環に陥った。
サハ103形用床板は車体側板内側の嵌合爪部を押し広げた状態で抑止が掛かる。
始めは何が原因か全く判らず何度も床板の着脱を繰り返した。
座席部品に逃げを設けた嵌合爪部。
一向にサハ103-331の症状改善が見られないため再度旧サハ103-329へ床板を取り付ける。
旧サハ103-329は分解前と同様安定した嵌合を示しサハ103-331との車体比較を行った。
この時点で旧サハ103-329がプラ板嵌合爪追設車だと判明した。
車体内側に成形されていた嵌合爪を削り取り極細のプラ板嵌合爪にてスナップ嵌合式実現へ持ち込んだらしい。
サハ103-331の嵌合爪は旧サハ103-329の切除痕と同一形状であり床板LOTと合致しない事実に愕然とした。
在籍するサハ103形ビス嵌合式床板装着車は車体嵌合爪が切除済で相互交換は絶望的となる。
ようやく押さえられたTOMIX製旧製品の車体を加工する気にはなれず座席部品への細工へと踏み切った。
スナップ嵌合式を維持するには一工夫が必要となるが先ずは車体嵌合爪と競合する箇所を切り欠く。
切除嵩は座席背摺裏面下部から座席部品底面へ張り出した成形部分全てに渡った。
↓
[[サハ103-33][1]]:グリーンマックス製インレタ。
座席部品への細工は単独で行い都合4箇所の嵌合爪を回避する形状へ改められた。
組み直した床板一式を車体と都度組み合わせながらスナップ嵌合の復旧方法を探る。
ここで思わぬ働きを示したのは車体に嵌まり切っていない妻面窓セルだった。
若干浮き気味となった妻面窓セルは台枠両端へ適度な圧を与え床板一式の脱落を防ぐ。
繰り返された衝撃試験でも全くずれが生じず無理にスナップ嵌合式へ持ち込む必要性は廃された。
しかし押圧に頼る嵌合方式であり将来的にはビス嵌合式床板への振替えを行いたい。
一時はプラ板移設も止む無しと思え旧サハ103-329を待機させていたが一応の決着に達し廃車となった。
↓
サハ103-331(車体改修,屋根板・側面窓セル交換・TOMIX製サハ103形用床板復旧施工)。
※TOMIX製旧製品。
サハ103-331(ラシ310F-2:側扉窓押え金支持化改装車)。
※KATO製。
よもやの事態に襲われたが最終工程となる車両番号標記インレタ転写を迎えた。
[モハ103-555],[モハ102-711],[モハ103-344],[モハ102-500]に続き[サハ103-331]の揃目転写が待ち受ける。
ここは強かに準備を進めモハ102-500が竣工した後に手持ちの全インレタを確認し使用可能な組標記を捜し当てていた。
新インレタ,古インレタ共に[サハ103-338]標記が温存されており多少の安堵感を得られた。
先ず古インレタの[サハ103-338]で挑み失敗した場合には新インレタへ切り替える二段構えとする。
通常であれば片側ずつ[サハ103-33]+[1]の組み合わせで進めるところだが今回に限り両側とも[サハ103-331]を先に転写した。
無事[サハ103-331]は定着し落ち着いて[サハ103-331]の追加転写を行えている。
新インレタの[サハ103-338]は使用せずに済みサハ103-330(ラシ320F)の改修も同一手法を採る。
モハ102-555+サハ103-331 (ラシ320F:側扉窓黒Hゴム支持車+側扉窓押え金支持車)。
サハ103-331+モハ103-344 (ラシ320F:側扉窓押え金支持車+側扉窓金属押え面支持車)。
竣工の危機に直面しながらもサハ103-331(ラシ320F)は改修が無事完了した。
仕上がりの悪い側板や塗装被膜はそのままだが窓周りだけは見附が改善されたと思う。
外観変更が伴う作業を中断している現在では竣工すら見込めない状況で独自の特徴が塗装変更車での残留を決定付けた。
これはKATO製ラシ310F-2(Tc373)に組み込まれているサハ103-331も同様と言える。
サハ103-331(ラシ310F-2)はクハ103-373:車体更新,クハ103-826:車体改修が終了した後も唯一の塗装変更車で存置された。
その後はKATO製Assyベンチレーター統一へと進んでおりラシ320Fの改修も似たような過程を歩んでいる様に思える。
TOMIX製103系旧製品サハ103-331(ラシ320F:Tc779)は側扉窓を押え金支持式へ改装した車両である。
所詮は素人作業の技量収得一環であり外観に期待は寄せておらず加工だけに留める予定だった。
ところが痛々しい加工痕を抱えながらも想定以上の側面見附に至り一転してサハ103-331は竣工となった。
JR103系サハ103-331(ラシ320F:塗装変更車)。
※TOMIX製旧製品。
起用したジャンク車体(黄色5号)は側扉窓のHゴム支持モールドが溶解しており押え金支持への改装が頭に浮かぶ。
押え金支持化はHゴム支持モールドを切除するだけの簡易再現で側扉窓廻りは凸凹になってしまった。
当時は各種細工へ手を伸ばしていたせいか凸凹部をパテで埋め込む作業まで行っている。
この仕上がりを確認するためメーカー塗装の総剥離を施し黄色5号で再塗装した。
厚塗りとなった塗装変更車体の見栄えは悪いもののそれなりに側扉窓押え金支持車らしく見えた。
資料を辿り習志野区に配属された側扉窓押え金支持車はサハ103-331だと突き止めた。
続けてジャンク車体(黄色5号)を再用したサハ103-330(ラシ320F)も竣工させている。
サハ103-331はラシ320Fの組成契機であるがモハユニットは他編成からの引き抜きで賄われ2社混結に至る要因にもなった。
入工中の旧サハ103-329,サハ103-331 (元ラシ323F-1,ラシ320F)。
TOMIX製旧製品の保管品は動力ユニット搭載車で施した形式変更等により非動力車用床板が欠乏していた。
サハ103-331は車体内側への嵌合爪追設を行いKATO製サハ103形用床板が充当される。
グリーンマックス製103系用床板装着車に比べ走行安定性は高く外観もサハ103形相当へ達したと思える。
しかし将来的な不安は否めずTOMIX製旧製品旧サハ103-329(元ラシ323F-1:Tc71)からサハ103形用床板の転用が決定した。
旧サハ103-329はねずみ色1号塗装済ベンチレーター装着車でもありツヌ329F(Tc485)の外観統一も並行する。
従って入場車は旧サハ103-329,サハ103-331,サハ103-433(ツヌ329F)の3両となった。
補修が先送りされた初期LOT窓セル(サハ103-331用)。
サハ103-331は塗料がまだ生乾き状態で各部品類の取り付け作業に入ったらしい。
床板,窓セル,屋根板は車体内側に融着しておりいきなり分解から苦戦する羽目となった。
側板車体裾と台枠の密着度からすると追設したKATO製床板用嵌合爪は気持ち程度しか作用していなかったと思われる。
また1エンド側の妻面窓セル,側面窓セルには黄色5号塗料が付着する有り様で撤去まで約10分を要している。
取り外した初期LOT窓セルは貴重な保管品に廻すべく側面窓セル窓サッシ印刷の補修を予定していた。
しかし黄色5号塗料の付着が想像以上に激しく緊急を要する工程でもなかったため修正は延期した。
ようやく車体だけになったサハ103-331だったが車体断面の塗料溜まりが際立ち改修へと進む。
車体改修を終えたサハ103-331(1-3位側)。
完全な乾燥を待たなかった影響は厚塗りも重なり側面窓,戸袋窓,側扉窓の縁をぼやけさせていた。
車体断面の塗料溜まりはかなり厚みを持ち綿棒はおろか爪楊枝さえも受け付けなかった。
そこで強度に勝る竹串を持ち出し車体内側から塗料溜まりを突き崩す作戦に出る。
メーカー塗装の剥離にはペイントリムーバーを用いた関係で車体剛性は高くない。
再用が不可能に陥るとラシ320Fそのものが成立しなくなるため作業は慎重に行った。
竹串で塗料溜まりを解消させた後に爪楊枝→綿棒→細綿棒と3段階の仕上げ工程を踏んでいる。
この際TOMIX製High-Grade製品付属品の[サハ103-331]標記インレタを剥離した。
転写性に優れたブロックインレタだが再改番には向いておらず塗装被膜の保全が要注意事項となった。
旧サハ103-329から転用した屋根板とベンチレーター (旧サハ103-329,サハ103-433,サハ103-331)。
塗装変更品の屋根板一式が揃う旧サハ103-329はサハ103-331,サハ103-433へ部品を供出する。
各々ねずみ色1号塗装済ベンチレーター:サハ103-433,塗装済屋根板:サハ103-331へ転用した。
サハ103-331は最終LOT相当の屋根板一式が起用されており屋根板色温度が揃わない他編成用に充てる。
同時入場した3両のうちベンチレーターの換装を終えたサハ103-433が最初に竣工している。
窓セルも旧サハ103-329から移設する方向だったが旧サハ103-328(旧ラシ323F-1)が初期LOT窓セル装着車だと気付いた。
ラシ320Fは最終LOT相当窓セルへの統一で改修を進めているがサハ103-330用窓セルの不足が明らかになる。
急遽転用種車をモハ103-673(ラシ331F-2:M672)へ改めサハ103-331の窓セル交換を行った。
旧サハ103-329から撤去した側面窓セルは窓サッシ印刷の劣化が見られたためサハ103-330(ラシ320F)の改修時に補修する。
解決の見込みが立った窓セルLOT問題 (元モハ103-344,モハ103-673,サハ103-331)。
ラシ331F-2ではモハ103-673+モハ102-829の1ユニットだけが最終LOT相当窓セル装着車で編成見附を崩していた。
更新予定車が多く含まれるラシ331F-2だがひとまず初期LOT窓セル装着車で統一を図る。
比較的LOT差異が大きいTOMIX製103系旧製品の車体更新及び改修は容易くないと痛感している。
更新種車のLOTに左右される窓セルを事前に揃えられる効果は計り知れない。
特に廃車発生品の窓セルは大半が再用不能でサハ103-331から撤去された初期LOT窓セルは今後戦力になると思う。
ちなみにモハ103-673はモハ103-555(ラシ320F)の改修でも床板相互交換対象車に挙がっており再び重要な役割を果たしてくれた。
なおサハ103-331に起用されなかった現行LOT相当窓セルは一時的に元モハ103-344(廃車)へ取り付け紛失防止策とした。
嵌合爪成形切除車だった旧サハ103-329。
サハ103-330の改修準備まで整えたのはサハ103-331で残る工程が車両番号標記インレタだけだと考えた事に拠る。
現行LOT相当窓セルを取り付け旧サハ103-329が履いていた床板を嵌め込むだけで済むはずだった。
最初の誤算は車体妻板車内側へ吹き付けられた塗料のせいで妻面窓セルが完全に収まらなかった事である。
あらゆる角度から挿入に挑んだが物理的に厚みを増した状態では手の打ちようが無い。
車体剛性低下の兼ね合いもあり塗装剥離は行わず現状で床板が噛み合うかに賭けた。
賭けは当たった一方で別の誤算が生じる悪循環に陥った。
サハ103形用床板は車体側板内側の嵌合爪部を押し広げた状態で抑止が掛かる。
始めは何が原因か全く判らず何度も床板の着脱を繰り返した。
座席部品に逃げを設けた嵌合爪部。
一向にサハ103-331の症状改善が見られないため再度旧サハ103-329へ床板を取り付ける。
旧サハ103-329は分解前と同様安定した嵌合を示しサハ103-331との車体比較を行った。
この時点で旧サハ103-329がプラ板嵌合爪追設車だと判明した。
車体内側に成形されていた嵌合爪を削り取り極細のプラ板嵌合爪にてスナップ嵌合式実現へ持ち込んだらしい。
サハ103-331の嵌合爪は旧サハ103-329の切除痕と同一形状であり床板LOTと合致しない事実に愕然とした。
在籍するサハ103形ビス嵌合式床板装着車は車体嵌合爪が切除済で相互交換は絶望的となる。
ようやく押さえられたTOMIX製旧製品の車体を加工する気にはなれず座席部品への細工へと踏み切った。
スナップ嵌合式を維持するには一工夫が必要となるが先ずは車体嵌合爪と競合する箇所を切り欠く。
切除嵩は座席背摺裏面下部から座席部品底面へ張り出した成形部分全てに渡った。
↓
[[サハ103-33][1]]:グリーンマックス製インレタ。
座席部品への細工は単独で行い都合4箇所の嵌合爪を回避する形状へ改められた。
組み直した床板一式を車体と都度組み合わせながらスナップ嵌合の復旧方法を探る。
ここで思わぬ働きを示したのは車体に嵌まり切っていない妻面窓セルだった。
若干浮き気味となった妻面窓セルは台枠両端へ適度な圧を与え床板一式の脱落を防ぐ。
繰り返された衝撃試験でも全くずれが生じず無理にスナップ嵌合式へ持ち込む必要性は廃された。
しかし押圧に頼る嵌合方式であり将来的にはビス嵌合式床板への振替えを行いたい。
一時はプラ板移設も止む無しと思え旧サハ103-329を待機させていたが一応の決着に達し廃車となった。
↓
サハ103-331(車体改修,屋根板・側面窓セル交換・TOMIX製サハ103形用床板復旧施工)。
※TOMIX製旧製品。
サハ103-331(ラシ310F-2:側扉窓押え金支持化改装車)。
※KATO製。
よもやの事態に襲われたが最終工程となる車両番号標記インレタ転写を迎えた。
[モハ103-555],[モハ102-711],[モハ103-344],[モハ102-500]に続き[サハ103-331]の揃目転写が待ち受ける。
ここは強かに準備を進めモハ102-500が竣工した後に手持ちの全インレタを確認し使用可能な組標記を捜し当てていた。
新インレタ,古インレタ共に[サハ103-338]標記が温存されており多少の安堵感を得られた。
先ず古インレタの[サハ103-338]で挑み失敗した場合には新インレタへ切り替える二段構えとする。
通常であれば片側ずつ[サハ103-33]+[1]の組み合わせで進めるところだが今回に限り両側とも[サハ103-331]を先に転写した。
無事[サハ103-331]は定着し落ち着いて[サハ103-331]の追加転写を行えている。
新インレタの[サハ103-338]は使用せずに済みサハ103-330(ラシ320F)の改修も同一手法を採る。
モハ102-555+サハ103-331 (ラシ320F:側扉窓黒Hゴム支持車+側扉窓押え金支持車)。
サハ103-331+モハ103-344 (ラシ320F:側扉窓押え金支持車+側扉窓金属押え面支持車)。
竣工の危機に直面しながらもサハ103-331(ラシ320F)は改修が無事完了した。
仕上がりの悪い側板や塗装被膜はそのままだが窓周りだけは見附が改善されたと思う。
外観変更が伴う作業を中断している現在では竣工すら見込めない状況で独自の特徴が塗装変更車での残留を決定付けた。
これはKATO製ラシ310F-2(Tc373)に組み込まれているサハ103-331も同様と言える。
サハ103-331(ラシ310F-2)はクハ103-373:車体更新,クハ103-826:車体改修が終了した後も唯一の塗装変更車で存置された。
その後はKATO製Assyベンチレーター統一へと進んでおりラシ320Fの改修も似たような過程を歩んでいる様に思える。