白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

8月の情報会員向け解説

2016年08月07日 15時44分06秒 | 日本棋院情報会員のススメ
皆様こんにちは。
まずは個人的なお知らせです。

8/9(火)にユーキャン囲碁ネットで14時半~17時頃まで指導碁を行います。
いつもの第2金曜日はお休みなのでご注意ください。

8/13(土)は13時から永代塾囲碁サロンにて指導碁を行います。
ご都合の合う方はぜひお越しください。
対局後にその場で棋譜をお渡しするサービスも行っています。

8/15(月)は日本棋院有楽町囲碁センターにて指導碁を行います。
11時、14時、16時、18時からの計4回あります。
ぜひお越しください。

さて、それでは本題に入りましょう。
本日は毎月恒例の日本棋院情報会員のPRを行いたいと思います。
なお過去の記事はこちらです→第1回 第2回 第3回

今月は三王裕孝九段武宮正樹九段向井千瑛五段藤沢里菜三段の2局を解説しました。
今回は三王(黒)-武宮戦の解説の一部をご紹介しましょう。



まずはソフトの使い方から。
右上に「対局情報」「参考図2」とありますが現在は対局情報、つまり実戦譜を開いた状態です。
下の方の四角い枠で囲った矢印を選択する事で手順を進めたり戻したりする事が出来ます。
ここで右上の「参考図2」をクリックすると・・・





参考図に切り替わります。
参考図が複数ある時はそれぞれ選択してください。
参考図の手順も進めたり戻したり出来ますが、実戦譜とはボタンの場所が違いますのでご注意ください。





それでは解説内容のご紹介に入りましょう。
25手目「コスミは頭を出す際の形です。」
コスミ以外の手を打った場合の参考図が2つ入っていますが、分量の都合上割愛します。





26手目「カカった石との間が広く空いているので、しっかり守りました。」
ここで参考図が入ります。





26手目参考図「放っておくと黒1と入られて困ります。
黒Aの封鎖とBの連絡が見合いです。」





27手目「この一手です。
右辺の黒を守りながらの攻めです。」
ここで参考図が入ります。





27手目参考図「白1の地点を譲っては、逆に黒が攻められてしまいます。」





28手目「黒に迫られたので、逃げておかなければいけません。」
ここで参考図が入ります。





28手目参考図「中央を放置すると危険です。」





29手目「白のトビが来て上辺が弱くなった所で守ります。
この呼吸が大切です。」





30手目「隅の白よりも中央の方が弱い石です。
ここも逃せません。
また、守ると同時に右辺黒への攻めも狙っています。」
ここで参考図が入ります。





30手目参考図「白1と隅を受けていると中央の要所を奪われてしまいます。
中央の石は根拠を作りにくく、黒10以下長く責められる事になるでしょう。」





31手目「白が受けなかったので、当然の両ガカリです。」





32手目「頭を出します。
ツケ伸びに自信が無い方はAでも問題ありませんが、封鎖されるのだけはいけません。」
ここで参考図が入りますが割愛します。


と、このような調子で序盤から終盤まで分かりやすく解説しています。
選局は主に分かりやすさ、面白さを基準にしています。
この対局は分かりやすさで選んだものです。
プロも石の強弱という基本を大切に打っている事がお分かり頂けるかと思います。
もう1局の向井-藤沢戦は面白さ重視ですね。
両者の緩まぬ戦いをお楽しみ頂けるかと思います。

来月は趙治勲名誉名人金秀俊八段彦坂直人九段佐々木毅六段の2局を解説します。
趙-金戦の師弟対局は激しい乱打戦、彦坂-佐々木戦はサバキのお手本となる1局となっております。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!