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パナソニックや三洋電機コンシューマエレクトロニクスが自社商品購入要請

2009-02-15 16:22:31 | Weblog
自社製品10万円以上 パナソニック、課長級以上に購入指示 2009年2月13日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090213AT1D1301913022009.html
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090213-OYT1T00892.htm
 パナソニックはグループの課長級以上の管理職に対し、AV(音響・映像)機器などの自社製品を10万円以上購入するよう指示した。対象者は課長級以上の管理職約1万人で、7月までに購入するよう求めた。世界同時不況による経営環境の厳しさを全幹部に認識させ、構造改革を加速させるのが狙い。
 同社は自社製品を進んで買うよう社員に求める「バイ・パナソニック運動」を恒常的に実施している。今回は対象者を管理職以上に絞り、金額や期間などの条件を文書で通知した。金額はチームリーダーなど課長級の管理職(参事)が10万円以上、上級管理職(理事)が20万円以上。具体的な条件付きで自社製品の購入を求めるのは、ITバブル崩壊で業績悪化に苦しんだ2002年度以来、6年ぶり。

三洋子会社も製品購入指示 課長は20万円以上 2009年2月15日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090214/biz0902142320006-n1.htm
 三洋電機の生産子会社「三洋電機コンシューマエレクトロニクス」(鳥取市立川町)が約400人の管理職に対し、20万~30万円以上の三洋グループ製品を、今月末までに購入するよう指示していたことが14日、分かった。世界的な景気悪化で、家電製品の販売が低迷するなど経営環境は厳しさを増しており、社員がグループ製品の良さを実感することで、販売拡大につなげる狙いがある。
 購入指示は「自社製品拡販購入運動」の名称で実施。管理職以外の一般社員については金額は設定していないが、全社員を対象に製品購入を要請しているという。同社関係者によると、指示は部長級が30万円以上、課長級は20万円以上で、昨年12月に目標金額が設定された文書で通知。朝礼などの場で一般社員にも要請された。同社では、これまでにも数回、同様の要請があったという。



 ほぉ…。自社製品を購入するように会社が指示したといえば、トヨタ自動車が部長級社員に新車の購入を呼びかけているという話を聞いて『いくらトヨタのお給料が高いといっても、数万円で買える品物ならともかく、うん百万円の買い物を強要するなんて、無茶言いおる…』と呆れ果てていたのですが、今度はパナソニックが課長級以上で10万円以上・上級管理職以上で20万円以上の自社商品、三洋電機コンシューマエレクトロニクスに至っては今月末などという期限まで切って管理職に対して20~30万円以上の三洋グループ製品の購入要請ですか…。
 まあ、家電業界も自動車業界も、稼ぎ頭のアメリカでの売り上げが急減したことで急激に資金繰りが悪化したため、在庫処分と資金繰りの改善を狙って一定以上の役職以上の方を運命共同体として巻き込もうという魂胆なのでしょうが、欲しい商品があれば、とっくに購入しているでしょうし、欲しくもない商品を買わされる管理職から見れば、実にはた迷惑な話。
 勿論、社員割引価格を適用するなどいくばくかのインセンティブはあるのでしょうが、ごくごく個人的な意見を述べるならば、こういった自社商品購入要請は何度も使える手ではありませんし、もし過度に頼り過ぎるようだと、今度は愛社精神を高めるメリットよりも、働き手のやる気を削ぐデメリットの方が大きくなりそうな嫌な予感がしてなりません。


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