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ユニマット山丸の証券事業、ばんせい証券が買収

2008-09-20 14:17:17 | Weblog
ユニマット山丸の証券事業、ばんせい証券が買収 2008年9月19日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080918AT3S1702P18092008.html
 京都が地盤のばんせい証券(東京・中央、藤井史郎社長)は東京を地盤とするユニマット山丸証券(同、元久存社長)の証券事業を買収する。創業がともに80年を超える老舗同士の合併・買収は初めて。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を背景に日本株相場の低迷が長引くなか経営の厳しさが増す中小証券にも再編の波が及んできた。
 22日に合意契約書を交わす。ユニマット山丸が証券業務を切り離した上で、ばんせいに事業譲渡する。ユニマット山丸は日本株相場の低迷に伴い、株式取引が急減。2008年3月期まで2期連続の赤字となり、年初から証券事業の売却先を探していた。



 ん…。京都の地場証券が東京の地場証券の証券事業を買収すると聞くと、一瞬『一体何のメリットが?』と思うのですが、老舗と言っても山丸証券はユニマットグループ入りしてからは、事実上レバレッジ取引を中心に行う会社に変貌してしまいましたし、ばんせい証券も、98年に商品先物取引会社の傘下に入ってからは、地場証券とは名ばかりで、実質はレバレッジ取引が中心の会社になり、顧客の苦情が急増。(社名も、別の会社と合併したわけでもないのに、98年から06年のわずか8年の間に萬成証券→萬成プライムキャピタル証券→入や萬成証券→ばんせい証券と頻繁に変更しています)
 記事にあるような日本株相場の低迷による中小証券の再編というよりは、証券事業が赤字で売却先を探していたユニマット山丸証券と、新しいシステムと既存顧客を手に入れたいばんせい証券との利害が一致したというのが真相ではないでしょうか。

 かっては、小規模な証券会社同士が一緒になって総合証券入りしたり、総合証券同士が合併して準大手証券入りする合併が目立ちましたが、顧客に利便性を提供するシステム投資というのは思いのほかお金がかかるものですし、今後もレバレッジ取引をメインに取引を行い、支店はほとんど持たないネット取引が中心な地場証券?同士の経営統合や事業譲渡の動きが出てくるかもしれませんね。


1 コメント

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Unknown (情報通)
2008-10-10 21:21:58
買収の意図は、顧客獲得だけ。
社員は、使い捨てにされる。
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