窓前は、いよいよ秋らしくなってまいりました。【 うずら鳴く 古りにし郷の 秋萩を 思う人どち 相見つるかも 】〔万葉/巻8、1358) 朝まだきのなか、堤下の耕作を放棄した畑の草叢から、鶉の甲高い声が、響いてきます。
赤い鳥 小鳥 / なぜなぜ 赤い / 赤い実を食べた~♪ 北原 白秋 (大正7・10「赤い鳥」)
■ うめもどき 落霜紅 梅擬き 梅嫌
■ ピラカンサス ギリシャ語で、「火の棘」の意
漢方の世界には、『 純陽子 』 『 赤陽子 』 『 火把果(ひはっか) 』として、登場しておるようであります。この鮮やかな赤い実には、毒生があるようで、それを【虫下し】の妙薬だということです。
白い鳥 小鳥 / なぜなぜ 白い / 白い実を 食べた~♪
■ イシミカワ 石見川 石実皮 デビルズ・テイル〔悪魔の尻尾)
白い実は、見つかりませんでした。寺の裏山の藪にからまっていった【イシミカワ】の若い薄緑の実を、その代わりといたします。実は、大切そうに包葉に抱かれております。
青い鳥 小鳥 / なぜなぜ 青い / 青い実を 食べた~♪
色ずいた【イシミカワ】の実です。じつのところ、これを、【ままこのしりぬぐい】〔継子の尻拭)だとずっと思っておりました。結構、残酷なネーミングでありますので、興味があたからです。ドメスティック・バイオレンスなんて、舌をかみそうな横文字でありますが、家庭内暴力は、今始まったばかりではありません。【イシミカワ】も【ママコノシリヌグイ】と同じく、蔓状の長く伸びた茎は、逆刺に被われております。想像しただけでも、痛そうです。
■ ムラサキシキブ
うす紫色の実は、どことなく品があります。紫式部と言われる由縁です。
黒い鳥 小鳥 / なぜなぜ 黒い / 黒い実を 食べた~♪
■ ヒオウギ (カラスオオギ)
葉の形が、檜扇に似ていることから、この名が付けられたようです。花は、濃いオレンジ色ですが、実と申しましょうか、種子は、ご覧の通り真っ黒です。
白秋先生は、もちろん、「黒い鳥 小鳥~♪」なんて作詞はしておりません。