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海外へ行くってこと

2010-08-02 01:49:56 | ニュース
万分の一なんだろうけどね。











「報道特集」

って番組を見た。



その名の通り

いくつか特集を組んでいたが

その内の一つが海外旅行で起きた事故の補償問題だ。











冒頭

過去の事故で体中に怪我をして

今も怪我の後遺症を負いながら

治療を続けているという女性が

つい先日のスイスでの列車事故の映像を見ながら

「今は混乱していて、それどころじゃないだろうけど、やがて、事故の補償問題に行き当たるだろう」

というような話をする。



その辺の作りは演出臭がプンプンするんだけど

事故はまぎれもなく本物だし

確かに今も苦しんでいるのであろうことは

マチガイない。



旅行会社からも

「補償費用のようなもの」

は一部出たらしいが

500万位を自費で負担し

この上まだ

2回は手術が必要だということらしい。



保険会社の算定では

「約8千万」の被害

しかし

旅行会社の補償は

「1800万位」

それはなぜか?




パッケージツアーは

国交省が定める約款に従うことになっている。



約款によれば

「特別補償金」

という見舞金を払うことになっているが

その上限が死亡でも

「2500万」

までとなっているから。



では

残りは?



規定では

「客個人が現地の会社と交渉する」

ということになっているようだ。



むろん、被害者は納得しない。



冒頭の事故に遭った女性の父親は

「被害者が現地の会社と交渉するのは困難。旅行会社が現地の会社と交渉するという仕組みが被害者にはありがたい」

と言っている。



また

こうした事故の被害者と大手旅行会社とのやりとりを

録画した映像も出てくる。



局いわく

被害者側が交渉し

旅行会社が撮影を許可したものだそうだ。



旅行会社は

「責任は現地の会社(このときはバス会社)にある」



被害者は

「旅行会社が現地の会社から賠償を取るべき」



旅行会社いわく

「うちも皆さんと同じ被害者。できる限りのことはやってきた。それを分かってほしい。」



被害者からの

「きちんと説明してほしい」に対し

「ちゃんと説明している」。



そして

おそらく

「理解してもらえないなら」という含みだろうが

「これ以上続けても仕方がない」

と旅行会社。



そして、決裂。



「うちも同じ被害者」

というのはキーワードで

この後も出てくる。



同じように事故にあった被害者が

補償について連絡した時の旅行会社の第一声が

「これ」。



旅行会社での法務関連の責任者を務め

大学で教授もしていたという人物が

コメンテーターとして登場。



「旅行会社にとって、特別保証とは見舞金。本当はできる限り金を出したくないと思っている。しかし、旅行会社こそ、現地の会社と交渉すべき。」
「(その理由は)パッケージツアーは安心を買っている。商品として売っているのだから、責任を負うべき。」



これが骨子だと思う。



「大手のパッケージを選ぶ理由は安全だと思うから。」

という言葉は

確かに

被害者の言葉の中に出てくる。



ドイツやイギリス・フランスでは

「旅行会社が全面責任を負う」

というのが法律で決まっているそうだ。



現地の会社との交渉も

「ツアー会社の責任」

となる。



イギリスのツアー会社への取材では

「日本のやり方の方が楽だが、消費者保護の流れは強まっているし、やるしかない。」



ツアー会社は自己防衛のため

現地で何項目ものチェックをしているようだ。



日本ではどうか?



観光庁への取材では

「日本とそうした国では、いろいろと事情が違う。また、パッケージ旅行でもあくまで旅行は自己責任。信頼できる旅行会社を選び、保険に加入することで備えてほしい。」

という見解のようだ。



最後に番組コメンテーターは

「ドイツやイギリスなどでは旅行会社が責任を負うというシステムのため、重大な事故に備え、保険に加入している。その保険費用は旅行代に加算されるため、割高になるが万一のことを考え、消費者も納得している。」

さらに

「日本旅行業協会も2004年の法改正時に同様の法制導入を検討したが旅行会社社の負担が過大になることから断念した。」

「現地の会社と被害者が交渉するのは困難。また、被害者は旅行会社を選んでいるのだが、現地の会社をコーデーネートしたのは旅行会社なのだから、そろそろ、そうした制度改革をすべきではないか。」

と締めた。











問題は二つだ。



聞いてる限り



観光庁は

「(自己責任だからと)法改正をする気がない」。



旅行会社は

「過大な負担となる」上に
「法律で守られてる」から

何もしないだろう。



つまり

「番組でこんなこと言っても変わらない」

気がする。



では

今のままで

何も変わらないのか?



そんなことはないと思う。



ずっと違和感を持ってきた言葉。



「うちも同じ被害者」



被害者であることに異論はない。



しかし

「同じ」

ではない。



大学の教授の言葉にあるように

「(コーディネートし)商品として提供してる」

のだから

「受け身」

ではない。



じゃあ、何ができるのか?



気になったのは

「事前準備」だ。



責任を負うことになる海外の会社は

「必死に事前調査」している。



日本はどうだろう。



番組で紹介した事例では

「シートベルト付きの安全なバスを提供します」

といううたい文句のはずが

トラブルで使えなくなり

事故の時の車両は

「シートベルトなし」。



これは果たして

「現地会社のトラブル対処能力を事前に検証した」

結果だったのか

それとも

「使える会社を適当に選んだ」

結果なのか。



事故を防止するために

旅行会社が

十分な仕事をするかどうか。



事故が起きなければ

補償も必要ないのだから。



また

予防の観点からいえば

「観光庁」の話にも

疑問が残る。



「よい旅行会社を選べ」。



では

そのために必要な情報が

十分開示されているだろうか?



何を基準にすればいいのか?



第一

「パッケージツアーは安全」という一般認識と
「自己責任であり、旅行会社は一定以上の責任を負わない」という現実

すでに大きな乖離だ。



啓蒙活動が必要だということ。



例えば、タバコ。



同じく自己責任だが

そのパッケージには

「あなたはガンになるかもしれません」

と書いてある。



自己責任であるなら

「大きなお世話」であると思うが

そう書いてある。



旅行のパンフに書いてある?



「この旅行で大きな被害を受けてもほとんど補償されません」て。



書いてあるんだよね、すっごく小さく。



でも、おかしいでしょ。

きちんと「自己責任」を伝えるなら

大きく書かないと。



また

「いい旅行会社を選べ」というなら

一定の基準に従って

行政が審査してもいいだろう。



例えば

「きちんとした事前調査を行い、企画してるか?」

の基準に従い

三つ星を付けるとかね。



実際に事故が起きた時も

十分な調査をしていなければ

ペナルティがあり

そこから一部、被害者救済するとかね。



そこまでやれば

真剣に事故防止に取り組むんじゃないかな。



そういえば

イギリスやドイツはって言ってたから

他の国は日本みたいな感じなんでしょう。



どう考えても

旅行会社全面負担なんて

簡単じゃない。



だったら

できるかぎり事故を起こらなくすることの方が

先決だ。



海外に工場作ったら

必ず、人を送るでしょう。



そう

「日本式」であるということが











安全の要なんだ。
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