滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

唐招提寺を訪れて

2008年11月09日 | 独り言
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先日、「正倉院展」に行ったお話しをしましたが、せっかく奈良まで行くわけだし・・と思い、正倉院展に行く前に唐招提寺を訪れてきました・・・。
ご存知のとおり、唐招提寺は唐の高僧である鑑真和上によって創建されました。鑑真和上は聖武天皇の招きに応えて来朝を決意し、五度による渡海の失敗にも屈することなく来日し、わが国に戒律を伝えた事はあまりにも有名です・・。

金堂[上の画像]は、長らく平成大修理が行われていますが、先日訪れたときは金堂自体の解体修理は終えられていて、その荘厳な姿を現していました・・。但し、まだ内部では修理作業が行われているので、金堂の外周にはフェンスが張り巡らされていて近づく事はできませんでした。
現存する最大の天平建築である金堂(国宝)は、寄棟造・本瓦葺で前面一間通りが吹き放ち、軒を支える組み物は三手先(みてさき)と呼ばれる形式で、その建立年代を示しています・・。屋根のシルエットとその量感、周りの空気を浄化するようなバランスのとれた立ち姿に思わず感動(気持ちが高揚する・・)してしまいました。やはり・・ただモノではありませんでした・・!!

ところで、唐招提寺金堂にある千手観音立像は、造立当時は実際に千本の手を携えていたそうです。(千手観音像と言っても、通常は胸前で合掌する2本の手を含めて42本しかありません・・。実際に千本の手のある千手観音像は、唐招提寺金堂を含めて三像しかないそうです。)しかし、現在では大脇手42本、小脇手911本の計953本で残りは欠失してしまっているとの事です。
今回は、解体修理中なので千手観音立像にお会いする事ができませんでしたので、来年11月の金堂落慶を待ってもう一度会いに行こうと思っています・・・。

Photo

話が変わりますが、その日は以前の記事で紹介しました奈良県庁の屋上庭園[右の画像]にも行って来ました・・。地上24メートルの屋上から若草山や東大寺大仏殿、興福寺五重塔などが一望できます。(周辺には他に高い建物が建っていませんので・・)、古都の風景を違った角度から楽しんで来ました。屋上庭園は、一般に公開されていますので奈良に行かれたときには、一度ご覧になってみてください・・・。










コメント (2)
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