アイ!サラマッポ in フィリピン & ジャパン!

‐Ay! Salamat sa Pilipinas at sa Japan!‐
 フィリピン、そして日本にありがとう!

「ご恩送り」 “Pay it forward”

2011年04月24日 | その他

  今年に入って、私の周囲で、これまでいろいろとお世話になった方が三人、お浄土へと旅立たれました。いつも、こういう大事な時に、ご葬儀に参列することも、満足にお参りすることもできません。お許しを請いながら、ただ心静かにお念仏させていただくばかりです。

 

 私は、約二十余年前に、不慮の事故で頚髄を損傷し、四肢まひの体になってからずっと、親不孝を重ね、家族や周囲の人たちに対しても心配や迷惑ばかりかけてきました。そうしたやりきれない思いをぬぐい切れずに過ごしていた時、ふと「ご恩送り」という言葉に出会いました。そして、その意味を知った時、それまで張りつめていた気持ちが、多少和らいだ気がしたことを覚えています。

 感謝の言葉を表すのに、よく「おかげ様で…」という言葉が使われます。お陰様の「お陰」とは他人から受ける恩恵や利益を意味し、古くは神仏などの陰でその庇護を受ける意味として使われていました。それは、「御影」が神霊、御霊、さらに亡くなった人の姿を意味することにも通じる、とのことのようです。人から受ける恩恵や利益、そして親切といったものも本当にありがたいものです。「親孝行、したい時に親はなし。」という言葉は本当ですね。したいと思う時にはもうできない、会いたいと思う時にはもう会えない…不条理な世の中だと思います。
 しかし、たとえば親から受けたご恩を(親に)返したいと思うと、死別した後などそれがかなわない場合などには苦しく感じるのですが、自分が日常生活の中で出会ういろいろな場面で、周囲に対して「ご恩送り」(受けたご恩を周囲に送ること)ができるとすれば、それはそれですばらしいことだと思います。恩返しがしたい…というのは、その相手の善意に応えようとする言わば「1対1」の関係ですが、自分が受けた善意、親切を、周囲の第三者に送ろうという考え方では「1対不特定多数(限定されない)」という関係の上に成り立ち、今からすぐにでも実行に移すことができます。
 

 こうした「ご恩送り」の考え方、善意の連鎖やご恩送りの輪が、もっともっと広がっていくといいなあと思います。

 

 そして、そうした考え方は“Pay it forward”という言葉で外国にもあります。
Pay it forward or paying it forward refers to repaying the good deeds one has received by doing good things for other unrelated people.

PAY IT FORWARD FOUNDATION

 

  

“Small miracles inspire living everyday.”

「小さな奇跡たちが、毎日の暮らしを奮い起こさせる。」

 と書かれています。


 

(以前のブログ記事)

「ご恩送り」-お釈迦様生誕の日に 2009-04-08

 



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