年下の友人と食事をしている時に聞いた話である。
学食でハンバーグ定食を食べ終わると、それを見計らったかのように、西欧系の外国人留学生が声を掛けてきた。何かと思い緊張した耳に入ってきたのは、やや発音がおかしいものの、文法的には正確な日本語での、
「日本人が付け合わせのパセリを残すのは、何か理由があるのか?」
という質問であった。
彼にも理由は分からないものの、何も答えられないのは悔しい。
そこで、宗教上の理由から残すのだ、と自信ありげに答えた。
その留学生、後から聞くところによれば、鈴木大拙と禅の研究に日本にやってきたそうだ。それはどのような宗教観に基づくものか、肉食を禁止するタブーと関係するのか、仏教的なタブーなのか、それとも神道的なタブーなのか、あれやこれやと聞かれて往生したという。
そこまで話し終わった友人は、小生のパセリだけが載った空っぽの皿を見て、こう言った。
「ところで、日本人は、なぜパセリを残すんでしょうかね?」
学食でハンバーグ定食を食べ終わると、それを見計らったかのように、西欧系の外国人留学生が声を掛けてきた。何かと思い緊張した耳に入ってきたのは、やや発音がおかしいものの、文法的には正確な日本語での、
「日本人が付け合わせのパセリを残すのは、何か理由があるのか?」
という質問であった。
彼にも理由は分からないものの、何も答えられないのは悔しい。
そこで、宗教上の理由から残すのだ、と自信ありげに答えた。
その留学生、後から聞くところによれば、鈴木大拙と禅の研究に日本にやってきたそうだ。それはどのような宗教観に基づくものか、肉食を禁止するタブーと関係するのか、仏教的なタブーなのか、それとも神道的なタブーなのか、あれやこれやと聞かれて往生したという。
そこまで話し終わった友人は、小生のパセリだけが載った空っぽの皿を見て、こう言った。
「ところで、日本人は、なぜパセリを残すんでしょうかね?」