ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

日々のニュースをFPの視点からチェックしてコメントします

豚肉渡し反対市議を説得?銚子市長、病院休止案の採決前夜

2008-09-09 20:43:43 | Weblog
豚肉渡し反対市議を説得?銚子市長、病院休止案の採決前夜 2008年9月5日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080905-OYT1T00270.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080905ddm041010018000c.html
 千葉県銚子市の岡野俊昭市長が、市立総合病院を休止する議案が市議会で採決される前夜、反対する市議(60)に豚肉1キロを渡していたことが5日、分かった。
 岡野市長は「議員は親せき筋にあたり、8月にシジミを2回もらったお礼に渡した。時期的にまずかったと反省している」と釈明している。公職選挙法は、選挙区内で寄付行為を禁止しており、抵触する可能性も指摘されている。
 市議は「シジミのお礼と言うので、妻が受け取った。市長に『私は(反対で)変わらないので、ほかの人を説得した方が早い』と言うと、10分程度で帰った」と話している。
 岡野市長によると、豚肉は実家の精肉店から取り寄せた。別の市議も訪ねたが、この時は物品は持参しなかったという。
 議案は、医師不足と財政難のため9月末で市立総合病院の診療を休止する条例改正案などで、8月22日に1票差で可決された。



 銚子市立総合病院といえば、島田総合病院・たむら記念病院と共に、人口約7.1万人の銚子市及び周辺地域の医療を引き受けていた、地域で一番大きな中核病院なのですが、昨年度の患者数は4年前と比べて4割近く減少し、毎年市が約9億円を拠出して支えていたものの、今度は新臨床研修制度導入の影響で、常勤医が06年の35人から今春には16人と半分以下にまで減少。市議会で診療休止を決める条例案採決を取った結果、市民の猛反発にもかかわらず9月末で休止が決まったという複雑な経緯があるのですが、その採決を取る前夜に、存続を求める市長が、市立総合病院の診療休止を決める条例に反対する(病院廃止賛成派の)市議に豚肉1キロを渡していたことがわかりました。

 ちなみに、銚子市では、もし銚子市立総合病院が閉鎖されれば、他にお産ができる総合病院は、産婦人科医1人体制で原則午前(木曜日のみ午後も診療)のみ診療の島田総合病院しかありませんし、小児科に至っては島田総合病院も内科や外科との兼任状態で、命を左右するような急患小児患者は隣の旭市の総合病院国保旭中央病院まで運ぶしかなくなってしまう(たむら記念病院は内科中心の病院で小児科や産婦人科はありません)だけに、病院存続を公約に2年前に初当選した岡野俊昭市長が焦るのも、心情的には痛いほどわかるのですが、さすがに採決の前日の夜に豚肉1キロを渡されれば、誤解を招いても致し方ないように思います。

 それにしても、この銚子市立総合病院の運営問題はどうなってしまうんでしょうね…。人口が7万人もいる市で、子育て世代あるいはもっと若い世代がお世話になりがちな診療科が診療所レベルでしかないというのでは、若い方が定着せずにますます市が寂れていってしまうだけだと思うのですが、この説得疑惑の問題とは別に、どう地域の医療を守っていくかを真剣に考えることが急務になっていると思います。


1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2008-09-09 23:15:00
勘違いしてますよ♪
返信する

コメントを投稿