月地名
地名の前に、先に触れておかなければならないことがある。月は東から昇り西に沈むまでの間に見える面の角度が変わっていく。よく「餅をついているウサギ」に例えられるが、見る時間によってはどうもウサギに見えない。
ぱっと見て比較的「餅つきウサギ」っぽく見えるのは、月がまだ東の空にあるとき。そこから時計回りに模様が回転していく。南中時点では、ウサギはだいたい横倒しになっていて、何が何だかわかりにくい。

1:危機の海(ウサギの耳の上にある丸いエリア)
2:豊かの海(ウサギの上側の耳)
3:静かの海(ウサギの頭 アポロ11号の着陸地点は、ここの下側の耳の付け根あたり)
4:神酒の海(ウサギの下側の耳)
5:晴れの海(ウサギの胴体の背中側)
6:蒸気の海(ウサギの胴体の前側)
7:雨の海(ウサギの背中からお尻あたり)
8:中央の入り江(ウサギの手で、丁度月の中心あたりに見える)
9:既知の海(ウサギの臼の一部)
10:雲の海(ウサギの臼の一部)
11:嵐の大洋(左端の、ウサギの足とか影とかがあると思われる広いエリア)
12:湿りの海(ウサギの臼の一部)
【月】
直径:地球の約4分の1
質量:地球の約81分の1
【フォボス】
直径:火星の約268分の1
質量:火星の約59435185分の1
【ガニメデ】
直径:木星の約27分の1
質量:木星の約12814分の1
【タイタン】
直径:土星の約23分の1
質量:土星の約4229分の1
【チタニア】
直径:天王星の約32分の1
質量:天王星の約24634分の1
【トリトン】
直径:海王星の約18分の1
質量:海王星の約7613分の1
(wikipediaより)
一覧でみると、その差は歴然。月以外の衛星は、母惑星と比較すると大きさ・質量ともにずいぶん差がある。しかし、月と地球を見てみると、地球の質量は月81個分。さらに、直径は月4個分で事足りる。。
月見え方:日本と同じうさぎだが、お餅ではなく薬草を挽いているのは中共!
「ろば」は、南アメリカ
「ワニ」は、インド
「ほえるライオン」は、アラビア
「髪の長い女性」は、東ヨーロッパ・北アメリカ
「女性が編み物をしている姿」は、インドネシア
「大きな木とその下で休む男の姿」は、ベトナム
「悪行の報いとして幽閉された男の姿」は、オランダ…など世界各国でいろいろ。
✴️太陽の直径約139万2000km、月の直径約3475km。太陽は月に比べ約400倍も大きい。
しかし、地球から眺めた場合、この二つの天体はほぼ同じ大きさに見える。理由は、地球から見て、月よりも太陽のほうがはるか遠く、地球から太陽まで距離約1億4960万km。一方、地球から月までの距離は約38万km。その大きさの違いと同様、太陽は月に比べ約400倍も遠い場所に位置。大きさと距離が同じく400倍も異なっていることで、地球からだと同じ大きさに見える、この一致は単なる偶然に過ぎない
****** マイナビニュースより201122
スーパームーンが海岸線を後退させる、港湾航空技術研究所が実証
国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所に属する港湾空港技術研究所(PARI)は11月19日、スーパームーンが砂浜の地形変化に影響を与えていることを実証したと発表。
同成果は、PARI 沿岸土砂管理研究グループの伴野雅之主任研究官らの研究チームによるもの。詳細は、科学誌「Geophysical Research Letters」にオンライン掲載された。
スーパームーンとは、地球と月の最接近(近地点)と満月のタイミングが重なることで、通常よりも大きく見える満月のこととされる(新月の場合もスーパームーンと呼ばれる)。ただし天文学の正式な用語ではないため、視直径や地球~月間の距離など、明確な定義(条件)は決められていない。ただし、現在では満月のうちで36万km以下まで接近するとスーパームーンとする模様。そのため、必ずしもその年で最接近した満月だけというわけではなく、複数回スーパームーンがあるときもある。
地球~月間の距離が変化するのは、月の公転軌道は楕円のため。地球~月間の平均距離は38万kmだが、最接近したときは約35万7000km、最も離れたときは約40万6000kmとなる。その差は約4万9000kmもあり、それだけ見た目のサイズも変わってくる。視直径で比較すると14%の差があり、面積が変わることから明るさも大きく異なる。
このスーパームーン、見た目だけの話ではない。月はもともと海の干満を作り出すなど、地球上においてさまざまな事象に影響を与えているが、スーパームーンは最接近することから地球に及ぼす重力が最も強くなるのだ。
結果として、スーパームーンのときは通常の満月よりも起潮力が大きく、通常の大潮よりも大きな干満差を生じさせ、高い海面水位が記録されている。欧米ではこれを「キングタイド」(king tide)と呼び、沿岸域の浸水リスクが増大することが知られている。ただし、満月やスーパームーンが砂浜の地形に与える影響については、これまでわかっていなかった。
今回の研究では、茨城県の波崎海岸に24年間にわたって観測された海浜地形の変化を対象としたスペクトル解析と統計解析が行われた。
今回の研究で用いられた長期の地形観測が行われた茨城県神栖市の波崎海岸 (出所:PARIプレスリリースPDF)
まずスペクトル解析の結果、海浜地形が満月・新月周期(14.77日周期)、近地点周期(27.55に地周期)で変動していることが判明。
ふたつの周期が同期するスーパームーンの際に、波の遡上域の上部で浸食が生じやすくなることが明らかにされた。
海浜地形の変動の周波数別エネルギーから判明した月に関連した周期。なおグラフの縦軸のパワースペクトル密度は、その周期において砂浜の変動の大きさを表したものだ (出所:PARIプレスリリースPDF)
今回の研究で明らかとなったスーパームーンに伴う地形変化の回略図 (出所:PARIプレスリリースPDF)
なお波の遡上域とは、海と陸の境界、つまり海岸線付近の波が上ってくる場所のこと。一般には干潮時の引き波か満潮時の遡上限界までを指す(波の状態によってもその領域は変化する)。
過去のスーパームーンの際に起こった地形変化に対する統計的な解析では、通常の地形変化と比較して、海岸線が平均で1日あたり0.47m後退していることが判明。またスーパームーンの際には、同じ波浪条件でも49%も浸食が大きくなることも示唆されたという。
このようなスーパームーンによる地形変化は、月が接近することで重力の影響が強まり、それで生じる大きな干満差によって海水面と砂浜中の地下水位にギャップが生じることで起こっている現象だと考えられるとしている。
スーパームーンに伴うキングタイドによって、浸水リスクだけでなく、海岸浸食リスクも高まることが、今回の研究によって明らかになった。スーパームーンと高波浪や高潮が重なると予測される場合には、事前に沿岸災害に対する注意が必要だという。また、将来の海面上昇に伴う海岸線の後退に加えて、長期的な砂浜幅の維持管理など、今回の知見を反映したより正確な沿岸域の管理が求められるとしている。
ちなみに、次回のスーパームーンは2021年5月26日。このときは実は皆既月食でもあり、日本全国のほか、ハワイやオーストラリアなどでも見られる。このときの地球~月間の距離はほぼ35万7000kmだ。