4歳の弟子ができた。子どもに太鼓を教え始めてから16年、今まででもっとも幼い弟子だ。
何度目かの稽古が終わり、明けて翌日夕方、おかあさんに手を引かれた彼女と会った。
マメができたという。
しかも、皮を剥いだのだという。
どれ、と見せてもらった。
あらあらかわいそうに、指先がズルムケだ。
がんばったね、と声をかけると、
痛がりもせずうれしそうだ。
バチを固く握りしめたその打ち姿が思い浮かんだ。
ふつう、指先に力が入るものではないが、とりあえず正しいバチの持ち方などを教えることはせず、とりあえずお兄ちゃんお姉ちゃんの真似をして大きく太鼓を叩いてみよう、という指導にもならぬ指導に、とにかくしっかり握らなければ、とがんばったのだろう。なにより、稽古中に泣きごとひとつ言わなかったその姿勢に驚く。
ひるがえってこのオジさんはどうなんだ。
われとわが身を顧みて、宙をにらみ軽く嘆息してアタマを掻く。
「負うた子に教えられる」
この理がわからなければ師匠ヅラはできないな、と内省しつつまたアタマを掻く。
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