<本日の一言>
今年の最多勝などの記録はこのようになりました。
手番別の勝率データも興味深いですね。
棋力が高いほどコミが重くなるということの裏付けになっているかもしれません。
もっとも、断定するにはこれだけでは数が少なすぎるでしょうが・・・。
</本日の一言>
皆様こんばんは。
本日は日本棋院情報会員のPRを行います。
なお、過去の記事はこちらです。↓
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回
第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回
第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回
今月は
第43期棋聖戦Cリーグ、伊田篤史八段-寺山怜五段
第37期女流本因坊戦挑戦手合第1局、藤沢里菜挑戦者-謝依旻女流本因坊
の2局を解説しました。
今回は藤沢-謝戦の解説の一部をご紹介しましょう。
ちなみに、普段は自分で選局しているのですが、藤沢-謝戦は初めて依頼されました。
対局当時はタイミングが悪く、幽玄の間での中継
に解説が付かなかったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/87/f8916dfcc42a74622089777ccc740f2f.jpg)
1図(テーマ図)
「Kiin Editor」キャプチャー画面です。
この局面から・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/eb/3055e88cc40003477f475234796d3c21.jpg)
2図(実戦進行)
このように進みました。
支離滅裂な進行と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
こんな場面も分かりやすく解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/5d/ef01820bf7fa2c981bb63290bc33183c.jpg)
3図(実戦)
黒1「切りが常用の手筋です。」
白4「黒2子は捨て石です。
外側に利き筋を作り、上辺白への攻めに役立てる目的です。
一種のモタレ攻めですね。」
黒5「そして、きついツケを放ちました!
A周辺に利き筋を抱えた白は、動きが不自由になりました。」
黒の利き筋を生かした狙いとはどのようなものでしょうか?
それを参考図を2つ使って解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/4a/7247394b1d088945f81976ed05d8a399.jpg)
4図(参考図)
参考図その1です。
「例えば、このようなことになると黒の技が決まってしまいます。」
典型的ハマリで、上辺白がピンチになります。
つまり白1とは打てません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/a5/297b755b077a43135eef07649c4c6741.jpg)
5図(参考図)
参考図その2です。
「白1と伸びる手も考えられましたが、黒2から強引に切ってくる手が心配です。
この後は難解ですが、一例として黒16までを示しておきます。
黒Aが残っており、もしこうなれば黒が良いです。」
長手順の図なので画像では見づらくなってしまいますが、ソフトでは一手ずつ進められるのでご安心ください。
白1は成立するかギリギリでしたが、リスクが大きいのでやはり実戦では打ちづらかったということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/97/d1b4d5163fc96efc7b97edaacfcb7906.jpg)
6図(実戦)
実戦に戻ります。
白1「そこで、黒からの様々な利き筋を消しました。
本手です。」
白3「すぐに黒Aと切ることはできません。」
なぜ切れないのでしょうか?
それは次の参考図で解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/b4/fe38872fd151e262eb240fc901553cdc.jpg)
7図(参考図)
「AとBが見合いになり、これは黒が困ります。」
黒1と切った場合の図です。
どちらかの黒が取られてしまいますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/e7/1ca8e92acf0b36857f0fd5002ef7a503.jpg)
8図(実戦)
実戦に戻ります。
黒1「そこで、黒は先にこちらを利かしにいきました。」
白2「ハネに受けていると潰れてしまうので、この守りは止むを得ません。」
黒1のハネが利くと何が違うのでしょうか?
それを次の参考図で示しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/26/ff45a8e96c482460289e6e85a89d2ed1.jpg)
9図(参考図)
「今度は白Aと切ることができません。
これは白潰れです。」
こういうからくりがありました。
ダメ詰まりは恐ろしいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/32/f1b5263ed6ffaf3b23aa612be34980ce.jpg)
10図(実戦)
黒1「手厚い2子取りです。
白Aの三々入りの味も無くなっていることが大きいです。
ただ、白も全体がつながったので、良い勝負の分かれでしょう。」
結局、難しいことをやっているようでも、必然性のある進行だったということですね。
このような形で、序盤から終盤まで丁寧に解説しています。
ちなみに、私の解説は「ためになる棋譜解説」というタイトルですが、鶴山淳志七段も「初段をめざす方のための棋譜解説」というタイトルで2局を解説しています。
また、平本弥星六段は「一日一題」というタイトルで、問題形式での棋譜解説を行っています。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!
今年の最多勝などの記録はこのようになりました。
手番別の勝率データも興味深いですね。
棋力が高いほどコミが重くなるということの裏付けになっているかもしれません。
もっとも、断定するにはこれだけでは数が少なすぎるでしょうが・・・。
</本日の一言>
皆様こんばんは。
本日は日本棋院情報会員のPRを行います。
なお、過去の記事はこちらです。↓
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回
第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回
第21回 第22回 第23回 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回
今月は
第43期棋聖戦Cリーグ、伊田篤史八段-寺山怜五段
第37期女流本因坊戦挑戦手合第1局、藤沢里菜挑戦者-謝依旻女流本因坊
の2局を解説しました。
今回は藤沢-謝戦の解説の一部をご紹介しましょう。
ちなみに、普段は自分で選局しているのですが、藤沢-謝戦は初めて依頼されました。
対局当時はタイミングが悪く、幽玄の間での中継
に解説が付かなかったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/87/f8916dfcc42a74622089777ccc740f2f.jpg)
1図(テーマ図)
「Kiin Editor」キャプチャー画面です。
この局面から・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/eb/3055e88cc40003477f475234796d3c21.jpg)
2図(実戦進行)
このように進みました。
支離滅裂な進行と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
こんな場面も分かりやすく解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/5d/ef01820bf7fa2c981bb63290bc33183c.jpg)
3図(実戦)
黒1「切りが常用の手筋です。」
白4「黒2子は捨て石です。
外側に利き筋を作り、上辺白への攻めに役立てる目的です。
一種のモタレ攻めですね。」
黒5「そして、きついツケを放ちました!
A周辺に利き筋を抱えた白は、動きが不自由になりました。」
黒の利き筋を生かした狙いとはどのようなものでしょうか?
それを参考図を2つ使って解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/4a/7247394b1d088945f81976ed05d8a399.jpg)
4図(参考図)
参考図その1です。
「例えば、このようなことになると黒の技が決まってしまいます。」
典型的ハマリで、上辺白がピンチになります。
つまり白1とは打てません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/a5/297b755b077a43135eef07649c4c6741.jpg)
5図(参考図)
参考図その2です。
「白1と伸びる手も考えられましたが、黒2から強引に切ってくる手が心配です。
この後は難解ですが、一例として黒16までを示しておきます。
黒Aが残っており、もしこうなれば黒が良いです。」
長手順の図なので画像では見づらくなってしまいますが、ソフトでは一手ずつ進められるのでご安心ください。
白1は成立するかギリギリでしたが、リスクが大きいのでやはり実戦では打ちづらかったということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/97/d1b4d5163fc96efc7b97edaacfcb7906.jpg)
6図(実戦)
実戦に戻ります。
白1「そこで、黒からの様々な利き筋を消しました。
本手です。」
白3「すぐに黒Aと切ることはできません。」
なぜ切れないのでしょうか?
それは次の参考図で解説しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/b4/fe38872fd151e262eb240fc901553cdc.jpg)
7図(参考図)
「AとBが見合いになり、これは黒が困ります。」
黒1と切った場合の図です。
どちらかの黒が取られてしまいますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/e7/1ca8e92acf0b36857f0fd5002ef7a503.jpg)
8図(実戦)
実戦に戻ります。
黒1「そこで、黒は先にこちらを利かしにいきました。」
白2「ハネに受けていると潰れてしまうので、この守りは止むを得ません。」
黒1のハネが利くと何が違うのでしょうか?
それを次の参考図で示しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/26/ff45a8e96c482460289e6e85a89d2ed1.jpg)
9図(参考図)
「今度は白Aと切ることができません。
これは白潰れです。」
こういうからくりがありました。
ダメ詰まりは恐ろしいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/32/f1b5263ed6ffaf3b23aa612be34980ce.jpg)
10図(実戦)
黒1「手厚い2子取りです。
白Aの三々入りの味も無くなっていることが大きいです。
ただ、白も全体がつながったので、良い勝負の分かれでしょう。」
結局、難しいことをやっているようでも、必然性のある進行だったということですね。
このような形で、序盤から終盤まで丁寧に解説しています。
ちなみに、私の解説は「ためになる棋譜解説」というタイトルですが、鶴山淳志七段も「初段をめざす方のための棋譜解説」というタイトルで2局を解説しています。
また、平本弥星六段は「一日一題」というタイトルで、問題形式での棋譜解説を行っています。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!