試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-144[ラシ335F-2] 車両更新 (KATO製103系量産冷房車用床板装着施工:発生品転用) ※グリーンマックス製

2019-04-22 21:41:11 | 国鉄/JR103系
本格導入。

メーカー塗装を纏う国鉄/JR103系初期形冷房改造車は増備手段がKATO製103系一般形に限られてきた。
WIN製103系消滅後にこれを打ち破ったのはグリーンマックス製塗装済103系初期形冷房改造車である。
試験導入したグリーンマックス製サハ103形はサハ103-250,サハ103-265(ラシ327F:Tc473)に充当され概ね満足出来る結果を得た。


JR103系サハ103-144(ラシ335F-2)
※KATO製一般形。

これによりKATO製一般形によるサハ103形初期形冷房改造車(塗装変更車)の車体更新は中断が決定した。
以後原則的にKATO製一般形サハ103形AU75冷房改造車(塗装変更車)はグリーンマックス製サハ103形で更新を行う。
但し早々に例外が現れ元サハ103-250を改番したサハ103-196(ラシ305F-3:Tc260)はAU712冷房改造車(自家塗装車)となった。
サハ103-196の車両更新は[弱冷房車]ステッカーインレタの保全が名目でありあくまで特例措置である。
AU712冷房改造車は側面行先表示器に齟齬が生じる場合が多く先ずはAU75冷房改造車へ対象を絞り込む。
そしてグリーンマックス製塗装済サハ103形車体導入第二陣の回着により塗装変更車削減が再開された。
塗装変更車で残るKATO製一般形サハ103形AU75冷房改造車はサハ103-144(ラシ335F-2),サハ103-198(ラシ333F)まで減少した。
ただラシ333F(Tc773)はサハ103-180(4号車)の車体更新が完了していた。
措置に迷いの生じたサハ103-198は更新が棚上げとなりサハ103-144を先行入場させる。


入工中のサハ103-144。

グリーンマックス製塗装済サハ103形車体試験導入時にもサハ103-144(ラシ335F-2)は更新候補に挙がった。
しかしKATO製サハ103-342(7号車)が塗装変更車体を持つ関係から更新効果が殺がれると考えた。
一度更新機会を逸したサハ103-144であったがサハ103-342(ラシ335F-2)の車両更新が確定した。
これにより当初の計画に戻りグリーンマックス製サハ103形への置き換えが決定となった。
サハ103-144用床板にはグリーンマックス製国鉄103系クハ103-107(ツヌ318F:Tc107)の発生品を転用する。
クハ103-107はKATO製サハ103形量産冷房車用床板に細工を加えたクハ103形用床板擬を装着していた。
グリーンマックス製TR-200床板への振替えはサハ103-144(ラシ335F-2)が車両更新候補に浮上した事に拠る。
クハ103形用床板擬は追設した床下機器が撤去され大凡の原形を取り戻せた。
更にクハ103-112(ツヌ318F)から捻出されたKATOカプラーBタイプ付TR62非動力台車を廻しサハ103形用床板一式へ復帰させた。
ところがグリーンマックス製モハ103-213+モハ102-368(ラシ335F-2)は床板振替でカプラーポケット付DT33台車となった。
そのためカプラーポケット付TR62非動力台車へ再交換しサハ103-144の更新へ取り掛かった。


プラ板に戻された床板湾曲式車体高嵩上。

再生されたKATO製サハ103形量産冷房車用床板の2エンド側車体不等沈下対策はプラ板式に回帰した。
床板湾曲式車体高嵩上の策定に時間を要しているがサハ103-144用床板とは無関係である。
クハ103-107,クハ103-112へのKATO製サハ103形量産冷房車用床板装着は多少無理があった。
運転台側台枠の座席部品押えと前面窓セル尾灯レンズ部が競合してしまい台枠側に手を加えた。
この細工が基で1エンド側は座席部品の抑えが効かなくなっておりプラ板式車体高嵩上を採用している。
ただサハ103-250,サハ103-265の車体更新時にプラ板破断が確認されたため追設位置をウエイトから台枠へ変更した。
またアーノルトカプラーを維持していたTR62非動力台車はKATOカプラーへ交換している。


所要部品を揃えたサハ103-144

KATO製一般形からグリーンマックス製への車両更新でありサハ103-144は素組に近い。
屋根板は1エンド側の把手モールドを削り取りラプロス#8000にて平滑化している。
KATO製103系現行LOTベンチレーターは元サハ103-332(廃車:黄緑6号)より移設した艶有品である。
グリーンマックス製サハ103形にはKATO製AU75B(M)冷房機を搭載させる方向だった。
しかし方針には従わずグリーンマックス製塗装車AU75B(M)冷房機の再用とした。
これはグリーンマックス製モハ103-215+モハ102-370(ラシ335F-2)との釣り合いを考慮した結果である。
製品付属のAU75B(M)冷房機は明灰色成形品でねずみ色1号塗装済品とはやや色温度が異なていた。
そのためかつてAU75E冷房機(KATO製AU75G冷房機代用)換装で撤去された塗装済AU75B(M)冷房機を再登板させた。
このAU75B(M)冷房機はモハ103-212+モハ102-367,モハ102-213+モハ102-368が出自でラシ335F-2へ還ってきた事になる。


[[サハ103-144]]:1-3位側。

サハ103-144は未更新車であり戸袋窓,側扉窓支持再現の変更は不要となる。
よって側面窓セルはKATO製103系量産冷房車用床板に合わせた嵌合爪を残すだけで構わなかった。
側面行先表示器窓セルはゴム系接着剤のはみ出しを防げず木工用ボンドでの固定とした。
嵌合精度の高い側面窓セルであるが嵌合爪裏面へのゴム系接着剤塗布を踏襲している。
その一方で妻面窓セルの固定は廃止されサハ103-250,サハ103-265との耐久比較に入る。
ただ自家塗装車とは車体断面の仕上げが比べ物にならず不意な脱落は発生しないと思われる。
車両番号標記インレタは全面的に組標記へ頼り[サハ103-144]を転写した。
原形を崩さずに転写へ充てられる組標記は数少なくサハ103-144ならではの強味と言えよう。




サハ103-144(KATO製103系現行LOTベンチレーター搭載,KATO製サハ103形量産冷房車用床板装着施工)。
※車両更新。


モハ102-370(ラシ335F-2:グリーンマックス製塗装済AU75B(M)冷房機搭載車)。

1エンド側台枠の座席部品押えが撤去されたKATO製サハ103形用量産冷房車用床板は不具合無く装着できた。
製品仕様に近いサハ103-144だがベンチレーター及びAU75B(M)冷房機は再用品となった。
グリーンマックス製塗装済AU75B(M)冷房機はモハ103-215+モハ102-370(ラシ335F-2)と同時期に施工したものである。
当然見栄えは灰色成形AU75B(M)冷房機が上回っていたが使用されないまま保管品に廻された。
サハ103-144の竣工によりグリーンマックス製サハ103形は総勢5両まで勢力を伸ばした。
今のところ全車の仕様が微妙に異なっており早くも混沌とした状況になっている。




サハ103-144+モハ103-213 (ラシ335F-2:KATO製床板装着車+KATO製動力ユニット搭載車)。


モハ102-367+サハ103-144 (ラシ335F-2:TR-200床板装着車+KATO製床板装着車)。

久し振りのプラ板式車体高嵩上施工も空白期間の影響は感じられないと思う。
取り敢えず外観は2エンド側床板湾曲式車体高嵩上施工車と変わらなく見えた。
KATO製モハ103形量産冷房車用動力ユニットを搭載するモハ103-213は対策が不要で全高の基準になる。
またモハ102-367(ラシ335F-2)は金属ワッシャー式車体高嵩上施工済のTR-200床板装着車である。
1エンド側,2エンド側ともサハ103-144の車体高は編成見附を崩さない程度に踏み留められた。
再施工の予定があるモハ102-368(ラシ335F-2)もプラ板式車体高嵩上へ変更するかもしれない。

車両更新により塗装状態が悪かった旧サハ103-144は即時廃車となった。
元サハ103-144はラシ335F-2(M213←ラシ335F)が初出場した当時から活躍を続けてきた車両だった。
しかし後付けのランボードや波打ちの激しい屋根板が拍車を掛け車体更新は後回しにされた。
サハ103-144での直接置き換えとなり部品転用も成されない静かな最期を迎えている。
ただ集電非対応のTR62非動力台車や台枠は状態が良くKATO製一般形サハ103形AU712冷房改造車へ転用可能だと思う。
少なくともサハ103形AU712冷房改造車の一部はKATO製一般形で存置されるため元サハ103-144は強力な戦力になるだろう。
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