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胃癌日記86

2013-07-29 17:26:59 | 闘病

胃 癌 日 記 86

-スキルス胃癌手術から1年半(2013年6月9日)の日々-

 -4月は仕事の合間を縫って、お花見・ハイキング三昧-

 2013年度の開始、4月に入ると暖かい日が続いた。

 4月5日は職場の若手を中心に、恒例の平野神社の夜桜見物に行くこととなった。若手8人とその他で総計11名。花見茶屋の囲いの中のゴザに陣取って、和気藹々と語り会い、日頃の鬱憤を晴らした。桜はすばらしく咲き乱れ申し分の無い花見のシチュエーションとなった。が、私は酒を一滴も飲まず、みんなのテンションがどんどん上がっていくのに取り残されて、少しづつ空しい思いにもなってくる。まあ、それでも賑やかな宴会が繰り広げられた。若手といっても全員女性なので、賑やかなことこの上ないが、罵詈罵声というわけではないので、楽しかった。午後10時前に散会。

 さて、2日後の4月7日の土曜日は、学生時代の同期の同志による恒例の花見会。昨年は鴨川河畔で花見をしたが、猛烈な寒の戻りに加えて雨までばらつきだして、散々な思いをしたこともあり、今年は最初から三条の料理屋集合とした。昨年10月の尾道旅行以来の再会でそれぞれの近況報告。まあ、殆どのメンバーが65歳絡みになってきて、ハッピーかアンハッピーかよくわからないが、リタイアがらみの話題が多かった。私は、胃癌のその後の経過や、術後にめげず月2回のハイキング、毎週のジム通い、読書のことやリタイア後のライフワークのことなどを話した。いつものように女性陣は元気溌剌で、人生何時だって前向きに生きているようだ。われわれが学生時代は男女比は9:1という感じだったが、活動的な学生は女子学生のほうが圧倒的に多く、本日の集いにしても8:3だが女性が目立つ。

 楽しい飲食と懇親の後花見本番で、まずは白川から切通しから祇園甲部、女紅場へ。現在大学教員をしていて京都の街や町衆に博識なM君の薀蓄を聞きながら逍遥。切通しでは、偶然M君の教え子の女子学生に出会い、しばしみんなで談笑後記念写真を写してもらう。祇園甲部から花見小路を抜け、場違いなJRAの祇園場外馬券売り場の前を通り建仁寺へ。ここでもM君の薀蓄を聞いた後、町屋の路地の間を通り東山安井神社へ。この神社は縁結びではなくて『縁切り』にご利益が有る。M君によると『縁切り』というのは『悪縁切り』で酒やタバコや博打などから『縁切り』で、その上で『良縁』が成就するそうだ。ご利益を期待してか、多くの人がお参りしていた。若い女性が圧倒的に多いが、絵馬を見ていると深刻な内容のものがいくつもあった。そこから東山通を横断し、石塀小路を通り北政所・ねねの寺といわれる高台寺に行き、円山公園に向かう。

 『清水へ 祇園をよぎる 桜月夜 こよひ逢うひと みな美しき』

 と、与謝野晶子が詠んだのは、産寧坂(さんねんざか)から、この辺りの道だった。

 祇園の塔を過ぎ、学生時代に集会やらでよく来た円山音楽堂まで来た。時間も午後4時前となり、コーヒーでも飲もうということで、長楽館へ入る。長楽館は100年以上前の建造物で、当時タバコ王といわれた村田翁の建立とのこと。京都市有形文化財に指定されている。長楽館は予約制で格式も高く、普通は入られないらしいのだが、ここでもM君は『顔』が利き、何とか11名分の席を確保してもらった。ゆっくりと美味しいコーヒーを味わいながら、今秋の懇親会での再会を約束し、今年もまた楽しかったお花見の集いも終わった。

 12日夜には、学会の有志が集い、今般大阪の大学に副学長として赴任してきたF君の歓迎会があった。F君は私の大学時代の同期で以前には学会の会長も経験している。身近なところで活躍する仲間が増えて、大いに刺激になる。

 14日の日曜日は職場での春の遠足と称して、懇親ピクニック。コースは昨年と同じ銀閣寺門前集合大文字山から如意岳に登り東山を歩いて南禅寺で湯豆腐の昼食、その後哲学の道を歩き銀閣寺まで戻るコース。桜は大分散ってしまって、遅咲きの八重桜が咲き残っている。今年はI君と愛娘Mちゃんも含め、職場女子会をメーンに10名の参加。そして、今年は大文字山で豚汁を作って食べようということになった。仕事の分担は女子会が切った材料、I先生が鍋のコッフェルと乾杯用飲み物、私がガスバーナーと水2リットル×2本と箸等もろもろ。如意岳山頂の三角点の有るちょっとした広場で豚汁を作る。場所と道具をセットするのは私、豚汁を作るのは元シェフのI君、乾杯の段取はI先生と、男性陣はこまめに動き、ここでも主役は女子会。賑やかに乾杯をして、美味しい豚汁を全員が楽しんだ。

 奥丹で湯豆腐をいただいた後、I先生と子連れのI君は帰路に着き、残った女子会と私は哲学の道を銀閣寺へと戻った。今年も楽しい春の遠足だった。

 ぐっと昭和の雰囲気が漂う職場というか女子会は、温かみがあって私は好きだ。

  仕事は、最近は大阪勤務が多く学生と話す時間が多い。多くの若々しい新しい感性に触れ、勉強にも新しい課題発見にもなり、これからの仕事というか大げさに言えばライフワークに取組んでいくモチベーションに繋がり、気持ちが充実する。

(続く)

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