Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

訃報 CMU Randy Pausch ランディ パウシュ 教授 逝去

2008-07-27 | Education
 現在、全世界でベストセラーになっている「最後の授業」 The Last Lecture の著者、カーネギーメロン大学、コンビュータサイエンス学部教授で、バーチャルリアリティや3Dグラフィックス・プログラミング等の分野で多くの業績を残した、ランディ・パウシュ (Randy Pausch) 教授 が、かねてから治療中延命中だった、膵臓がんとその肝臓への転移による合併症のために、米国時間の2008/7/25朝、バージニア州チェスピーク(Chesapeake, Virginia)の自宅で、家族にみまもられて亡くなりました。47歳でした。
 カーネギーメロン大学の彼のWebサイトは、訃報の直後から、世界中からのアクセスのために、つながりずらい状況が続いています。


 ここに、パウシュ教授のご冥福を心からお祈りいたします。


 パウシュ教授は、2006年の8月に膵臓がんが発見され、手術、放射線、化学療法、等の治療をうけて一旦はある程度回復していましたが、2007年の8月に肝臓への転移が発見されて、半年の余命宣告を受けていました。
 その後、パウシュ教授は、2007/9/18 カーネギーメロン大学で、とてもすばらしい「最後の講義」(日本では、通常「最終講義」といわれることが多い。)を行いました。
 通常の「最終講義」は、その大学を引退などで離れる教授が行うものであって、「死を目前にした教授の最後の講義」というわけではありません。しかし、パウシュ教授の場合には、まさに、本当に「最後の講義」であり、「子供の頃の夢をいかに実現するか」を一つの表向きのテーマとしたもので、人生について考えさせられる、非常に感動的な内容でした。
 その内容は、「最後の講義」の模様は、ビデオストリーミングでインターネット上で公開され数百万の人々がその講義を聞きました。その内容は、さらに、DVD付き書籍となって、世界中でベストセラーとなっています。
 
 
 また、その後、パウシュ教授は、今年のカーネギーメロン大学の卒業式(2008/5/18)でとてもすばらしい式辞を述べ、その様子もインターネット上で公開されています。


 パウシュ教授の「最後の授業」を、まだ読んでいない方は、是非ご覧ください。


最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版

ランディ パウシュ, ジェフリー ザスロー

ランダムハウス講談社

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※ 2008/8/2 カテゴリを直しました.
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講義 流体力学 期末追加レポート

2008-07-17 | Mech Eng
 
 さて,本日は,「流体力学」の期末試験です.

 先週の最後の講義に出席された方は,ちゃんと準備できているでしょう.


 試験のあとで,自分の判断として「試験の出来が及第に達していないかも
 しれない」という恐れがある場合には,以下のレポートを期日までに提出
 してください.救済措置として科目としての採点に加点します.

 ※試験の出来や普段点が十分な人は提出の必要はありません.
 

 期末追加レポート

 シミュレーション技術に関する,以下の本を読んで,レポートを作成せよ.
 本書は,「地球シミュレータセンター」の責任者による,色々なシミュ
 レーション技術についての啓蒙,入門書である.

 レポートの内容は,本書の概要,流体力学的な観点も含めて,印象に残った
 こと等,800文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ7/20 18:00 まで
 に,メールで提出のこと.
 # テキストファイルか,MS-WORD,PDFのファイルをメールに添付.
 # 提出先のメールアドレスは,シラバスに記載されています.

 メールの題目には,「流体力学期末追加レポート」と明記.

 レポートのスタイルは以下のとおり.

  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  レポートの題目

  まえがきの文

  本文
   概要
   印象に残ったこと
   その他

  あとがき(まとめ)の文


 ※成績は遅くとも,7/21中につけるので,その前,7/20の18:00必着.


未来を予測する技術 (ソフトバンク新書 46)

佐藤 哲也

ソフトバンククリエイティブ

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職業的ソフトウェア開発 プログラミング,心理学,認知科学 夏の読書月刊3

2008-07-05 | Software
 職業的ソフトウェア開発に関する参考書の続き.
 ソフトウェアは,ソフトウェア技術だけでは,設計,デザインできないことを学ぶための,おすすめの本.


[プログラミングの壺〈1〉ソフトウェア設計編]
筆者は,ミシガン大の実験物理のPh.D.で,元AT&T Bell研究所の出身のソフトウェアエンジニア,業界でも著名なコンサルタント.
米国のコンピュータ雑誌「Programming Langege」に連載されていた「Programming on Purpose」というコラムをベースにしてまとめられたエッセイ集.

プログラミングの壺〈1〉ソフトウェア設計編

P.J. プローガ

共立出版

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[ログラミングの心理学]
筆者は,ソフトウェア関係の多くの著作で非常に著名な,コンサルタント.
ソフトウェア開発の人間および心理学的な側面についてまとめた定本.

プログラミングの心理学―または、ハイテクノロジーの人間学 25周年記念版

ジェラルド・M. ワインバーグ

毎日コミュニケーションズ

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[ソフトウェアの達人たち]
編者は,人工知能や自然言語処理で知られるスタンフォード大学の教授.1992年の「People, Computer, Design Project」のワークショップの参加者による,ソフトウェア・デザイン,インタラクション・デザインについての,オムニバス的なエッセイ集.
ソフトウェアの達人たち―認知科学からのアプローチ


テリー ウィノグラード,Terry Winograd,瀧口 範子

ピアソンエデュケーション

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職業的ソフトウェア開発 工学,設計,プログラミング 夏の読書月刊2

2008-07-04 | Software
 職業的なソフトウェア開発についての参考書のつづき.


工学,設計,プログラミング:

[ソフトウェア工学―理論と実践]
ソフトウェア開発の設計から保守,運用まで,ソフトウェア工学全般について,網羅的にまとめられている一冊.658ページの大冊.

ソフトウェア工学―理論と実践

シャリ・ローレンス プリーガー

ピアソンエデュケーション

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[UML モデリングのエッセンス]
ソフトウェアの設計表記のための UML (Unified Modeling Language) の定本.
2005-07-14の記事で紹介

UML モデリングのエッセンス 第3版 (Object Oriented SELECTION)

マーチン・ファウラー

翔泳社

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[プログラミング作法]
元AT&Tベル研究所の筆者による,職業プログラマ必携の一冊.

プログラミング作法
ブライアン カーニハン,ロブ パイク
アスキー

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[ビューティフルコード]
世界的な,一流のプログラマ達による「美しいコード」についてのエッセイ集.

ビューティフルコード
Brian Kernighan,Jon Bentley,まつもとゆきひろ
オライリージャパン

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職業的ソフトウェア開発 作法,文化 夏の読書月刊1

2008-07-04 | Software
 プロのソフトウェア開発者の夏休みの勉強として,あるいは,大学/大学院生のこれからの就職活動の準備として,ソフトウェア開発,特に,職業的なソフトウェア開発について,是非読んでおいてほしい参考書を改めて紹介する.


作法,文化:

[人月の神話]
大規模ソフトウェア,特に基盤系の大規模ソフトウェア開発について,IBMのOS/360の開発マネージャーだった筆者がまとめた古典的名著.
30年たっても,大規模ソフトウェア開発の問題点がほとんど変わっていないことがわかる.
人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional computing series (別巻3))

フレデリック・P. ブルックス Jr.

ピアソンエデュケーション

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[ソフトウェア開発の持つべき文化]
元 Eastman Kodak のソフトウェアの研究開発にたずさわっていた筆者が,ソフトウェア開発の工学的なお作法を,文化としてとらえて,わかりやすくまとめたもの.
2005-10-02 の記事で紹介

ソフトウェア開発の持つべき文化  ソフトウェア開発の課題1

カール・E・ウィーガーズ,滝沢 徹,牧野 祐子

翔泳社

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[ソフトウエア開発プロフェッショナル]
IEEE においいて,ソフトウェア工学の学会誌"IEEE Software"の編集長やソフトウェア工学のハンドブック SWEBOK の委員も等も務め,1998年には,ソフトウェア会開発者向けの雑誌"Software Development"の読者投票で,「ソフトウェア業界で最も影響力がある3人」(あとの二人は,ビル・ゲイツとリーナス・トーバルズ)に選ばれている,コンサルタントである筆者が,「今日的なプロのソフトウェア開発者」について論じている一冊.
2005-03-31の記事で紹介


ソフトウエア開発プロフェッショナル

スティーブ・マコネル,松原 友夫,山浦 恒央

日経BP社

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[職業としてのソフトウェアアーキテクト]
建築とソフトウェアのアナロジーの視点で,ソフトウェアシステム構築における思想家として『ソフトウェアアーキテクト』について,そのプロフェッショナルとしての仕事についてまとめた一冊.
2005-05-15の記事で紹介

職業としてのソフトウェアアーキテクト (Software Architecture Series)

マーク スウェル,ローラ スウェル

ピアソンエデュケーション

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講義 流体力学 補足 参考書

2008-07-04 | Mech Eng
 流体力学について,講義で用いている教科書以外に,今後の学習のために,特に推薦する参考書を改めて以下に示す.


 まず,二十数年前,筆者の修士論文の審査をしていただいた,恩師の一人である,今井 功 先生 (東京大学名誉教授,工学院大学名教授,文化勲章授章)による教科書から.

[理学部系流体力学教科書の名著]
完全流体と遅い粘性流れに関して,物理モデルと数学的表現について日本語で書かれた最良の教科書の一つ.

流体力学 (前編) (物理学選書 (14))

今井 功

裳華房

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[コンパクトな,正統的,理学系流体力学テキストの定本」
完全流体,粘性流体,高速気流を扱っている.254.pとコンパクトにまとめられている.
上述の裳華房の「流体力学」の簡易版的なもの.

流体力学 (物理テキストシリーズ)

今井 功

岩波書店

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 日野 幹雄 先生 (東京工業大学名誉教授,元中央大学教授)の教科書.

[工学系の網羅的流体力学教科書の定本」
 日野先生は工学部土木系の流体力学の先生だが,本書では乱流を含めた流体力学全般について,非常に詳しく扱っている.流体力学に貢献した歴史上の研究者達に関するコラムや,11ページにわたる詳しい参考文献も特筆したい.
 工学系の先生によって,日本語で書かれた,全般的な流体力学の教科書として最良のもの一つ.

流体力学

日野 幹雄

朝倉書店

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 講談社のブルーバックスのシリーズから.

[楽しみながら,流体現象について学べる本」
本書は,2008-4-28の記事でも紹介したもの.

 

流れのふしぎ (ブルーバックス)

講談社

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[流体現象の写真集]
様々な流れの様子をとらえた写真集.流れの構造や流体運動の空間的なイメージを養うことができる良書.実験などの経験の少ない方には特にオススメ.
すでに,版元品切れだが,Amazon.co.jp のマーケットプレイスで程度の良い中古を入手可能である.

※ 残念ながら,表紙の画像がありません.

流れのファンタジー―写真がとらえた流体の世界 (ブルーバックス)

講談社

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