答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

1985年12月12日の新日本プロレス

2018年01月07日 | ちょっと考えたこと

正月休みの最後、息子が突然帰省した。

いや、車で1時間半ほどのところに暮らす彼だから、「帰省」という表現は大げさ過ぎるのかもしれないが、昨年1年を通して2度しか帰ってこなかった奴だもの(その前は約2年ものあいだ戻らなかった)、親父としてはついつい「帰省」などという言葉づかいをしてしまう。

そんな彼が、近ごろプロレスにハマっているのだということは、前回帰ってきたときに聞いていた。しかも「新日」だという。

聞くなり、思わず顔を見合わせ驚く妻とわたし。

「”血”やろうかねえ」

妻がぼそりとつぶやいた。

それからしばし、わたしがどれだけ「昭和のプロレス」が好きだったかについて、ひとしきり話した。メインエピソードは、32年前、身重の妻を宮城県民スポーツセンターのリングサイドに連れて行き、新日本プロレスIWGPタッグリーグ戦の決勝を観戦したことだ。決勝のカードとなる予定だったのは、アントニオ猪木&坂口征二VSブルーザー・ブロディ&ジミー・スヌーカ。「場外乱闘かなんかの影響で妻にもしものことがあってたら・・・」。あとになって思い出すたびに冷や汗が出てくる記憶だが、28歳のわたしにはそんな気づかいが欠片もなかった。

話を息子に戻す。

新日本プロレス見放題サービス「新日本プロレスワールド」の会員なのだという。おもむろに、わが家のテレビにスマホをつなげ、くだんのプログラムを見始めた。その日、1月4日の東京ドーム興行(いわゆるイッテンヨンというやつです)をライブ中継で観戦するのだという。時計を見ると、16時の開始までには、まだまだ時間がたっぷりある。

と、何を思ったか奴は、「昭和のプロレス」を探し始めた。なんでも、「見放題」というのは過去から現在に至るまで映像として残っているものすべてが対象らしい。

「おもしろいがは?」

かつての「プロレス者」に「おススメ」を訊ねる彼に、イベント開始までの時間を考えてわたしは、長州力VS藤波辰爾、タイガーマスクVSダイナマイト・キッド、そして32年前のIWGPタッグリーグ戦決勝を薦めた。

ほどなくして、前2つが終わった。

さあ、いよいよ本日のメインイベントだ。

「何年?」

「ん~と(当時お腹の中にいた長女の年齢から逆算して)1985年」

「何月?」

「12月」

「どこ?」

「宮城県スポーツセンター」

「これ?」

選択した動画には、『1985年12月12日宮城県スポーツセンター「アントニオ猪木&坂口征二VS藤波辰爾&木村健悟』とあった。マニアには有名な事件だが、出場予定のブロディー&スヌーカ組が試合をボイコットしたため、急きょ藤浪・木村組に対戦相手が変更になったあの試合である。

わたしはたしか・・・・

最前列から数えて2列目か3列目のコーナーの席。リングインした猪木が対角に見えたのをはっきりと覚えているから、藤波辰爾のほうのコーナーだったはずだ。

「映ってないか?」

「こいつか?(ちがう)」

「これか?(ちがう)」

目を皿のようにして探そうとするがわからない。

と、あることを思いつき「プッ」とふきだした。

わたしが目を皿のようにして探しているその対象たるや、「スキンヘッドのオジさん」、つまり今のわたしそのものだったからである。

「アホやなあオレ」と独りごちて、当時のわたしの姿かたちを思い浮かべまた探し始めるわたし。こうなりゃ試合はそっちのけだ。

しかし・・・

しばらくすると、記憶のなかにある「フサフサの青年」の顔が、「スキンヘッドのオジさん」に変わってしまう。

「ダメだこりゃ」

探すのをあきらめ「昭和(が終わりかけるころ)のプロレス」を息子と共に観る。

1985年12月12日宮城県スポーツセンター、藤波辰爾がアントニオ猪木をドラゴン・スープレックスでフォールした日。

唐突で思いもかけないプレゼントのあとは、わたしにとっては初めての「平成(が終わりかけた今)の新日本プロレス」をライブ中継でふたりして観る。

今という時代の「新日」の派手さとダイナミックさを観れば、昭和の終わりかけたる1985年においても地味なあの試合が、まるで地下プロレスのようにも思える。

「こんなん観よったら、あれ地味でおもろないやろ?」

「いや、オレぜんぜんイケるぜ」

「そうか。。。オレもこれぜんぜんイケるわ」


そんな会話もまた楽しからずや。

何十年ぶりに「プロレス者」の血が騒いだ夜だった。

 

 

 

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