少し前に、工房からの帰り道に撮った満月。少しにじんだ感じの春を予感させる感じがしました。次のログハウスは、去年の11月。新月の前に切って葉がらしをしていたもので作ります。現代の木造建築では、理想的な家作りだと思っています。木造の建築は、家を建てる丸太を切り倒す時から、考える事は昔は当たり前のことだったのですが、ハウスメーカーの出現により、スクラップ&ビルドが当たり前になり、家も車と同じ、耐久消費財のように、考えるようになってしまう事になってきた事により、流通の良い材料だけを使い、早く建築でき、とりあえず動きにくい、乾燥材を使うようになってしまった。しかし木の個性を殺す強制乾燥より、自然乾燥のほうが良いのは、古い民家や建築をみると分かっています。理想どうりには、中々行きませんが、時間をかける事が、木の家には大切なことだと、私は思っています。
夢の丸太小屋に暮らすの、ログハウス、オブザイヤーの取材がありました。今回は、若い女性スタッフと、女性カメラマンの二人でした。天気も良く取材は順調に終わりましたが、丁寧で細やかな取材ぶりが印象的でした。土佐漆喰の施工現場を見たのは初めてとのことでしたが、繊細な職人の技術、施工は驚きだったようです。いつも取材の時カメラで撮るのですが、写真ではその質感、素材の持つ暖かさが出ないのが残念です。この壁は、左官の中野さんが丁寧に仕上げた物で、やはり彼の土佐漆喰への情熱プライドを感じます。職人の仕事は、何時までも残ります。一生懸命した仕事は、人を感動させる物です。だから職人は、不器用に一生懸命、一途な人が残っているのだと思います。土佐の家は、次号の夢の丸太小屋に暮らす、に掲載されます。写真は取材の様子。背が足りない所が愛嬌でした。
ト○○のリコール問題で、連日新聞は大賑わい。○○ウスのブレーキが、滑りやすい路面の時、効きにくいのだそうだ。トヨタは最初欠陥とは考えずに、個性と考えたようだが、説明不足だったようだ。そういう意味で言うと、昔の車は全て欠陥車だったともいえる。私が少し前乗ったマ○○の○ロシードトラックは、雨や少し砂利があったりすると、ブレーキが効かず、スケートするように滑って、最初のうちは驚きました。言われてみると、あれは欠陥車とも言える車でした。でも独特のトルクの厚い加速感は魅力で好きで、スタイルも好きなので愛用していました。私はオートバイが好きですが、全てに調教されたものより、少し癖のある車体の物が好きです。だから今の日本車はあまり興味がありません。でも大きい会社になると、癖のない完璧さが求められるようになります。だから個性のない物が氾濫することは、仕方ないのかもしれません。でも私は個性のあるものが好きですし、乗りにくいのであれば、どうすれば良いか考えます。調子が悪ければ、メンテナンスするし、しなければ、悪くて当たり前なのです。言えば、他人任せのお金を払えば全てOKの世界が、個性のあるもの、魅力のあるものが淘汰され続けてきたのです。薪ストーブもそういう意味では欠陥をもった製品とも言える。ドアを開ければ灰がこぼれたり薪割りや、薪運びは大変だし、火の粉は飛び出るし、煙突掃除はしなくちゃいけないし。でもあの暖かさを考えると全てが許せるのです。薪割りをし薪を積む時、来年の冬のことを考えます。80歳の方でもやればできるし、やらなければ出来ない。覚悟の問題だと思います。自分の生き方は自分で決める。人が作った物は、自分にとって欠陥があるのは当たり前だと思います。私が言えるのは、アイビーのログハウス楽しい。とだけ。でも走っていたら、ブレーキが効かなかったら怖いかなー。写真は三原村のM邸の、玄関上り框。桧の丸太の面取りをしています。丸い所に乗って滑ったら、アメリカでは訴えられるのかなー。
アイビーログ工房の公式HPはこちらからどうぞ
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今年も高知大学生達とツリーハウスを作る事になり、明日、木と人出会い館へ行き、協力のお願いをしてくるつもりです。遊びでも、若い時期に木に関わる事は大切なことだと、私は考えていますし、木と身近にかかわることで、木に対しての知識も増えることにより、木の良さも理解してもらいたいと考えています。彼らが将来この国を引っ張っていくと考えれば、この取り組みも無駄ではないと考えています。実際、ツリーハウスを作る事は楽しいのです。楽しくなければいけないと思いますし、完成した時の感動を、彼らに味わってもらいたいと考えています。写真は木と人出会い館の様子です。
高知市の料亭、得月楼の盆梅。この時期に、見る事が出来るのは知っていましたが、こちらに来て長いのですが、初めて行って来ました。見事な盆梅が2階にずらりと並んで見るものを圧倒します。盆梅も凄いのですが、天井に張ってある杉の一枚板の長さにも驚きます。照明等もレトロでいい感じでした。年月を重ね、傷んだりして修理をしなくては行けない所もありますが、高知の大切な、文化遺産だと思いました。夏目雅子が、陽気楼で主演し、土佐弁で「なめたらいかんぜよ」と言った事で有名な、あの場所です。古い建物、残った建物には、それなりの訳があります。愛すべきこの建物を、次の世代にも残せたらと思いました。