諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

赤い鳥小鳥 木の実は秋色

2009-10-12 19:04:24 | 日記・エッセイ・コラム

  窓前は、いよいよ秋らしくなってまいりました。【 うずら鳴く 古りにし郷の 秋萩を 思う人どち 相見つるかも 】〔万葉/巻8、1358) 朝まだきのなか、堤下の耕作を放棄した畑の草叢から、鶉の甲高い声が、響いてきます。

 赤い鳥  小鳥     /  なぜなぜ  赤い  /     赤い実を食べた~♪  北原 白秋 (大正7・10「赤い鳥」)

  ■ うめもどき 落霜紅 梅擬き 梅嫌

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  ■  ピラカンサス  ギリシャ語で、「火の棘」の意

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  漢方の世界には、『 純陽子 』 『 赤陽子 』 『 火把果(ひはっか) 』として、登場しておるようであります。この鮮やかな赤い実には、毒生があるようで、それを【虫下し】の妙薬だということです。

  白い鳥 小鳥  /  なぜなぜ 白い  /  白い実を 食べた~♪

  ■ イシミカワ 石見川 石実皮 デビルズ・テイル〔悪魔の尻尾)

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  白い実は、見つかりませんでした。寺の裏山の藪にからまっていった【イシミカワ】の若い薄緑の実を、その代わりといたします。実は、大切そうに包葉に抱かれております。

  青い鳥 小鳥  /  なぜなぜ 青い  /  青い実を 食べた~♪

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  色ずいた【イシミカワ】の実です。じつのところ、これを、【ままこのしりぬぐい】〔継子の尻拭)だとずっと思っておりました。結構、残酷なネーミングでありますので、興味があたからです。ドメスティック・バイオレンスなんて、舌をかみそうな横文字でありますが、家庭内暴力は、今始まったばかりではありません。【イシミカワ】も【ママコノシリヌグイ】と同じく、蔓状の長く伸びた茎は、逆刺に被われております。想像しただけでも、痛そうです。

  ■ ムラサキシキブ 

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  うす紫色の実は、どことなく品があります。紫式部と言われる由縁です。 

  黒い鳥 小鳥     /     なぜなぜ 黒い  /  黒い実を 食べた~♪

  ■ ヒオウギ (カラスオオギ)

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  葉の形が、檜扇に似ていることから、この名が付けられたようです。花は、濃いオレンジ色ですが、実と申しましょうか、種子は、ご覧の通り真っ黒です。

  白秋先生は、もちろん、「黒い鳥  小鳥~♪」なんて作詞はしておりません。