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保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

明日の「保津川筏復活イベント」は台風接近の為、中止です。

2010-09-07 22:34:11 | プロジェクト・保津川
明日、保津峡で予定されておりました「保津川筏復活プロジェクト2010」は
台風9号接近の為、中止とさせていただきます。

この日のために、一年間準備に当られた方、また、筏見学ツアーに
お申し込みいただいた皆さまには、誠に残念な結果になってしまいましたが、
これも「自然」相手の事業の宿命ということで、今年はご了承頂きたく思います。

自然というのは、人間の都合などお構いなしに、自らの存在を誇示するがごとく、
来るべき時に来て、去るべき時に去っていく。

人は成すすべもなく、立ち尽くすだけ・・・

時代が幾ら変わっても、技術が幾ら進歩しても、人は自然の猛威の前には無力です。

その事実を身を持って体験することも、貴重な「エコツーリズム」の一面であると思います。

しかし、来年も懲りずにまた、がんばりましょう!

鉄道な一日、幼き日の自分を探して・・・

2010-09-06 22:59:04 | 京都大学
山と川しかない保津川渓谷の自然の中で日々仕事をしている私はっちんですが、
先日はクールビズな恰好に身を包み、大都会・大阪へ久々に行って参りました。

目的地は大阪の中心・梅田にあるJR西日本本社。
今回の訪問は私が今、京都大学で進めている研究調査の資料収集が目的。

梅田の大阪駅から歩いて10分ほどのところにあるJR西日本本社。
13階建ての立派な建物は、近畿地方の鉄道交通網の司令部に相応しい
風格を感じさせるに十分なビルディングです。

今回の来訪でお邪魔したのはここの「鉄道図書資料室」

5階にある総務部で担当の方と面会後、案内していただきました。

国鉄の歴史を中心に、日本鉄道史関連の資料が本棚に並ぶ資料室は日本の近代化の歩みと
そこに生きた人々の精神が活字となり、詰まっているそんな感覚に囚われます。

裏の棚には社内業務の報告書や広報誌類まで様々な書類も保管されていました。

興味ある資料を閲覧していると、子どもの頃に読んでいた鉄道図鑑のことなどを
思い出します。
ワクワクしながら捲ったページ。新幹線0系が日本の高度成長の象徴であり、
私達、子ども達の憧れ、夢の超特急だった頃の思い出です。

しばらく閲覧させていただきましたが、訪問の目的となる資料には出会えず、
結局、弁天町にある「交通科学博物館」の図書資料室を紹介していただき、
そちらへ向かうことに。

JR環状線に乗り、弁天町へ。
子どもの頃に、両親に連れて来て貰った記憶がある懐かしい場所「交通科学博物館」

なんといってもここの凄いのはSLや新幹線が実物のまま展示されていること。
幼い頃、胸を躍らせて見学した新幹線0系もあの頃と変わらない姿で展示されていました!

運転室に入り、操縦管を握れるとあって長い列に並んだものでした・・・

幼い子ども達が、あの頃の私のように楽しそうな声をあげ元気に遊んでいました。


そして、展示会場の横にあった巨大ジオラマ。今も健在でした!

飽きもせず、ずうっと眺めていた幼い私の姿が映像となって瞼に映し出されました。

気が付けば、研究資料の収集という本来の目的を忘れて、童心に戻り
室内の様々な展示を見学して歩き回っていたのでした。

資料調べより、博物館見学の方に夢中な感じの来訪でしたが、子供の頃感じた、
日本の鉄道交通の歴史と発展、そして当時の最先端技術の進歩に、未来という
言葉と夢を純粋に描けたあの頃の感動が甦る時間を過ごさせていただいたのでした。

今の子ども達は、あの頃の私たちの様に「未来への夢や希望」を描けることができる世の中だろうか?

「日本のよき時代」が今もあの博物館には漂っている、そんな感じを覚えた「鉄道な一日」でした。

あっ、肝心の資料収集は・・・まあ、今日のところは‘よし’としましょう~

舞鶴学園の桑原学園長が亀岡市役所で講演

2010-09-04 23:52:32 | PTA活動関連
今日は午後3時から亀岡市役所内にある市民ホールで「京都府PTA家庭教育研修会」に
出席してきました。
この研修会は、我々亀岡市PTA連絡協議会の上部団体である府PTA連絡協議会の主催で
開催されたもので、市内PTAの会員さんの皆様に「府PTA連」という組織の存在と活動を
知って頂くために府内一円で開かれています。
また、2年後に京都で開かれる「日本PTA連絡協議会・全国大会」で、この亀岡市がサブ会場に
選出されていることから、亀岡市内のPTA活動の更なる活性化を目指す狙いもあります。

今日は府Pの主催ということで、私たち市P連のメンバーはいわばゲストという立場で気楽に
参加しました。私などは午前中に遊船の仕事をして、午後から参加というさらにお気楽参加です。

とはいえ、家庭教育の研修会です。講義の内容はお気楽ではありません。
今日の講師は児童養護施設「舞鶴学園」の学園長を務めてられる桑原教修先生です

このブログを以前からお読みの方なら気が付かれた方もおられるかもしれませんが、
私の友人であるMBS毎日放送報道記者・米田佳史さんが「映像08」という番組で制作したドキュメント
「家庭の再生 ある児童養護施設の試み」の舞台となった児童養護施設の学園長さんです。
様々な家庭的理由から幼くして親と離れて、児童養護施設に預けられた子供たちの姿を
追ったこの作品は現代社会の中で「家族とは何か?家庭とは何か?」を問いかけた問題作として、
その年(平成20年度)の日本民間放送連盟賞・テレビ教養番組最優秀賞を受賞しました。
今日の講演でも話されておられましたが、舞鶴学園では10年前から、
大勢の子どもが同じ建物内で暮らす「大舎制」をやめ、
6つの一戸建てにわかれて生活する「小舎制」を採用されたこと、
施設で育った子ども達が自立して社会に出た時の戸惑いや苦悩など、
実体験から出てくる言葉の重さに圧倒されながら拝聴いたしました。

そして、親は、家庭を壊すことなく努力をしなくてはならない、
どんなことがあってもわが子を手放してならないと切々と訴えられた。

自分たちが子どもの頃、親に掛けて貰った数々の愛情を思い出し、
その目線で自分達の姿を見つめ直さねばならないと強く感じました。

私たちはややもすると、家庭崩壊や子どもへの虐待、児童養護施設へ預けるなんてこと、
自分とは無縁の遠い世界のこと、他人事と思いがちだが、これらの親たちも最初は私たちと
何ら変わることない「子どもを愛していた親」だったはずだ。

それが、自らの身に降り掛かってくる様々な出来事に遭遇した時、
遠い世界の話が最も間近にある事を知るものなのかもしれません。
人間は弱い生き物です。完璧なんて人は一人もいやしません。
その視点から私たちは家庭のあり方、家族のあり方を考えていかねばならないと
この研修会で感じました。

「お母さん、俺のこと忘れたんかな?・・・忘れたと思うで・・・」
番組のなかで、施設に預け、一度も訪ねて来ない母のことを語った、
幼い子の言葉は今も耳に残っており、私の胸を締め付けます。

「お母さんを恨んでいるか?」と問う記者にその子は、

「恨んでない!」 ときっぱりと言いきった。

「それはなぜ?」

「…だって、お母さんだから…」と答える子。

この言葉に、子ども達から見た母親への気持ちが全て言い表されています。

この子は、母が自分を捨てたことを知っているのに…

わが子より、自分の幸せを優先した親たち。でも、これは特別な人ではなかったのです。

そのことをしっかり自覚した上、我々、親と呼ばれる者は、これらの子ども達の
言葉に込められた親への思いを胸に刻んでおかねばならないと思うのです。