ジャの道はヘビィ日記

ジャニーズ好きな珠美と結糸2人の日記
といいつつ、ジャニーズじゃない日記もチラホラ

レポは基本的にネタバレです。

ミュージカル「リューン~風の魔法と滅びの剣~」

2019-06-03 08:42:00 | ジャニーズ
6/1(土)2(日)13:00 相模女子大学グリーンホール 大ホール

すんごく面白い!とはならなかったけど、つまらないって訳じゃない。
でも心を揺さぶられる何かがない。
またあったら見たいとは思うけど、何がなんでも見たい!と思わせるには、何かが足りないんだよなぁ。
キャストは素晴らしいのに…。

ただ、セットの使い方が素晴らしく、ファンタジーの世界をしっかり体感出来ました!


ストーリーが面白おかしいわけじゃないので、そりゃうわっ!楽しい!とならなくても仕方ない?
とは思うけど、シリアスで悲惨な話でももう一回見たいって思わせるのはあるしなぁ…。
再演されたってことは、それほど求めているお客さんがいたってことだしね。


考えてみると。
キャラ設定が弱いのかな~?
物語にツッコミ所があるからかなー?
だから私の感情に波が起こらなかった?


まずキャラでいったら、フロー。
心優しい設定っぽいんだが、それが分かるエピソードってあった?
ごく普通の人物に見えちゃう。
自分を犠牲にしてまで誰かを助けるって、言われてもよく分からん。
序盤に誰かが話すなり、自身が行動で示すなり、しっかり形にしてくれないと、こちらには伝わりづらい。
風の声が聞こえるってのも、風の魔法使いの末裔ってことを表したかったんだろうけど、そこまで重要なポイントに思えなかったし。

ダイも同じく乗っ取られるまではごく普通の人。
狂気になる前の彼自体には、ファンタジーならではの特別な設定もなかったんじゃないかな?


ストーリーでは。
王様が魔法使いを殺す動機、弱すぎません?
劇中劇だから端折ったとしても、え?そんなことで?と思ってしまった。

剣はあんな簡単なことでよみがえっちゃうの?
本当の儀式ではどうなるんだろう?

フローは旅に出るのをもっと悩んでいいんじゃない?
いくら約束したからといっても、現実に大親友を打たなきゃいけないことになったわけじゃん。
自分の身を呈して彼を止める決意が根底にあったとしても、狂気と化した親友を思い涙する、そんなシーンがあっても良かったんじゃないかなー…。

初日に見た、旅に出る許しをもらい「やったー!」的に喜ぶエルカ。
いや、これから行くのはダイを殺す(かもしれない)ための旅ですよね?
喜んじゃダメ!
2日目はそこまでの喜びじゃなかったのがまだ良かったけど、それでも安堵するのはちょっと違う気が(^ω^;)

600年雨が降り止まない島、ってもう[晴れ]って言葉を知っている人がいないんじゃないかと…。
位が高い人は外に行く機会があるとしても、大多数は奴隷なんでしょ?
外から来た人が話していた、代々伝わっていたとしても、それが現実の出来事だって思うかな?
晴れを願う、そんな気持ち生まれる?

人を殺すのが大好きなファンルン、だから剣を手に入れたい。
そして殺しすぎないよう、フローに自分を止めて欲しい。
……ん?
だったら理性が働くこのままのほうが良くないですか?
剣を手にしたい理由が良く分からん。
今は力が限られているけど、剣を手にすれば超人になれて、疲れがないとか?
でもダイを見れば分かるけど、狂気になっている時は自分ってものがないじゃん?
何をしているか分かって、楽しみたいんじゃないの?

先生に教わった歌と言っていたけど、劇中劇で歌っていたよね?
先生の歌が良すぎたから、劇で使ったの?

里を焼かれてから出会ったフローとダイ。
え?その里ってそんなに小さいの?
焼き付くせるほどの大きさなんだから、そこまで大きくないよね?
全員が顔見知り、くらいの出身だと思っていたので、生まれた時からの幼なじみじゃなかったことにビックリだ。


あと、一番えっ!?と思ったのはギャグを入れていたところ。
全部が緊迫してると心が休まらないから、緩和なシーンは必要だけど、無理してギャグを入れる必要はないよ。
そしてせっかくのファンタジーなんだから、現実世界を反映させなくていいと思うんだ。
特に初日は「うーん(-_-;)」と思うシーンが二つあり、それでちょっと心がスンとしちゃったってのもある。
一つ目は「なにわ男子」って単語。
それってこの舞台で必要ですか?
二つ目は土。
命が掛かっているその状況で、なぜギャグをやらせる?
そこで大橋の一発ギャグ、土をやれられても、私は全く笑えません。
逆に、そこまで客席におもねらなくても…と心が冷めてしまう。
2日目は「ひょっこりはん」に変わっていたけれど、それでも状況的には変わらないから笑えず。
せっかくファンタジーなんだから、その世界観を壊さないで欲しいのだ。


そして初日はお客さんが生ぬるい空気感だったから、それもイヤだったんだな。
2人がちょっと可愛い感じの動きをすると、一瞬キャッとなっちゃうお客さんが近くにいて…。
そして会場的にも沸点が低かった。
ちょっとしたことで笑いが起きる。
私的には、えっ!?ここで?ってシーンで。
だから余計に「うーん(-_-;)」と思っちゃったんだ。
全体ではなかった、2日目は全くいなかった、のがまだ救いか。
2日目は、なんで前日はああだったんだ?と疑問に思うほど(^^;)

2人が主役で、2人を見に行っている。
それは分かる。
だって私もそうだし。
でもねコンサートじゃないんだよ、舞台なんだよ。
ステージにいるのは彼らだけど彼らじゃないんだよ。
これがジャニーズ舞台で役と本人がリンクしているならまだ分かる。
共演者に事務所の人がいて、身内受けOKなストーリーならまだ分かる。
でもこれは全然違うじゃん。
ちゃんと役柄で見ないと意味がないじゃん。
と、声を大にして言いたいのに、演出でひよられちゃったら意味ないよね…。


あと残念だったのは、歌詞が聞き取れないところが多々あったこと。
だから物語に入り込めない瞬間がある。
席の場所なのか、会場のせいなのか、音響機器が悪いのか、音楽が大きすぎて歌がかき消されてたのか、私自身の聞き取る能力が衰えているのか、プレビュー公演で音響さんが手探りなのか。
歌って台詞の一部なんだから、聞き取れなかったら話が分からない(^ω^;)
って私の問題だったらすまん。
だから皆さん歌が上手いのに、そこまでの感動を覚えず。
うんうん上手いなぁ、くらいだったんだよね。
曲もステキなのに、終わってから頭のなかをループするもの、歌いたくなっちゃうのがなかったのも、聞き取れなかったのが原因かな?



ただ2人は素晴らしかった。
丈は本人でもない、飛鳥でもない、また違う声で演じていてビックリ。
この子は演じるってポテンシャルが高いな、と。
大橋ほど動く役柄ではなかったけど、しっかり一つひとつの動きを自分のものにしていたかと。
画面が動き、彼はその場で走る演技。
簡単そうだけど、難しいよ。
そうでもない人がやると悲惨なのを知っているから(^^;)
殺陣は上手いのに戦う役柄ではないのが、その技術をストーリー的に生かせてない感じ。
歌は今一歩だったので、彼が歌で救うという展開はどうなの?とは思った(^^;)

大橋は身体能力、ハンパねぇ。
大澄さんとのシンクロした動きがキレイ。
あれだけ表現出来るって素晴らしいよ…。
身体が柔らかい+間接も柔らかいので、肩甲骨を滑らかに動かした腕が羽ばたいているように見えた。
剣を振るう、発狂した動きがしっかり形になっている。
演技力も素晴らしく、乗っ取られてしまった狂気の姿と、時々表れる本来の自分との交錯した状態がひしひしと伝わるし。
感情の起伏が、表情と声色でちゃんと表現出来ていた。
ただ歌が上手いのに、前面に出す演出じゃなかった気が。
彼の上手さを出すと、丈が目立たなくなっちゃうからかな(^^;)


カーテンコールではいつもの彼ら。
しっかり挨拶をする丈と、彼と全く同じことを言うコメント泥棒の大橋(笑)。
特に物を知らない、単語を間違う所はやっぱり大橋で、カーテンコールで大笑い。
「ずっと聞きたかったんけどさ、プレビューって何?」
「次の公演は初心者になって…。ん?初心に戻って」
星空~!と心の中で突っ込んだ(笑)。



あとは舞台の使い方が素晴らしい!
一幕、二幕ともにほぼセットがなく、特に一幕は柵状の白い布がスクリーンの役目をして、そこに情景が投影される。
それが本当にステキだった!
幻想的な夜空はもちろん、過去の出来事、たくさんの兵士もそれで表現出来る。
剣を振るい、次々と斬っていく人も映像。
タイミングにブレがなく、ちゃんと動きと映像がリンクしているのはさすが。

スクリーンとしてだけではなく、その布が風を視覚で表現してくれるのが、また素晴らしかった。
風がそこにあるって、吹き抜ける音でも表現出来るけど、目で見れば一瞬で理解出来るもん。
うわっ!このセット正解!と思った瞬間だった。
風が吹いた時は空気の流れが客席にも来て、それがまた心地よかったな~。

風の洞窟にたどり着く手前、4人が持つ布の動きで砂嵐を表現。
その布の動きもキレイでした。


紗幕に映した、影をメインにした演出。
本人ではなく、影を目立たせ効果的に使っていたのが素敵。
影絵で表現するダイの心。
今、大部分を占めているのはダイなのか黒い獣なのか。
これまたしっかり視覚で分かる。

黒い獣の言葉がまとわりつき、振り払おうともがくも囚われていくダイ。
影絵と映像、本人、全てが合わさって一つのシーンになる。
なんてステキな演出なんだろう。

密かに話すファンルンとその部下。
影で表現されるからこそ、悪巧みをしている暗喩になっている気がする。


大掛かりなセットを作るのではなく、ある程度の小道具と映像で表現しているのがすごいなー。
映像を作るのも大変かもだけど、セットではなくこうしようって考えられる能力があるってうらやましい。



思い出すと楽しいのに、見ている最中はあともう一歩!だったのが不思議。
彼ら2人とキャストの皆さん、素晴らしいセット、それを見にはまた行きたいけど…。

もし好きな人が出てなくても見たいか。
そう思うとちょっと考えちゃうのです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿