滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

大津京駅前-プロジェクト/滋賀県 建築家 建築設計事務所イデアル

2023年09月04日 | 建築

残暑が厳しいですね・・・。何度か雨が降れば少しずつ涼しくなると思うのですが、今週は雨の日が多そうなので涼しくなることを期待しましょう。という事で、今回はJR大津京駅前でのプロジェクトを紹介します。(なお、このプロジェクトは、お施主さんの諸事情から中止となり、計画建物はアンビルドとなっていることを予めお断りしておきます)

 

駅前プロジェクトは、飲食店(軽飲食)のテナント用に木造2階建ての貸店舗を建設するプロジェクトでした。通常、貸店舗の場合、テナント側が店の内容に合わせて内装を決めますが、このプロジェクトでは、お施主さんの要望により店舗の内装は木の柱や梁などを現しにした木が感じられる内装とし、このような内装の趣旨に合ったテナントに店舗を貸したいとの事でした。このお施主さんの要望により、貸店舗の内装を木が感じられる空間になるようにしました。

コスト面から特殊な工法による木造フレーム(柱・梁・筋交い)を見せる事は避け、在来工法を工夫して木造フレームを現しとし木が感じられる内部空間にしました。上の画像は、カフェを想定して作成した貸店舗の外観パースです。こちらのタイプ-Aのデザインは、内部空間だけでなく、外部も木を感じてもらえるよう外壁を木板張りとしました。木板で覆われたマッシヴなデザインの建物とする事で、駅前の一角を癒しの空気が流れる場に出来るのではないかと考えました。

 

上の画像も同じくカフェを想定して作成した貸店舗の外観パースですが、こちらのタイプ-Bの店舗デザインは、お施主さんからガラス面を大きくしたタイプも提案してほしいと言う要望があり考えたデザインです。ガラス面を大きくするため、ビル用のカーテンウォールを木造建物に取り付ける細工をしているので、部分的に特殊な木造工法を採用しました。タイプ-Bは、ガラス面が大きいので、木が感じられる内部空間が外部からも感じ取れますが、その反面、テナントによっては、外部からの視線を緩やかに遮る工夫が必要となります。

タイプ-Aを提案した際に、外壁の木板張りについて、メンテナンスが大変なのでは・・という指摘があったので(実際のところ、木板の経年変化を理解してもらわないと採用できない)、タイプ-Bの外壁はガルバリウム鋼板としました。プロジェクトは中止となりましたが、お施主さんはタイプ-Bを気に入って下さっていました。でも、タイプ-Bの方がコスト高になるので、予算的に微妙かな・・というところはありました。コスト的なところを度外視すれば、私としてはタイプ-Bで外壁を木板張りにしたパターンが一番良いのではと思っていましたが、いかがでしょうか・・。

今回は、中止となったプロジェクトが埋もれたままになってしまうのは、寂しいと思い本ブログで紹介する事にしました。これからも、お施主さんの了承が得られる場合は、中止や見送りとなったプロジェクトを紹介していきたいと思っています。

 

 

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ダイセンソリューション オフィス完成しました/滋賀県 建築家 建築設計事務所イデアル

2023年07月09日 | 建築

蒸し暑い日が続きますね・・・。今回は、以前の記事「小規模オフィスのファサードデザイン」でお話していました建物が完成しましたので紹介する事にします。

 

[Photo 西岡千春]

画像は、ダイセンソリューション オフィスの外観です。外観で目を引くのは、不規則な幾何学パターンのアルミフレームとアルミ格子からなるアルミ装飾フレームです。ダイセンソリューションのグループ会社がアルミサッシやアルミ製品を扱っている会社という事もあって、お施主さんからアルミを使ったファサードデザインを提案してほしいと言われました。アルミフレームとアルミ格子を不規則な幾何学パターンとするアイデアはすぐに思いつきましたが、問題は木造の建物なので、アルミ装飾フレームをどのように支持して建物に取り付けるか・・という事でした。

風圧力などでアルミ装飾フレームの取付部は動くので、外壁で直接支持することは避けなければなりません。そこで、中大規模木造で使用される構造用ビスと木組みを併用した腕木を取り付けることにより、外壁から飛び出た出窓枠や縦・横の装飾枠(黒い枠部分)を設け、この出窓枠や装飾枠によってアルミ装飾フレームを支持するようにしています。出窓枠や装飾枠には、アルミ装飾フレームを支持しているビスが風圧力などで動いても追従できる防水材を施すことにより、防水性や耐久性を確保しています。アルミ装飾フレームを外壁から飛び出た出窓枠や装飾枠により支持することで、不測の事態が生じても建物本体の構造体への影響を極力避けるような方法を採用しています。

ファサードデザインの話に戻りますが、アルミ装飾フレームを支持する出窓枠や縦・横の装飾枠も不規則な幾何学パターンとしていますので、それぞれの幾何学パターンが交わり重なり合うファサードデザインとなっています。また、幾何学パターンを縁取る庇と袖壁の見付を厚くすることで、強度や納まりに必要なアルミ装飾フレームや出窓枠・装飾枠の各サイズが、建物のヴォリュームに対して無骨にならないよう視覚的な操作をしています。このように庇と袖壁による縁取りを大きくし、交わり合う二重の幾何学パターンを繊細かつ奥行きがあるように見せることで、小規模なオフィスでありながら、迫力あるファサードデザインとすることを可能にしています。

 

 

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ストケシアの花が咲いています。

2023年06月18日 | 独り言

昨日も今日も30°を超える暑さと言われていたので、真夏のような暑さになるのかと思っていましたが、そこまで暑くはないですよね。風があるせいなのかな、それとも・・それほど暑くないと思っているのは私だけなのでしょうか。それで、今回も前回・前々回の記事に引き続き、我が家に咲いている花を紹介することにします。(花のブログになってきましたね。でも、まぁ・・花の季節ですから。)

 

画像は我が家に咲いているストケシアの花です。とは言っても、この花の名前が分からず、ネットで調べて「ストケシア」だと断定しました。というのも我が家の一角にある花壇に、毎年この季節になると咲く紫色の花をブログで紹介しようと思い、おふくろに花の名前を聞いたところ・・名前を忘れたと言うのです。おふくろによると前々回の記事で紹介しましたミヤコワスレと同じで数年前に1株だけ植えたものが、放っておいたら年々増えてきて沢山の花を咲かしているそうです。

花の名前が分からないのであれば、ネットで探し当てるのも面白いかなと思って、まず「紫色 ギザギサ花びら」で検索してみたところ該当するような花が見つからず、次に「紫色 細い花びら」で検索してみるとストケシアという花が浮上してきて、花の形や特徴が一致することから、我が家に咲いている紫色の花は「ストケシア」だと断定しました。ストケシアは、キク科ストケシア属の草花で、原産地は北アメリカ南西部の南カリフォルニア、フロリダ、ルイジアナなどだそうです。大正時代に日本に持ち込まれ、和名は「瑠璃菊(ルリギク)」と言います。初夏から秋にかけて可憐な花を咲かせる多年草で、根付けば放任してもよく育つ丈夫な性質です。

ストケシアは、画像からも分かるように細かく切れ込んだ花びらが特徴で、花色には紫、青、白、ピンクなどがあるそうです。ちなみに、このストケシアが咲いている花壇は、放任されている多年草ばかりが生息している花壇です。ストケシアのすぐ横には前々回の記事で紹介しましたミヤコワスレが咲きますし、他にも一ヶ月ほど前にはアヤメが咲いていました。白い小菊のような花も現在咲いています(ちょっと名前が分かりませんが・・)。つまり、この花壇では生命力旺盛で、放任されても育つ野性的な草花だけが咲く(生き残る)という事です。これらの多年草には、これからも毎年逞しく咲き誇ってほしいものです。

という事で、3回続けて我が家に咲いている花を紹介しましたが、このままだと本当に花のブログになってしまうので、次回の記事は流石に違う内容の記事にすることにします・・・。

 

 

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続・ゴテチャの花

2023年05月28日 | 独り言

明日からずっと天候が悪いみたいですね(もう梅雨入りするのかな・・)。新しく出来た建物の竣工写真を今週の後半に撮影しようと思っていたのですが、本当にずっと天候が悪そうなので困ったものです。雨の合い間にいいタイミングを見つけて撮るしかないですかね。という事で、今回も前回記事に続き、我が家に咲いている花を紹介します。

 

画像は、我が家に咲いているゴテチャ(ゴデチア)の花です。このブログでは4年前にも我が家のゴテチャについて記事を書きました。その時は、おふくろが近所の方からゴテチャの苗をもらってきて、プランターで育てていたのですが、おふくろも私もゴテチャという花を知らず、どのような花が咲くのか・・楽しみにしていたところ、思いのほか淡紅色の綺麗な花が次から次へと咲き、切り花としても重宝できたので、それ以来、毎年苗を買ってきて育てています(私ではなく・・おふくろが、)。

それで、今年はピンクと白色のゴテチャの花が咲いています。5~6日ぐらい前までが見頃だったでしょうか・・それまでは次から次へと花を咲かせていましたが、もうそろそろ咲かせきったという感じで、萎れてきた花も目立つようになりました。ちなみに、白いゴテチャの画像は2週間ぐらい前に撮ったものなので、まだ蕾がたくさん写っていますが、ピンク色は昨日撮った画像です(白いゴテチャは、かなり萎れてきているので2週間前の画像を載せています)。

白いゴテチャも可愛いですが、今年は特にピンク色の花が綺麗で目立っていましたね。家の前にあるプランターに咲いているので、道行く方々が「綺麗な花ですねぇ~。何と言う花ですか?」とおふくろに話しかけている様子を見かける事がよくありました。ゴテチャはマツヨイグサに似ていて花色が豊富なことから、和名は「イロマツヨイグサ(色待宵草)」と言われています。例年は11月ぐらいに苗を買ってくるのですが、さてさて・・来年は何色のゴテチャの花が見られるのでしょうか・・・。

 

 

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ミヤコワスレ(都忘れ)の花が咲いています。

2023年04月30日 | 季節の花

昨日の夜は雨がよく降りましたね・・。世間はゴールデンウィークに突入していますが、私はゴールデンウィーク中の予定は全くありません。どこに行っても人が多そうなので、自宅に籠もって読書をしています。一昨日も京都市内に行っていましたが、平日にもかかわらず観光客でいっぱいでしたからね。例年だとゴールデンウィーク中もずっと仕事をしているのですが、今年はそんなに忙しくないので、読書でもしてゆっくりしようかな・・という感じです。

 

という事で、今回は我が家に咲いている「ミヤコワスレ(都忘れ)」を紹介します。ご覧の通り我が家のミヤコワスレは、何の手入れもしていないので、雑草と共生している状態となっています。お袋の話によると1株だけ植えたそうですが、放っておいたら年々増えてきて現在の状態になっているそうです。それにしても雑草にも負けず逞しく花を咲かせているものです・・。ミヤコワスレは江戸時代から茶事で飾る花として愛され、鑑賞されてきたそうで、今でも茶花や切り花として人気がある品種です。我が家でも切り花として使っています。

「ミヤコワスレ(都忘れ)」という名前は、順徳天皇の伝説が由来となっていて、その由来は鎌倉時代に遡ります。承久の乱(1221年に後鳥羽上皇が鎌倉幕府を倒すために兵を挙げて敗れた兵乱)に敗れた順徳天皇は北条氏によって佐渡ヶ島に流されます。御所の庭に咲いていた小菊に似た花を流刑の地に見つけた順徳天皇は「いかにして 契りおきけむ 白菊を 都忘れと 名づくるも憂し」との歌を詠んだと言い伝えられています。つまり、「この花を見ると都への思いを忘れられる」ということから「ミヤコワスレ(都忘れ)」という名前が付けられたという事のようです。

可憐に咲く小さな花に慰められて、遠い都を思う寂寥を忘れられたという由来は、なんともロマンチックです。ただ、現在普及しているミヤコワスレは、江戸時代末期に品種改良されたものなので、順徳天皇が愛でた小菊に似た花(ミヤコワスレ)は、私たちが目にするミヤコワスレとは少し異なる花だったのかも知れませんね・・・。

 

 

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F1フェラーリ 2023年マシン

2023年02月26日 | F1

もうすぐそこまで春がやって来ているという感じですね・・・。でも、それは同時に花粉もやって来るという事です。今年の花粉飛散傾向は、近畿地方で例年比140%、前年比260%と予測されていますから、花粉症の私としては、もう春は来なくていい・・と思ってしまいます。以前にも言いましたが、花粉症の症状が出る前に薬を飲み始めるのが効果的なので、2週間ぐらい前から花粉症の薬を飲んで花粉に備えています。

という事で、今回は2月14日に発表されたスクーデリア・フェラーリの2023年F1マシン「SF-23」のお話です。他のいくつかのチームの2023年F1マシンの発表は、ショーカーやレンダリングに今季のカラーリングを施した「偽物」だったのに対し、スクーデリア・フェラーリは、集まった多くのファンの前で本物の「SF-23」を公開するだけでなく、発表直後にフィオラノのトラックで公開シェイクダウンを実施するというパフォーマンスを見せました。発表直後のシェイクダウンは、マシントラブルなどのリスクが伴うにもかかわらず、公開シェイクダウンを実施したのは、今季マシンSF-23の信頼性に余程の自信があったという事なのでしょうか。いずれにしても、近年の新車発表会に「偽物」が使われる傾向があるのに対して、F1名門チームが一石を投じた新車発表となりました。

画像は、スクーデリア・フェラーリの2023年F1マシン「SF-23」です。昨シーズンのスクーデリア・フェラーリは、チャンピオンシップを制したレッドブルよりも4回多い12回のポールポジションを獲得するほどの速いマシンを手に入れていました。したがって、SF-23が昨シーズンの哲学を引き継いでいることは自然な成り行きです。昨シーズンは、速いマシンを手に入れたにもかかわらず、パワーユニットの信頼性への問題やレース戦略のミスなどにより、タイトル争いにおいてチームは自滅した形となってしまいました。チームは、昨シーズン中からパワーユニットの信頼性回復に取り組み、その作業は冬の間に完了し、パワーユニットは昨シーズン序盤のようなアグレッシブな走りが安定的にできる事を可能にしていると考えられます。

空力面では、新しい空力レギュレーションに対応するために垂直方向のダウンフォースを増加させ、望ましいバランス特性を実現させています。また、サスペンションの設計も変更され、空力をサポートするとともに、サーキットでのクルマの調整幅を広げています。最も明白な変化は、フロントサスペンションの領域でロートラックロッドに移行している事です。フロントウイングもノーズの構造も異なっており、ボディワークも昨シーズンのものをより極端なバーションに仕上げています。サイドポッドの前面下端がスカラップされ、昨年のフェラーリをよりスリムにしたような印象になっています。これは、他に発表された多くのマシンがそうであったように、ラジエター部分がそこからショルダーのあたりに移動していることを示唆しています。

その他にも多くの進化が見られる中で、SF-23において特に注目を集めているのが、フロントウイングに搭載された5つのスロットギャップセパレーターと「Sダクト」と呼ばれる空力システムです。Sダクトは、モノコックの両端に取り付けられたインレットから空気を取り込み、モノコックの中にあるS字型のトンネルを通過して、サイドポンツーン上面のアウトレットから排出するもので、その狙いは、サイドポンツーン上面の空気の流れを加速させ、フェラーリが採用しているバスタブ型コンセプトのパフォーマンスを上げることにあります。また、フロントウイングにあるスロットギャップセパレーターは渦を作るような角度になっており、インレットに向かう気流を加速させるようになっています。

このスロットギャップセパレーターは、昨シーズンのアメリカGPでメルセデスF1が導入しようとしていたもので、合法性に疑問が生じたため、土壇場で自主的に採用を取りやめたデザインです。スロットギャップセパレーターは「機械的、構造的または計測的な理由でのみ」装着することができると定められていましたが、FIAは「機械的、構造的または計測的な理由でのみ」を定義することが不可能と判断し、2023年からその文章を削除したため合法性が高いと考えられます。そのため、他のライバルチームがスロットギャップセパレーターをコピーする事が可能になったと言えますが、コピーする事は難しく事実上、不可能だと思われます。

その理由は、スロットギャップセパレーターによりインレットに向かう気流を発生させ、Sダクトによってサイドポンツーン上面の空気の流れを加速させるという一連の空力システムとなっているため、この空力システムをコピーするにはマシン全体の空力システムを見直す必要があるからです。特にSダクトはモノコックが特殊な形状となっているため、他のチームがこのアイテムを採用するためにはモノコックを作り直さなれけばなりません。現在はコストキャップ(予算制限)があるため、シーズン中にこれらを変更することは不可能と言えるでしょう。

昨日までの3日間、バーレーンにおいてプレシーズンテストが行われました。プレシーズンテストを見る限りレットブル・レーシングが速さ・安定性において一歩リードしているようです。しかし、各チームは、本来のマシンポテンシャルを温存している場合もあるので、本当のところはシーズンが開幕してみないと分かりません。前述しましたフェラーリのユニークな空力システムが、他のライバルチームへのアドバンテージとなり、キミ・ライコネン以来となるドライバーズチャンピオンを獲得する事ができるでしょうか・・・。2023年F1サーカスの開幕戦バーレーンGPは3月5日に決勝が行われます。

 

 

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パブリックドメインで名画も利用可能

2023年02月05日 | 独り言

久しぶりに記事を書くような気がするというか・・よく考えてみると今回が今年になって初めての記事になるんですね。今年も「滋賀県 建築家/建築設計事務所イデアルの小さな独り言」をよろしくお願いします。今回は「パブリックドメイン」についてのお話です。いつも税務をお願いしている会計事務所のコラムに「パブリックドメイン」の豆知識が掲載されていましたので紹介する事にします。

絵画や文学作品などは、一定の期間が経過すると人類共有の財産「パブリックドメイン」となります。例えば、日本の名画などを商品開発に活かす事も可能となるワケです。著作権者の保護期間は、原則として著作者の生存している期間+死後70年間となっており、保護期間が終了するなどして、社会の公有となった作品はパブリックドメインと呼ばれています。

パブリックドメインとなった作品は、クレジット表記不要で商用利用することができます。利用にあたっては、次の点に注意する必要があります。①作者の名誉をおとしめるような用途で使用することはできません。②一部の国については、保護期間の戦時加算が行われており、戦前・戦中の作品については、保護期間に加えて戦時加算分が保護される事となります。③著作権の原則的保護期間が日本よりも短い国の著作物については、相手国での保護期間だけ保護をすれば良いことになっています。

例えると、日本の名画では、葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵がパブリックドメインとして活用できます。ポストカードやシールなどのようにそのまま印刷物にするだけでなく、マグカップやスマホケース、エコバッグなどのグッズにして、日本人にとって親しみがあり、外国人からも評価の高い日本の名画を製品の価値に結び付けている例もあるようです。ルーブル美術館やメトロポリタン美術館などのホームページでは、世界の名画のパブリックドメインを公開していて、無料でダウンロードすることができるようになっています。

 

川瀬巴水『牛堀』 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」

日本で出版されるすべての本が収められる国立国会図書館には、収蔵する約4560万点の浮世絵や図書、雑誌などから選りすぐりの画像を集めたオンラインコレクション「NDLイメージバンク」があります。掲載されている画像は、すべて著作権保護期間を満了しているので、無料で閲覧できるだけでなく、出典を記載すれば自由に転載することも可能です。上の画像は、スティーブ・ジョブズも愛し、「昭和の広重」とも称される川瀬巴水の風景版画で、NDLイメージバンクには165枚もの川瀬巴水の風景版画が高画質で公開されています。

このように「パブリックドメイン」は、ブログの記事にも気軽に使えるのでいいですよね。という事で、今回は「パブリックドメイン」の豆知識を紹介しました・・・。

 

 

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八坂の塔と寒さで縮んだナデシコの花

2022年12月25日 | 独り言

ここ数日は、なかなかの寒さです・・・。一昨日も工事現場に行っていたのですが、寒さに加えて時折りの突風に吹き飛ばされそうになっていました。狂い咲きしていた我が家のナデシコ(撫子)の花もさすがにこの寒さで縮んでしまいましたからね。

 

という事で、画像は八坂の塔です。八坂の塔の近くにある式場で甥っ子が結婚式を挙げたので、その際に附近を散策していて高台寺の駐車場から撮影したものです。八坂の塔は、法観寺の五重塔(重要文化財)のことで通称「八坂の塔」と呼ばれています。その高さは46メートルあるとの事ですから、ご覧の通り町並みから聳え立って見えます。見た感じからすれば、高さ46メートルというのは相輪(屋根から突き出た細長い部分)までの高さなのでしょうね・・。

ちなみに、八坂の塔は2層目までの内部を一般に拝観することができる日本で唯一の重要文化財指定の五重塔なんだそうです。そう言えば、親父が昔に八坂の塔に入って中を見てきたと言っていました。現在はどうか分かりませんが、連絡先が書いてあって、そこに電話をすると係の人が塔の内部を見せに来てくれるとか・・親父の話なので、ちょっと怪しい話ですけどね。

 

我が家のナデシコの話に戻りますが、画像は先に話しました寒さで縮んだナデシコの花です。11月から12月の前半にかけて例年より暖かかったので、どうやら狂い咲き(季節外れに咲く)したようです・・。ナデシコは、秋の七草のひとつにも数えられています。秋の七草は、万葉集に詠まれた「萩の花、尾花、葛花、ナデシコ(撫子)の花、女郎花、藤袴、朝顔の花(桔梗のこと)」がもとになっているそうです。春の七草のように粥にして食べる事はありませんが、古くから漢方や民間薬として利用されてきました。

ところで、我が家のナデシコには「つぼみ」がたくさんあるのですが、これからは本格的に寒くなるので、この先はどうなるでしょう・・?、つぼみも寒さで縮んで冬眠状態になって春になると花を咲かすのでしょうか・・それとも今あるつぼみは枯れてしまって、春から夏にかけて新たなつぼみが出来て花が咲くのでしょうか・・謎ですね。

とまぁ・・今回の記事は本当に私の他愛のない独り言になってしまいました。この記事が今年最後の記事になると思いますので、それではみなさん良いお年を・・・。

 

 

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ミックス犬の成犬、マルプーのソラくんです・・。

2022年11月23日 | 独り言

すっかり日が短くなりましたね・・。日が短くなると、一日が忙しなく感じる今日この頃です。今回は、私の妹が飼っている「マルプー」のソラくんを紹介したいと思います。

 

画像は、妹が飼っている「マルプー」のソラくんです。わが家に遊びに来ていて、皇子が丘公園の散歩から帰ってきたところをパシャっと撮りました。私は犬のことは詳しくありませんが、妹の解説によると、「マルプー」はマルチーズとトイプードルをかけあわせたミックス犬なんだそうです。私の感覚からすれば、それって雑種やろ・・と思うのですが「ミックス犬」と言うとカッコいいイメージになりますよね。

ミックス犬を調べてみると、ミックス犬は、子犬の時代だけではどのような成長をとげるのか明確には予測できないという特性があります。ミックス犬と純血種との大きな違いは、様々な見た目の個体がいることのようです。純血種は体格・被毛・目の色など、細かに定められた決まりがあるため、成長後の姿を想像することは容易です。これに対して、ミックス犬には外見に明確なルールがありません。マルプーの場合、マルチーズとトイプードルの特徴をどう受け継ぐかは、個体による部分が大きいことから、どのような成長を遂げるかは定かでないようです。

但し、マルチーズとトイプードルは、どちらも垂れ耳で丸い目をしているので、この点については同様の特徴が見られるようです。また、どちらの犬種も抜け毛が少ない毛質をしているので、マルプーも抜け毛が少ないようです。この点については妹も抜け毛はほぼ無いと言っていました。

ちなみに、どのような成長を遂げるかは定かでないマルプーですが、私が見たところ、成犬になったソラくんは・・ぬいぐるみのような可愛らしさをしいていて、なかなかいい感じに成長したのではないでしょうか。(私にはあまり懐いてくれませんけどね・・)

という事で、今回はマルプーのソラくんを紹介しました・・・。

 

 

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小規模オフィスのファサードデザイン/滋賀県 建築家 建築設計事務所イデアル

2022年10月02日 | 建築

窓を開けていると庭の金木犀(キンモクセイ)から甘い香りがする季節になりました・・・。オレンジ色の花を咲かせ、強い香りがする金木犀はよく知られていますが、白い花を咲かせる銀木犀(ギンモクセイ)もあることをご存知でしょうか。私は銀木犀を何度か見たことがありますが、やはり金木犀の方が圧倒的に多く目にしますよね。ちなみに、銀木犀の花は強い香りはしないようです。

 

という事で、今回は来春に竣工予定している滋賀県大津市の小規模オフィスについて、そのファサードデザインのお話をしたいと思います。(前回の記事で、建築家が建築の話をしても面白くない・・と言っておきながら、建築のお話です)

画像は、小規模オフィスの外観パース(完成予想図)です。ファサードのデザインで目を引くのは、不規則な幾何学パターンのアルミフレームとアルミ格子からなるアルミ装飾フレームです。この建物は木造なので、防水性や耐久性を考慮して、アルミ装飾フレームを外壁で直接支持することを避け、外壁から飛び出た出窓の装飾フレームによって支持しています。このアルミ装飾フレームを支持する出窓装飾フレームも不規則な幾何学パターンとしていますので、それぞれの幾何学パターンが交わり重なり合うファサードデザインとなっています。

また、幾何学パターンを縁取る庇と袖壁の見付を厚くすることで、強度や納まりに必要なアルミ装飾フレームや出窓装飾フレームの各サイズが、建物のヴォリュームに対して無骨にならないよう視覚的な操作をしています。このように庇と袖壁による縁取りを大きくし、交わり合う二重の幾何学パターンを繊細かつ奥行きがあるように見せることで、小規模なオフィスでありながら、迫力あるファサードデザインとすることを可能にしています。

この小規模オフィスは、今月から工事が始まり来春竣工する予定なので、完成しましたら本ブログでも紹介しようと思っています・・・。

 

 

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