Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

夏のDVDガイド 実践的なビジネスと大人の英会話

2011-08-11 | Business
 英語による、大人の日常会話、ビジネス会話などの参考になる、洋画のDVDを紹介する。
 今回は、アメリカ英語、都会での生活を中心とした、比較的有名な作品をとりあげる。どれも、純粋に映画として楽しめるものである。

 英会話の教材としては、以下のように繰り返しみながら、気に入った台詞をまねることによって、相当な量の場面の情景、俳優の表情、実際の会話のフレーズをセットで覚えることができるはずだ。
  1) 日本語字幕 1-2回
  2) 英語字幕 1-2回
  3) 字幕なし 3回


法律とビジネス
フィクサー [DVD]
東宝


ザ・ファーム 法律事務所 [DVD]
パラマウント ジャパン



金融、証券、M&A、人生
ウォール・ストリート DVD(ブルーレイ付) (初回生産限定)
クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


ウォール街〈特別編〉 [DVD]
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント



ビジネス、オフィスライフ、恋愛
ワーキング・ガール [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


プリティ・ウーマン 特別版 [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント



マスコミ、ビジネス、社会
大統領の陰謀 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ


ネットワーク [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



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冬の読書ガイド:はじめての経営学

2010-12-27 | Business
 東洋経済から出ている「一橋ビジネスレビュー」の別冊のNo.1。

 「はじめての経営学」となっているが、表紙に英語で小さく
  "Beginner's Guide to Management Studies"
 とかかれていて、なるほどと思った。

 まず、「経営学的思考とは?」として、
  楠木建先生   経営「学」は役に立つか
  石倉洋子先生  身近なことから、無限の世界へ
  橘川武郎先生  13人の企業家で綴る日本の経営の歩み
  野中郁次郎先生 経営学の100年を俯瞰する

 さらに、一橋の先生方を中心に、経営学分野の一流の執筆陣が、以下の分野毎に、概説している。
 * 経営戦略
 * 組織論
 * マーケティング
 * 会計
 * コーポレート・ファイナンス
 * ビジネス・エコノミクス
 * MOT(技術経営)
 * 経営史
 * リーダーシップ
 * 知識経営
 * 人材マネジメント
 * イノベーション
 * 企業家・企業家能力

 また、各節のおわりに、ブックガイドがある。
 さらに、「経営学雑誌の読み方・学び方」という記事もとても良いと思う。

 野中郁次郎先生の「経営学の100年を俯瞰する」という論考の中の「経営学の流れ」という図に、誰が含まれていて、誰が含まれていないかを考えながら読むととても面白い。


 経営学を学ぶ、大学生、大学院生、若い研究者だけでなく、経営学についてもう一度復習したいビジネスパーソンにも、おすすめできる一冊。

 経営学が専門でない学部/学科の、教養課程等での経営学の参考書としても好適と思う。これ一冊で、半年の講義ができると思った。


一橋ビジネスレビュー別冊No.1 ―はじめての経営学 (一橋ビジネスレビュー別冊 No. 1)
クリエーター情報なし
東洋経済新報社


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春の読書: ビジネス英語のリハビリ

2010-05-02 | Business
 この数ヶ月,空き時間は英語のリハビリに力を入れている.

 ヒヤリングについては,もっぱら,海外ドラマや洋画のDVDを英語で何度か見るという方法でトレーニングしている.最初は日本語の字幕つきでみて,そのあと,英語の字幕,字幕なしと進む.3-4回目には,いくつかのフレーズを情景とともに覚えられるようになる.特に,連続ドラマのように,主な登場人物が固定されているものは,気に入っている俳優がよく使う台詞は,リズム,アクセントとともにいつのまにか覚えられる.

 また,インターネット上で調べものをして,Wikipedia をみたときには,日本語のページのあとに,できるだけ,英語のページも通読するようにしている.


 それ以外にも,色々な英語の本を買って乱読している.
 以下の二冊は,一昨日入手したものだが,たまたまどちらも,同時通訳をしている筆者によるものだ.これまでにない切り口で書かれた,比較的新しい参考書としてオススメできる.


ネイティブのエクゼクティブ(特にアメリカ人)がよく使う,ビジネス上で重要な,60個のキーワードの言い換えをまとめたもの.
イラストが面白く,また例文も豊富.
カリスマ同時通訳が教える ビジネスパーソンの英単語帳

関谷 英里子

ディスカヴァー・トゥエンティワン

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同時通訳の養成コースで使われている,言語構造,指向パターン,価値観の違いなどを調整して,通じる英訳をするのための参考書.
意味を保存しながら,言い回しを再構成するための手順を100の例文で解説.
同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング

田村 智子

三修社

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春の読書:ビジネス向け,英文メールハンドブック

2010-04-19 | Business
 本書は,実際に米国のビジネスシーンで使われている,すぐにつかえる500ほどの例文解説されている,最新の英文のメール文例集である.

 挨拶,アポイントメント,交渉/折衝,依頼,注文,情報伝達,勧誘/募集,気持ちの伝達,主張の伝達と往信,ビジネス上の規則,協定等関する例文,雑談の例文など非常に幅広い内容で,海外での経験が少ない日本人にはニュアンスの伝達が難しいと思われる例を多数収録している.また,ハンドブックとして使いやすいように,50ページ以上にもわたる日本語で引ける索引が便利である.

 筆者は,米国の大学院で数理言語学の Ph.D. を取得し,「マーフィーの法則―現代アメリカの知性」,「銃・病原菌・鉄」,「マイクロソフト帝国 裁かれる闇」をはじめとして,ITやビジネス含む幅広い分野の翻訳,著作で知られている 倉骨 彰 博士と,完全なバイリンガルで現在米国在住のその家族.

 900円(税別)の新書としては,329ページとしては大冊で,お買い得.この春から,海外と英文のE-mailをやりとりしなければならなくなった新人のビジネスパースンや大学院生等におススメの一冊.

 既に,有る程度英語ができる人でも,良いフレーズが浮かばないときの虎の巻として利用もできる.

そのまま使える!ビジネスメール英文集 (PHPビジネス新書 133)

トラビス・T・クラホネ, 倉骨 彰

PHP研究所

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気分転換の読書:思考法,発送法

2009-10-25 | Business
日常の生業のIT/コンピュータ関係あるいは大学関係(機械,流体,エネルギー,環境,安全,ソフトウェアその他)の本を読んでいて疲れたとき,飽きたときには,気分転換に違う分野の本を読むことにしている.

私は小さな会社の役員を10年ほ勤めているが,大学/大学院は工学部だし,ビジネススクールにいったわけでもない.だから,普段から,マネジメントとかビジネスについての知識や情報を補うために,定期的にマネジメントやビジネス系の本に目を通すようにしている.
マネジメントやビジネス系の本の中には,うまくすると,生業でもすぐに参考になるネタや,研究の分野でも新たな「気づき」につながるきっかけが得られる場合も少なくない.

そのような分野で,この数週間の間に購入したビジネス系の雑誌(別冊,季刊)は,以下の2つだが,どちらも,色々と勉強になる記事があった.
特に,DHBR『「超」MBAの思考法』の方は,専門技術の方が気になって,マネジメントや経営なんてまだ先と思っている比較的若手の方の勉強のためのインデックスとしてもオススメできる.


DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー別冊 「超」MBAの思考法
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 編集部
ダイヤモンド社

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Think!AUTUMN 2009 NO.31
東洋経済新報社
東洋経済新報社

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インターネット時代の新しいマーケティングとビジネス戦略

2009-06-26 | Business
本書は,インターネットビジネス上のマーケティングについて広く扱った日本語による書き下ろしの本格的な専門書としては,おそらく最初のものである.これまで,訳書や,Webマーケティングあるいは,マーケティングメディアとしてインターネットを扱った本はあったが,本書のようなものはなかった.


筆者の進藤美希博士は,現在,東京工科大学メディア学部の准教授.前職のNTTおよびその関連会社では,黎明期のインターネット関連ビジネス,マルチメディア関連ビジネス,コンテンツ関連ビジネス,ソフトウェアビジネス等の企画,立ち上げ,マーケティング,事業戦略策定等に携わった.青山学院大学大学院国際マネジメント研究科で,マーケティングと情報システムそれぞれの専門家の有名教授の指導をうけ,「インターネット上の放送型サービスの統合設計と実現方式に関する実証研究」の博士論文で,同大学院で最初となる,博士(経営管理)を取得.

本書は,博士号取得後,筆者が,同大学院で担当している「インターネットマーケティング」の講義の内容をベースにまとめられたものである.
インターネット,マーケティングの歴史,基礎をきっちりとふまえた上で,インターネット時代の新しいマーケティング,ビジネスモデル,技術戦略,経営戦略としてのマーケティングについて,判りやすい図や,豊富な資料を織り交ぜて,詳しく解説している.
具体的なビジネスの解説では,インターネット,モバイルだけでなく,オープンソースソフトウェア,コンテンツ/キャラクタービジネス等にまで言及している.
大学/大学院でのテキストだけでなく,インターネット関連ビジネスで,企画,マーケティング,技術マネジメント等に関わるビジネスパーソンにも,広くオススメしたい一冊.


インターネット総合研究所代表取締役所長である,藤原 洋 博士の推薦文には,
「インターネットは,あらゆる産業分野の企業活動を一新した.本書は,その核となる現代マーケティング手法の決定版で,ビジネスの設計や価格設定など,理論から実践まで,体系的に述べられており,第一線のビジネスマン,経営学研究者,学生にとって必読の書である.」と示されている.



インターネットマーケティング

進藤 美希

白桃書房

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春の読書ガイド 「研究経営論」

2008-05-03 | Business
 しばらく前に,自宅近くに Bookoff ができた.Bookoff は,いわゆる「売れ線」の本以外は,古書としての評価が難しくなるせいか,とても安い値付けになっていることがある.特に,105円のコーナーには「掘り出しもの」があるので,月に一回ぐらいは覗いてみるようにしている.

 その Bookoff で先日入手していた,京都大学名誉教授,国立民俗学博物館の初代館長, 文化勲章授章者である梅棹忠夫 先生「経営研究論」(岩波書店,1989年) を読んだ.

 この梅棹先生の「経営研究論」は,文系研究者の間では非常に有名な本であるようだが,浅学の私は,先日 bookoff で現物をみるまでは,本書の存在そのものを知らなかった.しかし,「梅棹先生の本は買って損はないだろう」と思って入手していたものだ.あとで確認したところ,版元絶版になっていて文庫も出ていないので,比較的入手しずらい状態になっている.Bookoff では 比較的良い状態だったにも関わらず105円コーナーにあった.


 本書は,梅棹先生が実際に経験してこられた,大学の学科,研究会,研究所,国際学術交流などでの,さまざまな研究活動および研究組織,それにかかわるマネジメント的な視点,さらに研究者としての「こころがまえ」などに関して,1989以前に発表されたものを中心にまとめられている.

 すでに20年も前の本であるが,実際によんでみると,文系の研究者以外にも参考になる記述が少なくない.「研究」というところを「知的生産活動」とよみかえても,良いと思われるところが多い.

 文系研究者に限らず,何らかの知的生産活動の分野で,リーダーあるいはマネジメント的な役割を担う人に広くおすすめできる一冊.



 [目次]

 空想人類学科設立案
 近衛ロンドの五年間 京都大学人類学研究会の歴史と現状
 人文でえたもの
 国立民俗学博物館における研究のありかたについて
 学際的研究のすすめ
 日本文化研究所はどうあるべきか
 研究にたいする基本的な気がまえについて
 総合研究大学院大学文化科学研究科の発足にあたって
 国際シンポジウムの組織と運営

 

研究経営論

梅棹 忠夫

(表紙の画像はありません)

岩波書店

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キャリア論再考

2008-01-10 | Business
 この年末年始の2週間ほど,あるプロジェクトの参考文献として,キャリア論とその周辺の文献を,以前から持っていたもの,今回入手したものと,色々と読んでいる.

 今回のプロジェクトは,まだどうなるかわからないが,この手のことは,会社の運営や,学生への指導,その他色々な面で役に立つので,勉強し直すつもりで,乱読している.


 以下は,新旧色々と混ざっているが,キャリア論,キャリア形成,リーダーシップ/組織戦略,気付き等に興味のある方に,おすすめできるものである.
 特に,日本における,人材,組織論の第一人者のひとりで,慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の,高橋俊介先生のキャリア論の最初の3冊は,大学生や若いビジネスパースンに是非読んでもらいたいと思う.


[キャリア論]
キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫
高橋 俊介
ソフトバンククリエイティブ

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いらないヤツは、一人もいない―「会社人間」から「仕事人間」になる10カ条 (祥伝社黄金文庫)
高橋 俊介
祥伝社

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スローキャリア (PHP文庫)
高橋 俊介
PHP研究所

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最強のキャリア戦略 (BBTビジネス・セレクト 7)
高橋 俊介
ゴマブックス

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キャリア論
高橋 俊介
東洋経済新報社

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[キャリア形成]
働くひとのためのキャリア・デザイン (PHP新書)
金井 壽宏
PHP研究所

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キャリアデザイン入門〈1〉基礎力編 (日経文庫)
大久保 幸夫
日本経済新聞社

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キャリアデザイン入門〈2〉専門力編 (日経文庫)
大久保 幸夫
日本経済新聞社

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[リーダシップ,組織戦略]
リーダーシップ入門 (日経文庫)
金井 寿宏
日本経済新聞社

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部下を動かす人事戦略 (PHP新書)
金井 寿宏,高橋 俊介
PHP研究所

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「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために
ジョセフ・L. バダラッコ,Jr.,Joseph L. Badaracco,金井 寿宏,福嶋 俊造
東洋経済新報社

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プロフェッショナル・サービス・ファーム―知識創造企業のマネジメント
デービッド マイスター,David H. Maister,高橋 俊介,博報堂マイスター研究会
東洋経済新報社

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[気づき,自己分析,性格分析]
気づきのホリスティック・アプローチ (21世紀カウンセリング叢書)
中川 吉晴
駿河台出版社

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キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう (Career Anchors and Career Survival)
エドガー・H. シャイン,Edgar H. Schein,金井 寿宏
白桃書房

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9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係 PHP文庫 (PHP文庫)
鈴木 秀子
PHP研究所

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アメリカのビジネス向け「友達の輪」システム

2007-05-07 | Business
しばらく忙しくしていて、blog の更新が滞ってしまった。

最近、知人からの招待で、 LinkedIn というシステムに加入した。

LinkedIn は、いわゆる、SNS の一種だが、完全なビジネス向けのシステムである。
LinkedIn の創業者自身は、「Linkedinは単なるSNSではない。我々はビジネス・ネットワーキングと呼んでいる。 」と 日経ITPROのインタービュー記事(2007/03/09) で答えている。
2003年にシリコンパレーの北部 Palo Alto で始まった。 シリコンバレーを中心に広まって、現在では 130以上の業界で、1000万人以上の会員がいて、毎日9000名以上、月に数十万人のペースで会員が増えている。しかし、まだ、日本からの参加者は少ないらしい。
ビジネスモデルとしては、求人/求職の仲介が中心で、あとは、広告とオブションの有料サービスもある。

ビジネス向けなので、mixi などに比べると、素っ気ないデザインではあるが、自分の Profile(職歴、専門分野、学歴など)をこまかく登録する機能と、友人を検索して、友達の輪を広げたりするための機能が豊富である。さらに、仕事や人材の情報、なにかのサービスについての情報、Q&Aの機能などが備わっている。

日本では、米国のビジネスは「実力の主義」といわれることが多いと思うが、私の印象では、例えばシリコンバレーのような地域では、日本以上に「コネ」== connections が重要である。
LinkedIn では、自分の知人として直接登録されている人を Your conections、その先につながっている人を Their connections、 そして、さらにその先につながっている人(知人の知人の知人)を、Your network と呼んでいる。
私の、Your connections はまだ6名だが、Your connections は 300以上、Your network は 63500 以上となっている。
私の connections ==「友達の輪」の中に直接登録されているのは、まだ6名にすぎないが、そのうち 5名は、昔シリコンバレーに本社を持つ会社の日本法人に勤務していたときの、上司や同僚である。

このシステムで、しばらく連絡がとれなくなっていた知人の現在の勤務先や連絡先も、比較的簡単に調べることができる。非常に便利なシステムである。


これからは、日本でも、海外とのやり取りがある程度以上あるビジネスパーソンには必須のシステムになりそうな予感がする。
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春の読書月間 経営コンサルティングの開祖

2007-03-05 | Business
 異なる分野の専門家と,大きな書店にいくと,自分では見逃してしまうような,新しい本を色々と発見することができる.
 本書は,知人の経営分野の博士と池袋のジュンク堂を訪問して発見し,購入した一冊.

 本書は,世界的な経営コンサルティング・ファームである McKinsey and Company の,事実上の第二の創業期の代表者であった, マービン・バウワー(Marvin Bower) の評伝である.

 私は,昨日までは,米国のコンサルティング会社について多少は知識を持っているつもりでいたが,実際には甚だ浅学のため,本書を読むまでは,マービン・バウワーについて,何も知らなかった.

 マービン・バウワーと言う人は,現在,我々が McKinsey and Company の特徴だと思っている企業文化や,プロの経営コンサルタントの普通のやり方だとおもっている仕事の仕方を,数十年の実際の活動の中から,選び,実践し,教えつづけてきた人であった.
 私が,日常的に頭をやなましているような課題の多くは,50年前にすでに,バウワーによって実践され解決されていて,それが,今日のマッキンゼーのやり方になっていることがわかった.


目次
  序文
  ジョン・H・マッカーサー(元ハーバード・ビジネススクール学院長)

  第1部◆ビジョンの実現

  第1章 マービンの一世紀
  第2章 ビジョン
   ジェームズ・O・マッキンゼーとの出会い
   マッキンゼーを買い戻す
  第3章 プロフェッショナル・ファーム
   経営コンサルティングという職業
   マッキンゼー・アンド・カンパニーという組織――五つのビジョン
  第4章 リーダーの決断
   ワン・ファーム・ポリシー(一九三九年~)
   MBAの採用(一九五三年~)
   マッキンゼー財団の設立(一九五五年)
   株式会社組織への移行(一九五六年)
   海外進出(一九五九年~)
   女性の登用(一九六四年~)
   株式を簿価で譲渡(一九六六年)
   マネージング・ディレクターを退任(一九六七年)
   合併事業に反対(一九六九年)

  第2部◆リーダーのリーダー

  第5章 リーダーシップ

  第6章 改革の勇気
   ロイヤルダッチ・シェル(一九五六年)
   プライス・ウォーターハウス(一九七九年)
   ハーバード・ビジネススクール(一九七九年)
   第7章 マービン・スクール
    ハーベイ・ゴルフ
    ギャリー・マクドゥガル
    デービッド・オグルビー
    卒業生たち

  付録1 マービン・バウワー年表
  付録2 マッキンゼー・アンド・カンパニー年表
  著者あとがき
  謝辞
  訳者あとがき
  注
  索引
 
 原書はまだみていないが,訳はこなれていると思う.
 注がすべて訳してあるのも立派.

 組織のマネジメントに携わっている人,特に,専門家によるサービスを主体とする組織の運営に携わっている人に,無条件で推薦できる一冊.


マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー
エリザベス・ハース・イーダスハイム著,村井章子訳
ダイヤモンド社

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How We Compete グローバルビジネスのやり方

2006-09-24 | Business
 本書は、ジュンク堂の池袋店の店頭で偶然目にして購入。

 原題は、
 「How We Compete: What Companies Around The World Are Doing To Make It In Today's Global Economy」
 MIT産業生産性センターのを中心とした研究チームによる、「グローバル」化における企業経営に関する、5年間の研究報告である。米、欧、アジア、そして日本の主要企業500社を徹底調査したもの。

 随所に色々な国での色々な企業にかかわる具体的な数字(出所明記)がでていて、とても面白い。日本についても、あまり知られていないことが、しっかりと調査されまとめられる。

 筆者代表は、MITの政治学科主任教授、 スザンヌ・バーガー(Suzanne Berger) 先生 。MIT産業生産性センターの面々はとても豪華。MITの外部の協同研究者も多数。

 訳はスムース、注も翻訳されているのがとても良い。ここ数年の、草思社の経済/経営系の本の中では、一番良いのではないだろうか?
 グローバル化、グロバール経済における、企業経営に関して興味のあるすべての方に、オススメの一冊。
 この内容で、400ページで、2200円は、とってもお得!


MITチームの調査研究によるグローバル企業の成功戦略
スザンヌ バーガー, MIT産業生産性センター 著, 楡井 浩一 訳
草思社

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職人、技術者、経営者の心得

2006-09-05 | Business
 オフィスの近くの書店で目について購入した一冊。2003年に単行本として出版されたものを新書化。
 
 筆者は、「痛くない注射針」、「携帯電話用リチウムイオン電池ケース」などで有名な、岡野工業株式会社の 岡野雅行 代表社員
 1933年東京の下町で育ち、家業の金型工場を手伝いながら修行し、1972年に岡野工業を設立。ステンレスの深絞り加工等では、世界的に知られる「町工場のオヤジ」。

 職人として、技術者として、経営者として、大人の男としての心得と実体験を、テンポの良いエッセイとしてまとめている。

 目次
  発想と応用 ― なぜ、可能になるのか?
  自由気まま ― 不真面目と莫迦は似て非なるもの
  打破 ― 世の中には最初から実績のあるやつなんていない
  習慣 ― つくる発想、できる発想
  周期 ― いま取り組んでいるものが未来をつくる
  反骨 ― 手を動かせば解決方法が見えてくる
  勘 ― 図面がないとできないのは本当の職人ではない
  縁 ― その名人は無名人
  忍耐 ― 転んでもただでは起きない
  秘守 ― 人気のラーメン屋がスープの秘密を教えるわけがない
  温故知新 ― 手作業はハイテクを制す
  先人 ― だれだって、最初は人の真似から始まるんだ
  修練 ― 武蔵だって、いろんな流派と対戦して強くなった
  陰で自助努力 ― 二十年間、毎日、ドイツ語の文献を眺めていた
  蓄積 ― 指先にカネが生る
  〔ほか〕

  工学部の学生、プロの技術者や技術系の会社のマネジメントを目指す若い世代の人に、是非読んでもらいたい、オススメの一冊。

あしたの発想学
岡野雅行
リヨン社

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夏休み読書週間 (2)  プロフェッショナル・サービス

2006-08-29 | Business
 最近、専門家によるサービス、プロのサービス、「プロフェッショナル・サービス」等について、考えさせられることが少なくない。
 ビジネスの世界でよくとりあげられる、プロフェッショナル・サービスは、弁護士、会計士、医師、建築設計士、経営コンサルタントなどの専門家、あるいは、ホテルやレストランなどである。
 私の生業としている、情報システムの構築やソフトウェアの開発は、医師や建築設計士と同じような側面と、コンサルタント的な側面があり、非常に複合的なプロフェショナル・サービスである。

 一冊目の「コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング」は、知人に紹介されて購入したもの。
 フィリップ・コトラー教授トーマス・ヘイズ教授ポール・ブルーム教授という、3人のマーケティングを専門とする有名教授の共著。訳書のタイトルに「コトラーの」とあるのは、まさにマーケティングの作戦か?
 また、タイトルに「マーケティング」とついているが、前半は、「プロ」としての心構えや基本的作法について、戦略の視点からまとめられている。「サービスの質」を第一のキーポイントとして挙げられている部分を読んで、改めて、自らのサービスに関して省察する良い機会となった。
 米国の、医療機関、会計事務所、法律事務所、経営コンサルタントなどを前提に書かれているが、ほんの少しだけ米国の事情を理解していれば、日本の場合におきかえても色々と参考になる。
 「プロフェッショナル・サービス」に分類されるビジネスを、生業としている方には、必読書として、特に推薦したい。

 二冊目の「上流顧客を満足させるプロフェショナルサービス」は、Amazon.co.jpで、他の本を物色していて購入したもの。
 筆者の酒井光雄 氏は、日本能率協会マネージメントスクールの講師等も務めるマーケティングコンサルタント。
 プロとしてのサービスのポイントについて、(顧客の)「感動」と「もてなしの心」の視点からまとめてている。単なる「プロフェッショナル・サービス」ではなく、「一流」のサービスをめざそうという方には、特にオススメの一冊。

 三冊目の「サービスの花道」は、地元の書店の店頭でみつけたムック。
 どんなサービスがダメか、サービスとはどうあるべきかを、各界のさまざまな人が述べている。サービスの、多様性、多角性、プロとしての心構えについてとても勉強になった。
 サービス業で、マネジメントに携わっている方に、オススメの一冊。


コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング
フィリップ・コトラー、トーマス・ヘイズ、ポール・ブルーム(共著)
ピアソン・エデュケーション

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目次
 プロフェッショナル・サービスのためのマーケティング
 プロフェッショナル・サービスのマーケティング―12のキーポイント
 良質なサービスの提供
 マーケティング活動の構築と強化
 マーケティング情報の収集と活用
 戦略計画と戦略的組織
 市場細分化、市場選択、市場への訴求
 顧客理解
 サービス・ミックス
 プロフェッショナル・サービスの価格設定
 サービスの利便性確立
 統合型マーケティング・コミュニケーション
 プロフェッショナル・サービスのオンライン・マーケティング
 顧客維持戦略と関係構築戦略
 プロフェッショナル・サービス・マーケティングの今後


上流顧客を満足させるプロフェッショナル・サービス
酒井光雄(著)
日本能率協会マネジメントセンター

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目次
 お客様が感動する瞬間
 サービスが高度化する時代のサービス
 リピーターをつくるハイエンドサービス
 ハイエンドサービスを実現するホスピタリティマインド
 一流のサービスマインドを発揮する方法
 一流のサービスを生み出すザ・リッツ・カールトンの人づくり


サービスの花道―特集好きなサービス嫌いなサービス

講談社

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特集
 私の好きなサービス嫌いなサービス
 客の心をつかむプロ達 
 
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経営学の実践的臨床的研究方法

2006-08-07 | Business
 最近は、経営学系の本に目がいくことが多い。
 本書は、先週、Amazon.co.jp で他の本をさがしていて発見して、注文しておいたもの。水曜日に届いていたが、木、金と地方に出張していたので、読み進んだのは、週末になってしまった。

 本書は、東大で、経営学を講じている、藤本隆宏 教授 高橋伸夫 教授 らを中心にした研究グループの、Field-Based Research Method(FBRM)による、経営学研究法の指南書である。
 筆者らは、FBRMを習慣的に「実証研究」とよんでいるが、私のような他分野の者からすると、「臨床的」あるいは「実践的」というというイメージがある。

 全体に、筆者達自身が、実際にどのように研究を進めてきたが、どのように博士論文をまとめたり、どのように論文を発表したりしてきたかを、裏話もふくめて、非常に具体的に述べている。
 経営学以外の分野の学習者、研究者にもとても参考になるエピソード満載。
 第III部、第IV部は、普段私が考えていることが多数ふくまれていて、ちょっと驚いた。
 

目次

第1部 リサーチ・サイクルを回す:経営学研究法の基礎
 第1章 実証研究の方法論:Field-Based Research Method(FBRM)
 研究の技法
  1 アプローチの方法:ケース研究
   1 ケース研究の妥当性
   2 ケース研究のプロセス
  2 データを集める
   3 一次データの収集
   4 二次データの収集と活用
   5  インターネットを通じたデータ収集
   6 インタビューメモの作り方
   7 アンケート調査の設計・実施
   8 工場調査法
   9 資料の収集と分析
  3 データを分析する
   10 分析手法の見つけ方
   11 因子分析と共分散構造分析
   12 重回帰分析におけるモデル選択
   13 文献情報と内容分析

第2部 リサーチ・マインドを育む:研究プロセスに学ぶ
 第2章 ぬるま湯体質の研究ができるまで
      継続的調査からとらえた現象
 第3章 Product Development Performanceができるまで
      創発的研究の事例
 第4章 「日本企業の競争戦略」ができるまで
      理論と現象の往来による多様な研究の展開
 第5章 消費者行動のメカニズムを探る
      大量のミクロデータ分析の研究
 第6章 社史,伝記,回想録から一次史料にいたるまで
      中上川彦次郎と益田孝の「対立」をめぐる解釈の軌跡

第3部 リサーチを深める:リレー式講義
 第7章 研究テーマの見極め
 第8章 世界観の作り方
 第9章 研究と教育の両立

第4部 リサーチを発信する:海外ジャーナル投稿の基礎
 第10章 英文論文のすすめ


 経営学だけでなく社会科学系の研究や学習にかかわっている方、これから大学院で博士号をめざそうという方にオススメの一冊。

 私のような、学際的、複合的な活動、研究をしている者にも、とても役に立つ内容である。


リサーチ・マインド 経営学研究法
藤本 隆宏, 高橋 伸夫, 新宅 純二郎, 粕谷 誠, 阿部 誠 共著
有斐閣

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国際派プロフェッショナルのすすめ

2006-07-31 | Business
 本書は、今月の半ばに、Amazon.co.jp で、他の本を検索していて偶然目にとまって、筆者の組み合わせが興味をひいたので、「ワンクリック」で注文したもの。

 筆者お二人のうちの一人目は、 米国内科学会の最高栄誉会員(Master of the American College of Physicians:M.A.C.P.) の称号をおもちの内科医であり、腎臓の権威で、これまで日本内科学会、日本腎臓学会をはじめ複数の学会の会長、理事長等を務められており、現在、東大名誉教授、東海大学総合科学技術研究所所長、日本学術会議会長の、 黒川 清 先生
 もう一人は、一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授、日本学術会議副会長の 石倉洋子 先生 である。

 それぞれ、専門も、経歴も大分違うが、
  米国に留学していたこと
  複数の職場での経験があること
  プロとして専門分野で知られた業績があること
  大学の教員をしていること
  国際的な会議に参加していること
 などの共通点がある。

 本書は、筆者二人の経験を中心に、20台後半から30台の人、これから「プロ」を目指す人へ、日本でしか通用しないローカルなプロではなく、国際的に活躍できるプロを目指すべく、様々なアドバイスをまとめたものである。
 日本では、飛行機などで隣り合わせた人に職業を訪ねると、そのほとんどは、所属する組織の名前や組織内での役職等をいうが、欧米では、職種や職務内容あるいは専門分野等をいう。そもそも、このあたりの職業意識から、日本の場合は、ローカルな風習があると思う。
 自分の仕事にパッションとプライドをもち、組織や肩書きではなくその分野の専門家同士が認める「腕」をもち、常に「技」を磨き続ける、そのような「プロ」を、21世紀の職業観のロールモデルとして示し、そのようなキャリアを築くために必要なポイントについて、豊富な実例を用いて説明している。
 
 私は、海外留学の経験もないし、海外駐在の経験もない、あるのは、外資系の会社に勤務していたとき、あるいは友人と米国にサイドビジネスの会社を作ったときのわずかな出張経験だけである。また、黒川先生や石倉先生のような業績もない。しかし、本書の職業観、世界観は、私の実感に非常に近いものが多く、共感できる。

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 目次

 序 <国際派>プロフェッショナルのすすめ

 PART1 <国際派>プロフェッショナルの時代
 第1章 ハードだが充実感ある「国際派プロ」という生き方
 第2章 世界という「競技場」で勝負する

 PART2 国際派プロ」になるためのキャリアステップ
 第1章 二〇代まで(学生時代)の過ごし方
 第2章 二〇代(キャリア形成期)の過ごし方
 第3章 三〇代(キャリアアップ期)の過ごし方
 第4章 三〇代以降の過ごし方

 PART3 「国際派プロ」に必要な五つの力
 1 「現場力」を磨く
 2 「表現力」を磨く
 3 「時感力」を磨く
 4 「当事者力」を磨く
 5 「直観力」を磨く
 6 <国際派>プロフェッショナルのための基本

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 国際的に活躍できる、本物のプロ、ビジネスパースンを目指す人に、オススメの一冊。


 まるで漫才のかけあいのように、それぞれの「節」にどちらの筆者の記述かわかるように、細かく記名があるスタイルがとても新鮮であった。私の次の共著でも、この方式を拝借しようと思う。


世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ
黒川 清、石倉洋子 著
東洋経済新報社

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P.S.
黒川先生から、専門分野(腎臓と肝臓の書きまちがい)ついて、コメントをいただきました。お詫びして訂正いたします。ご専門とご経歴について、修正追記しました。
黒川先生の「プロは、常に技を磨き続ける」という言葉を肝に命じて精進したいと思います。 2006/08/02
コメント (2)
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