回転ずしのびっくり本舗、民事再生法の適用申請 2008年10月27日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081027AT1D2707527102008.html
回転ずしのびっくり本舗(東京・世田谷)は24日、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は約50億円。2007年にTOB(株式公開買い付け)で、ジャスダック上場で同業のマリンポリスの株式約96%を約40億円で取得したが、逆に資金繰りが厳しくなった。同社株も今春までに手放した。
名証セントレックス上場で店舗運営委託のTRNコーポレーションは27日、子会社を通じてびっくり本舗と事業譲渡契約を結ぶと発表した。裁判所の許可を条件に、びっくり本舗の店舗を継承する。
9月の外食売上高、4.7%減 回転ずしにも減速感 2008年10月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20081027AT1D2707427102008.html
日本フードサービス協会が27日発表した9月の外食売上高(既存店ベース)は前年同月比4.7%減った。2005年2月(5.9%減)以来、ほぼ3年半ぶりの大幅な落ち込みだった。割安さから好調だった回転ずしにも減速感が出るなど、外食離れが一段と進んでいる。
ディナーレストランが7.9%減、ファミリーレストランが7.0%減、ファストフードが3.4%減と軒並み不振だった。特に持ち帰り米飯・回転ずしは8%落ち込み、「事故米問題が影響した可能性がある」(同協会)という。
9月の既存店売上高の減少は3カ月ぶり。客単価は原材料高を受けた値上げなどで0.3%上昇したが、客数が5%減少した。前年より土・日曜が1日少なかったことも響いた。新店を含む全店売上高も2.4%減と3カ月ぶりに減った。(27日 23:01)
「海鮮三崎港」「わのか」 京樽がファミレス事業から撤退 2008年10月4日
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081003/biz0810032306012-n1.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081003AT2F0300303102008.html
吉野家ホールディングス(HD)子会社で持ち帰りずしチェーン「京樽」は3日、和食ファミリーレストラン「海鮮三崎港」「わのか」の23店舗すべてを閉鎖して、ファミレス事業から撤退すると発表した。ガソリン価格の高騰で車での来店客が減少し、平成20年12月期の同事業の営業損失が前年の1億2000万円から、3億5000万円に拡大する見通しになったため。回転ずし業態の運営は継続する。
これを受けて、吉野家HDは21年2月期の通期業績予想を下方修正した。京樽の店舗閉鎖による特別損失にくわえて、8月に買収したステーキチェーン「どん」ののれん代4億円が発生したことから、最終利益は期初予想の25億円から前年比73・1%減の5000万円になる見通し。ただ、売上高は「どん」が新たに連結対象に加わったことで、期初予想の1745億円から、前年比15・5%増の1800億円に膨らむ。
中間期については、19年10月に営業譲渡を受けたラーメン専門店運営会社、アール・ワンの業績回復の遅れなどで7億円の特別損失を計上。最終損益を期初に予想した8億円の黒字から2億1100万円の赤字に修正した。吉野家が中間期で最終赤字になるのは、BSE(牛海綿状脳症)問題で米国産牛肉の輸入が途絶え、牛丼の販売を全面的に見合わせた16年8月中間期以来となる。
京樽:1皿100円! 回転すし店開業へ 2008年10月18日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20081018k0000m020139000c.html
吉野家ホールディングス(HD)は17日、子会社で持ち帰りすし大手の京樽が11月に低価格帯を売りにした回転すし店を開業すると明らかにした。大半を1皿100円で提供し、景気後退に伴う消費者の節約志向に対応するという。
「うおえもん」の店名で、11月下旬、東京都江東区と埼玉県菖蒲町の大型商業施設に計2店舗をオープンする。段階的に全国展開していく予定だ。「1皿100円」は通常の回転すし店の平均価格の半分以下。
京樽は「海鮮三崎港」など海鮮料理のファミリーレストラン全23店を、11月末までに閉鎖することを今月3日に発表したばかり。今後はすし店に経営資源を集中する。
節約志向の高まりで、消費者は外食を控える傾向が続いている。郊外型のファミリーレストランはガソリン高の影響でマイカーの来店客が減少するなど苦戦しているが、低価格が売り物のイタリアンレストラン「サイゼリヤ」やカッパ・クリエイトの「かっぱ寿司」は好調な業績が続いている。景気悪化局面では、低価格店が人気を集めることから、京樽は「100円すし」を強化することにした。
回転寿司のびっくり本舗と言えば、GW明けの5月7日にマリンポリスに友好的TOBを行なうと発表(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/a53bed9e38b5c428064962bbc43d782c)&実施したばかりですが、なんと半年も経たないうちにそのびっくり本舗が民事再生法を申請してしまったようです。
まあ、経営規模的にはマリンポリスが中国地方と九州地方を中心に展開する中堅(直営94店、FC45店、海外6店)の回転寿司チェーンに対して、びっくり本舗は首都圏を地盤にしているとはいえ、規模的には小が大を飲む経営統合だけに、もともと資金繰りが心配されていたのですが、業界全体が低迷する中、会社そのものの業績も悪化して、急激な株安が続く中 資金の出し手も追加の融資を出せなくなりあっけなくジ・エンドといったパターンを辿ってしまったものと思われます。
また、9月の外食店売上高は異例の全年同月比4.7%の大幅減。これまで外食の中でも割安とされていたファーストフードや回転寿司業界でさえも売り上げが伸び悩んでいるようで、消費の冷え込みが一段と激しくなっていることを実感させられる景気指標となりました。
一方、持ち帰り寿司チェーンの世界では、京樽がファミレス事業から撤退する大胆なリストラを行った上で、1皿100円の回転寿司チェーン店を開業するそうで、この業界の競争もますます激しくなりそうな雰囲気です。
ちなみに京樽というのは、持ち帰り寿司などを展開し、84年には東証一部に上場したのですが、97年に会社更生法を申請し、一旦上場廃止。その後、98年に前年から展開しはじめていた『海鮮三崎港』にレストラン形式の京樽全店を業態変更し、2001年には『すし三崎丸』をスタート。2002年4月には更正手続きを完了して、2005年9月にはナスダックに再上場するまでになっていたのですが、9月1日付けで健保組合を解散したことに続いて、和食ファミリーレストランでイートイン部門の「海鮮三崎港」「わのか」の23店舗すべてを閉鎖(回転寿司店の「海鮮三崎港」は存続)して、ファミレス事業から事実上撤退する追加リストラ策を発表。
また、これまで行っていた1株1850円の年間配当も無配に転落し、社長は月額報酬を30%減額、常勤の取締役は同10~20%の減額を発表と、ここまでは縮小均衡一方だったのですが、その後、17日付けで1皿100円の低価格の回転寿司店を2店舗新規開業(11月28日に南埼玉郡に菖蒲モラージュ店、12月上旬に江東区に南砂トピレックプラザ店をオープン予定)することを発表し、持ち帰り寿司から回転寿司への参入を発表しました。
まあ、持ち帰り寿司の世界はすかいらーく傘下で売却が噂されている小僧寿しチェーンといい、どうも業績が冴えませんし、そういった業界からは回転寿司業界が魅力的に映るのかもしれませんが、さすがに100円で提供できるメニューとなれば限られるでしょうし、粗利益率はかなり低くなってしまうと思いますが、大半の商品を100円で提供する以上、最初に顧客が殺到するピークが過ぎた後に顧客に味が飽きられ始めてからが本当の勝負になりそうな気がしますが、果たしてこの価格破壊戦略は庶民の心を掴むことができるでしょうか…。
これまでは回転寿司業界と持ち帰り寿司業界には暗黙の線引きのようなものがありましたが、今後は双方が互いの業界に攻め込んでくる可能性が高いでしょうし、厳しい経営環境の中、店舗運営委託のTRNコーポレーションがびっくり本舗をどういう経営方針で立て直すかが注目されそうですね。
<京樽関係>
ニュースリリース(イートイン事業の一部(ファミリーレストラン全23店)閉鎖に関するお知らせ)はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640486
ニュースリリース(特別損失の発生に関するお知らせ)はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640485
ニュースリリース(業績及び配当予想の修正並びに役員報酬の減額に関するお知らせ) はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640487
<TRNコーポレーション(びっくり本舗)関係>
株式会社びっくり本舗の民事再生の支援に対する基本合意書締結のお知らせ はこちら
http://www.tenpo.biz/ir/pdf/pr104_20081027.pdf
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081027AT1D2707527102008.html
回転ずしのびっくり本舗(東京・世田谷)は24日、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は約50億円。2007年にTOB(株式公開買い付け)で、ジャスダック上場で同業のマリンポリスの株式約96%を約40億円で取得したが、逆に資金繰りが厳しくなった。同社株も今春までに手放した。
名証セントレックス上場で店舗運営委託のTRNコーポレーションは27日、子会社を通じてびっくり本舗と事業譲渡契約を結ぶと発表した。裁判所の許可を条件に、びっくり本舗の店舗を継承する。
9月の外食売上高、4.7%減 回転ずしにも減速感 2008年10月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20081027AT1D2707427102008.html
日本フードサービス協会が27日発表した9月の外食売上高(既存店ベース)は前年同月比4.7%減った。2005年2月(5.9%減)以来、ほぼ3年半ぶりの大幅な落ち込みだった。割安さから好調だった回転ずしにも減速感が出るなど、外食離れが一段と進んでいる。
ディナーレストランが7.9%減、ファミリーレストランが7.0%減、ファストフードが3.4%減と軒並み不振だった。特に持ち帰り米飯・回転ずしは8%落ち込み、「事故米問題が影響した可能性がある」(同協会)という。
9月の既存店売上高の減少は3カ月ぶり。客単価は原材料高を受けた値上げなどで0.3%上昇したが、客数が5%減少した。前年より土・日曜が1日少なかったことも響いた。新店を含む全店売上高も2.4%減と3カ月ぶりに減った。(27日 23:01)
「海鮮三崎港」「わのか」 京樽がファミレス事業から撤退 2008年10月4日
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081003/biz0810032306012-n1.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081003AT2F0300303102008.html
吉野家ホールディングス(HD)子会社で持ち帰りずしチェーン「京樽」は3日、和食ファミリーレストラン「海鮮三崎港」「わのか」の23店舗すべてを閉鎖して、ファミレス事業から撤退すると発表した。ガソリン価格の高騰で車での来店客が減少し、平成20年12月期の同事業の営業損失が前年の1億2000万円から、3億5000万円に拡大する見通しになったため。回転ずし業態の運営は継続する。
これを受けて、吉野家HDは21年2月期の通期業績予想を下方修正した。京樽の店舗閉鎖による特別損失にくわえて、8月に買収したステーキチェーン「どん」ののれん代4億円が発生したことから、最終利益は期初予想の25億円から前年比73・1%減の5000万円になる見通し。ただ、売上高は「どん」が新たに連結対象に加わったことで、期初予想の1745億円から、前年比15・5%増の1800億円に膨らむ。
中間期については、19年10月に営業譲渡を受けたラーメン専門店運営会社、アール・ワンの業績回復の遅れなどで7億円の特別損失を計上。最終損益を期初に予想した8億円の黒字から2億1100万円の赤字に修正した。吉野家が中間期で最終赤字になるのは、BSE(牛海綿状脳症)問題で米国産牛肉の輸入が途絶え、牛丼の販売を全面的に見合わせた16年8月中間期以来となる。
京樽:1皿100円! 回転すし店開業へ 2008年10月18日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20081018k0000m020139000c.html
吉野家ホールディングス(HD)は17日、子会社で持ち帰りすし大手の京樽が11月に低価格帯を売りにした回転すし店を開業すると明らかにした。大半を1皿100円で提供し、景気後退に伴う消費者の節約志向に対応するという。
「うおえもん」の店名で、11月下旬、東京都江東区と埼玉県菖蒲町の大型商業施設に計2店舗をオープンする。段階的に全国展開していく予定だ。「1皿100円」は通常の回転すし店の平均価格の半分以下。
京樽は「海鮮三崎港」など海鮮料理のファミリーレストラン全23店を、11月末までに閉鎖することを今月3日に発表したばかり。今後はすし店に経営資源を集中する。
節約志向の高まりで、消費者は外食を控える傾向が続いている。郊外型のファミリーレストランはガソリン高の影響でマイカーの来店客が減少するなど苦戦しているが、低価格が売り物のイタリアンレストラン「サイゼリヤ」やカッパ・クリエイトの「かっぱ寿司」は好調な業績が続いている。景気悪化局面では、低価格店が人気を集めることから、京樽は「100円すし」を強化することにした。
回転寿司のびっくり本舗と言えば、GW明けの5月7日にマリンポリスに友好的TOBを行なうと発表(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/a53bed9e38b5c428064962bbc43d782c)&実施したばかりですが、なんと半年も経たないうちにそのびっくり本舗が民事再生法を申請してしまったようです。
まあ、経営規模的にはマリンポリスが中国地方と九州地方を中心に展開する中堅(直営94店、FC45店、海外6店)の回転寿司チェーンに対して、びっくり本舗は首都圏を地盤にしているとはいえ、規模的には小が大を飲む経営統合だけに、もともと資金繰りが心配されていたのですが、業界全体が低迷する中、会社そのものの業績も悪化して、急激な株安が続く中 資金の出し手も追加の融資を出せなくなりあっけなくジ・エンドといったパターンを辿ってしまったものと思われます。
また、9月の外食店売上高は異例の全年同月比4.7%の大幅減。これまで外食の中でも割安とされていたファーストフードや回転寿司業界でさえも売り上げが伸び悩んでいるようで、消費の冷え込みが一段と激しくなっていることを実感させられる景気指標となりました。
一方、持ち帰り寿司チェーンの世界では、京樽がファミレス事業から撤退する大胆なリストラを行った上で、1皿100円の回転寿司チェーン店を開業するそうで、この業界の競争もますます激しくなりそうな雰囲気です。
ちなみに京樽というのは、持ち帰り寿司などを展開し、84年には東証一部に上場したのですが、97年に会社更生法を申請し、一旦上場廃止。その後、98年に前年から展開しはじめていた『海鮮三崎港』にレストラン形式の京樽全店を業態変更し、2001年には『すし三崎丸』をスタート。2002年4月には更正手続きを完了して、2005年9月にはナスダックに再上場するまでになっていたのですが、9月1日付けで健保組合を解散したことに続いて、和食ファミリーレストランでイートイン部門の「海鮮三崎港」「わのか」の23店舗すべてを閉鎖(回転寿司店の「海鮮三崎港」は存続)して、ファミレス事業から事実上撤退する追加リストラ策を発表。
また、これまで行っていた1株1850円の年間配当も無配に転落し、社長は月額報酬を30%減額、常勤の取締役は同10~20%の減額を発表と、ここまでは縮小均衡一方だったのですが、その後、17日付けで1皿100円の低価格の回転寿司店を2店舗新規開業(11月28日に南埼玉郡に菖蒲モラージュ店、12月上旬に江東区に南砂トピレックプラザ店をオープン予定)することを発表し、持ち帰り寿司から回転寿司への参入を発表しました。
まあ、持ち帰り寿司の世界はすかいらーく傘下で売却が噂されている小僧寿しチェーンといい、どうも業績が冴えませんし、そういった業界からは回転寿司業界が魅力的に映るのかもしれませんが、さすがに100円で提供できるメニューとなれば限られるでしょうし、粗利益率はかなり低くなってしまうと思いますが、大半の商品を100円で提供する以上、最初に顧客が殺到するピークが過ぎた後に顧客に味が飽きられ始めてからが本当の勝負になりそうな気がしますが、果たしてこの価格破壊戦略は庶民の心を掴むことができるでしょうか…。
これまでは回転寿司業界と持ち帰り寿司業界には暗黙の線引きのようなものがありましたが、今後は双方が互いの業界に攻め込んでくる可能性が高いでしょうし、厳しい経営環境の中、店舗運営委託のTRNコーポレーションがびっくり本舗をどういう経営方針で立て直すかが注目されそうですね。
<京樽関係>
ニュースリリース(イートイン事業の一部(ファミリーレストラン全23店)閉鎖に関するお知らせ)はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640486
ニュースリリース(特別損失の発生に関するお知らせ)はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640485
ニュースリリース(業績及び配当予想の修正並びに役員報酬の減額に関するお知らせ) はこちら
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=640487
<TRNコーポレーション(びっくり本舗)関係>
株式会社びっくり本舗の民事再生の支援に対する基本合意書締結のお知らせ はこちら
http://www.tenpo.biz/ir/pdf/pr104_20081027.pdf
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