答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

個の力

2018年01月13日 | 土木の仕事

妻の仕事が忙しかったり体調が悪かったりで、お三どんをすることがちょっとだけつづいた。じつはわたしの料理の師匠は他ならぬわが妻であり、師匠が忙しいときに代理をするのは弟子の務めとして当然のことである。だからそれはどおってことがないことなのだが、やるたびに思い知らされるのは彼我の力量の差、特にスピードという面において表出する圧倒的な差はいかんともしがたく、料理開始後1時間もすると毎度毎度ため息をついた。自分自身をどうひいき目に見ても、同じ時間で良くて彼女の半分、概ね3分の1ぐらいしかできないのである。

技倆の差というものだろう。

自分で言うのもなんなのだが、段取り(計画)はわたしの方がいい。料理そのものをつくる順番、あるいは個別の料理においての作業別にそのつながりを考え、手待ちや手戻りがないように実行する。そのうえで、煮る焼く炒めるなどの機材リソースの競合がない部分については可能な限り並行作業ができるよう組み立てる。そう、料理にもまたCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクト・マネジメント)が応用できるとしたら、わたしの段取りが悪かろうはずはない。

しかし、実際にはそれほどのことはない、どころか、客観的に見るとどちらかというとダメな部類に入るだろう。

圧倒的に技倆が不足しているのだ。

四の五の言わずに手際よくやる。アレだコレだああだこうだと思い悩まず、片っぱしから済ませていく。計画なぞというものは、ソコソコにできていればいいとばかりに、とにかくひとつずつ片づけていく。その推進力となるのは「個の力」(技能や技術)である。わたしの場合、司令塔たる脳と実行部隊たるウデのギャップがはなはだしすぎて、結果、まったくもってお話にならない程度のことしかできない。典型的なアタマデッカチである。

同じことは「土木の仕事」でも当てはまる。いくら計画や段取りがよくても、実行部隊の技倆がともなわなければその計画は実現できない。しかし、その逆もまた真である。実行部隊が優れていても、プランニングやマネジメントを受け持つ者がペケだったら「個の力」は活かせない。

どちらが大事か。たぶんどちらもなんだろう。プロジェクトをうまく進めるためには、両輪として必要なものだろう。とはいえ、ベースとなるのはやはり「個の力」である。やれAIだやれICTだと、「個の力」に重きを置かない方向に「土木の仕事」がシフトして行くのが時代の趨勢だとしても、「個の力」の重要性が薄れることはない。それほどにこの仕事は、人間臭く泥臭い。

「個の力」を磨く。

そこには、速く進むすべやツールはあり得るにしても、ショートカットや近道はない。

あるという話をする人がいたとしたら、眉に唾つけて聞いたほうがいい。

今どき何を面倒くさいことを・・・と思われるかもしれないが、そもそも「土木の仕事」そのものが面倒くさいもの。そしてわたしは、その面倒くささが大好きなめんどくさいオジさんなのである。

 

 

 

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