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幼児死亡:炎天下、保育園送迎車に3時間半残され 北九州

2007-07-28 14:14:43 | Weblog
幼児死亡:炎天下、保育園送迎車に3時間半残され 北九州 2007年7月28日
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070728k0000m040134000c.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070727it14.htm?from=top
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0727/SEB200707270050.html
 27日午後5時半ごろ、「園児送迎用のワゴン車内で男の園児が倒れ、重い脱水症状を起こしている」と、北九州市小倉北区中井1の中井保育園(無認可)の女性保育士(41)から119番があった。男児は約1時間半後に搬送先の病院で熱射病の疑いで死亡した。炎天下に3時間半近く止めた車内に取り残されていたとみられ、福岡県警小倉北署は業務上過失致死の疑いで同園関係者から事情を聴いている。詳しい死因を調べるため28日に遺体を司法解剖する。
 調べでは、男児は同区朝日ケ丘1の会社員、浜崎健太郎さん(30)の長男暖人(はると)ちゃん(2)。午後5時ごろ、園から約250メートル離れた日帰り温泉施設の駐車場に止めた7人乗りワゴン車内の2列目と3列目のシートの間の床にあおむけとなり、全身に汗をかいて倒れていた。車は施錠されていた。
 保育園では27日午前10時半ごろ、暖人ちゃんを含む園児20人がこの車で約550メートル離れた日明(ひあがり)西公園へ出かけた。午後1時半ごろ、26歳と27歳の女性保育士が車を3往復させて園に戻った。暖人ちゃんは最後の組で3列目シートに座っていたという。
 園側は午後4時のおやつの時間に暖人ちゃんがいないのに気付き、園内と周辺を探したが、保育園東側の屋外駐車スペースにあったワゴン車内までは探さなかったらしい。その約50分後には、職員がワゴン車を温泉施設の駐車場に移動させた。その後、園児の1人が「帽子がない」と言い出し、女性保育士が車内を探して暖人ちゃんを見つけたという。駐車場で冷房を入れるなどしたが回復せず、園に戻って119番した。
 同署は、園児を車から降ろした後、人数を確認していなかった可能性が高いとみて調べている。
 中井保育園は7階建てビルの2階に入居。園児は就学前の26人で、この日は1人が欠席。5人は園内にいたという。同園ホームページによると、子供の安全対策として病気やけがに対応する「幼児救急救命士」を配置。保護者がインターネットを通じて園内の様子を生中継で見られるようにしている。
 現場は住宅街の一角。福岡管区気象台によると、北九州市は27日午後1時半、この夏最高となる33.4度を記録した。隣の苅田町でも、練習中の県立苅田工高の野球部員が軽い熱中症で病院に運ばれるなどした。
 気象情報会社ウェザーニューズ社(東京)のホームページによると、晴れ気温32度の条件下で午後、車内温度を17度に設定後にエアコンを止め、温度変化を調べると、ダッシュボードの表面温度は最高75度、室内温度は同58度に達したという。


保育園が自主休園 保育園死亡事故 北九州市 2007年07月28日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0728/SEB200707280002.html
 北九州市小倉北区の私立中井保育園に通う浜崎暖人(はると)ちゃん(2)が、保育園の送迎用ワゴン車内に約3時間半放置され亡くなった事故から一夜明けた28日、保育園は自主休園した。暖人ちゃんの両親は悲しみと悔しさをにじませ、「厳しい捜査を」と訴えた。同市は同日午前、立ち入り調査のため、保育園を訪れたが、応答がないため、いったん引き揚げた。
 同日午前1時ごろ、事情を聴かれていた福岡県警小倉北署から出てきた父親の会社員浜崎健太郎さん(30)=同区朝日ケ丘=は「本当に暑かったと思う。ごめんね、としか言えない」と疲れ切った様子。母親の美香さん(24)も「助けることができなかった。何もできずに悔しい」と話した。
 健太郎さんによると、27日午後5時半ごろ、美香さんの携帯に「救急車で病院に搬送された」と連絡があり、一緒に病院に行った。園長らに無言で土下座され、後で「うちで出来ることはすべてします」と言われたが、詳しい説明はなかったという。
 健太郎さんは「泣き虫で甘えん坊だった。車内に放置するなんて絶対やってはいけないこと。子どもを返してほしいが、それはもうできない。警察は厳しく捜査をしてほしい」と話した。
 保育園の入り口にはこの日、休園を告げる張り紙が掲示された。「御両親様に大変申し訳なく、深くお詫(わ)び申し上げます。また、登園中の園児のご両親様にも多大な御迷惑をおかけ致します事を心よりお詫び申し上げます」とつづられていた。
 また、児童福祉法に基づく立ち入り調査のため、28日午前に保育園を訪れた市職員は、通知書を置いて引き揚げた。午前11時現在、園長らと連絡が取れていないという。
 同市などによると、同保育園の定員は40人で、現在の園児は生後3カ月から就学前の26人。常勤7人、非常勤2人の保育士がいるという。



 この時期のしかも一番暑い時間帯に車の中に3時間半もエアコンもかけずに閉じ込められたら、(水なしでは)健康な大人でも深刻な脱水症状にかかる可能性が高いのに、またもや悲しくてやりきれない死亡事故が無認可保育園で起こってしまったようです。
 どうやらこの事故は、園児の人数を数えなかった初歩的ミスが原因のようですが、保育者の側も(別にこの仕組みそのものが悪いとは思いませんが)『保護者がインターネットを通じて園内の様子を生中継で見られるようにしている』システムの導入で逆に保育姿勢に油断が生じていたのではないでしょうか。
 認可保育園の場合と異なり、無認可保育園の場合は、公的補助金は全くないか、あるいはあってもその支給額が少ないために、保育士の数が少なかったり、あるいは保育士の労働条件が悪かったり、そのどちらかになりがちですが、それはあくまでも運営する側の事情。親御さんから大切な命を預かっているのですから、人数の確認という基本的なチェックは勿論のこと、一時預かり以外の子供は顔と名前が一致させることくらいは保育士に徹底させて欲しいものですし、100歩譲って、もしこのケースでも、他の子供に『○○ちゃんは知らない?』と職員が聞くなど、日頃から基本的なコミュニケーションが出来ていたら、このような不幸な事故は防げたかもしれないと思うと悔しくてなりません。
 どれだけ、後悔しても亡くした命は戻ってきませんし、この無認可保育園の職員に関わらず、子供を預かる教育者としての仕事に就く方全てに、この当たり前のことを思いだし、その意味を十分過ぎるほど噛み締めて欲しいと、子育て世代の1人としては心から願います。


1 コメント

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園バス置き去り事件 (川上)
2021-08-01 12:11:09
また、近い場所で同じように、バスの中に置き去りにされ死亡する事件がおきてしまいました

この男児の犠牲をきっかけに、降車後に点検し人数を確認しなければならない決まりをつくらなかったのでしょうか

何か制度を変えなければ、また繰り返すと思います
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