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AIGは結局救済、17日の日経平均午前終値は241円の上昇→11850円

2008-09-17 12:57:42 | Weblog
AIG救済へ9兆円融資 FRBが発表 2008年9月17日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080917AT3K1700917092008.html
 米連邦準備理事会(FRB)は16日、経営難に陥っている米保険最大手、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対し、ニューヨーク連邦準備銀行が850億ドル(約9兆円)を上限に融資することを承認した、と発表した。
 融資枠の設定は2年間。AIGの全資産を担保に融資する。米政府がAIGの79.9%の株式を取得。普通株と優先株の配当の支払いを拒否する権利を持つ。
 AIGは事実上、政府の管理下で再建を図ることになる。
 FRBは声明で「AIGの破綻は金融市場の不安定さを増し、経済活動を弱める可能性が高い」と指摘。AIG向けの融資は、米政府と納税者の利益を保護する条件を備えていると説明した。

日経平均反発、午前終値241円高 AIG救済を好感 2008年9月17日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080917AT2D1700G17092008.html
 17日の東京株式市場は日経平均株価が反発した。前日に米株が上昇した流れを受け、銀行株など幅広い銘柄が買い戻された。午前の取引時間中に米連邦準備理事会(FRB)が米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)へ融資することを正式発表したのも好感され、日経平均の上げ幅は一時、250円を超えた。
 日経平均の午前の終値は前日比241円06銭(2.08%)高い1万1850円78銭。東京証券取引所第一部の午前の売買代金は概算で1兆599億円。



 で、一時前日比74%の下落率を記録し、1株1ドル25セントまで下落するなど、『今日中に資金投入が間に合わなければ、経営破綻も真剣に心配されていた』米保険最大手のAIGですが、民間主導でAIG救済のために700億―750億ドルの民間融資枠を創設するプランはやはり総スカンを食らったようで、結局17日の日本時間午前10時過ぎに、AIGの79.9%の株式を取得することを条件に、ニューヨーク連邦準備銀行が850億ドル(約9兆円)を上限に融資することを承認したと発表しました。
 まあ、AIGは世界最大手の保険会社ですし、万が一にもハードランディングなどした日には、世界中の資金供給の流れが詰まってしまうリスクがあり、また保険契約者に与える動揺もあまりにも大きく(なんでも、アリコジャパンの支社には保険契約を心配する電話が殺到していたそうです。なんでAIGの肩書きのついたAIGエジソン生命やAIGスター生命じゃなくアリコジャパンにより注目が集まったのか?…という疑問もあるんですけどね…)、もし法的整理の道を選んでいたら、問題はアメリカだけでは済まなかったでしょうし、これ以上の金融混乱を防ぐ意味でも私は正しい判断だったと思います。

 それにしても、今回のAIG救済で、ますます公的資金を投入するかどうかの判断基準がわかりにくくなってしまいましたね…。
 AIGは救済が決まりましたが、S&L最大手のワシントンミューチュアルは、モルガン・スタンレーが救済するかどうか次第でしょうし、もしこの救済話がまとまらなかった時には、ワシントンミューチュアルに公的資金を投入するかどうかは正直かなり微妙だと思いますが、その処理次第では、再び株価の下落材料にもなりかねませんし、AIG救済だけでアメリカの株価が安定すると楽観することなど、とてもそんな気にはなれないのが私の正直な印象です。

 一方の、17日の日経平均は、やはり前日に600円超下げたこともあり、朝方にいきなり250円近く上昇した直後、再び11750円を割り込む値動きの激しい展開でしたが、AIGの公的資金投入を素直に好感して、再び上昇に転じ一時11880円まで上昇し、午前の終値も前日比241円06銭高い1万1850円78銭で終了しました。
 こちらも、普通に考えるならば、午後からは高値安定…なのでしょうが、ヨーロッパ株式市場の動揺はあまりにも激しいですし、果たしてどうなるか…。午後からの値動きが気になりますね。


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