福岡県下1、2位の高濃度ラドン温泉風呂での放射線量0.53マイクロシーベルト/時
今日もテレビでBqベクレルの話が出ていた。これは原子核が崩壊するときに出る放射線量を示す単位であり、大切なのは生体に与える生体被爆量(マイクロシーベルト)なのです。ベクレルをマイクロシーベルトに換算するための係数のことを線量換算係数という。この換算係数から計算するとヨード131の場合は1Bq(ベクレル)=2.2かける10の二乗となる。ストロンチュウムやプルトニュウムのように毒性が強いほど1Bqのシーベルトは大きくなるのである。
さてラドン温泉もベクレルは高い。写真の風呂は64(ME)マッヘである。1マッヘは13.3ベクレルだから、この温泉水には851.2ベクレル/Lの放射能があることになる。ヨードでいう100~200ベクレルを軽く超えている。しかしラドンの半減期は3.8日であり、希ガスなので吸収されてもすぐに呼気となって身体から出ていく。換算係数からラドン1Bqは0.0035マイクロシーベルト(吸入の場合は0.0065マイクロシーベルト)といわれているので(?)、この温泉水1リットル飲んで2.98マイクロシーベルトの被爆線量を受ける。但しホルミシス効果を追求する人にとってはこれを被爆線量といわず実効線量と表現する。高濃度の新鮮ラドン水を毎日1リットル飲んでも約1ミリシーベルトくらいの年間放射線量となる。これは胸部CT検査の約7分の1である。しかし、現実的には一日飲む量はせいぜい200cc位だから年間200マイクロシーベルトとなる。しかもラドンの放射線は紙も通さないが、X線やプルトニュウムによる中性子線は透過力が強く遺伝子に傷をつける事が多い。
放射線測定器インスペクターで測ると風呂では1時間で0.53マイクロシーベルト浴びますと出ている。毎日高濃度ラドン温泉にはいるとすると、年間約200マイクロシーベルトの放射線量を浴びることになる。温泉地では大体風呂に30分入り飲水は200cc位なので。1年間湯治しても年間浴びる放射線は300マイクロシーベルトとなりこれはX線でいう放射被爆の胃透視の半分である。あるいはアメリカ往復で浴びる放射線量である。
このように放射線にはアルファ線、ガンマー線、β線、X線、中性子線などがあり、身体に与える作用が全然違う。また放射性同位元素も沢山あり半減期や出す線によりそれぞれ毒性に差がある。気になるのはテレビでまだI131とセシウムのことしか出てこない。他の同位元素は出ていないのか。私が使っているこのインスペクター測定器はアルファ、ガンマー、ベーターしかはからない。全てをマイクロシーベルトに換算して出している。しかし0.53マイクロシーベルトは全部ラドンのアルファ線である。
このようにテレビで言っているベクレルは測定器の能力の関係で全ての放射線量をI131に換算しているのではないかという心配がある。それは強い農薬を使っている中国野菜を、日本の毒性の弱い農薬の基準で調べているのに似ているような気もする。実態を表すにはやや正確さに欠ける危険もあるかも知れない。この所は私も素人なので分かりません。被害妄想か分かりません。