看護師国家試験の結果が2022年3月25日(金曜日)14時からありました。
当然の如く、職員室は「F5」ラッシュをしていましたが、厚労省のHPにはつながらず。
弾かれまくることが続き、まともにつながったのが、14:50分でした。
第111回看護師国家試験https://t.co/o4wjBaQr7H
— ”ねこっち”(社会派大喜利) (@B1U3rgXOvpqqhB3) March 25, 2022
新卒者
(出願者数)59,440人
(受験者数)59,148人
(合格者数)57,057人
(合格率) 96.5%
厚労省のHPにアクセスできたのは、14時から50分後の14:50でした。
一般状況設定問題ボーダーライン167点
実習出ていないのに、状況設定問題解けるのはなぜ? https://t.co/DUIzdf6YHC pic.twitter.com/WXuBu26R0p
今回の111回看護師国家試験についてですが、受験生からは、難易度は例年と変わらず、やや難しいという意見が多く目立ちました。
しかし受験生がしっかり対策を立ててきていること、大手予備校の予想問題が的中している問題がちらほらあり、大手の強みが今回も出ていました。
「やっぱり国家試験作成委員会、大手予備校や参考書メーカーの内容を、出題・作成の参考にしているな」と匂わせています。
112回は出題基準の改定がありますから、難易度的には下がります。(不適切問題出題回避のため)
国家試験作成委員会メンバーも更新されると思います。
第112回からは、「コロナ」と「地域包括ケア」が軸になるため、新たな対策が必要になることが予測されます。
地域包括ケアと合わせて、ICTが重要になってくると思います。
これが112回の私なりの展望です。
2021年度の卒業生は臨地実習に出れたのは、50%以下でした。
統合実習くらいしかまともに出ていない、マイナー領域と呼ばれる、小児、母性、精神はほとんど実習に出られていません。
それは他県の看護大学、看護学校も同じだと思います。
コロナ禍「実習」減 現場踏めず、悩める学生 静岡県立大看護学部 2022.3.20
2021年度の静岡県立看護大学の実態。
とはいえ、国家試験では「必修」「一般」「状況設定問題」が出題されます。
特に厄介なのは、一般と状況設定問題。
状況設定問題は1問2点と得点源となります。
「今までは、実習に出ていたから、一般状況設定問題を得点することができていた」
というのが看護学校、専門学校の強みでした。
知識を現場の経験でカバーできるからだという理由だと思います。
しかし、コロナパンデミックで時代が変わり、実習にはほぼ出られなくなり、学内シュミレーションばかりになりました。
それでも、第111回の難易度は例年通りなのに、ボーダーラインは上昇したということは、
「看護学における、実習と、看護師国家試験の状況設定問題とは何ら関連性がない」
「実践と学問(国家試験対策)は違う」ということが露呈した結果にになったと思います。
国家試験対策をしっかりやれば、実習に出ていなくても正答が導き出せるのです。
一般状況設定問題は年々、その設問の文章量が長くなり、文章読解能力が要求されます。
ですから、運転免許証試験に近くなってきており、日本語、国語力を問う試験になってきています。
受験生は解剖整理、病態の知識と、国語力、さらには基礎看護技術の手技をマスターすれば国家試験対策は十分になります。
これを1年かけて勉強する計画を立てれば、看護師国家試験は合格できます。
看護師国家試験の特徴は過去問プール方式、過去問の高正答率問題が必修から一般状況設定問題に格上げされる傾向があることです。
国家試験対策で一番始めるのが良い時期は、5月連休明けからです。
その理由としては、学校が申し込む、東アカ、メディカ、メディックメディア、学研、なすもしなどの、業者模試が夏休みから開催されることが多いためです。
模試はノー勉で受験するとお金と時間の無駄なので、5月から国家試験対策を始め、7月8月に全国模試か必修模試を受けると知識の定着の助けになるのでお金と時間の無駄になりません。
そして業者模試から高確率で出題されるため、問題、解説は大切に保管しておきましょう!
メディックメディアのQBやさわ研究所などの過去問2023年版が本格的に流通するのが、4月から5月。
第111回の傾向と対策を踏まえた過去問を使うことがオススメであるため、最新の過去問を入手してから開始すればよいのです。
今はアプリ学習もあるため学校単位で格安で使用できるメディリンクなどを併用することもオススメです。
一般的な学力の人では、模試で結果が出始めるのが、本格的に国家試験勉強を開始して6か月かかります。
基礎学力の高い人は3カ月目以降から、模試の結果に反映されてきます。
ですから、国家試験勉強、対策は夏前から開始して、11月、12月の業者模試で必修45点、一般状況設定問題180点以上とれることが望ましいと思います。
年明けの1月2月は知識の確認と心身の体調管理を万全にすることの方が重要です。
私は常々学生たちには「年内に国家試験勉強は終わるから、そこを目指して頑張れ」と伝えています。
2月の本番にピークを持ってくるやり方だと、相当受験慣れしている学生でない限り、年明け冬休みにメンタルがやられてしまうため、
冬休み期間中に勉強に集中できなくなる恐れが高いからです。
ですから、知識のピークを年末12月の業者模試に持ってくる。
年明けに実施される、予想問題に近い、第3回業者模試は息抜き程度に受験するという勉強の仕方が一番効果的だと思います。
12月にピークを持ってくるという理論から言えば、最低でも6か月前から受験勉強をすればいい。
ので、5月GWあたりから勉強開始すると、12月の業者模試では結果が出るのです。
すると、冬休みは余裕を持って試験勉強も進みます。
もう1つ種明かしをします。
実は国家試験作成委員会は、大手予備校や参考書を作っている会社の国家試験対策の問題集を、次の問題作成の参考資料に使っている
という噂があります。
国家試験は8月には出来上がり、9月にはチェックを受けて、保管されます。
ですから時事問題は、昨年末~GWあたりまでのトピックが出題されます。
国家試験問題を公募することもありますから、そうなると大手予備校や試験対策の参考書が似たような問題が出題されるのは
あながち間違いではありません。
ですから、超大手の、メディックメディアや東アカが強いのです。
ちょっとした小ネタをはさみましたが、国家試験は年1回しかありません。
計画的に進めれば、誰でも合格できます。
「頭の良し悪しではなく、計画的に勉強できたかどうか?」で結果が決まる、公平な試験だと思います。
是非、第112回看護師国家試験を受験される方は受験勉強の参考にしていただければ幸いです。
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