滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

懐かしいF1マシン ウィリアムズFW14B

2021年12月26日 | F1

今日は寒い一日です。今も雪が降りだしました・・。2021シーズンのF1サーカスは、レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンが初のドライバーズチャンピオンシップを獲得し幕を閉じました。最終戦となるアブダビGPの最終ラップで、マックス・フェルスタッペンがルイス・ハミルトンをオーバーテイクするという劇的な展開によって、F1ラストイヤーのホンダは1991年のアイルトン・セナ以来30年ぶりとなるタイトルを獲得することになりました。物議を醸したセーフティカー問題にはあえて触れませんが、多くの人がフェルスタッペンのタイトル獲得を期待していたと思いますし、今シーズンの彼のパフォーマンスはワールドチャンピオンに値するものでした。ハミルトンは前人未到の103勝、ミハエル・シューマッハと並ぶ7度のワールドチャンピオンを獲得しているF1史上最高のドライバーの一人であることは周知のとおりです。しかし、多くの人はハミルトンのような偉大なドライバーを打ち負かそうとする若いドライバーが現れたとき、それを期待し応援したくなるものだと思います。私も含め多くの人はF1サーカスに新しいヒーローが現れることを常に待ち望んでいるのですから・・。

 

[レッド5のカーナンバーを冠したFW14Bを駆るナイジェル・マンセル]

という事で、今回は親友の建築構造家とF1談義をしているときに、懐かしいF1マシンとして必ず話題に出てくるウィリアムズFW14Bについてお話します。ウィリアムズF1チームの1992年マシンFW14Bは、「F1史上最高傑作マシン」、「F1史上最強ハイテクマシン」などの異名を持って今日に語り継がれている名車です。ウィリアムズは、1991年にエイドリアン・ニューウェイとパトリック・ヘッドとの共同体制での第1作目となるFW14を生み出します。FW14はノーズ先端が持ち上げられ、コクピット開口部はドライバーの肩が露出するニューウェイ独特の5角形デザインとなっていました(ニューウェイは、レイトンハウス時代に試した空力デザインうち、いいものだけをFW14に採用したと言われています)。このFW14をベースにアクティブサスペンションを搭載し、1992年に向けて改良を加えられたマシンが史上最強ハイテクマシンと言われるFW14Bです。

FW14Bのアクティブサスペンションシステムは、ガスシリンダー(パッシブ)と油圧式アクチュエータ(アクティブ)を組み合わせたセミアクティブ方式となっていました。路面のバンプを通過する際に、大きな揺れにはパッシブサス、小さな揺れにはアクティブサスで制御することができました。ソフトなサスペンション特性を持ちながらも、シャシー姿勢や車高を最適に維持するという相反する要素を兼ね備えることで、FW14が本来備えていた空力性能がいかなる状況でもを発揮できるようになり、並外れたコーナリング性能を実現していました。さらに、ストレートではフロントの車高を上げ、ウィングのドラッグを減らし、トップスピードを高めることも可能になりました(当時はGPSが存在しなかったため、各サーキットで走行ライン上の路面状態や縁石を全て事前に調査することによって、アクティブサスペンションの動作プログラムを作成する手法が採られていました)。

[FW14Bのアクティブサスペンション]

セミオートマティック・ギアボックス、アクティブサスペンション、トラクションコントロールというハイテク装備で武装したFW14Bは、開幕戦から3戦連続ワンツーフィニッシュを果たし、ウィリアムズはシーズン16戦10勝という成績で、この年のコンストラクターズタイトルを獲得しています。そして、私が大好きだったナイジェル・マンセルは、レッド5のカーナンバーを冠したFW14Bを駆って悲願のワールドチャンピオンを獲得しています。

私と親友の建築構造家は、このF1史上最高傑作マシンであるFW14Bを鈴鹿サーキットで目の当たりにしています。当時はF1日本GPの決勝チケットは入手困難だったので、予選しか観戦できませんでしたが、それでもマンセルの大ファンだった私は「ナイジェル・マンセル」と書いてある大きなユニオンジャックのフラッグ(畳2枚ぐらいの大きさだったかなぁ)を持って応援に行っていました。マンセルは予選アタックを終えた周回で、私たちの方に向かって大きく手を振ってくれた事を憶えています。私のユニオンジャックのフラッグを見つけて、手を振ってくれたんだと思っていましたが、おそらく私たちが居たスタンドの他の人たちもマンセルファンであれば同じように思っていたんでしょうね・・。

とまぁ・・今回の記事は、F1に興味のない方には全く何のことか分からない記事でしたが、この記事が今年最後の記事になると思いますので、それではみなさん良いお年を・・・。

 

 

 

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