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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

椎の樹

2009-08-28 | 戯言あれこれ
先月父の誕生日でプレゼントを探していたところ、地元の古い写真を
集めた記録本を見つけた。
うちの実家は母の両親の代からずっと駅前で電気屋をやっていて、
今は店を畳んでしまったけれど、以前の駅の様子を写したものにその
お店も一緒に写っていた。
別のカットには亡くなった祖母の姿らしき写真も。
これはいい・・と思いプレゼントとして渡したら、既に姉が同じものを
あげていた。
姉妹で考える事はおんなじなんだな~と思った(笑)

母とその本を見ていたら家の隣に駅の屋根の影から顔を出している
樹の姿があって、母に「ほら、あの椎の樹も写ってるよ。」と言われる
までその存在をすっかり忘れていた。
樹齢何百年かわからないけれど、その樹は私が生まれた時からそこにあり
その樹の下で遊んだり実を拾ったりした。
2階建ての家の屋根よりかなり上ぐらいの高さだったから、とても大きかった
ように思う。

写真を見るまで忘れていたその存在が急に当時の記憶と共に思い出されて、
私はしばし子供の頃の街角へタイムスリップした。
当時はまだバッタや蝶が畑にいてそれを追いかけたり、裏の空き地で
みんなでゴム段やドロケイをしたりした。
商店街の人達とは皆顔見知りだったので、思春期になってからは声を
かけられるのが嫌だったけれど、今思えば街ぐるみで子供を見守って
いたいい時代だった。

最近赤ちゃんが生まれたのと反対側のお隣の家に新しい人が越して
きたのだけれど、家族連れみたいだけど2週間経っても挨拶にも来ない。
挨拶って人付き合いの基本だと思っている私としては、こういうのって
理解に苦しむ。
それってそんなに面倒、もしくはどうでもいい事?
うちの近所は声が筒抜けなので、食事時そのお隣のご主人が子供に
向かって「ドラえもんにおけるジャイアンの存在の必然性」のウンチクを
語っているのが聞こえてきて、思わずゲンナリしてしまった。
偉そうな事言う前に、何かもっと基本を忘れているんじゃないの?
・・と、まだ顔も知らぬ隣人に思わずマイナスイメージを持ってしまって
いるのであった。
いつか玄関先でバッタリ出くわしちゃったらどうしよう。
きっと私から「こんにちは~。」とか言っちゃうんだろうなぁ。