ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

日々のニュースをFPの視点からチェックしてコメントします

発泡酒の先駆、サントリー生産終了 高級と第3に集中

2012-07-22 13:24:07 | Weblog
発泡酒の先駆、サントリー生産終了 高級と第3に集中 2012年7月21日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0720/OSK201207200100.html
 サントリーホールディングスは20日、発泡酒の生産を終了したことを明らかにした。割安な第3のビールに押されて売れ行きが落ちていたことから決断し、7月中に出荷を終える。今後は、高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」や第3のビール「金麦」に集中する。
 サントリーによると、「ダイエット〈生〉」は3月に生産をやめ、主力商品の「MD(マグナムドライ)ゴールデンドライ」も6月に生産を停止した。
 サントリーは、低価格の輸入ビールに対抗するため、1994年に業界では初めて発泡酒「ホップス〈生〉」を発売した。麦芽使用率を67%未満に抑えた発泡酒は、ビールに比べて酒税が安いため人気が高まり、各社が追随。2003年にはビール系飲料市場の4割近くを占めるまでに成長した。しかし、03年に麦芽以外の原料を中心とする、より安い第3のビールが登場して以降は徐々に市場が縮小。11年には市場全体の約15%になった。



 ん…。確かに発泡酒の場合、ビール程には高級感はなく、かといって第三のビール程には価格的に安くない中途半端な位置づけにあり、販売シェアも08年度に第三のビールに逆転を許してからは、大手4社にとっても位置づけが難しい商品になってしまったと思いますが、もし大手4社のどこかが脱落するとすれば、大変失礼ながら業績が伸び悩んでいて、以前株式を買い占められていた投資ファンドのスティールパートナーズから何度も発泡酒からの撤退を進言されていたサッポロだとばかり思っていたので、マグナムドライ旋風を引き起こしたサントリーが真っ先に脱落したのは正直意外でしたね…。
 ただ、キリンには淡麗シリーズ、アサヒには本生や糖質ゼロのスタイルフリーシリーズがあり、今後も激しい売り場獲得競争が続くことが予想されますし、そのような状況下で新製品を出し続け(あるいは改良を続けて)差別化を図っていくことは中々大変なこと。
 サントリーには、ビールはプレミアムモルツ及びモルツと固定的支持の強い商品があり、一方、発泡酒には金麦やジョッキ生(絹の贅沢)もある中、あえて全ての分野で勝負をすることで経営資源を分散させる必要もないでしょうし、次の関心としてはサッポロが既に1種類に絞り込んだ生搾りを販売し続けて残存者利益を得る側に回るのか、はたまた(今経営陣に聞けば、確実に否定するとは思いますが)サッポロもまた同様の選択肢を選ぶのか…に向かいそうな気がします。


コメントを投稿