保津川下りの船頭さん

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お盆特別企画 第二弾! 伝承・二つの「うばがぶち」 どこだ・・・

2011-08-14 20:29:21 | スピリチュアル
保津川下りの舟に乗り込み乗船場を出発して、右岸の堤防沿いの浅瀬を行くと
しばらくすると堤防が分離され、古い「石積の護岸」横の早瀬から広い渕に
でてきます。この深く流れも緩やかなこの淵を「うばがぶち」と呼び、
ここが、昔からこわ~い伝説がある渕なのです。

この淵の右岸側を「姥ヶ渕」、左岸側を「乳母ヶ渕」。
どちらも「うばがぶち」と読みますが、それぞれ違うお話です。

先ず右岸の「姥ヶ渕」
各地方で語られる「姥ヶ火の鬼婆伝説」に似ていますが、
保津川ではもう少しリアルで空恐ろしい話なのであります。

昔この亀岡がまだ丹波国・亀山と呼ばれていた頃、夜中、この渕に
大きさ約一尺(約30センチメートル)の火の玉が現れるの「見た!」
という村人からの目撃証言が多く寄せられたといいます。

夜の保津川、灯りひとつない暗い渕に火の玉が飛び回る。
この光景を想像しただけでも「夜の保津川」を知る私としては、
もう十分怖いと感じますが、正体はどうやらある老女の亡霊だというのです。

古い伝承書『古今百物語評判』によれば、かつて亀山(現・京都府亀岡市)の
近くに住む老女が、子供に奉公先を斡旋するといって、親から金を受け取り、
その子供を保津川に流していたというのです。やがて天罰が下ったのか、
老女は洪水に遭って溺死したといいます。それ以来、保津川には怪火が
現れるようになり、人はこれをその老婆の霊で、姥ヶ火と呼び恐れたといいます。
そして、その姥ヶ火が人の肩をかすめて飛び去ると、その人は3年以内に
死んでしまったというから、なんとも怖い話ではありませんか?

さて、左岸側の「乳母ヶ渕」です。
こちらは、丹波亀山城藩主の青山某というお殿様の嫡男の乳母をされていた女性が、
その若君を川で遊ばせていたところ、間違って溺れさせてしまい、命を落とすと
いう事故が起こりました。
その乳母は若君を死なせてしまった責任を感じ、この渕で投身したといいます。
この悲話は亀山の村々に伝承されいつしか「乳母ヶ渕」と呼ばれる様になった
のです。

この渕で目撃される火の玉は、鬼婆の霊だけでなく、この悲劇の乳母の
無念の灯火でもあったのかもしれませんね。

そして近年、この渕である事件が・・・これはちょっと言えませんが、
それはとても悲惨で恐ろしい出来事でした。

怖い伝説が伝承されるミステリースポット「うばがぶち」
さて、お越し下さる皆様、その渕はどこなのか?おわかりになるでしょうか・・・

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