山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

年を越した挑戦状

2021年01月05日 | 日記とレシピ
 山形(特に内陸南部)では、お節料理に『鯉のうま煮』を食べる習慣がある。


これです

 その昔、名君、上杉鷹山が冬場のタンパク質不足を補うために飼育を奨励したのが始まりと言われる。
 甘塩っぱく煮込んだこの料理、内陸人(少なくともマタギ家)にとっては、無くてはならない正月料理なのだ。
 これに対して、お隣の宮城県で礼賛されているのが『ハゼ』と『ナメタ』なんだそうだ(詳しい解説はパス)。そのありがたい習慣の流れで送られてきたのが、今回の『石巻からの挑戦状』ナメタガレイなのです。


このお方です

「お正月に食べましょう。」と思って、切り身にして冷凍しておいた。
 しかし、いざ正月になってしまうと『うま煮』と並べるのは無理だと言うことがわかり、手を出さなかった。・・・とは言っても、いつまでも冷凍庫に埋もらせていたのでは、お正月の縁起物として贈ってくれた叔母様達の気持ちに申し訳が立たない。『うま煮』と競合しない食べ方を考えてみましょう。

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪カレイの甘酢あんかけ≫

 『ナメタ』と言えば、煮付けが王道なのだ。しかし、それだと『うま煮』と真っ向から対立してしまう。だったら焼く?いやいや、揚げましょう。飽食状態の胃袋が、「「和」は、なるべく避けよ。」と言っている。
 で、味付けなんだけど、「おろし煮」か「甘酢餡」か「その他」の3択でアンケートをとったところ「甘酢餡」に落ち着いたのです。ということで、行ってみましょう。

 下ごしらえ・調理の部
 ・冷凍しておいた切り身は袋ごとぬるま湯に入れて約20分


 ※ここに重しを乗せます 
 ・ひっついていた身が分けられたら、軽く洗って水気を拭き取ります
 ・火の通りを考えて飾り包丁を入れます


こんな感じ(で良かったのかなあ?)
 ・軽くひと塩して、数分後にもう一度水分を拭きます
 ・片栗粉をまぶします
 甘酢あんをつくります
 ・ショウガ一かけをみじん切り
 ・タマネギ3/4個をくし切り
 ・鍋に油を敷き火を通していきます


香りが立って透明感が出てきたらOK

 ・だし汁1/2カップと、酒醤油各大さじ1、砂糖と酢各大さじ3にトマトケチャップ大さじ4を加えて煮込みます


煮込んでるところ

 ・一旦火を止める。水溶き片栗粉とともに待機します
 ・カレイを二度揚げします(160℃で暫く + 200℃で1分以内)
 ・二度揚げのタイミングに合わせて甘酢あんに水溶き片栗粉を加えて沸騰させます
 ・深めの皿にカレイを置き甘酢あんをかけて出来上がり


 ※揚げたてに甘酢あんがかかればベストだと思うんだけど、簡単じゃないですね


 本日は、カレイの甘酢あんかけをメインにして、お節の残りもチラホラ。

 年を越してしまった『石巻からの挑戦状』。何とか満足のいく料理にすることが出来たかも。
 山形と宮城のお節、美味しく戴けてホッとしました。

 石巻の叔父様叔母様、今年もよろしくお願いいたします。