Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

イノベーションと実行 あるいは blog つながり

2005-07-31 | Business
 コメントをいただいた shiba さんのblog を読んでいたら, 上田嘉紀 さんのblog にたどりついた.

 直接は知らない人のWebのリンクをたどっていくうちに,自分が知らない本に出会い,または,知っていたが忘れてしまっていた本を思い出すというのは,blog の面白いところだと思う. 
 shiba さん,上田さん,ありがとうございます.


 経営も生業の一部なので,『経営は「実行」』という書名に,ドキッとさせられた.
経営は「実行」―明日から結果を出す鉄則

日本経済新聞社

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 デザイン・ファーム IDEO の話しは以前からあちこちで見聞きしていた.本が出たのもどこかて聞いていたように思いたが,すっかり忘れていた.
 本書を紹介していた, 上田さんの2004/03/26の記事 は,他にも忘れていたことを思い出させてくれた.
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

早川書房

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 2冊とも,Amazon.co.jp のマーケットプレースで注文した.
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夏休み読書月刊 (1) 本は安い!

2005-07-31 | Education
 夏休みのない人もいると思うが「夏休み読書月間」をテーマとしてみた.


 知り合いから送ってもらった,ある種の「読書の勧め」的な文章に以下のような記述があった.

----------
金を惜しまず本を買え。本が高くなったといわれるが、基本的に本は安い。
              「ぼくはこんな本を読んできた」立花 隆
----------

 また, 7/30のblog で紹介した「テクノロジズトの条件」の冒頭には,15世紀半ばの「活版印刷の発明」とそれによる「書物の大量生産」==「印刷本」が,知識の伝達に著しい変化をもたらし,それが「近代」を生み,ヨーロッパが他の地域に比べて優勢となる原動力であったことが述べられている.

 その「活版印刷の発明」以来,「本」は知識の伝達のための基本的な方法である.
 立花氏がいうように,私も本は「安い」と思う.また,読解力がある程度あれば,実は,読書が一番安い学習方法だと思う.
 経験による実学を過度に重視する人がいるが,一人の人間が一生のうちに直接体験できることは非常に限られている.本は,単に知識を伝達しているだけでなく,著者の体験や経験を伝達しているものでもある.要は読み手の想像力,創造力次第ということである.
 例えば,どこかの専門家が4年かけて研究した内容をまとめて,最先端の研究が一冊の本になったとしよう.仮に,この本が300ページで4000円だったとする.4年間の専門的な研究成果を4000円で整理した形で見せてもらえるなんて,絶対に安い.


 以下の3冊は,単なるブックガイドではなく,本の買い方,読み方,使い方について,は大変示唆に富んでいる.
 

 ジャーナリスト,評論家,(元東大講師)である, 立花 隆氏 による読書論,読書術.


ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論

文芸春秋

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ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術

文芸春秋

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 元アスキー社長であり,情報学博士号を取得し教育分野でも活躍する, 西 和彦氏 のIT書評と読書法.

ITの未来を読む 365冊+α

日経BP社

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 ちなみに,西さんの本の買い方,読み方は,私のに似ています.

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産業技術大学院大学?

2005-07-30 | Education
 最近,社会人向けのコースやカリキュラムを持つ大学院が増えている.

 もちろん,少子化のために高校卒業年齢の大学進学者が減少しているという面はある.しかし,それだけけでなく,社会人の「継続的な学習」の一つ受け皿としての意味があり,またそれが少しづつ一般にも理解されてきていると思う.

 そのような状況の中でで,東京都は新しい大学院の設置認可申請を出している.
  産業技術大学院大学(専門職大学院) という新しい大学院だ.
 研究科名は,「産業技術研究科情報アーキテクチャ専攻(専門職学位課程)」であり,平成20年度には「創造技術専攻(仮称)」の開設を予定しているらしい.
 
 リクルートが発行している「社会人&学生のための大学・大学院選び」(2006年度版) にも,産業技術大学院大学は紹介されている.
 「技術を創造的商品開発に結びつける開発・設計のリーダーや業務改革に資するIT化を実践できる高度IT技術者を育成する。」というのが設立主旨らしい.

 業務を統轄的に遂行するための要素として,習得すべき「7つのコンピテンシー」として,以下をかかげている.

  ・アイデア発想力
  ・社会的・市場的な視点
  ・現状・ニーズの分析力
  ・ドキュメンテーション力
  ・モデリング力
  ・マネジメント力
  ・ネゴシエーション力

 この「7つのコンピテンシー」と「情報アーキテクチャ専攻」がどれくらい結びつくのか,直感的に理解しずらい.
 「アイデア発想力」のための大学院の学習とはどんなものだろう?

 それにしても「産業技術大学院」という名称はだれが考えたのだろう?


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Jaons's Library ドラッカー入門

2005-07-30 | Business
 ドラッカー先生の最新作をご紹介したので,関連する著作を紹介しておく.

 「ネクスト・ソサエティ」では,来るべき社会と「手仕事的技能を併せもつ知的労働者」としての「テクノロジスト」の重要性について述べられている.

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

ダイヤモンド社

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 以下の3冊は,「はじめて読むドラッカー」シリーズで,既刊のもの.
 まだ,ドラッカーの論文や著作を読んだことのない方,特に「リーダシップ」,「プロフェッショナル」,そして「社会とコミュニティ」に興味のある人にオススメである.

チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ!  はじめて読むドラッカー“マネジメント編”

ダイヤモンド社

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プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか  はじめて読むドラッカー“自己実現編”

ダイヤモンド社

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イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか  はじめて読むドラッカー“社会編”

ダイヤモンド社

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Jason's Library ものづくりが文明をつくる

2005-07-30 | Business
 本日,オフィスの近くの書店で何冊か購入したものの中から一冊.

 ピーター.F.ドラッカー (Peter F. Drucker)先生 は,簡単に云えば,世界の頂点に立つ経営学者,ビジネス思想家である. 
 1909年生まれなので,すでに90歳を超えておられるが,現在でも, 米国カリフォルニアのクレアモント大学大学院 (The Peter F. Drucker and Masatoshi Ito Graduate School of Management, Claremont University) で,現役の教授をされている.(この講座は,英語の正式な講座名からもわかるように,イトーヨーカ堂の創業者の伊藤雅俊氏のスポンサーシップによる経営学の大学院のコースである.)

 本書は,2005/7/28に発売された「はじめてよむドラッカー」シリーズの最新刊であり,ドラッカー先生の論文のうち,科学者や技術者また技術のマネジメントに関するものを集めた論文集である.翻訳と編集は,いつものように, ものつくり大学名誉教授の上田惇生先生 である.

 はじめてドラッカーを読む人にも,技術のマネジメントを生業としている人にも広くオススメできる.


テクノロジストの条件

ダイヤモンド社

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夏休みコンピュータ自習教室(2) 入門書

2005-07-28 | Education
 「イラストで読む」シリーズで,イメージがつかめたら,次の段階に進みましょう.

痛快!コンピュータ学

集英社

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 *トロンで有名な,坂村健先生によるコンピュータ全般に関する一般向け入門書.


ソフトウェア入門

岩波書店

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 *日本の独立系ソフトウェア会社で一番大きいCSKで,たった一人「フェロー」の肩書きをもつ,黒川利明氏によるソフトウェアと情報科学に関する一般向け入門書.


インターネット

岩波書店

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 *日本におけるインターネットの第一人者である,村井純先生によるインターネットに関する一般向け入門書.


やさしいコンピュータ科学

ASCII

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 *上記の3冊から,さらに勉強したい場合にオススメの本.
 MIT等の米国の大学で,学部のコンピュータサイエンスの教科書として定評のある本の翻訳.訳はやや固い部分もあるが,日本語で読めるのコンピュータサイエンスの本格的入門書としてはベストのものの一つ.監修は東大名誉教授和田英一先生.

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夏休みコンピュータ自習教室(1)「イラストで読む」

2005-07-28 | Education
 7/26の記事へのコメントに,「中学生でもわかる入門書」というリクエストがあったので,楽しみながら勉強できる参考書を示します.
 やや古い本ですが,この手の内容のものでは,出色の出来です.技術的にみてもちゃんとした記述なので,文科系の大人の入門書としても使えます.



新・イラストで読むインターネット入門

インプレス

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イラストで読むWWW入門

インプレス

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イラストで読むソフトウェア入門

インプレス

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*表紙のイラストが出ないのが残念です


新・イラストで読む マッキントッシュ入門

インプレス

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新・イラストで読むパソコン入門

インプレス

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*表紙のイラストが出ないのが残念です


イラストで読む マイクロプロセッサ入門

インプレス

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*表紙のイラストが出ないのが残念です

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Jason's Library ソフトウェア工学

2005-07-26 | Software
 私は,ソフトウェアや情報システムの設計や開発あるいはそのディレクション,マネジメントを生業としている.
 ソフトウェアを上手に設計・開発するためのより良い方法を,工学的にあれこれと考えるのがソフトウェア工学である.

 日本では,プログラマとかSEとか呼ばれる仕事をしている人の大半は,実は所謂文科系の出身であり,学校ではソフトウェア/コンピュータあるいはその近接領域は殆ど勉強していない.また,プログラミングは勉強していても,ソフトウェア工学をちゃんと学んでいない人が少なくない.私は,このことが,日本のソフトウェア産業の根本的な弱点の一つだと信じている.

 これまで,ソフトウェア工学を勉強しなかった人にも,これからソフトウェア工学を勉強しようかと考えている人にも,以下の3冊は,比較的新しい内容であり,オススメできる.
 どれか一冊だけなら,中所先生の「ソフトウェア工学」が良いだろう.しかし,職業としてソフトウェアを設計する人には,3冊とも目を通すことを強く推奨する.



ソフトウェア工学

朝倉書店

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ソフトウェア工学の基礎

岩波書店

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ソフトウェアエンジニアリング基礎知識体系―SWEBOK 2004

オーム社

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アスベスト公害:過去の失敗から学習できない人々

2005-07-25 | Environment
 最近,あちこちで,アスベストの健康問題,環境問題がとりあげられている.

 YOMIURI ONLINE の 7/22 の記事 によると,以下のような経緯があったらしい.
----------
作業現場でのアスベスト(石綿)の飛散防止を盛り込んだ「特定化学物質等障害予防規則(特化則)」が施行された1971年、旧労働省が職員や業者向けに出版した特化則の解説書の中で、アスベスト飛散が労災だけでなく、公害問題に発展する可能性があると指摘していたことが21日、分かった。

 当時、公害は旧厚生省の所管で、出版翌月に旧環境庁が発足したが、旧労働省の指摘は生かされず、周辺への飛散防止対策は、89年の大気汚染防止法改正まで講じられなかった。
----------
 一体,この国の,中央官庁幹部は,健康,環境など「科学的」かつ「社会的」問題をどのように捉えているのだろうか?


 7/24 の産経新聞の「主張」の記事によれば,以下のように厚労省の副大臣の発言を,事務次が否定するようなことが起こっている.
----------
 ...厚労省の西博義副大臣は国会で政策の失敗だったと答弁した.細田博之官房長官も,過去の政府の対応を検証し,行政責任が明確になった場合の被害者への保証も検討する考えを記者会見で示した.
 ところが,副大臣の答弁の翌日,同じ厚労省の戸苅利和事務次官は記者会見で「その時々に置かれた状況の中で可能な試みはしてきた.」と語った.
----------
 
 また,このことについては, TBSのNEWSiのWebサイトの7/21のニュースでも報道されている.
----------
戸苅事務次官は、21日の定例記者会見で「アスベストの代替品の開発が進まない中、規制は確実に行ってきた。しかし家族に健康被害が出ていることは事実なので、関係省庁や企業などの連携、連絡体制に問題がなかったかよく見極める必要がある」
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 一部の諸外国では,すでに1980年代から,アスベストの使用が禁止されたり規制されたりしていることは,広く知られている.
  MSN-Mainichi INTERACTIVE の7/10の記事 によれば,アイスランドでは1983年から,ドイツでも1993年から,石綿の使用が全面禁止されている.
 10-20年前に,ヨーロッパのいくつかの国では,政府が規制できたことが,日本でできなかったことの説明としては,全く合理性に欠ける見解である.

 また,米国なら事務次官クラスの官僚が,大臣や長官等の発言を公式に否定するということは,訴訟を覚悟しているか,辞職するときかどちらかだが,どうも,戸苅氏の場合は違うようだ.

 問題の戸苅事務次官は,インターネット上の情報によれば,以下のような経歴らしい.
 (http://www.jil.go.jp/jil/kouen/no_15.html より抜粋)
---------
 戸苅 利和(とがり・としかず)
 昭和22年11月28日、東京都生まれ。昭和46年、東京大学経済学部を卒業して労働省に入省し、職業安定局庶務課長、労働基準局監督課長、職業安定局雇用保険課長、大臣官房会計課長などを歴任。平成7年に大臣官房総務課長、平成8年に労働基準局賃金時間部長、平成10年に職業安定局次長を経て、平成11年7月より労働省大臣官房長。
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 所謂完全な文科系である.労働問題はそれなりの知見をお持ちかもしれないが,やはり,経済学部ご出身では,化学物質による環境や健康への問題などの,科学的な問題への適切な理解や判断は難しいのかもしれない.このような問題を統括する責任者は,医療,公衆衛生,環境などの分野で,少なくとも修士レベルの知識を持った人材があたるべきだと思う.


 アスベストのうち,つい昨年まで日本で使用がみとめられていた白石綿は,クリソタイル(Chrysotile) という.
 クリソタイルを含むアスベストの発ガン性については,IARC(国際ガン研究機関)その他の研究において,発ガン性の評価についてはほとんど確定している.発ガン性については,既に,1995年に輸入・使用などが禁止された,別種のアスベストである青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)と大差ない.つまり「議論の余地のない」危険物質である.

 国際化学物質安全性計画(IPCS)が作成している 国際化学物質安全性カード (国立医薬品食品衛生研究所による日本語版) には以下のように明記されている.
 身体への暴露: 粉塵の拡散を防ぐ!あらゆる接触を避ける!
 長期または反復暴露の影響: 肺に影響を与え、肺繊維症、中皮腫を生じることがある。人で発がん性を示す。


 どうして,日本の政府や官僚は,過去の公害や薬害の失敗から学習することができないのだろうか?
 是非,厚生労働省,国土交通省,環境省,その他の関係各方面と,政府が一体となって被害者の救済と今後の対策に当たってもらいたい.


追記:
 日本でのアスベストの問題について,まとまった情報を概観したい場合には, 中皮腫・じん肺・アスベスト センター の Webサイトが役に立つ.

 
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日本と米国,世界における日本,混沌とする世界

2005-07-24 | Weblog
  News Week 日本語版 の 2005.7.27 号には,興味深い記事が多かった.

 まず,特集 (Special Report) は,『知られざる在日米軍の素顔』(pp.42-57)と題した,在日米軍についての記事だ.第二次世界大戦が終わって60年,冷戦構造もくずれた今,日本の安全保障の戦略としての米軍駐留について,根本的に考え直す時期にきているのではないだろうか?

 さらに,国連関係の話題として,『改革を「阻む」アメリカの本音』『国連分担金以外に日本が支払うもの』(pp.34-37) という記事もあった.日本の政府/外務省のやり方の問題もあると思うが,あれほどのお金を拠出していて,それに応じた発言力が認められないというのは,どんな組織でも,根本的におかしいと思う.
 この際,国連への拠出金(分担金)を,せいぜい,フランスやイギリス並みに減額してはどうだろうか?ちなみに,現在の日本の分担は約19.5%であり,イギリス,フランスは,それぞれ 6.1, 6.0%にすぎず,中国,ロシアを合計しても,日本よりもだいぶ少ない分担である.


 『中国人ハッカー日本攻撃計画』(pp.20-21) という記事も,非常に物騒な内容だ.中国の近代化の中で,法律とそれに関連する行政の整備の遅れが一番の問題であることは,一部ではよく知られている.麻薬,密輸,コピー商品,その様々な犯罪が横行しているが,このような,情報システム上での犯罪への取り締まりには,技術的にも行政的にも,もっと力を注いでほしいものだ.

 イギリスでの爆弾テロについては,『テロ実行犯を操った黒幕の正体』(pp.28-31)という解説がある.本当に,イスラム急進派グループの洗脳によって,過激派ではない若者が自爆テロを行ったのだろうか? そうだとすると,再発を防ぐのはそう簡単ではないだろう.


 テロの爆弾といい,ハッカーのサイバー攻撃といい,全く物騒な世の中だ.



追記:
 IT業界の用語としては,ハッカー(hacker) という用語は,コンピュータ技術全体に非常に精通した,ソフトウェア技術者,特に達人的な技量をもったプログラマーのことだ.ハッカーは,同僚から尊敬されるような存在であり,その技術を悪用する者はハッカーとは呼ばれない.
 これに対して,他者の情報システムに対して,悪意をもって,侵入,情報入手・漏洩,妨害・破壊工作等を行う者は,クラッカー(cracker) という.
 本来,ハッカーとクラッカーは別けて表記すべきと思うが,この記事では,引用元の表記を踏襲した.


 *ついでに,誤字も直しました.
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発想,構成,執筆,プレゼンテーションのための「頭の整体」

2005-07-23 | Profile
 子供のころから,空想にふけることは得意な方だ.人間は,想像できることは,それを目標として実現できる可能性があるが,空想や想像することさえできないことは,決して実現できるようにはならないと思う.

 何らかの「発想」を,人に伝えようとしたとき,それが,ビジネスの領域でも,学術的な研究でも,ただ,"生"のアイデアの形のままではうまくない.発想の内容や構造を検討,整理して,何らかの問題提起や提案の形を「構成」し,"ストーリをつくる"ことが,必要である.そして,その構成にもとづいて,提案書なり論文なりの「執筆」あるいは「プレゼンテーション」というプロセスをふむことになる.

 それぞれの段階で,どうも考えがすっきりまとまらないときには,違うことをして,気分転換という手もある.しかし,私は,頭の中のある種の緊張やネタは保ったまま,別の角度から「頭の整体」をするつもりで,発想,構成,執筆,プレゼンテーション等の定番の本を読む(殆どの場合は数ページを拾い読みする)ことがある.
 そうすることによって,忘れていた様々な「作法」が頭の中によみがえってきたり,第三者的に草案を「見つめなおす視点」をえられたりして,頭の中や書き出す文章等をすっきりさせることができる.

 
 以下は,そのような場面で,私が繰り返し読み直す定番であり,どれもオススメである.



発想法―創造性開発のために

中央公論社

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創造的論文の書き方

有斐閣

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考える技術・書く技術

講談社

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考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

ダイヤモンド社

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理科系の作文技術

中央公論新社

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どう書くか―理科系のための論文作法

共立出版

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常識力で書く小論文

PHP研究所

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プレゼンテーションの極意

ソフトバンクパブリッシング

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OSSAJ「ミニ セミナー (勉強会) 」のおしらせ

2005-07-22 | Software
  NPO法人 オープンソースソフトウェア協会 から,ミニセミナー (勉強会) のお知らせです.

---------------------------------------------------------------------------
 OSSAJ主催の第三回ミニセミナー(勉強会)を下記要領で開催致します。
ふるってご参加頂きますようご案内申し上げます。

1. 日時:2005年7月29日(金) 15:30-18:00(15:15受付開始)

2. 場所:(株)オープンテクノロジーズ セミナールーム
 (下記URLをご参照ください)
 http://www.opentech.co.jp/AboutUs/Map/map-koishikawa-j.html

3. テーマ:「日米オープンソースビジネス展開の現状」
3.1 セッション1:
 米国のOSSビジネス事情  (仮題)
 講師 Lucida Inc. 豊島 康文 様
3.2 セッション2:
 日本におけるベンチャー企業のOSSビジネス事情  (仮題)
 講師 株式会社ユヒーロ 伊藤 寛之 様
3.3 セッション3:講師を囲んで情報交換会(茶菓付き)

4. 参加費:(当日お支払い下さい)
 正会員、賛助会員         無料
 一般会員、協賛団体会員    1,000円
 会員外参加者         2,000円

5. 募集参加人数:20名

6. 申し込み方法:OSSAJ事務局宛にメール(adm@ossaj.org)にてお申し込みください。
 お申し込みの際、以下の要領で氏名、会員種別等をご記入ください。
 参加申込みされた先着順に事務局より参加受付のメールをさせて頂きます。
 
......................................................................
To: OSSAJ事務局 <adm@ossaj.org>
Subject: [参加申込] OSSAJミニセミナー
--------------------
OSSAJミニセミナー(2005/07) 参加申込書

※氏名(ふりがな):           (           )
連絡先郵便番号:
連絡先住所:
※Tel:
Fax:
※E-Mail:
※種別(該当欄を黒四角(■)に変更してください):
 □ OSSAJ会員(正/賛助) (会員No.     )
 □ FSIJ会員(正/賛助)  (会員No.     )
 □ SEA会員(正/賛助)  (会員No.     )
 □ JLA会員
 □ 一般
先頭に"※"がある項目は必須項目です。他はオプショナル項目です。
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ビジネス系の雑誌とWebによる海外情報

2005-07-20 | Profile
 私は,技術系の人間だが,この2-3年は,以下のようなビジネス系雑誌に目を通している.技術系だからこそ,ビジネス系の情報はコンスタントに仕入れる必要があると考えている.

 今週は,すでに東洋経済と,日経ビジネスを買った.日経ビジネス 2005.7.18 号は,1300号記念特大号だが,非常に勉強になる記事が多い.オススメである.

 *以下パーセンテージは,購入の頻度である.

    週刊:
       東洋経済 ほぼ100%
       ダイヤモンド,日経ビジネス 約80%ぐらい
       エコノミスト 25% 月に1回程度

    隔週:
       日経アソシエ 100%
       プレジデント 50%
       サピオ    50%
       DAME 90% たまに買い忘れる

    月間:
       日経トレンディ 90% たまに買い忘れる
       フォーブス (日本語) 75%
       THINK 75%ぐらい
       WEDGE 50%ぐらい (2回に一回)
       ハーバードビジネスレビュー(日本語) 50%ぐらい

    季刊:
       一橋ビジネスレビュー 75%

    
    ビジネス系以外の週刊誌等では
       週刊アスキー 100%
       ニューズウィーク日本語版 75%
       AERA 25%
       週刊Yomiuri 10% たまに購入


 週刊誌は,少なくても東洋経済ともう1冊,多いとエコノミストも含めて4冊となる.1冊だけだとどうしても情報が偏るが,国内誌だけでも2-4冊みれば,ある程度はバランスがとれるだろう.


 以前は,海外の情報を確保するために BusinessWeek,InfoWorld(アメリカのIT業界のタブロイド版専門新聞.週刊)を 何年間も購読していた.当時,日本人のソフトウェア技術者で,外資系でない会社に勤務していて,この両方を自費で購読していた者はそう多くなかったと思う.
 しかし,経費が高いこと,一週間で読み終わらないこと,インターネットで同等の情報が入手できるようになったこと,などからこれらの購読はやめてしまった.
 いまは,どちらも,主な記事は,以下の Webサイトで読むことができる.
  http://www.businessweek.com/
  http://www.infoworld.com/

 昔,まだ,外資系の会社に勤務していたころ,シリコンバレーの情報をコンスタントに入手するために航空便での日本での購読を真剣に考えた,現地新聞 San Jose Mercury News もその記事の粗筋は,必要があれば,Webサイトで読むことができる.
  http://www.mercurynews.com/mld/mercurynews/

 記事は読めるが,日曜版についてくる膨大な量の広告-シリコンバレーの表情を表しているといえる-は,さすがにWeb化されていない.

 日本時間3:30 AM 現在の,Mercury News のトップ記事は,「Hewlett-Packard 14500名人員削減」のニュースである.CEO Mark Hurd のひどい表情が記事のニュアンスをよく伝えていると思う


 かの B.G 氏は,Economist だけは購読しているといわれるが,それもWebで読むことができる.
 http://www.economist.com/
 
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「ナレッジ・マネジメント」再考

2005-07-19 | Business
 このごろ,研究分野としての知識科学だけでなく,ビジネスとしての「ナレッジ・マネジメント」にも興味がある.

 特に,サービス業としての,ITのコンサルテーションや,情報システムの構築のビジネスにおいては,知識:ナレッジをどう,サービスに折り込み,経営資源とするかが,ポイントである.
 しかし,最近,自分で自分のナレッジすら,うまくマネジメントできていないのではないかと思うことが,いくつかある.そこで,もう一度,ちゃんと勉強しなおそうと考えている.



 こちらは,この分野では有名な,Thomas H. Davenport と Laurence Pruska の「実践的バイブル」と言われる本の訳書.最近入手したが,まだ,ちゃんと読んでいない.

ワーキング・ナレッジ―「知」を活かす経営

生産性出版

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 こちらは,ベストセラーの野中郁次郎先生,紺野登先生の本.3年ほど前に購入したものだが,改めて読みなおそうと思う.

知識経営のすすめ―ナレッジマネジメントとその時代

筑摩書房

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 *「ナレッジ・マネジメント」の良い参考書があったら,教えてください.
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専門分野の「調べもの」における google の効果

2005-07-18 | Informatics
 知り合いとのメールのやりとりで,いくつか化学的なことについて,確認のために調べものの必要が出た.

 早速 www.google.co.jp で検索してみた.

 例えば,「酸化還元電位」をひくと,一般向けの以下のような解説がみつかった.

  a) tarasawa さんによる「酸化還元電位とは」
  http://www.valley.ne.jp/~tarasawa/kankyo/denni.htm

  b) Akiyoshi さんによる 「deni,酸化還元電位図表」
  http://www.navi21.jp/dron/water/deni-table.htm

  c) ysugiura さんによる 「酸化還元電位」
  http://www.katch.ne.jp/~ysugiura/Jorp.htm

  d) 有限会社アルト(林薬局)による 「最新ディスカス飼育論」中の
  「・酸化還元電位(ORP:Oxidation Reduction Potential)という尺度」
  http://www.alto.co.jp/dk/2home/007.html
  「・生体にとって酸化還元電位が意味するところ」
  http://www.alto.co.jp/dk/2home/008.html

 a), b) は,図入りであり,とくに b) の図は判り易い.
 c) は 式で状態が定義されている.
 d) の「..尺度」の最後には,
  「酸化還元電位は測定対象がどのくらい酸化する、若しくは還元する能力があるか
   ということの尺度なのである。要は、測定対象がどのくらい好気的なのか、嫌気
   的なのかを表す尺度と思っていただければよい。 」
 と,非常に直感的かつ簡潔にまとめられている.

 また,インターネット上の「もちより草の根百科事典」ともいうべき,Wikipedia では
  「酸化還元電位 - Wikipedia」
 についての,(おそらく専門家の記述による)詳しい解説がある.


 数年なら,同じ情報を入手するには,図書館などで,複数の専門書や事典などを調べる必要があった.大きな図書館では,図書館での文献検索そのものに知識とノウハウが必要だった.また,調べた内容を比較するのも容易ではなかった.
 いまは,手持ちの参考書などが不十分でも,google で簡単に検索して,その結果を自分のコンピュータにファイルとして保存し,その内容を比較することも容易だ.

 英文で,科学に関することを検索する専門の検索エンジンもある.
  http://www.scirus.com/srsapp/


 15-6年前,ある専門分野について調べるため,丸善の本店の2階の洋書コーナーで,関係ありそうな本の索引を何冊も立ち読みして,どの本を買うか決めなければならなかったことが,大昔のことようだ.

 改めて,専門分野の調べものが便利になったものだと思う.
 
コメント
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