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『続・冥冥なる人間~ある重度障害者のエクリチュール~』(可山優零著)…「サラマッポ!」

2012年12月24日 | その他

『続・冥冥なる人間~ある重度障害者のエクリチュール~』(可山優零・かやまゆうれい著)
…「サラマッポ!」

 数日前に、『続・冥冥なる人間-ある重度障害者のエクリチュール』(可山優零著)が、著者ご本人からエアメールで届きました。↓

Taken on Dec. 14, 2012 @ 11:44

 私が、十数年前に福井県の重度身体障がい者療護施設を退所し、いわゆる障がい者の自立生活への挑戦を始めるきっかけとなった本『冥冥なる人間~ある重度障害者のエクリチュール~』(可山優零著)』の続編です。
「私が重度障害者施設に入所してからの記録の抜粋と、重度障害者になってから今日までの魂の遍歴…」(著者)といった内容です。少し読むと、その主張は、20年以上前に出版された『冥冥なる人間』のそれと一貫しているのを感じました。 

「私は、『愛と優しさ』に抱かれながら育てられた。この恵で、いかなる状況に陥ろうとも人間を信頼し、誰かと繋がろうとしながら生きてこられた。…」
「重度障害者施設での体験は、魂が浄化される煉獄であったと、今日では、解釈できるようになれた。…」
(「はじめに」より)

※煉獄(れんごく):〔カトリック教で〕生きているうちに犯した罪のつぐないをしないで死んだ人の霊魂が贖罪(シヨクザイ)を果たすまで、火によって苦しみを受ける場所。 


 著者である可山さんと私との共通点は、自動車運転中の事故による頸髄損傷(C4・5)…という同じ障がい(後遺症)を持つ者だということ。中途障がい者で、体の状態(四肢麻痺・首から下は動かない)も、ほぼ同じです。歳は私が一つ下ですが、学年では同じです。現在、可山さんは東京で、私はフィリピンのバギオ市で、いわゆる障がい者の「自立生活」を続けています。

 そして、二人の大きな共通点は、重度身体障がい者療護施設での生活体験があることではないか、と思います。
 世間一般の外部の人たちには到底知り得ない、いや家族にさえも伝えることのできないようなことが、そうした重度身体障がい者の施設では、日常的に行われていました。人間の感覚が麻痺し、人間が人間でなくなっていく、ヒューマニティ(人間性)の喪失への恐怖…。それは、実体験した者にしか分からない恐ろしい感覚だと思います。
 可山さんの著書では、その当時の日記により、施設での体験、感じたことが赤裸々に綴られています。… 

 私自身も、その都度ページをめくってもらうなど、人の手を借りなければ本は読めない状態ですので、これから少しずつ読み進めていきたいと思います。



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