皆様こんばんは。
本日は毎月恒例、日本棋院情報会員のPRを行います。
なお過去の記事はこちらです→第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回
棋譜再生ソフトの使い方は第4回で詳しく解説しています。
今月は第4回グランドチャンピオン戦の
高尾紳路名人対藤沢里菜女流本因坊
趙治勲棋戦優勝者選手権対謝依旻女流名人・女流棋聖・扇興杯・会津中央病院杯
の2局を解説しました。
今回は高尾-藤沢戦の解説の一部をご覧頂きましょう。
囲碁の解説で最も重要なのは、盤上で何が起こっているのか、両対局者がどんな作戦で打っているのかをお伝えする事だと思います。
そこで、最近は図よりもまず文章での表現を重視しています。
棋力に関わらず楽しんで頂ける解説を目指したいですね。
1図(テーマ図)
藤沢女流本因坊の黒番です。
黒△と押さえた場面から・・・。
2図(実戦進行)
白1~黒14と進行しました。
この不思議なやり取りにスポットを当ててみましょう。
3図(実戦)
白1「左辺の黒を取りに行くための準備工作です。」
ここで参考図が入ります。
4図(参考図)
「すぐ白1と取りに行っても、脱出されてしまいます。」
すぐに左辺黒を取りに行かず、3図白1と打った理由を示しています。
5図(実戦)
黒1「黒は必死に粘ります。」
白のツケに対して黒1とは異様にも映りますが、理由があります。
それを次の参考図で解説しています。
6図(参考図)
「黒1の受けに対しては、このような図を目指しているのでしょう。
白16の切りが成立し、左辺の黒は生きても黒3子が取られます。」
この図を避けるための前図黒1でした。
7図(実戦)
白1「こちらを繋ぐ所です。」←ここで参考図が入りますが、省略します。
黒2「ともあれ、黒は要の3子を助け出して・・・。」
黒4「上辺も渡って中央の白にプレッシャーをかけています。
ぎりぎりの頑張りです。」
黒4の後、白AやBと追及されたらどうなるかという問題があります。
それを参考図を2つ使って解説していますが、省略します。
8図(実戦)
白1「単にケイマが正しく、白2からの切断を残しました。」
黒2「中の石を取られては勝ち目が無いので、こう助けるよりありません。」
白3「手筋のツケです。
中央の白を先手で強化する目的です。」
白3はどういう意味で打たれたのでしょうか?
それを参考図で解説しています。
9図(参考図)
「すぐ白1、3と行く手もあるかもしれませんが、黒4から中央の白を狙われる事を警戒したのでしょう。」
10図(実戦)
黒1「強く反撃しましたが・・・。」←ここで参考図が2つ入ります。黒1で他の手を選んだ場合について解説しています。
白2「切りを決めておいて・・・。」
白4「中央が万全になったので、ついに左辺を取りに行きました。」
白6「この手が先手で、中央が万全になります。」
黒7「受けるしかありませんが、ここで白に先手が回ってしまいます。
高尾名人の隙の無い仕上げにより、碁は完全に決まった筈でした。
ところが・・・。」
ここから白が左辺を取りに行って、ゲームセットとなる筈でした。
しかし、実際には波乱があった事は、対局をご覧になった方はご存知でしょう。
最後まで目の離せない1局でした。
このような調子で、序盤から終盤まで解説しています。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!
なお、5月は
2016年グランドチャンピオン戦 一力遼竜星対山下敬吾九段
第8回おかげ杯囲碁トーナメント予選 伊田篤史八段対大西竜平二段
の2局を解説します。
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今月は第4回グランドチャンピオン戦の
高尾紳路名人対藤沢里菜女流本因坊
趙治勲棋戦優勝者選手権対謝依旻女流名人・女流棋聖・扇興杯・会津中央病院杯
の2局を解説しました。
今回は高尾-藤沢戦の解説の一部をご覧頂きましょう。
囲碁の解説で最も重要なのは、盤上で何が起こっているのか、両対局者がどんな作戦で打っているのかをお伝えする事だと思います。
そこで、最近は図よりもまず文章での表現を重視しています。
棋力に関わらず楽しんで頂ける解説を目指したいですね。
1図(テーマ図)
藤沢女流本因坊の黒番です。
黒△と押さえた場面から・・・。
2図(実戦進行)
白1~黒14と進行しました。
この不思議なやり取りにスポットを当ててみましょう。
3図(実戦)
白1「左辺の黒を取りに行くための準備工作です。」
ここで参考図が入ります。
4図(参考図)
「すぐ白1と取りに行っても、脱出されてしまいます。」
すぐに左辺黒を取りに行かず、3図白1と打った理由を示しています。
5図(実戦)
黒1「黒は必死に粘ります。」
白のツケに対して黒1とは異様にも映りますが、理由があります。
それを次の参考図で解説しています。
6図(参考図)
「黒1の受けに対しては、このような図を目指しているのでしょう。
白16の切りが成立し、左辺の黒は生きても黒3子が取られます。」
この図を避けるための前図黒1でした。
7図(実戦)
白1「こちらを繋ぐ所です。」←ここで参考図が入りますが、省略します。
黒2「ともあれ、黒は要の3子を助け出して・・・。」
黒4「上辺も渡って中央の白にプレッシャーをかけています。
ぎりぎりの頑張りです。」
黒4の後、白AやBと追及されたらどうなるかという問題があります。
それを参考図を2つ使って解説していますが、省略します。
8図(実戦)
白1「単にケイマが正しく、白2からの切断を残しました。」
黒2「中の石を取られては勝ち目が無いので、こう助けるよりありません。」
白3「手筋のツケです。
中央の白を先手で強化する目的です。」
白3はどういう意味で打たれたのでしょうか?
それを参考図で解説しています。
9図(参考図)
「すぐ白1、3と行く手もあるかもしれませんが、黒4から中央の白を狙われる事を警戒したのでしょう。」
10図(実戦)
黒1「強く反撃しましたが・・・。」←ここで参考図が2つ入ります。黒1で他の手を選んだ場合について解説しています。
白2「切りを決めておいて・・・。」
白4「中央が万全になったので、ついに左辺を取りに行きました。」
白6「この手が先手で、中央が万全になります。」
黒7「受けるしかありませんが、ここで白に先手が回ってしまいます。
高尾名人の隙の無い仕上げにより、碁は完全に決まった筈でした。
ところが・・・。」
ここから白が左辺を取りに行って、ゲームセットとなる筈でした。
しかし、実際には波乱があった事は、対局をご覧になった方はご存知でしょう。
最後まで目の離せない1局でした。
このような調子で、序盤から終盤まで解説しています。
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なお、5月は
2016年グランドチャンピオン戦 一力遼竜星対山下敬吾九段
第8回おかげ杯囲碁トーナメント予選 伊田篤史八段対大西竜平二段
の2局を解説します。