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パライソメッセージ20140614 No.41

2014-06-12 16:07:42 | メッセージ

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パライソメッセージ 2014.06.14 N0.41

 Mail : isokawas@goo.jp

     Blog : http://blog.goo.ne.jp/isokawas

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 「パライソメッセージ20140614 No.41」を送ります。

  年度末の仕事の整理整頓や引継ぎ資料の作成、43年にわたる賃労働者生活(途中そこそこの期間の資本家生活も有りましたが)の卒業を迎えてパートナーとの“卒業旅行”でニュージーランドの自然を楽しんできたり、NPO法人CaPSAY(キャプセイ)設立手続きの最終段階であったりで、相変わらず超多忙の日々を送っています。いよいよ“A final Stage is Now”を乗越しそして“The Next Stage is Opening”です。忙殺されまくった3月下旬~6月上旬でしたが、2か月半ぶりにメッセージを再開します。

 本メールが「不要だ」「余計なお世話だ」といわれる方は、お手数ですがその旨ご連絡お願いします。

 【主張・意見・コメントのページ】

テーマ:ふと佇み、私は振り返る①

 ♪And Now,The End is Near ~~♪

  フランク・シナトラのMy Wayの始まりの歌詞は『今、終わりが近づく~~』。日本語の歌は『今、船出が、近づくこの時に、ふと佇み私は振り返る~~』と、布施明などが名訳で歌っている。2014年3月下旬自分も今、そんな時期にやってきたと少しの感慨を持って自分の半生を振返ることが多くなってきていた。

 自分の、生きがい、働きがい、信念、ポリシー、哲学等、何と言うか“生きていくうえでの価値感”そういったものは一体なんだったのだろう。よく若者などに言う“価値感”を自分に振返れば何だろうと考えてみた。おそらく“正義感”が私の価値観の骨格であろうと思う。自分にとっての生きがいや働きがい、信念といっても良いが、『正義感=強きをくじき弱気を助ける。』のが正直な私の姿であったと思う。

 3月のかかりに同僚から

 「イソさんが、人生で一番充実していたのは何時、どんなことですか?」

 と聞かれた。何時だったのだろう? どんな時だったのだろう? 考えてそしてふと思った。

 「今かもしれん。今、改めて自分の信念やポリシーに従って、新たに歩き出そうとしていて、その期待やら気合やらが入り乱れて、結構充実して生きていこうという気持ちになってるから。」

 と、答えた。まんざら法螺でもないし、もちろん嘘ではない。更に思った。65歳を超えたこれから、私は私自身の“正義感”とこれからどのように共生しようとしているのだろうか。

 1948年、終戦後の混乱が未だ収まらない大阪で私は生まれた。父は相当な技術者であったが、全く家族を顧みなかった。母が苦労して子供達を育てた。そんな中で父に反抗し、母を大切にしなければならないという思いは、子供の頃から本能的と言ってもいいほど強く抱き続けた。

 小学生低学年時、体の弱かった私にある悪ガキがいじめを仕掛けてきた。学校の帰り道に次から次へと石を投げつけてきた。私は電柱に隠れてかわしていたが、余りにも腹が立ったので意を決して電柱の後ろから飛び出しガキ大将に向かって突進していった。悪ガキを羽交い絞めにしてスリーパーホールドをかけると、

 「ごめんなさい、ごめんなさい」

 と情けなく謝った。翌日から彼は

 「イソ君」

 とすり寄ってきておべっかを使うようになった。

 小学校高学年、中学校にかけて当時は最近のような陰湿ないじめではなかった。どこの学校やクラスにも“番長”のように、リーダーというほどではないが組織の長がいて、彼が学校やクラスを纏め、相当な悪ガキではありながらも、弱いものに対していじめどころか、配慮をしていた。いじめのようなことがあると、むしろいじめっ子をたしなめていた。私は学級委員もしていたが番長グループにも一目置かれていた。中学校の時にクラスのひょうきんな君がカツアゲされて、私がカツアゲをした者に話をつけに行った。そのときに“サシのけんか”を売られ、当時“サシのけんか”とはナイフで刺しあいのけんかをしなければならんのかと思って、覚悟はしたものの、かなりびびった経験もある。

  結局は熱血先生の知るところとなり、双方こっぴどく怒られて、“サシの”喧嘩にはならなかった。人のトラブルの相談を受けて、自分がトラブルを背負込んだようなものだ。

 高校では、当時ベトナム戦争の真っ最中で“アメリカのベトナム侵略反対”と書いたプレートを付けて学校に行ったり、丸刈りの校則に反対してビラ配りなどをした。当局の言いなりだった生徒会を批判し、インターハイスクールでいろんな活動に参加した。

 大学では当時吹き荒れていた学生運動の真っ只中に身を置き、全学学友会委員長も経験し、1970年の安保条約反対の闘いでは、全京都学生集会で4万人の学生を前に25分間のアジ演説もした。多感な青年時代には精一杯以上の正義感を表出していた。

 社会人になり、病院職員としてケースワーカーや財団法人設立業務、地域医療を経験したが私のわがままと未熟さから、ほぼ“喧嘩状態”で退職した。ただ、病院時代に以降今日に至るまでかけがえのない人生のパートナーに出会え結婚したことは、私の人生の大きな幸せの一つだ。また、一生の同志でもある多くの仲間にも出会えたのはこの時期だった

  その後零細企業を経験し、やがて社長になった。自分の意思が会社の意思、つまり社会で認められ認知される意思。醍醐味であった。もちろんリスクも醍醐味とは比較にならないほど桁違いに大きい。責任の重さに潰されそうになった時も、何度となくある。万策尽きて倒産のとき、何とか28人の従業員、下請けの社長・社員に迷惑をかけないようにと腐心しまくり給料は満額支払うべく措置を講じた。下請け関係には迷惑をかけたが。私はストレスにはめっぽう強く、精神的にタフであると自負しているが、このときは流石に酷い胃潰瘍になって、苦しすぎる鈍痛にのた打ち回り、内臓は癒着してしまった。内臓の癒着は2011年12月の胃癌の手術の後、執刀医に聞かされた。胃の摘出に大変手間取ったとのこと。

  サラリーマンを経験し、大学の職員に奉職してからもかなり責任のあるポジションで仕事もした。事務職員ではトップ10以上のポジションにもついた。そのとき思った学園のあるべき姿の信念は、①平和と民主主義の教学理念の共有、②教職共同の実践、③学生が主役の学園作り、学生が元気な学園は活発な学園である、ということだ。私は一つの施策を考えるとき、いつも『R学園らしい学生支援』『R学園らしい財政運営』『R学園らしい研究支援』を考え、若い人たちにもそれを求めた。その後学園の一部トップの変節によって、私は『無能力』のキャンペーンを張られながら役職を解かれたが、それ以降も自分のポリシーは変わっていない。それどころか、学生と接する職場へ配属されたおかげで、自分のポリシーや信念から打算や計算が投げ捨てられ、よりピュアになってきたと思っている。にますます確信を持つようになった。学生が元気になることに喜びを実感し、それは私にとっての“正義感”に繫がっている。そして私のやりがい、働きがいとして実感する。

  そんなことで、私は今まで自分のポリシーや信念に忠実に生きてきた。人に媚びへつらうことも屈服することもなく生きてきた。そして家族ともども、苦労をかけたけれど最低限の飯は食えて来た。賃労働者卒業の卒業記念旅行もパートナーと一緒に心いくまで楽しんでこられた。私は幸せだとつくづく思う。おそらく自己満足なのだろうけれど。

  さて、冒頭の

  「イソさんが、人生で一番充実していたのは何時、どんなことですか?」

  の質問に、

  「今かもしれない」

  と答えたのは、恥ずかしながらまだ成長し続けているのではないか、といったほのかな期待交じりの実感が実はあるからだ。

(続く)

 

「一押しBook」

題名:「アルプ」の時代

著者:山口耀久(あきひさ) 1926年生まれ。登山家であり文筆家。主な著書に『北八ツ彷徨』『八ヶ岳挽歌』『山頂への道』、訳書に『ドリュの西壁』(ギド・マニューヌ著)

出版社:山と渓谷社 2013年10月15日初版第1刷

内容

  この本の紹介はもっと早く、出版即したかったのだが、市民図書館になかなか入ってこなかったので、3月になってしまった。

  『アルプ』とはヨーロッパアルプス地方の豊穣な草原。そして山を題材にした文書や報告を綴ったある雑誌の名が『アルプ』である。ただし、尖鋭な山行記録やルポルタージュではなく、山や自然との共有を、闊達で美しい表現された文章を集め続けてきたのが雑誌『アルプ』である。『アルプ』の執筆陣は串田孫一、尾崎喜八、曾宮一念、深田久弥、矢内原伊作、畦地梅太郎、冠松次郎、草野心平等々、『山のホモ・ルーデンス六〇〇人が執筆。』山口耀久氏が『アルプ』作りの挿話を繋げている。

  本書は『アルプ』の廃刊に当たって、単なる山の雑誌ではなく、孤高とも言える雑誌への思いをつづっている。文学評論としても高い評価の一冊であろう。

イソの評価:★★★★☆

 


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