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保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

毎日放送「映像’07」偽ブランド米を追え!

2007-11-18 01:12:06 | 船頭の目・・・雑感・雑記
明日18日(日曜日)の深夜24時30分から
浜省の会副会長で友人の米田記者(MBS毎日放送)
が制作したドキュメンタリー番組
「映像’07『追跡!偽ブランド米』」
が放送されます。

最近何かと世間を騒がしている食品偽装問題!
その魁となったのが「コシヒカリ100%」を謳いながら
実は中国米をブレンドしていた「日本ライス」の米偽ブランド表示。

この問題を報道番組「VOICE」の記者時代から追及して
きた米田記者が取材から編集までを手掛けた渾身のレポートです!

米田記者の報道に端を発し、逮捕者まで出た「日本ライス」の
産地偽装事件をはじめ食品偽装の手口や偽装する側の本音に
まで迫る徹底取材で、終わりのない偽装社会の実態を暴きます。

米田記者は私はっちんが最も信頼するジャーナリストで
粘り強い地道な取材と的確な分析力で今までタブーと
された不正や腐敗を鋭く追及し暴いてきました。

深夜という時間帯ではありますが、彼の渾身のドキュメント
作品。是非ごらんになって下されば嬉しく思います。

*毎日放送「映像'07」‘追跡、偽ブランド米’
 11月18日(日)深夜24時30分ー25時30分まで。
 関西ローカル限定の番組です。

二つの衝撃!桜井よしこさんの講演会。

2007-10-22 23:20:20 | 船頭の目・・・雑感・雑記
一昨日、京都ホテルオークラで開催されたジャーナリスト
桜井よしこさん「ニッポンの進む道」の講演会を聴講
してきました。

柔和で上品な語り口から、問題の核心部を
鋭く付く評論と解説で定評のある桜井さん。
ジャーナリスト独自の行動力と豊富な情報網から
分析される自説には他の追随を許さない説得力を持つ
日本マスコミ界には珍しい、国家戦略的正論を述べる
論客で、私的に今一番話を聞いてみたい方。

この講演会で私は二つの大きな衝撃!を受けました。

一つは桜井さんのお美しさです!
司会の方の紹介でにこやかに微笑みながら会場に
入って来られた桜井さん。
一気に会場が華やいだ雰囲気に変わります。
約600人は入場しているであろう聴講者の全ての方向
をお向きになり、深くお辞儀をされる礼儀正しさにも
気品に満ちており吸い込まれそうなステキな魅力を感じました。
とても知らされている年齢には見えない美しさ。見事でした。

といっても女優さんと会う会ではありません。
本旨は桜井さんの述べられる日本国の将来像と
提言をお伺いすること。

二つ目の衝撃こそ、本講演会で受けた
最も大きなショックでした。

北朝鮮の核問題をめぐる6ヶ国協議の進捗内容を
分析して導き出された日本の今の位置付け。
そしてアメリカ・中国・ロシアを中心に再構築される
アジアにおける新たな覇権的枠組みについて、
蚊帳の外にはじき出される我が日本の立場の深刻さ。
微笑外交の裏で、20年来の中国ロビーである曲者
マイケル・ホンダ議員を使い、アメリカ議会やアメリカ
世論の人権主義に訴え‘日本悪’のイメージ工作を築くなど
日米間を揺さぶり、日本の支配下計画を進める中国。
石油や天然ガス資源を武器に巨額経済成長を成し遂げ
軍事大国として再び超大国復活を目指す元KGB出身の
独裁者プーチン率いるロシア。
アメリカとの外交ルートを水面下で構築し、中国や日本抜き
でわが身と国家体制の危機を乗り越えた切れ者金正日の北朝鮮
など・・・我が国を取り巻く国際状況は予断を許さない
事態にあるというリアルな現実をお話をされました。

一体わが国の将来にはどのような展開が待っているのか?
子供達の未来は?
私の様な小市民でも大きなショックを受ける内容でした。

桜井さんのジャーナリスト独特の広いネットワークから収集
された緻密なデーターに裏付けされる、リアルタイムな
国際政治の舞台裏。その分析結果を柔和な口調でやさしく
丁寧に、それでいて具体的に解説される講演術も見事です!

実は私、学生の頃から講演会オタクを自認するほど
各分野の専門家の講演会をたくさん聴いてまいりましたが、
今回はその中でも真剣にこの問題と向き合い、真の平和を
守る為に‘学び、考えたい’と思える数少ない講演会で
あったと感じています。

桜井さんは講演の最後に「戦後体制から脱却」と日本人自身
が勇気を持ち本当の歴史に学び、真実を国際社会へ理性的
かつ敢然と主張する必要性と「自らの国は自分で守る」
という勇気を示し、実行に移したとき、初めて諸国と
対等の立場に立て、国家の安全国益が守れると主張
されます。

ほんの少しですが、記者時代の遠い記憶の奥に
仕舞っていた、国を憂うという懐かしい感情が甦る・・・
そんな講演会でした。

環境問題のウソ、ホント???

2007-09-27 00:02:47 | 船頭の目・・・雑感・雑記
最近、環境問題の知識を学ぶ為に読んだ本です。

それまで、信じて疑っていなかったことが、
実は真っ赤なウソ!だという論を展開している
本たちです。

たとえばペットボトルなどリサイクルが地球資源を
無駄使いし、環境を汚染するもの!
分別収集運動でゴミの捨て場が枯渇する!などなど・・・

おりしも今、国連で地球温暖化対策を協議するハイレベル
会合が開かれ、京都議定書に続く国際合意に向けた課題を
話し合っています。

地球環境に本当に必要な対策は何なのか??

環境問題って、私の様な小市民には本当に難しい~

昭和最後の生き証人、逝く!

2007-09-05 00:09:59 | 船頭の目・・・雑感・雑記
激動の昭和時代の生き証人、瀬島龍三氏が今日、逝去された。

学生時代、激動の昭和史を研究していた私にとって
氏の名前は強烈なイメージで、今も脳裡に焼きついている。

大日本帝国時、国家最高のエリート集団が集まる
旧陸軍大学校を首席の成績で卒業、その後、太平洋戦争開戦時
の大本営作戦参謀としてその中心に身を置き幾多の作戦を立案、
敗戦前の関東軍参謀として満州に赴任、その後旧ソ連の捕虜と
なり極限を極めたシベリアで抑留生活を送るなど、まさに
激動の昭和史の中心を歩いてきた人物だ。
シベリア抑留帰還後は伊藤忠商事に入社し、旧軍閥など
旧日本支配層の人脈を駆使し、繊維商社に過ぎなかった
伊藤忠商事を日本有数の総合商社にまで成長させ、
ビジネスマンとして頭角をあらわす。
ここでも終戦後の高度成長期、経済大国日本の中心に身を置く。

また、中曾根康弘元首相のブレーンとして「メザシの土光敏夫」
率いる臨調行政調査委員を務め、国鉄や電電公社の民営化に
辣腕を振るい戦後政治の世界でも中心的役割を果たした。

これの経歴を見るだけでも、氏が戦前、戦中、戦後の日本、
否私達個人の人生に大きな影響を与えた人物であることは
容易に察することが出来るだろう。

ちょうど中曽根臨調時代に学生だった私は、氏に興味を持った。
特に悲惨な結果に終わったあの太平洋戦争開戦、またその後の
作戦計画や終戦後旧ソ連の証人として氏がどういった役割し、
何をしたのか?という事実に強く興味を持った。
詳細はここでは書ききれないので触れずにおくが、
氏は生涯その真相には一切語らず、今日冥府に去っていった。

人間は完璧な存在ではない。生存の為には弱い面も見せる。
だから時に取り返しのつかない失敗をやらかすものだ。
その失敗の責任の所在も立場次第で解釈も異なるだろう。
しかし、失敗の原因を明確にし問題点を分析することは、
二度と同じ失敗を繰り返さない為に最も重要な事だ。
氏は氏自身しか知り得ない貴重な体験を証言する必要があった
と今でも私は思っている。それが氏が後年よく口にした
「愛国心」に適う生き方ではないかと思うのだ。
氏は後年、日本の戦後教育の問題点を鋭い視点で指摘してきた。
しかし、氏が本当に日本の将来を憂うのであるなら、
先ず語らなければならなかったことは、
日本の将来ではなく‘過去’ではなかっただろうか?

氏の死とともに、未来の日本に必要である高度な情報は
永遠に語られないまま、昭和史の闇の中へ消えていって
しまったことは確かなようだ。

大型連休?そうだ!京都へ行こう!

2007-06-28 23:36:15 | 船頭の目・・・雑感・雑記
先日から降り続いた雨の影響で、河川の水位が
上昇し運休を余儀なくされた保津川下り。

毎年この梅雨時期にはよくあることと諦めてはいるものの、
私達船頭にとっては思わぬ大型連休となりました。

船頭は基本的に運休となれば、その日は組合事務所に
出勤する義務がないので、一切フリータイムになります。
とはいえ、前もって分かっている様な連休ではない為、
海外旅行や国内旅行&レジャーとしゃれ込めないところが
辛いところです。

「明日は水位が下がるかな?」「今日は下がって運航できるかな?」
とその日の川の状況を確認してからの休日です。
1日、2日はいいのですが、今回の様に4日以上休日が続くと
さすがに時間の費やし方に困ったりするものです。

本屋へ行って立ち読みをするか、映画館に行って話題作を観るか、
はたまたレンタルショップへ行ってDVDを借りてくるか、など
様々な予定を考えますが、どれも別に終日休日でなくてもできる
ことばかり、折角の大型連休の過ごし方としてはなんとも時間が
勿体なく感じることばかり。

そんな時、以前遠方に住むある人から
「京都に住まれていると、いい所ばかりで休日でも退屈しないでしょう」
とような話をされたことがなぜか急に頭に甦ってきたのです。

「そうだ、私は毎日日本はもとより世界から観光旅行へ
お越しなる国内有数の観光地の京都に暮らしているだ~」

自分自身が京都の観光業に携わっていながら、なんとも
おかしな話ですが、日々携わっているがゆえに、あまりにも身近で
日常化しすぎて‘京都’という観光地を、自分が休日に旅行する
という感覚をすっかり忘れていたようです。
遠方の方なら、長い時間と費用をかけ、何度も訪れなくては
廻れない京都の各名所・旧跡を私なら日帰りで何箇所も
廻れるという好条件、これは恵まれすぎです。

京都以外の方の話を思い出すことで改めて気付かされた
私はっちん。
「そうだ!京都へ観光しに行こう!」とどこかで聞いた
様なキャッチフレーズを掲げ、この大型連休を京都観光
に利用することにしたのです。

今まで行ったことのなかった京都。
子供の頃に訪れたことがある懐かしい京都。
そして、トレンディーで美味しい今話題の京都。

もちろん、同じ京都の観光業者として目線を忘れる
ことなく名所各所を拝見したのは言うまでもないこと。
いろんな京都を楽しみ、京都いう‘まち’の魅力を
再発見し、また大いに刺激を受ける有意義な
‘旅’をすることができたと思っています。


これら休日に訪れた「私の京都・旅」は
このブログの「京都を歩く」のコーナで
随時紹介していきたいと思います。

保津川下りの仕事に誇りを!感動の投稿。

2007-06-05 01:40:04 | 船頭の目・・・雑感・雑記
少し前の話になるが、今年4月の朝日新聞に
ある読者の投稿が載っていた。
その文の内容に、私は強い感動と
我が仕事への誇りを覚えたのだ。

その投稿文には「保津川下り」という題名がつけてあり、
保津川下りをされたある女性の体験談が書かれてあった。

その女性は2003年のゴールデンウィークに家族5人で
保津川に来られた。その中に中学3年生になる娘さんの
姿もあった。
その娘さんは何らかの事情で不登校となり、そんな娘さんの
「気分転換」も兼ねた家族旅行だった。旅行の提案は夫だった。

5月の眩しい日差しの中、船は険しい山々が切り立ち、激しい
流れが岩を噛む保津峡へと入っていった。

少女は一番前の席を勧められた。櫂を引く船頭と対面になる席だ。

向かいで櫂を引く船頭は何気に少女に声を掛けた。
「何をする事が好きや~」と。
少女はその問いに「本を読む事」と答えたという。
するとこの船頭、なにを思ったかこの様な言葉返した。

「学校で勉強するだけが全てではない!人間は一生勉強が必要」と。

その少女は今年の春、自らの体験を土台に、不登校の子供たちを
サポートする仕事に就く為、大学に進学したとあった。
当時、不登校をしていた少女が、この船頭の言葉をどの様に
受け取ったかは、母親が書いた最後の文中を読めば容易に察する事ができる。

「これからの大学4年間、あの船頭さんから教えられた様な
人生の道しるべとなる言葉に出会った時は、しっかり心に
刻んでいって欲しいと願っている」と締めくくってあった。

この投稿文を読み終えた時、私の心に激しい感動が
込み上げ、しばらく言葉を失った。
たった2時間弱だ!
私達の仕事は殆どが初対面の人と、僅か2時間弱という
短い時間を共有するだけの出会い。
その僅かな邂逅が、その人の人生を変える様な出会となるなんて!
強い感動とともに、私たちが発する言葉の大切さを痛感する。

保津川の雄大な自然は、人の心を和ませ、癒してくれる。
そんな自然な中で生きる船頭が放った、たった一言が
不登校の少女の心にすんなり納まり頑な心の扉を開かせた!
この時の少女の気持ち、私にもよくわかるのだ。何故なら
私自身が船頭になった時、先輩から放たれた言葉だったからだ。
今ではその言葉の意味がよく理解できるようになった。

保津川下りという船の狭い空間の中。たった2時間の船旅。
おそらく初対面で、2時間後には二度と会わないであろう人達
との出会いを、私達船頭は年中繰り返す。
そして保津川に遊びに来られる人達はみな、日常、自分の人生と
戦い、多くのこと、ものを背負いながら、この保津川にひと時の
非日常の癒しを求めてやって来られるのだろう。

時には気持ちを和ませたり、時には心を癒したり、また
ちょっぴり幸せな気分になってもらうことが出来る仕事
が船頭だ。まさに手渡しのサービス。

この投稿文を何度も読み返し、私は仕事への誇りとともに人の
人生観も変えることがあると知り、あらためてこの仕事の
責任と自覚を強く感じるのだ。

保津峡の散りゆく桜を眺めながら・・・

2007-04-23 01:34:35 | 船頭の目・・・雑感・雑記
先週まで咲き誇っていた保津峡の桜もいよいよ、
その散る時を迎え、緑色した葉桜にその姿を変える。

桜ほど私の心を揺さぶる花も珍しい。
可憐にして優美、咲き誇る時の逞しさと散る時の儚さ、
その存在自体が自らの人生をも感じさせる不思議な花だ。

深い渓谷の山々の中で圧倒的な存在感を主張していた
保津峡の桜。
訪れる人全ての視線を浴び魅了していたこの桜の花が、
時折強く吹く風に煽られ、散り舞っていく様には
言い知れぬいのちの無常さを感じずにはいられない。

形あるものは必ず滅するのが自然の摂理。
この世に生を受けた全てのものが、
あがなうことの出来ない絶対的な運命だ。

それはまた自然の一部である自分自身も例外ではないことを知る。

今、散りゆく桜の花びらの様に、我が肉体にも
必ず終焉は訪れ潰えていく。
華やかに咲き誇り、そして散りゆく花のいのちの
サイクルの中に、時間の流れにともなう変化の無常さと
畏怖の念を実感する。

自然の中で仕事をすることで培われた感受性とでも
いうのだろうか?理屈ではなくそう感じるのだ。
そしてその無常と畏怖の儚さの中に言い知れぬ
‘いのち’へのいとおしさも感じることができる。

花も人も限りある時間のなかで生きている。
限りあるからこそ、一瞬一瞬を精一杯生き‘いのち’の光
を輝かそうとする。花が優美に咲き誇るように。
今、この時を生きている、実感を味わいたい。
そしてその命の輝きは静かにその光輝きを落としていき、
新たな‘生’のために散りゆく。

そしてまた、春が来ると新たないのちが再生する。
そこには死への絶望感はなく、非連続に連続する
‘いのち’の真実がある。

万物は生滅変換するという無常感の中に‘いのち’
真実を悟り、いとおしさを実感できるれる環境に
いることに幸せを感じずにはいられない。

今夜、星の指輪を君に・・・

2007-02-14 23:03:40 | 船頭の目・・・雑感・雑記
「なんて星が綺麗なのだろ~」

何気なく見上げた冬の夜空。
空一面を覆う暗闇、冬の透き通った空気の中に
燦々と輝く星座のなんと美しいこと。
その眩さに一瞬息をのむ俺。

「この美しい夜空の星を一緒に見たい!」俺は君の面影を思う。
そして「この眩しい夜空の星を君にプレゼントしよう・・・」と。

♪ 髪をとかして 化粧して 一番好きな服を着て
  子供達 おふくろに預けて出かけよう 今夜  ♪

朝から降り続いた雨もいつしかあがり、夜空には幾つもの星が瞬く。
その下を、肩を寄り添い、いつまでも歩こう。
星の光を受けて、踊ろう 夜が明けるまで・・・

見てごらん、
♪ ほら 誰もが振り返るよ 君のこと
  今も変らず俺 君に恋してる
  ねぇ一番 綺麗な君を知っているから ♪

若い頃に夢見ていた未来なんて もう思い出せない
そっと 時計の針を俺たちが出会った頃に戻そう。

♪ 時には貧しさの中 夢見る心捨てたけど
  君がいなきゃ たとえ 全て手にしても
  うつろで孤独な日々が続くだけさ
  ねぇ一番大事なもの気づいたから  ♪

望みはいろいろ いっぱいあった。
でも、君と一緒に二人の夢をさがそう・・・そう誓ったあの日。
あの日の君の笑顔 美しさ 今も変らず、俺のそばにある。
この夜空に輝く星のように・・・そして俺を照らしている、
俺だけの大事な星。
美しく大切なものはいつもそばにある。見上げればいつも・・・

今日のこの特別な日に・・・・

♪ 贈ろう夜明け前の空に
  輝く星を指輪にして ♪

♪ ほら 誰もが振り返るよ 君のこと
  今も変らず俺 君に恋してる
  ねぇ一番 綺麗な君を知っているから ♪ 

 (歌詞 浜田省吾 星の指輪)

京都の伝統文化が地球を救う。

2007-02-12 23:39:02 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今日、TBS系で放送された「地球新世紀」と
いう番組で、環境破壊が進むこの地球を救うのは
「京都の伝統文化にある」という論が展開されていた。

論説するのは環境問題の第一人者といわれる月尾嘉男教授。

地球環境を破壊する事で満たしてた現代の物質的繁栄。
この文明が限界に来ているといわれる今日、この危機を
解決するヒントがこの京都の伝統文化の中に見ることができる
と言うのだ。

番組では、自然の恵み、感謝を基に「共生の思想」を説く「茶道」
風土に即した住環境で質素倹約な生活習慣を作り出した「京町家」
季節の旬の食材活かし自然の恵みを感じる粗食をススメる「京料理」

の3つのテーマから、環境問題解決のヒントを探った。

地球温暖化防止の為、先進各国の温室効果ガス削減を
義務付けた 国際協定「京都議定書」が発効された
この京都が「地球を救うカギを握っている」といわれる
ことは、喜ばしことだ。

環境問題解決には、ただ闇雲に「危機感」だけを煽るだけでは
なんの意味もない。この直面している事態を正確に先ず知り、
「自分たちの意識改革と行動により改善できる」という希望を
持つ事がなにより大事なことだと思う。
京都の人の暮らしにそのヒントがあるなら、しっかりそれを研究し
過去の暮らしや知恵から学び、地球の為に、いや私達人類の命の為に
活かしていくべきだろう。

大切なのは「自分一人が行動しても何も変らない」という
無力感に負けるのではなく「自分一人の行動から世界が変る」
という確信を持ち、明るく取り組んでいく事だ。
絶望からは何も生まれない。

京都は、危機が叫ばれる地球環境問題解決のカギを握る街として
世界からこれほどまでに注目されている。

今、京都では伝統的景観保全を図る為の高さとデザインへの
規制策が問題になっている。立場によっては‘不都合’だった
としても、京都はその伝統文化、生活空間が地球の危機を救う
とまでいわれ、人類から期待されている街だという自覚を、
市民も行政にも持って頂き、地球的視野に立った判断をお願いしたい。

信じるということ・・・

2007-02-10 01:51:16 | 船頭の目・・・雑感・雑記
人は何かを‘信じる’生き物だ。

人によってはそれが「神仏」や国家、恋人や家族の愛で
あったり、師の教えや友の友情だったりする。

人は意識しようとしまいと、実はこれら
‘不確か’なものを‘信じて’生きているのだ。

しかし、人は往々にその‘信じる’という行為の主体が
自分自身であるということを忘れていることがよくある。
信じるということは、その信ずるに値するものを、自らが
勝手に信じているだけのことで、自分に対して客観的に
存在するものへの一方的な期待感である場合が多いのだ。

このことに気が付いていないから、人は信じていたものに
裏切られると、怒り、恨み、苦しみ、悲しい気持ちになる。
自分が勝手に自分の責任において‘信じた’だけのことなのに。

よく人は「信頼」という言葉を使う。これも同じだ。
自分とは相対的な相手(他者)に一方的に期待し、それが
自分の思い通り、期待通りにならないと「信頼を裏切られた」
簡単に言ってしまう。
つまり、信じるという行為の主体を履き違え、他者の心情に
全面的な主体を置いてしまい、自分の全く都合のいい勝手な
期待と異なる結果になると、その責任を全面的に他者に押し付ける。

以前、私もこれと同じ感情を抱いた経験がある。
激しい怒りと失望のあとに、絶望的な疎外感と孤独感が
私の心を深く覆った。

その時‘師’の言葉が私を救った。
「自分と他者は孤立して個別に存在するものではなく、
一切は自己同一し、他者の中に自分を観ろ」

師は信頼などは、相手に一切の責任を押し付ける無責任な感傷的、
幻想的な期待感で、その思考には自己の責任が全くなく、
自己を観ることも全く欠けていると言う事を言いたかったのだと
思った。

信じることは他者の責任においてではなく、自分の責任において
生ずるという事実を教えられた私はそれまでの自分の身勝手な
考え方を大いに恥じた。

自分の責任において勝手に他者を‘信ずる’。
それは自分も含めて人間は必ず向上しようと欲する生き物だと
いう絶対次元での確信に基ずく‘信頼’なのかもしれない。

‘信じる’という不確かものを絶対の確信へと感じられる、
その日が来るまで私の人生修行は果てしなく続くのだ。