さて、今日はビールの話です。
ビールを飲まない方には面白くないかもしれませんね。
北ドイツで多く飲まれているのは、ピルス、または
ピルゼナーと呼ばれ、チェコ、ピルゼン地方のレシピを
使っていて、日本ではラガービールですね。
他の種類のビールは違いますが、ドイツ人は、
このピルゼナービールをあまり冷やしません。
日本人はビールをカリカリに冷やして飲みますが、
そうすると味がわからなくなってしまいます。
冷蔵庫の温度だとビールには低すぎですね。
日本人は出来るだけ泡をたてないようにビールを注ぎますが、
ラガービール(ピルゼナービール)の場合、わざと泡をたてて、
泡がおさまるのを待ってから、また泡をたてるように注ぐのを
繰り返すと、苦い部分が泡に含まれてしまうので、
泡を飲まず、ビールだけ飲みます。
1度試してください。苦くなくないし、味をはっきり感じます。
ワインは、買ったその日に飲まないで、
2~3日寝かせておいてから飲むとおいしくなる、
と言いますが、それはビールにも当てはまると思います。
運んでいる時間が長くなるとまずくなる、と言って、
遠い地方には売らない醸造所もあるくらいですから。
買い置きが一番です
この2本はケルン近辺でよく飲まれている、
ケルシュという種類のビールです。
ケルンには以前よく仕事に行き、イギリス人の友人宅に
時々泊まらせてもらいました。
これは彼から聞いた話です。
イギリス、サッチャー首相がケルンを訪問することなったとき、
サッチャー首相はビールが好きなので、ケルシュ造りのマイスター
たちに上から、最高のケルシュを提供しろ、とのお達しが出て、
マイスターたちは協力し合って、自分たちが、最高だと思える
ケルシュを醸造したそうです。
そしてサッチャー首相がケルンに現れて、ケルシュを飲みました。
マイスターたちはお褒めの言葉を期待していたのですが、
彼女はひと口飲んだ後、
「ノー、サンキュー」だったそうです
マイスターたちの面目丸つぶれですね
ドイツでは、多くのスーパーチェーンがオリジナル
ビールを売っていて、協定価格であるかのように
小売価格は同じ、6本入りパックで1ユーロ69セント、
180円くらいですか。
これは僕がよく飲むオリジナルビールです
まあ特別おいしいわけではありませんが、ごく当たり前の味です。
ドイツには、日本のように、何か独特のものを食べられる、
とかおいしいつまみがある、とかいった飲み屋はありません。
レストランは別ですが、飲み屋はただ飲むだけの場所ですね。
僕は最近飲み屋に行くことがほとんどなくなりましたが、
以前は仕事でドイツ中飛び回っていたため、仕事が終わると
よくビールを飲みにいきました。これはその時の話です。
夜の9時頃だったように記憶しているし、またなぜか、
僕の仕事仲間はいませんでした。それに、ドイツでは、
ほとんどの飲み屋は生ビールが主流なのですが、その店は
なぜかビンビールだけだったのです。
僕がビンからコップにビールを注ぎ始めたとき、同じテーブル、
僕の向かいに座っていた60半ばくらいだと思われる女性が、
突然僕が注いでいるビールの泡に、人差し指をかざすように
突っ込み、そして、
「ねっ、こうすると泡があふれないのよ」
これは僕のビールだよ~ ねぇ、指、きれい?
ドイツ各地では色々な種類のビールが醸造されて
いますが、大きく分けると北ドイツ、中央ドイツ、
そして南ドイツのビールに分ける事ができますね。
そして多くの都市、町に地ビールがあります。
僕のふるさと ハンブルクにも地ビールがあり、
醸造所の正面がバーになっていて、
そこで飲むことができます。
でも地ビールの紹介をしていると、
いつまで経っても終わりません。
ですので、おらがビール、ハンブルクに醸造所のある
ビールを紹介したいと思います。
ぶなの木の樽で醸造してあるビールです
近代的な醸造所は、ステンレスの醸造樽を使い、
PCを使って温度や寝かせる時間のコントロールをしますが、
このビール、ドゥックシュタインは、ぶなの木の樽で醸造するので、
独特の味がしておいしいのですが、管理が難しいため、
かなりの値段です。
以前、このビールは飲み屋でしか飲めなかったのですが、
15年ほど前から酒屋でも買えるようになりました。
それでも他のビール価格の倍以上しますね。
ハンブルク人はこれを“誇りの価格”と呼んでいます。
目で飲むビールがあるとしたら、このドゥックシュタインがそうですね。
きれいに透き通った薄い茶色で、香もあるし、幸せな気持ちになります
写真でもわかるように、検査番号も書いてあります。
次はこれ、ホルステンビールです
このビールはハンブルク空港にも出ているし、
また他国の空港でも買うことができます。
苦味が効いて、通のビールと言われていますが、
僕はあまり好きではありませんね。
経営が上手なので、多くのビール会社を併合しました。
僕がイギリスで仕事をして、その後の仕事が北欧だったので、
ヒースロー空港でこのビールを缶でワンケース買いました。
スカンジナビアではお酒もタバコも高いですからね。
後日談ですが、最後の仕事を終えて、
ハンブルクに戻る時、このビールが5缶ほど
残ったのです。捨てるのはもったいないので
旅行トランクに入れて、コペンハーゲンから
飛びたちました。
家に戻ってトランクを開けると、どうやら
トランクの中の仕切りが尖っていたため、
そこにビールの缶が当たって穴が開いたらしく、
トランク中ビールだらけ
最後にこのビール、アストラです
ハンブルク、サン・パウリ地区(港の近く)に醸造所があり、
サッカーチーム、FC St.Pauli のスポンサーです。
ドイツのサッカーの話はいずれするとして、このチーム、
FC St.Pauli は強いのだか弱いのだかわからない
チームですが、熱烈なファンが大勢います。
トレードマークは
このチームは、1部リーグと2部リーグを行ったり来たりで、
ひどい時には3部リーグにまで落ちます。
このチームと、ハンブルクのもう一つのチーム、HSVの試合は
ハンブルクダービーと呼ばれ、ファンを熱狂させます。
時には熱狂しすぎたファン同士が喧嘩を始めることも
次回はドイツのビール その2です。
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では次回まで