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虐待「保育ママ」に賠償命令、乳児が全治3か月のけが

2007-12-03 17:31:30 | Weblog
虐待「保育ママ」に賠償命令、乳児が全治3か月のけが 2007年11月28日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071127i517.htm
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071129k0000m040084000c.html
 東京都世田谷区が認定した家庭福祉員(保育ママ)に預けられた乳児が虐待された事件で、乳児の両親らが、同区と保育ママの女性(44)などに損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。
 河野清孝裁判長は、保育ママの虐待を認定した上で、同区についても「虐待を放置した」と述べ、同区と保育ママに計約737万円の賠償を命じた。
 同区は控訴する方針。
 同区の保育ママは、研修を受けた女性らが区の認定を受け、低年齢児(0~2歳)を自宅で保育する制度。判決によると、問題の保育ママは2005年6月と7月、預かっていた乳児(当時生後5か月)が泣きやまないことに立腹、ベビーカーに乗せて強く揺さぶり、硬膜下血腫(けっしゅ)など全治3か月の重傷を負わせた。この保育ママは傷害罪に問われ、実刑判決が確定している。
 判決は、事件の2年前にも同じ保育ママが、別の乳児にも虐待をした疑いがあったことを指摘した上で、「区が調査していれば、今回の事件が起きることはなかった」などと述べた。


 う~ん。世田谷区の保育ママ制度と言えば、区のHP内に、保育ママ別に『保育方針や時間外保育の有無、定員と空き人数、1日の保育の流れ、年間スケジュール等』を載せる(http://www.city.setagaya.tokyo.jp/section/hoiku/sisetu/mama_seta.html)など、情報開示面では熱心なことでも有名(東京23区自治体保育比較(保育ママ編)  http://www.geocities.jp/nhk_wm/jichitai/hoikumama.htm)なのですが、その一方で、保育者としての適性のない保育ママの排除までは行えていなかったようですね。
 子供を預かる側だって、保育園や幼稚園の評判を知人から聞くことはあっても、まさか保育ママが虐待を行うなんて想像すらしないでしょうし、被害を受けた赤ちゃんの両親は怒りが収まらないのではないでしょうか。

 ちなみに、東京では育児の経験があれば誰でも応募できる江戸川区は例外としても、ほとんどの区は国が定めた保育ママの基準である「保育士、看護師、保健師の資格を持っていること」に準じた採用基準を設けていますが、資格だけでは保育者の資質までは判断できません(比率的にはそれほど多くありませんが、子供嫌いの保母?や、子供のえこひいきをする保母は実在します!!!)し、少なくとも2年前の事件で、選任基準を厳格化していれば、今回のような不幸な事件は発生しなかった可能性が高いだけに、非常に残念でなりません。
 区は直接の雇用者ではないことを理由?に、責任はないとして控訴するようですが、むしろ責任を真摯に受け止め、他の自治体に先駆けて質の良い保育ママを生み出す仕組み作りを整えて欲しいと真に願います。


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