富岡秀次氏撮影
主の平和
3月11日 St Margaret's Westminster Abbey にて、午前9時半から午後1時半まで
日本語英国教会主催で、東日本大震災6周年を覚えての追悼ヴィジルをおこないました。
*** 日本語英国教会 ニュースレター 第85号から
昨年に引き続き、3月11日(土)St. Margaret's Westminster Abbeyのチャペルの中央に桜の木とティーキャンドルの燭台と写真の展示に加えて、写真集などの資料も展示しました。今回もより多くの方々に大震災を知らせ、僅かな時間でも祈ってほしいと願って企画しました。一時間ごとに被災者への想いを込めて祈りが唱えられました。
領事館から書記官そして福島県人会会長や会員を含めて多くの方々が来訪しました。特に当日は隣接のAbbeyが非公開でしたので、諸外国からの観光客含めて数多くの訪問者がありました。事前に用意した桜の花びら290枚が足らず、何回も取り外しながら、次の来訪者たちに手渡すほどでした。
訪れた方々の中には、私達のメンバーであるIKさんから勧められた観光ガイドが日本人グループを、あるいは鹿児島県の高校の先生が生徒たちをそれぞれ引率してきました。九州地震でご両親が被災され、幼い子供と共に来られたお母さん、震災後すぐに現地でボランティア活動をされた方、被災地で医療従事をした友人がいる方など、それぞれの想いが持ちながら追悼に来られた方々、感情を抑えきれず涙ぐむ人々などとの出会いがありました。ウェストミンスターアビィのスタッフのご協力と多数のボランティアの支えによって、このような祈りの場を提供できたことは、感謝です。
参加されたボランティアの方々から以下のような感想の言葉をいただいています。
「ウェストミンスターアビィのような立派な教会の場を借りて追悼の祈りを捧げることができ、大きなご慈悲を感じます。私個人にとっても震災の祈りと共に色々な不安がある日々、昨日は大きな安らぎが与えられました。この大きな慈悲をありがたく受け入れさせていただくと共に日々感謝を忘れずに暮らしていこうと思います。」「良い体験をする事が出来良かったです。」「何も出来ないけれどセントマーガレットと皆さまのお働きのおかげで ちょっとでも お祈りができて、 本当にこの機会を作っていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。」「福島県の友人とご一緒にお祈りすることができました。忘れないことがとても大切です。」
「大勢の方々にお会いできてたこともよかったです。」
追記:
当日、個別にお話しした方々では ホンジュラス、アメリカ、フランス、スイス、デンマーク、イタリア、
スペイン、中国、日本から鹿児島、福岡、大阪、神戸市、島根、東京 それぞれの出身の方々がいました。
教会自体への入場者の数は正確なところは分かりません。午後1時半教会を閉めるまで、次々に訪問者がありました。
用意した桜の花びらは290くらいですが、何回も取り外して、お盆に戻して、新しい訪問者に
かけていただいたほどです。最低500名は追悼されたと思います。
記帳は約130名(家族で書いたもの、代表が書いたものがあります)
英文の記帳では 一部ですがーー
「今も家族を失った友人家族を覚えています。神様の祝福が与えられますよう」
「今も大災害が起こった日を覚えて、深い悲しみをもっています。被災された方々に祝福が与えられますよう」
「灰から美がよみがえりますよう。あなた方のことは私の心に触れ、大切にしていることを知ってください。神様のみ恵みがありますよう」
日本文
「現在でも復興したとはいえない状況が続いていると思います。一日でも早く 皆様の元の生活が戻ってくるよう祈っています。」
「心やすらかに そして一人でも多くの方が笑顔での生活が戻ってきますよう お祈り申し上げます」
****当日の為に メッセージを寄せていただいた方は **
引き続き 被災地を覚えて祈って2011年3月11日に起こった大変な災害から6年経ちましたが、亡くなられた方々、愛する人を失った悲しみにある人々、喪失あるいは傷ついた人々、この災害によって影響を受けたすべての人々を私たちの愛と祈りのうちにいだき続けています。癒しと復興の働きがされております。生活とコミュニティを建て直し為に働いている人々に敬意を表し、特に日本聖公会の東北教区と協働者たちの働きを覚えて祈っています。
英国教会リッチフィールド マイケル・イプグレイブ主教
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東日本大震災の犠牲者、被災者を覚えていてくださる兄弟姉妹の皆様
東日本大震災から6年がたちます。目に見える形での「復興」は進んでいるように見えますが、愛する人を失った方々、今も行方不明の家族を探しておられる方々、住んでいた家を失って今も仮設住宅に住む方々、財産や仕事を失って今も生活のめどがたたない方々など、多くの被災者の心の傷は癒されていません。
深刻なのは、福島第一原子力発電所の事故の結果、住んでいた村や町から立ち退かされ、いまだに故郷に戻ることを許されない方々、それによって起こされた家族の離散、家庭崩壊、そして、メルトダウンを起こした原発の解決への道筋が今も見えない中、放射能汚染でによる健康被害におののく福島の方々など、復興にはまだまだ厳しい道のりがあります。
日本政府は、2020年に迫った東京オリンピックを前に、「復興」は順調に進み、原発事故の処理も進んでいるように宣伝していますが、それによって、あれほどの大被害をもたらした東日本大震災もすでに過去のものという風潮が広がり、多くの人々の意識から大震災は薄らいでいます。
「私たちを忘れないで」という被災者の叫びは今も響いています。今回、英国・ロンドンで、この大震災の犠牲者及び被災者に思いをはせ、祈ってくださいます皆様に深く感謝いたします。
日本聖公会 首座主教 ナタナエル 植松誠
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東日本大震災を覚えてお祈りくださり感謝します。
原子力発電所による被害はまだまだ収束していません。
私たちも、世界中で困難な状況に置かれている人々のために祈ります。
みなさまの上に、神さまの祝福とお導きがありますように。
日本聖公会 管区事務所総主事
司祭 エッサイ 矢萩新一
富岡秀次氏撮影
主の豊かなる恵みが、皆様と共に
ジョンソン友紀
日本語英国教会 Commissioned Lay Minister St.Martin's West Acton