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遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

動物様たちのおかげです

2010-12-11 20:25:25 | BIONEWS
がん探知犬、においで患者ピタリ…精度9割超(読売新聞) - goo ニュース
お名前は『マリーン』さんというらしい。活躍してほしいなー。医学系では実験や医療の練習用に犬がよく使われます。犬好きとしてはセツナイ話ですが、いきなり人間で手術の練習なんてありえませんから何かで練習しないと・・・・。他に使われる大型ほ乳類といえば豚、海外なら羊さん。この記事のマリーンちゃんは優れた臭覚で貢献してくれるわけなので、『実験動物』とは違いますね。検査技師・・・いや、検査技犬か。w

筋ジスの進行遅らせるのに成功 犬で実験、炎症物質抑え(共同通信) - goo ニュース
筋肉周辺の炎症物質プロスタグランジンを抑えて筋ジストロフィーの進行を大幅に遅らせることに成功。マウスで実験し、同病を持つビーグル犬の兄弟を使っても証明された。薬の実験でももちろんほ乳類が使われてるわけです。化粧品なんかでもね。我々はそういった実験を通して『安全』と『効能』を得ているんですよ。

神経難病の治療に“光” 遺伝子操作した酵母の酵素を投与 徳島大などが成功
酵母も活躍してるよ♪ この酵母はメタンやメチルアルコールを資化して生育できるピキアやハンゼヌラという酵母。担子菌類に属する連中ですね。メタンやメチルアルコールは当然猛毒なので細胞内小器官ペルオキソームを大発達させて速攻代謝します。てなわけで、その代謝に関わる酵素は培地にメチルアルコールを添加するだけで高速大量生産されます。この仕組みを使って難病の原因遺伝子のコードする酵素「HexA」を発現させてマウスの脳に投与したところ、歩行障害が改善し短いはずの寿命も延びたらしい。まあ、マウスも脳に変なもの投与されたわけですから、結局、頑張ってるのは実験用ほ乳類の方なのな・・・・。

アスピリンの少量・長期服用で「がん予防効果」(読売新聞) - goo ニュース
これは人間でのデータの蓄積で統計的に出した研究成果です。疫学ですな。人間で出た結果ですが、統計的なデータなのでそれがいつもうまく反映されるかと言うとそうでもなかったりします。だって、医学の統計データってサンプル数が少ないことが多いんだよ。協力を集めるのって難しいんだよね。
それはそうと、俺、子供の時にピリン系で薬疹が出たんでピリン系は避けてるんですけど・・・・ちぇっ。

本日のお酒:日栄 山廃

コメント
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