Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

講義 情報教育の研究 2012-11

2012-12-10 | Informatics
 2012年度の、情報教育の研究。
 前回の講義は、就職支援イベントとかちあったため、欠席者が多かった。
 また、時間の都合で、一部の参考文献の紹介を省略した。

 講義の概要および参考書は、以下のとおり。

 0) 皆さんのレポート発表 IT企業研究報告
 1) シミュレーション
 2) 流体シュミレーションのはじまり
 3) 様々な流体シュミレーション
 4) コンピュータによるシミュレーションの手順
 5) エミュレーション
 6) モデリング
 7) スーパーコンピュータ

 7-1

1964 CDC6600 60bit  1MFLOPS
1969 CDC7600 60bit  10MFLOPS
1976 Cray-1 64bit 136 - 160MFLOPS
1982 Cray X-MP 64bit  200 - 800MFLOPS (4CPU)
1983 日立S-810/20 64bit  857MFLOPS
1984 富士通VP-200 64bit  571MFLOPS
1985 NEC SX-1 64bit     571MFLOPS

2002 地球シミュレータ(NEC) 64bit 40.96TFLOPS (1280CPU)
実効性能35.86TFLOPS 2004年まで世界一
2008 CPU更新 最大理論性能131TFLOPS
2009 実効性能122.4TFLOPS

Intel Corei7(4core) 3.2GHz 理論性能 51.2GFLOPS


 7-2

2006 TSUBABE(東京工業大学)
Sun Fire x4600 (AMD Opteron Dual Core)
655ノードで10,480 CPUコア
実測性能38.18TFLOPS 当時世界第7位

2011 TSUBAME 2.0 (東京工業大学)
   GPU追加、CPU入れ替え 73,278 core
   昨年の時点では、実測性能1192TFLOPS 世界第5位

2011「京」 理化学研究所(富士通)
SPARC 64 VIIIfx(2GHz) 705,024 core
昨年の時点では、実測性能 10.510PFLOPS 世界一


 7-3

2012/6 セコイア (Sequoia) IBM製
アメリカ合衆国 国家核安全保障局(NNSA)
ローレンス・リバモア国立研究所

演算性能16.32ペタフロップス 1位 (2012/6時点)

約3000平方フィートのエリア
96のラック
160万個のプロセッサーコアと1.6ペタバイト(PB)のメモ
98,304のコンピュータノード
プロセッサーはPower Architecture
45nm製造プロセス、16または8コアの
最終完成時の目標性能は20ペタフロップス
 

 7-4

/11  Titan Cray XK7
DOE/SC/Oak Ridge National Laboratory
United States Titan - Cray XK7

AMD Opteron 6274 16C 2.200GHz
+ Cray Gemini interconnect
+ NVIDIA K20x

17.59 ペタフロップス 世界一 (2012/11時点)
560640コア

http://www.olcf.ornl.gov/titan/




[参考書]

未来を予測する技術 (ソフトバンク新書 46)
クリエーター情報なし
ソフトバンククリエイティブ


シミュレーションの発想―新しい問題解決法 (ブルーバックス (B‐523))
クリエーター情報なし
講談社


数値地球科学 (新装版 地球惑星科学 7)
クリエーター情報なし
岩波書店


エクセルとマウスでできる熱流体のシミュレーション 第2版(CD-ROM付)
クリエーター情報なし
丸善


Javaで学ぶシミュレーションの基礎
クリエーター情報なし
森北出版株式会社


流れの数値解析入門
クリエーター情報なし
朝倉書店



[宿題]

自分の身の回りにある、シミュレーションやエミュレーションの
システムをとりあげレポートにまとめる。
レポートには、以下の項目を含むこと。
 このテーマを選んだ理由
 シミュレーションのシステム
 エミュレーションのシステム
 特に興味を持ったこと

A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義
開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ
 参考文献

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講義 情報教育の研究 2012-2

2012-09-17 | Informatics

 2012年度の、情報教育の研究、第2回目。

 例年とは少しかえて、「情報」の伝達、通信についての歴史的な流れを、古代から近代/現代の一部まで概観した。
 人間にとっての「情報」について、様々な「情報」を伝達する、手段、方法、媒体、としての通信やネットワークの歴史の流れを追った。

 概要は以下のとおり。

 0) みなさんのレポート発表
1) 人間の「情報」の通信の歴史
 2) 大声、口笛/指笛、太鼓 
 3) 狼煙、水、旗
 4) 腕木信号
 5) 人間によるネットワーク
 6) 伝書鳩
 7) 電信、電話
 8) 放送のネットワーク

 事前に伝えていなかったので、とまどった人も多かったようだが、この講義では、原則的に、前回講義のレポートは、各自その概要を次回の講義で発表する。
 また、レポートは、提出前に各自、手元にコピーをとっておくこと。


 [参考書] 講義で紹介したもの

情報と通信の文化史
星名定雄 (著)
法政大学出版局


記号の歴史 (「知の再発見」双書)
ジョルジュ ジャン (Georges Jean) (著)
創元社


腕木通信 ナポレオンが見たインターネットの夜明け (朝日選書)
中野 明 (著)
朝日新聞社



 また、講義では紹介しなかったが、関連する分野の追加の参考書としては、以下のものも、オススメできる。

情報・通信の社会史―近代日本の情報化と市場化 (生活と技術の日本近代史)
石井寛治 (著)
有斐閣


電気通信物語―通信ネットワークを変えてきたもの
城水元次郎 (著)
オーム社



 [宿題]
 本日の参考書および以降の参考文献の中から一冊をえらび、精読した上で、さらに自分の調査と考察をくわえて、自分なりの「情報」および「情報学」について考えをまとめる。800-1600文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ、次回、講義開始時に提出すること。

 レポートの形式は以下のとおり。

 学籍番号 学年 学科 氏名 メールアドレス 提出年月日
 まえがき
 本文
  とりあえげた参考文献の概要とコメントや感想
  情報、情報学についての自分の考察
 まとめ
 参考文献 (その他のものも含む)


 [宿題レポートの参考文献]

人間・社会・コンピュータの情報処理原論 (Beret science)
ベレ出版


情報って何だろう (岩波ジュニア新書)
岩波書店


基礎情報学―生命から社会へ
NTT出版


情報学とは何か (情報学シリーズ)
丸善


メディア社会―現代を読み解く視点 (岩波新書)
岩波書店


メディア学の現在 (SEKAISHISO SEMINAR)
世界思想社


メディア・リテラシー―世界の現場から (岩波新書)
岩波書店


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講義 情報教育の研究 2012-1

2012-09-09 | Informatics
 しばらく、本blogへの記事の投稿をさぼっていたが、昨日、2012年度後期の「情報教育の研究」の講義がはじまったので、それを契機に、blog再開することとしたい。


 この、「情報教育の研究」の後期の講義では、文部科学省の「学習指導要領」の範囲にとどまらない。情報、情報学について、多角的、複合的な視点で議論する。実社会での「情報」「情報システム」や、「情報」に関する職業についても、取り扱う。


 今年度後期第一回目の講義で、推薦図書として示した参考書は以下のとおり。

 高校の「情報」の教員に限らず、何らかのかたちで「情報」について人に教える立場になる人に、特におすすめできるものを挙げた。
 「情報」について学びなおしたい人には、「情報」「情報社会論」「情報理論」「情報システム」「ソフトウェア」「情報通信の歴史」等、様々な領域について、これからの学習の足がかりとなる良書を選んだ。「情報」に関わる「プロ」を目指す人には、必読書であろう。

 最後の「情報と通信の文化史」は、6000円以上と高価ではあるが、本文だけで540ページ、文献一覧、索引も充実しており、日本語で過去10年に出版されたこの分野書籍では本書だけに記述されている情報もあるので、それだけの価値はある。

情報って何だろう (岩波ジュニア新書)
春木 良且
岩波書店



人間・社会・コンピュータの情報処理原論 (Beret science)
野崎 昭弘
ベレ出版


情報システム基礎 (IT Text)
神沼 靖子
オーム社


ソフトウェア入門 (岩波新書)
黒川 利明
岩波書店



情報と通信の文化史
星名 定雄
法政大学出版局


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講義: 情報教育の研究 2010-12

2010-12-11 | Informatics
 「情報教育の研究」12回目の講義の概要は以下のとおり。

1) シミュレーション、エミュレーション課題報告、その他の課題の補足
 各自、宿題の成果を報告する。
 自分の身の回りにある、シミュレーションやエミュレーションのシステムについて、このテーマを選んだ理由、シミュレーションのシステム、エミュレーションのシステム、特に興味を持ったこと等。 
 その他、過去の課題報告の補足。

2) 情報技術、情報産業の課題
 情報技術、情報産業の課題について、
 1. みなさんの意見をきかせてください。
 2. 疑問点、質問したいことなどありますか?

3) 情報技術、情報産業の現状
 情報技術、情報産業の現状について、
 1. みなさんの意見をきかせてください。
 2. 疑問点、質問したいことなどありますか?

4) 情報技術、情報産業の歴史
 現状を正しく理解するためには、歴史的背景への多角的な
認識が必要です。
 情報技術、情報システムの非常に重要な部分は、それを開発した人間の「あたまの中」、その人をとりまく文化などに強く影響をうけています。
 それらを、「歴史的」な文脈をふまえて理解する必要があります。


 3)、4)については、駆け足での話になったので、次回もう少し議論する予定である。
 次回は、今期最後の講義になるので、履修者は必ず出席することを希望する。



[宿題]
 自分の身の回りにある、情報技術、情報産業の課題についてとりあげレポートにまとめる。
 レポートには、以下の項目を含むこと。
  このテーマを選んだ理由
  どのような課題があるか、その問題点は何か
  課題への提案

 A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義開始時に提出すること。
 レポートのスタイルは以下のとおり。
  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
  まとめ
  参考文献



[参考書]
特に、コンピュータと情報学に関連した、歴史的なものを中心に。
一部に版元品切れの本もあるが、どれも一読の価値有り。

モダン・コンピューティングの歴史
ポール E.セルージ
未來社



コンピュータの時代を開いた天才たち―最先端で活躍する型破りな15人の軌跡
デニス シャシャ,キャシー ラゼール
日経BP社


新装版 計算機屋かく戦えり
遠藤 諭
アスキー


ソフトウェアの20世紀―ヒトとコンピュータの対話の歴史
長谷川 裕行
翔泳社



ソフトウェアの達人たち―認知科学からのアプローチ
テリー ウィノグラード,Terry Winograd,瀧口 範子
ピアソンエデュケーション


知識の社会史―知と情報はいかにして商品化したか
ピーター バーク
新曜社


情報学がわかる。 (アエラムック (42))
クリエーター情報なし
朝日新聞社

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講義: 情報教育の研究 2010-11

2010-12-10 | Informatics
「情報教育の研究」11回目の講義の概要は以下のとおり。

テーマは、シュミレーション、エミュレーション、モデリング。


1) 企業研究報告、メディアレポート補足
 各自、宿題の成果を報告。
 1 企業研究の報告

 先週の報告の補足追加。
 2 マルチメディアについて
 3 情報、メディア、Web関連の課題図書のレポートについて


2) シミュレーション
  辞書の説明、Wikipediaの説明
  シミュレーションに似た手法 思考実験
  物理/化学/工学等の現象のシミュレーション
  (人間からみて)対話的なシュミレーション
  社会現象のシミュレーション


3) 流体関連シュミレーションのはじまり
 ルイス・フライ・リチャードソンと「リチャードソンの夢」
 黎明期の本格的デジタルコンピュータENIAC


4) 様々な流体シュミレーション
 実験ができないもの,実験,計測が難しいものが重要


5) コンピュータによるシミュレーションの手順
 現象のシミュレーションの場合、論理的な作業の手順

 0 現象をモデル化し、定式化する
 1 現象を表す方程式をプログラム化する
 2 初期条件,境界条件を与える
3 計算
 4 方程式が解ける(収束する)まで繰り返し計算を行なう
 5 計算結果を表示,可視化
 6 検証
 7 解析,評価,予測 
 8 モデル、プログラムの改良

 上記の1-8を繰り返す。


6) エミュレーション
 辞書の説明、Wikipediaの説明

 エミュレーション (emulation)の応用例
 コンピュータ・アプリケーションのもっとも本質的な形態が、エミュレーションである。ほとんどのアプリケーションは、実際にある何らかのシステム、機構、手順などを、コンピュータ上で仮想的に実現する形で実装される。
 例:
  ワープロ: タイプライターと版組のシステム
  表計算: 帳簿とその計算のシステム
  CAD: 製図と製造指示のシステム
  ERP: 会社の様々な業務の経営管理をコンピュータ上で行なうシステム

 その他の応用例
  コンピュータのハードウェアのエミュレーション(Vmware、Xenその他)
  ゲームマシンのエミュレータ


7) モデリング
 辞書の説明

 シミュレーションや、エミュレーションを行なうためには、モデリングが
必要である。
 対象の事物を、抽象化、要素に分解、定式化等を行なう。
 その上で、コンピュータのソフトウェアのデータの構造として表せるかたちで、定義、記述する。

 モデリングの例:
 商取引とそれに伴う、レシート、領収書、納品書。
 現在の普通のレジはみなコンピュータである。
 コンピュータで管理している情報の一部を各種の帳票の形式に構成して印刷している。
 業務に強いというSEの多くは、対象の事物の「抽象化」や「要素への分解」が十分で無い場合が多い。



[宿題]
自分の身の回りにある、シミュレーションやエミュレーションのシステムをとりあげレポートにまとめる。
レポートには、以下の項目を含むこと。
 このテーマを選んだ理由
 シミュレーションのシステム
 エミュレーションのシステム
 特に興味を持ったこと

A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ
 参考文献



[参考書]

未来を予測する技術 (ソフトバンク新書 46)
佐藤 哲也
ソフトバンククリエイティブ


画像がありませんシミュレーションの発想―新しい問題解決法 (ブルーバックス (B‐523))
中西 俊男
講談社


数値地球科学 (新装版 地球惑星科学 7)
住 明正 他編集
岩波書店


エクセルとマウスでできる熱流体のシミュレーション 第2版(CD-ROM付)
平澤 茂樹,大村 高弘,小林 健一,富村 寿夫,岩井 裕,小糸 康志,羽田 光明,吉田 英生
丸善


Javaで学ぶシミュレーションの基礎
峯村 吉泰
森北出版株式会社


画像がありません
流れの数値解析入門
水野 明哲
朝倉書店

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講義: 情報教育の研究 2010-10

2010-12-10 | Informatics
「情報教育の研究」10回目の講義の概要は以下のとおり。

テーマは、先週の情報、メディアに関連して、「情報、メディアのビジネス」。

1) blog更新のお知らせ

2) みなさんの、情報化、メディア、Web
各自、宿題の成果を報告

 1) マルチメディアについて
  マルチメディアとは?
  利点、課題について

 2) 情報、メディア、Web関連の課題図書のレポートについて
  どの課題図書を選んだか?その理由。
  概要、特に印象に残ったこと。
  

3) 情報/メディアのビジネス

 IT関連ビジネスの形態が変わってきた。
 昔:製造業、建築業的なビジネス。
 現在:
  IBM:総合ITサービス会社、HWは少しだけ。
  Amazon:本、CD、総合的ECから、プラットフォームへ
  Google:実は収益面のビジネスモデルはテレビ局と同じ
  Facebook:単なるSNSからプラットフォームへ
  Apple:製品、サービス、コンテンツの組み合わせ。ライフスタイルを提供する

 変化の要因
  ハードウェア: コモディティ化、並列化
  ソフトウェア: オープンソース、SaaS、クラウド
  ネットワーク: ブロードバンド、モバイル
  ビジネス: メディアとしてのインターネット、プラットフォームとしてのインターネット



[宿題]
自分の興味のあるIT企業を1社選び、調査し、レポートにまとめる。レポートには、以下の項目を含むこと。
 この会社を選んだ理由
 会社の概要
 特に興味を持った点
 提案、要望など

A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ
 参考文献



[参考書]

Software Design (ソフトウェア デザイン) 2010年 12月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
技術評論社


日本のソフトウェア産業がいつまでもダメな理由
久手堅 憲之
技術評論社
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講義: 情報教育の研究 2010-09

2010-11-26 | Informatics
 「情報教育の研究」9回目の講義の概要は以下のとおり。

 テーマは、「メディア」「マルチメディア」。

 1) あなたからみたメディア、マルチメディア
 「メディア」とな何でしょうか?
 「マルチメディア」とは何でしょうか?
 
 各自、以下の内容を、即興で、発表を試みる。
  「メディア」とは何ですか?
  「マルチメディア」とは何ですか?
  「マルチメディア」にはどんな利点、課題がありますか?


 2) メディア
 メディアとは? (事典の説明 イミダス2007)
 メディア (Media)
  媒体、手段。情報伝達媒体を示すことが多い。
  データを記録するのに使う媒体。ハードディスクやフォロッピーディスクなど。

 メディアとは? (Wikipediaの説明)
 メディア (media) は、情報の記録、伝達、保管などに用いられる物や装置。媒体(ばいたい)、情報媒体などと訳されることもある。
 記録・保管のための媒体とコミュニケーションのための媒体とに大別することができるが、両者には重なりがある。

 メディアの歴史
 1455 グーテンベルグ、最初の活字本としての42行聖書
 1702 最初の日刊新聞「ザ デイリー クーラント」創刊
 1837 タゲールによる写真現像法の完成
 1877 エジソンによる蓄音機の発明
 1895 リュミエール兄弟による映画の発明
 1895 ベルリナーによる円盤レコードの開発

 1928 GE社 NYでよりテレビ実験放送開始
 1974 アップル社設立
 1975 ベータマック方式ビデオ発売
 1980 ソニー、フィリップスによるCD開発


 3) マルチメディアのシステム
 マルチメディアとは? (事典の説明 イミダス 2007)
 マルチメディア(Multimedia)
 デジタル化された情報を基礎に、文字、数字、音声、静止画、動画などの複数のメディア(情報の表現形式)を統合してあつかえる方式。

 マルチメディアとは? (Wikipediaの説明)
 マルチメディア(Multimedia)とは、複数の種類の情報をひとまとめにして扱うメディアのことである。
 一般的には映像や音楽など動的コンテンツを含むイメージで捉えられることが多い。複合媒体と訳す。

 このごろのマルチメディア
  iPod、iPad
  スマートフォン
  携帯電話
  インターネット
  PC
  ブルーレイディスク
  DVD

 少し前のマルチメディア
  ビデオ
  テレビ
  映画



[宿題]

1) 以下の内容について、自分なりに調べ、レポートする。
 「メディア」の概要と歴史
 「マルチメディア」の概要と歴史
 「マルチメディア」の利点と課題
 これからの「マルチメディア」の発展
 A4ワープロ横書き2ージ程度にまとめ、再来週、講義開始時に提出すること。

 レポートのスタイルは以下のとおり。
  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
  まとめ
  参考文献

2) 以下の課題図書から1冊を選び、精読し、概要および特に印象に残ったことをレポートにまとめる。

情報の文明学 (中公文庫)
梅棹 忠夫
中央公論新社


ウェブ社会をどう生きるか (岩波新書)
西垣 通
岩波書店


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
梅田 望夫
筑摩書房


メディア社会―現代を読み解く視点 (岩波新書)
佐藤 卓己
岩波書店


グーグル・アマゾン化する社会 (光文社新書)
森 健
光文社


 A4ワープロ横書き2ージ程度にまとめ、再来週、講義開始時に提出すること。

 レポートのスタイルは以下のとおり。
  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
  まとめ



[参考書]
メディア学概論の定番的参考書。
メディア学の現在 (SEKAISHISO SEMINAR)
クリエーター情報なし
世界思想社



メディア論の定番的教科書。放送大学教科書。
メディア論 (放送大学教材)
吉見 俊哉,水越 伸
放送大学教育振興会



マルチメディアについての入門的教科書。マルチメディア検定対応。
第二版 マルチメディアと情報化社会
クリエーター情報なし
インプレス



コンテンツ学に関する定番的参考書。
コンテンツ学 (SEKAISHISO SEMINAR)
クリエーター情報なし
世界思想社



マルチメディア周辺の著作権問題に関する概説書。
マルチメディアと著作権 (岩波新書)
中山 信弘
岩波書店
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講義: 情報教育の研究 2010-08

2010-11-25 | Informatics
 「情報教育の研究」8回目の講義の概要は以下のとおり。


 テーマは、「計測、制御」そして、その延長線上にある「ロボット」です。


 1) 様々な、計測、制御
 「計測」とは、調べたり、計ったりする機能です。
 「制御」とは、動作や情報を管理する機能です。
  みなさんの身のまわりにある、ITを活用して「計測」「制御」をおこなっているシステムについて考える。
 各自、即興で、以下の内容の発表を試みる。
 「計測」「制御」のシステムについて、
  どんなシステムがありますか?
  どんな利点がありますか?
  どんな課題がありますか?
 
 現代の我々の身の回りには、様々な「計測」「制御」のシステムがありますが、いざ説明せよと、いわれると、なかなかうまく説明できないものです。


 2) 計測のシステム
 なにかを、計測するためには、センサーが必要です。
 例えば、
  温度を計るには温度センサー
  圧力を計るには圧力センサー
 が必要です。
 これらを、ITと組み合わせると、色々なシステムができます。
 みじかなものには、どんなものがあるでしょうか?
 例:
  電子体温計
  電子血圧計
 
 温度や圧力を計測する、大規模なシステム。
 気象庁のアメダス(AMeDAS: Automated Meteorological Data Acquisition System)

 位置情報の計測
 GPS (Global Positioning System):全地球測位システム

 加速度の計測
 加速度センサーを使ったシステム。
 例:
  Nintendo Wii のリモコン

 3) 制御のシステム
 自動車の制御
 エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit,ECU)

 列車の制御
 新幹線運行管理システム
 通称COMTRAC(Computer Aided Traffic Control System)

 飛行機の制御
 フライバイワイヤ (Fly-by-wire)
 例:
 エアバスA320
 民間機として初めてデジタル式フライバイワイヤ制御システムを採用
 ジョイスティク型の操縦桿を持つ

 工場の制御
 自動車工場での溶接ロボット

 その他の制御系システム
 工業用以外のロボット 
 本田のASIMO
 iRobot社のお掃除ロボットRoomba (ルンバ)
 NASAの火星探査ロボットRover
 Boston Dynamiscs社のプロトタイプ・ロボット
 犬型ロボット BigDog
 人型ロボット Petman

飛行するシステム
JAXA(旧NASDA)のHFSD自律飛行実験
自律的に、離陸し、予定のコースを飛び、着陸するシステム。

 4) 色々なロボット(アニメやSFに現れるロボットたち)
 日本:鉄腕アトム、鉄人28号、ガンダム、エバンゲリオン
 米国:
 フラィデー[B-9, Class M-3](宇宙家族ロビンソン)
 ロビー(禁断の惑星)
 C3POR2D2(スターウォーズ)
 データ(スタートレック・ネクストジェネレーション)


[宿題]
 以下の内容について、自分なりに調べ、レポートする。
 1) 計測、制御のシステムとは
 2) (計測、制御のシステムで)身の周りにあるもの
 3) (計測、制御のシステムで)興味のあるもの
 A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、次回、講義開始時に提出すること。

 レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
  計測、制御のシステムとは
  身の周りにあるもの
  興味のあるもの
 まとめ
 参考文献



[参考書]

TRONで有名な東大の坂村健先生による、「ユビキタス・コンピューティング」の概説書。
ユビキタス・コンピュータ革命―次世代社会の世界標準 (角川oneテーマ21)
坂村 健
角川書店



中央、東大、理科大の教授を歴任された板生清先生による「身につけるコンピュータ」の概説書。
コンピュータを「着る」時代 (文春新書)
板生 清
文藝春秋



自分そっくりのロボットを作って話題になった石黒浩先生による、ロボット学の概説書。
ロボットとは何か――人の心を映す鏡 (講談社現代新書)
石黒 浩
講談社



コンピュータ上での人工生命研究の第一人者有田隆也先生による、人工生命、人工知能などについての入門書。
心はプログラムできるか 人工生命で探る人類最後の謎 (サイエンス・アイ新書 31)
有田 隆也
ソフトバンククリエイティブ



※2010/12/31 カテゴリーの間違いを修正
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講義: 情報教育の研究 2010-07

2010-11-25 | Informatics
 「情報教育の研究」7回目の講義の概要は以下のとおり。

 テーマは「ネットワーク」。ネットワークといっても、インターネットだけじゃありません。


 1) 色々なネットワーク
 ネットワークについて、各自、即興で解説を試みる。
  広い意味での「ネットワーク」とは何か?
  コンピュータのネットワーク以外のネットワークについて。
  ネットワークの概念、実例など、色々。

 実際に、やってみると、「コンピュータのネットワーク」以外のネットワークについて、以外とうまく説明できないことがわかる。


 2) 人間によるネットワーク
 まず最初に、人間によるネットワーク。
 人的なつながり。人脈。コネクション。

 1967年、アメリカの社会学者 (イエール大、ペンシルベニア大)スタンレー・ミルグラム(Stanley Milgram)実験

 手紙と、郵便制度による、システムは、人間によるネットワークの
一つの形であろう。
 
 郵便の歴史
 1516年 イタリア人のフランシスコ・デ・タシスがヨーロッパ全域を対象にした。
 1657年 イギリスで、郵便事業を国有化。
 1871年 日本での、郵便制度開始(東京-大阪間)。1872年全国展開。
 ※日本の飛脚制度は、鎌倉時代から(1185年頃) 鎌倉飛脚・六波羅飛脚 京都-鎌倉を72時間で結ぶ。結構早かった。

 SNSは、人脈のネットワークを、インターネット上のアプリケーションとして載せたもの。
 例 LinkedIn  http://www.linkedin.com/
 世界中のプロフェッショナル、ビジネスパーソンが加入するビジネス用のネットワーク。
 全世界で、8000万人以上の会員。
 友人の友人の友人まで、関係がわかるシステム。

 鈴木の場合
  約226人 直接の友人、ネット友達など
  約52900人 2階層目友人の友人
  約380万人 3階層目
 ※ 講義の時点。現在は、3階層目で約460万人。


 3) 通信のネットワーク
 電信、電話のシステムと制度も、ネットワークです。
 電信、電話の歴史
 1837年 イギリスで最初の商業電信サービス。
 1854年 フランスのブルサールが電話の理論的な提案。
 1860年 ドイツのフィリップ・ライスが電話を実際に製作。
 1969年 工部省 日本で最初の電信サービス(東京-横浜)
 1876年2月14日午前11時頃、アレクサンダー・グラハム・ベルの電話の特許明細書を提出される。
 1877年 ベル電話会社。日本に2台の電話機を送る。8901
 1885年 AT&T 世界初の長距離電話会社
 1890年 逓信省 日本での最初の電話サービス(東京-横浜)
 1952年 日本電信電話公社
 1985年 日本電信電話株式会社 NTT

 通信網と交換機とが中心。
 電話の通信網からみると、コンピュータも端末に過ぎない。
 電話屋さんは、「コンピュータ」を主語に考えない。


 4) 放送のネットワーク

 ラジオやテレビの放送網もネットワークである。

 米国の新聞等で、「Network」といったら、テレビの3大ネットワーク、すなわち、ABC、CBS、NBCの3社と、それに連なる地域テレビ局のネットワークを示すことが多い。
 参考 米国映画、「NETWORK」(1976年MGM)
 テレビのニュース業界の裏側を描いた作品。アカデミー賞4部門受賞。

 ラジオ、テレビの歴史
 1920年 米国、ペンシルベニア、KDKA 最初の商用AMラジオ放送
 1925年 日本発のラジオ放送(公式なもの) 社団法人東京放送局(JOAK、NHKの前身)
 1927年 オランダ国営放送 短波によるラジオ放送
 1929年 英国放送協会 (BBC) がTV実験放送開始
 1938年 米国、FM放送の実験
 1941年 米国でNTSC方式の白黒テレビ放送開始
 1953年 日本放送協会 (NHK)、NTV 日本テレビ放送網 テレビ放送開始
 1954年 アメリカNBCが、NTSC方式によるカラー本放送開始


 5) コンピュータのネットワーク

 色々なコンピュータネットワーク

 電話系
 電話線 + 音響カプラ 300 bps
 電話線 + モデム 300 - 56K bps
 ISDN 56K, 64K, 128K bps
 デジタル専用線 64K, 128K…1.5M….100M bps

 LAN(有線)
 1973年 2.94M bps 昔のイーサネット Xerox Palo Alto研究所 
 1979年 10 M bps
 その後、100M bps、1000M = 1G bps と進化。すでに、10G bps のものもある。
 現在、100G bps の規格を策定中。

 コンピュータのネットワークは、コンピュータが中心。
 コンピュータのネットワーク屋さんは、コンピュータを主語に考える。

 ネットワークの中には、主に、以下のような機器がある。
  ルーター (実は、特殊なサーバーである)
  スイッチ
  リピータ
  ハブ
  ネットワークアダプタ
  モデム
  終端装置


[宿題]
 以下の内容について、自分なりに調べ、概論としてレポートする。
 1) (コンピュータ以外の)様々なネットワーク
 2) コンピュータのネットワーク
 A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、次回、講義開始時に提出すること。
 レポートのスタイルは以下のとおり。
  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
   様々なネットワーク
   コンピュータのネットワーク 
  まとめ
  参考文献



[参考書]

インターネットの基本原理などについてコンパクトにまとめられた概説書。
これならわかるネットワーク ― インターネットはなぜつながるのか? (ブルーバックス 1599)
長橋 賢吾
講談社



「情報化社会」について論じた梅棹忠夫先生の歴史的名著。
情報の文明学 (中公文庫)
梅棹 忠夫
中央公論新社



現在のLAN(構内ネットワーク)の基礎となっているEthernetについての定番的解説書。
詳説イーサネット
チャールズ・E. スパージェン
オライリー・ジャパン



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講義: 情報教育の研究 2010-06

2010-11-25 | Informatics
「情報教育の研究」6回目の講義の概要は以下のとおり。

 今回のテーマは「インターネット」。

 1) 自分からみたインターネット
 各自、以下の内容を、即興で、(できるだけ、自分の言葉で)発表する。
  1 インターネットとは何か?
  2 インターネットのを使って便利なこと
  3 インターネットのを使って困ったこと
  4 自分の「インターネット環境」


 2) インターネットの歴史

 前身
 現在のInternetの前に、米国の研究用のネットワーク
 ARPANET(アーパネット、Advanced Research Projects Agency Network)があった。
 1969年、アメリカ国防総省の国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:略称DARPA)の、行動科学研究部門 IPTO(Information Processing Techniques Office:情報処理技術室)による指揮の下に構築されたネットワーク。
 参考: 1977年当時のARPANETの接続図 (en.wikipedia.orgより)
 1983年、ARPANETがそれまで利用していたプロトコルNCPからTCP/IPに切り替えた。これが、後のインターネットのバックボーン(背骨の意味)ネットワークとなった。

 前身 日本の状況 JUNET
 1984年、現在慶應義塾大学教授の、村井純先生が、慶應大学の大学院を出て、東京工業大学の助手になったとき、慶應大学のコンピュータと、東京工業大学のコンピュータを電話回線で接続し、ファイルのやメールの送受信などをできるようにした。プロトコルは、UUCP。
 そのあと、それに、加えて、東京大学の本郷、駒場も接続した。さらに、その後、NTT、KDD、国立研究機関、コンピュータメーカー、ソフトウェア開発会社等が接続し、最終的には、600以上の組織が加盟した。
 1987年からは、KDD研究所の国際回線を使って、米国ともメールのやりとりが出来るようになった。

 1985年
 全国科学財団(National Science Foundation: NSF、連邦政府の機関) による学術研究用のネットワーク基盤NSFNet設置。
 インターネットのバックボーンの役割がARPANETからNSFNetへ移行する。
 NFSNetの当初の目的は、スーパーコンピュータの相互接続。

 1987-1988年、アメリカで商用インターネットが始まる。
 UUNET (世界最初の ISP サービス)
 1989年、商用ネットワークとNSFNetとの接続が開始される。

 1992年、日本で商用インターネットが始まる。
  AT&T Jens (日本で最初の ISP、AT&T の小会社)
  IIJ (日本で最初のISP会社)


[宿題]
 以下の内容について、レポートする。
 1) インターネットとは?
  歴史、プロトコル、現状、課題
 2) 私の「インターネット環境」
  PC、携帯、その他
 A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、次回、講義開始時に提出すること。

 レポートのスタイルは以下のとおり。
  学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
  インターネットとは?
  私の「インターネット環境」 
  まとめ
  参考文献



[参考書]

黎明期から日本のインターネットを牽引している村井純先生による概説書。岩波新書の3部作。歴史的経過も含めて理解するために、3冊とも目を通すと良い。
インターネット (岩波新書)
村井 純
岩波書店


インターネット2―次世代への扉 (岩波新書)
村井 純
岩波書店


インターネット新世代 (岩波新書)
村井 純
岩波書店



日立の技術者から大学に転じた佐々木良一先生によるインターネット上のセキュリティについての概説書。
インターネットセキュリティ入門 (岩波新書)
佐々木 良一
岩波書店



インターネット技術、特にWebの技術的概念ついての入門書。
インターネット技術の絵本
(株)アンク
翔泳社

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講義: 情報教育の研究 2010-05

2010-11-25 | Informatics
 「情報教育の研究」5回目の講義の概要は以下のとおり。

 先週の引き続き。

 1) CPUのふるまい その2
 先週は、あまりうまく説明できなかった人が多かったので、再度、挑戦。
 一般に、CPUは、どのように動作するのか、CPUを主語にして、CPUの振る舞いについて、各自(自分の言葉で)説明を試みる。


 2) プログラムとは
 「プログラムとは、コンピュータへの命令ではなく、コンピュータに
何をしてほしいか、人に説明することだ。」

  ドナルド・E・クヌース (スタンフォード大学名誉教授)


 3) アルゴリズムとデータ構造 その2

 多くのプログラムは,アルゴリズムの記述とデータ構造の記述から
構成される.

 アルゴリズム: 問題の解き方、操作や処理の手順
  最初は、自然言語の文章で考え、記述される。
  次に、擬似言語のプログラム等で記述される。
  次に、プログラミング言語で記述される。

 データ構造: 問題の対象となるモノの定義
  最初は、何らかの等のモデルの形で記述される。
  次に、抽象化したデータの集まりとして記述される。
  次に、プログラミング言語のデータ定義として記述される。


 4) アルゴリズムとデータ構造の簡単な例
 
 三角形の面積を求める方法 
 アルゴリズム: 問題の解き方、操作や処理の手順
  底辺 x 高さ を計算し、それを、1/2 する。
  menseki = ( teihen * takasa ) / 2
  menseki = ( teihen * takasa ) * 0.5 多くの場合こちらが速い
 データ構造: 問題の対象となるモノの定義
  底辺は、整数で、cm で表す。高さは、整数で、cm で表す。
  面積は、整数で、cm2で表す。
  int teihen, takasa, menseki;

 
 5) アルゴリズムと計算量
 問題の性質によっては、解法、解答が得られるとは限らない。

 解き方が判らない。
  定式化されたアルゴリズムが知られていない。
  発見的方法でしか解くことができない。
  NP-完全問題

 解き方は判るが、手持ちの資源では計算できない。
  実用にならないほど、計算時間が長い場合。
  メモリ等が不足する場合。


 6) データ構造

 考え方

 抽象化して考える
  問題を構成する要素
  問題の対象となるモノ
  問題の対象となるモノの属性
  同じ属性をもつモノは同種のデータとして扱える

 オブジェクト (object)
  動作や処理の対象
  データを「生き物」のようにとらえる
  オブジェクトは自律的に動く
  オブジェクトは自分の処理の仕方を知っている
  => データの中に、そのデータの処理方法が含まれる

 プログラミング言語の上では

  データの属性 => データの入れ物
  データの入れもの並べ方
  例) 配列

  データの入れ物のグループ化
  例) 構造体

  データの入れ物のグループの並べ方
  例) 構造体の配列


[宿題]

 以下の内容について、レポートする。
 コンピュータ・ソフトウェアの構造について、知らべ、以下の3つの項目を含む形で、
  アルゴリズムおよび制御構造
  データ構造
  モジュール構造
 解説する。
 800-1600文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ、
 次回、講義開始時に提出すること。
 レポートのスタイルは以下のとおり。
 
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
  まえがき
  本文
  ソフトウェアの構造
  まとめ
  参考文献



[参考書]

「アルゴリズム」を基本にすえてまとめられた、コンピュータサイエンスの古典的な入門書。アルゴリズムとOSやCPUのアーキテクチャの関係についても言及。
計算機科学入門
L. ゴールドシュレーガー,A. リスター
近代科学社



アルゴリズムとデータ構造についての古典的名著。プログラミングの実用的参考書でもある。職業的ソフトウェア技術者を目指す人には必読の参考書。
翻訳は版元品切れだが、古書をさがして購入する価値のある名著。
[表紙画像なし]データ構造とアルゴリズム (情報処理シリーズ)
A.V. エイホ,J.D. ウルマン,J.E. ホップクロフト
培風館



pascal言語開発者によるアルゴリズムとデータ構造についての古典的名著。プログラミング学習者必読の一冊。
アルゴリズムとデータ構造
N. ヴィルト,Niklaus Wirth
近代科学社



日本語で書き下ろされたアルゴリズムと計算量についての入門書の定番。
アルゴリズムと計算量 (計算機科学・ソフトウェア技術講座)
野崎 昭弘
共立出版



国産ファイルアーカイブソフト LHAのアルゴリズム開発者による、アルゴリズム事典。
C言語による最新アルゴリズム事典 (ソフトウェアテクノロジー)
奥村 晴彦
技術評論社



情報科学の基礎で現れるアルゴリズムをRubyで解説してる。(一部Javaのプログラムもあり。)Rubyの2冊目、3冊目の参考書としても読める。
Rubyによる情報科学入門
久野 靖
近代科学社



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講義: 情報教育の研究 2010-04

2010-11-25 | Informatics
 暫く blog の更新をさぼってしまった。
 書きたいことは色々あるが、まず、大学の講義「情報教育の研究」のたまっている分について記すことにする。


 「情報教育の研究」4回目の講義の概要は以下のとおり。

 今回のテーマは「基本原理について考える」。

 1) ハードウェア:CPUの振る舞い
 自分が、コンピュータのCPUになったつもりになって、一般に、CPUはどのように動作するのか、CPUを主語にして、CPUの振る舞いについて、各自、即興で説明を試みる。説明の中に、できるだけ、以下のキーワードを登場させるようにする。
  レジスタ
  キャッシュメモリ、メインメモリ、ハードディスク
  メモリ管理、入出力管理
  プログラム
  命令 または インストラクション、データ
 読み込み、書き出し、ロード、ストア、実行、演算
 実際に、他者にCPUの振る舞いを説明しようとすると、自分の理解が曖昧な部分が明らかになる。特に、自分が、CPUになったつもりで説明できるかどうかは、現在のコンピュータの動作について、基本的なことをちゃんと理解しているかどうかが問われる。

 2) ソフトウェア:プログラムとは?
 現在のコンピュータのソフトウェアは,ほとんどの場合、何らかのプログラミング言語で、個々の文法に従って、記述されている.
 プログラミング言語で記述された処理の固まりを
  コンピュータ・プログラム
 あるいは、単に
  プログラム
 という.

 3) アルゴリズムとデータ構造
多くのプログラムは,アルゴリズムの記述とデータ構造の記述から構成される.
 アルゴリズム 何をどう処理するか 
  アルバイとの作業マニュアルに似ている
  映画やドラマの脚本、台本のイメージ

 データ構造  処理対象のものはどういう性質でどう表現するか
  どのような属性、値を持っているのか
  SNSのプロフィールに似ている
  キャラクタの設定、衣装、小道具、セット等のイメージ

 プログラム = アルゴリズム + データ構造

 3) ソフトウェアの階層
 ソフトウェアには、「階層」(layer) がある。
 参考1: ソフトウェア・アーキテクチャの階層構造(www2.swc.toshiba.co.jpより)
 参考2: ソフトウェアの階層(www.soi.wide.ad.jpより)

 ハードウェアに近い、基礎となる層が、オペレーティングシステム(Operating System)、一番上の層がアプリケーション(Application).

4) プログラムの形式
 人間が読める(可読性)「プログラグラミング言語」でかかれたプログラムや(プログラムを収めた)ファイルを、
 ソースコード source code
 という.
 殆どの場合、ソースコードは、人間が「書く」つまり、プログラムの開発作業は、「ある言語」での「作文」あるいは、「執筆」の作業である。

 言語処理系で処理されて,コンピュータが直接処理できる「マシン語」に変換されたプログラムやファイルを
  オブジェクトコード object code
  実行可能ファイル executable file
 等という.

 5) 言語処理系
 プログラミング言語で記述された,プログラムを,コンピュータ上で動作させるための一連のソフトウェアを言語処理系という.
 人間が読める(可読性)「プログラグラミング言語」から,コンピュータが直接処理できる「マシン語」に変換処理する.
 翻訳的に一括処理するタイプの言語処理系:
   コンパイラ Compiler  … 資料や文章の編纂する人

 通訳的に逐次処理するタイプの言語処理系:
   インタプリタ Interpreter  … 通訳する人

 コンパイラ言語(一括処理)
  FORTRAN 数値計算,シミュレーション
  COBOL  事務処理
  pascal  教育,研究,開発ツール
  C    OS,基本ソフトウェア,汎用,組み込み
  C++   大規模ソフトウェア(最初は交換機のソフト)、グラフィック系のソフト
  Objective-C MacOS、iPhoneの開発言語

 インタプリタ (逐次処理)
  BASIC  教育,その他
  Ruby  汎用, Web 日本人のまつもとゆきひろ(松本行弘)氏による設計開発
  PHP   Web

 中間コードインタプリタ (一旦内部コードに一括処理する)
  Perl  汎用,ツール,ユーティリティ,Web
  Python 汎用,ツール,ユーティリティ,Web
  RubyのYARV Rubyの中間コードにコンパイルするバージョン
  Java  汎用,ビジネス(特に金融),組み込み


 [宿題]
 自分が、コンピュータのCPUになったつもりになって、一般に、CPUはどのように動作するのか説明できるようにする。CPUを主語にして、CPUの振る舞いについて、各自、自分の言葉で、説明できるように準備する。説明の中に、できるだけ、以下のキーワードを登場させるようにする。
  レジスタ
  キャッシュメモリ、メインメモリ、ハードディスク
  メモリ管理、入出力管理
  プログラム
  命令 または インストラクション、データ
 読み込み、書き出し、ロード、ストア、実行、演算



[参考書]

今日的な、コンピュータ・ソフトウェアについて、概観した良書。
200ページ足らずの本だが、内容は濃密。巻末の参考文献も良い。
ソフトウェア入門 (岩波新書)
黒川 利明
岩波書店



コンパクトにまとめられた大学学部レベルのソフトウェア工学の入門書。ソフトウェアの本質的な部分や、ソフトウェア工学の歴史的な流れについての概説が特に良い。さらに、モデリング、構造化、オブジェクト指向、CASEについて解説している。
ソフトウェア工学入門
河村 一樹
近代科学社




 
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講義: 情報教育の研究 2010-03

2010-10-08 | Informatics
母校での、「情報教育の研究」の講義の3回目


講義の概要は、以下のとおり。

 「ハードウェアについて考える」

 1. My Computer 各自からの口頭発表とディスカッション
  どんなコンピュータを使っていますか?
  どんな情報機器を使っていますか?

 2. コンピュータの構造 色々な資料から
  全体の構成
  主要部品
  マザーボード
  CPU
  メモリ
  ハードディスク
  自作PCのススメ
 
 2. デジタルコンピュータ小史 
  D. パターソン、J. ヘネシーの教科書から
  
  1946年(公開)  ENIAC  実用的なデジタルコンピュータ

  1951年(出荷)  UNIVAC I  商用デジタルコンピュータ

  1964年(発表)  IBM System/360  IBMの汎用コンピュータ

  1973年(開発)  Xerox Alto  パソコンのコンセプトモデル

  1976年(発表)  Cray-1  スーパーコンピュータの祖先

  1977年(発表)  Apple II  商用パソコン(パッケージ)の祖先
  ※Apple I は、1976年

 このあと、本質的な意味で、我々のコンピュータ環境は、進歩したと言えるだろうか?
 CPU、メモリの高速化、メモリ、HDDの大容量化、ネットワークの高速化が達成されたのは確かだ。
 しかし、それによって、情報処理、ソフトウェアの効率、生産性は向上したと言えるだろうか?


[宿題]

以下の内容について、レポートする。
自分のコンピュータと、コンピュータ以外の情報機器の
使用の歴史を、年代をおって、ハードウェアを中心に
まとめる。
また、コンピュータのハードウェアについて、普段、疑問に
思っていること、困った経験について、まとめる。
800-1600文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ、
次回、講義開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
  私のコンピュータ、情報機器、使用の歴史
  ハードウェアについての疑問、困った経験
 まとめ
 参考文献
  



[今週の参考書]

コンピュータの構成と設計 第3版 「別冊」歴史展望
David A. Patterson/John L. Hennessy
日経BP社



コンピュータの構成と設計~ハードウエアとソフトウエアのインタフェース 第3版 (上)
デイビッド・A. パターソン,ジョン・L. ヘネシー
日経BP社



コンピュータの構成と設計~ハードウエアとソフトウエアのインタフェース 第3版 (下)
デイビッド・A. パターソン,ジョン・L. ヘネシー
日経BP社



痛快!コンピュータ学 (集英社文庫)
坂村 健
集英社



コンピュータ・アーキテクチャ―電脳建築学
坂村 健
共立出版



コンピュータアーキテクチャ 定量的アプローチ 第4版 (IT Architects’ Archive)
John L. Hennessy,ジョン・L・ヘネシー,デイビッド・A・パターソン,David A. Patterson
翔泳社



思考する機械コンピュータ (サイエンス・マスターズ)
ダニエル ヒリス
草思社

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講義: 情報教育の研究 2010-02

2010-09-26 | Informatics
 母校での、「情報教育の研究」の講義の2回目。

 この講義では、教師から学生への一方通行的な座学ではなく、できるだけ、学生と一緒に、学生が考え、自分の言葉で発言し、ディスカッションすることを心がけたい。


 講義の概要は、以下のとおり。

 ・学生の皆さんのレポートから、「情報」に関わる
   普段疑問に思っていること
   学習で困っていること
  についての口頭発表とディスカッション

 ・再び、情報とは何か、情報学とはなにか?
  色々な文献のコピーを参照しながら、情報、情報学、さらに、
  情報の媒体としてのメディア、メディア学についても解説した。



宿題

以下の内容について、レポートする。
本日の配布資料を参考に、さらに自分の調査と考察を
くわえて、 自分なりの「情報」および「情報学」について
考えをまとめる。
800-1600文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ、
次回、講義開始時に提出すること。

レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
  情報とは
  情報学とは
 まとめ
 参考文献



参考書

以下は、高校の「情報科」の教員に限らず、「情報」や「情報学」について、有る程度本格的に勉強しておきたいという方には、広くおすすめできる本ばかりです。
特に「基礎情報学」、「メディア学の現状」は必読の定本。
「人間・社会・コンピュータの情報処理原論」は、大妻女子大学での基礎科目のひとつであった「情報処理言論」の講義で、実際に話されていた内容を、教科書としてまとめたものです。
「情報学とは何か」は、国立情報学研究所の先生方による本ですから、日本政府の運営する研究所が、「情報学」をどうとらえ、どう研究しているかがわかります。
「情報って何だろう」は、高校生ぐらいを対象とした、新書ですが、とても濃い内容です。エピソードとしてとりあげられているトピックの選び方がとてもいい。
「メディア社会学」は、現代社会における、さまざまなメディアとITについてコンパクトにまとめられています。
「メディア・リテラシー」は、現在の日本の中学、高校での言語、情報、メディアについての教育で欠けているものを考えさせられます。


人間・社会・コンピュータの情報処理原論
野? 昭弘
ベレ出版

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情報って何だろう (岩波ジュニア新書)
春木 良且
岩波書店

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基礎情報学―生命から社会へ
西垣 通
NTT出版

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情報学とは何か (情報学シリーズ)
小野 欽司,根岸 正光,安達 淳,上野 晴樹,坂内 正夫
丸善

このアイテムの詳細を見る


メディア社会―現代を読み解く視点 (岩波新書)
佐藤 卓己
岩波書店

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メディア学の現在 (SEKAISHISO SEMINAR)

世界思想社

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メディア・リテラシー―世界の現場から (岩波新書)
菅谷 明子
岩波書店

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講義: 情報教育の研究 2010-01

2010-09-26 | Informatics
 この秋から、母校で、教職課程の科目である「情報教育の研究」の後半部分を講ずることになった。

 教職課程の科目であるから、本来は、高校の「情報科」の教員を目指す学生向けに、「情報教育」のあり方、方法などについての指針を示すためのものであるが、私は実務家でもあるので、もう少し広い視点にたって、「何らかの立場で、他者に情報、情報学、情報システムについて、指導する人」のための、基礎となる内容にしていこうと考えている。

 最初の講義の概要は以下のとおり。前半とは担当教員が交代になっているので、自分自身の自己紹介と、それぞれの学生の自己紹介も含めた。
 

 ・私の自己紹介
 ・連絡先等
 ・学生のみなさんの自己紹介
 ・情報とは何か、情報学とはなにか?
 ・この講義の進め方


 シラバス上での、講義の日本語の科目名は「情報教育の研究 A」である。これが、英語では、

 Study of Information Communication Technology Education A

となっている。「A」とあるのは、通年の科目であり、私はその後半の担当。夏休みに集中講義として行なわれる別のクラスがあって、そちらは「B」となっている。

 私の感覚でいうと、本来は、
 
 Study of Informatics Education A

であるべきなではないだろうか?


 また、宿題として、以下のレポートを課した。

宿題

以下の内容について、レポートする。
 ・自己紹介の要約、情報教育への抱負 
 ・前半の講義の自なりの要約
 ・前半の講義で特に印象に残ったこと
 ・「情報」に関わることで、普段疑問に思っていること。 
 ・「情報」に関わる学習で、困っていること。

800-1600文字程度レポート(A4ワープロ横書き)にまとめ、次回、講義開始時に提出すること。

レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ

※講義で提出できない者は、メールで提出のこと。 


 参考書、参考文献については、講義の中で、随時提示、解説する。シラバスで提示している、教科書、参考書は、以下のとおり。

この講義の教科書 (シラバスでの指定)

実践 情報科教育法―「ものづくり」から学ぶ
坂口 謙一,丸山 剛史,村松 浩幸,本多 満正,長谷川 元洋
東京電機大学出版局

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この講義の参考書 (シラバスでの列挙)

人間・社会・コンピュータの情報処理原論
野? 昭弘
ベレ出版

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情報システム基礎 (IT Text)
神沼 靖子
オーム社

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ソフトウェア入門 (岩波新書)
黒川 利明
岩波書店

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