山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

出逢いの喜びを求めて

2020年06月02日 | 山菜採り
 山菜採りに出掛ける目的は?と問われれば、「美味しい料理を食べたいから」とか「山の中の新鮮な空気や景色を味わいたいから」みたいに、いろいろな理由が浮かんでくる。
 確かに、これも自分の願いだ。でもね・・・
 先日出掛けたばかりのワラビ採り場が気になって仕方がない。このところの気温の上昇を考えると、あの時腰をかがめていたワラビたちは、一気に背筋を伸ばしているはずだ。マタギたちを待っているであろうワラビの姿が頭に浮かんできて消えない。
 前回同行したA氏に連絡を入れると、氏も同じ思いだったようだ。早速、出かけることに決定。
 ワラビ採りの場合、普通は同じ場所への来訪は1週間の間をあけるのだが、今回は理性よりも「行きたい、採りたい」という欲求が完全に勝ってしまった。
 早朝、車止めから身支度を調えて山道に分け入る。

この地のガザキも咲き始めましたね

 前回から3日しか経っていないのだが、季節が進んだ感じ。ワクワクしながら目的の採り場へ。
 第一の採り場は、あんまり出てません。3日目だから仕方がないよな。
 でも、期待と気力は衰えません。第二の採り場に向かって、更に奥地へと歩を進める。
「この辺から出ていると思うんだよ。」
この辺の地勢を熟知しているA氏の言葉にしたがって藪の中へ。
 おおっ!

ワラビは密集OKよ!


 太さ、柔らかさ、そして、頃合いと、三拍子揃っている上に、この密度。感動です!

されど、人は分散しましょう


 正直な所、ここだけで満足。一応、第三の採り場にも向かうけれど、もう、心の中は充足感に満ちあふれています。

とりあえず、本日の収穫物です
 

 そうか、これを味わいたかったんだ!「料理の楽しみ」も魅力。「自然との触れ合い」も魅力。だけど、自分は、この「山の幸との出逢い」という一瞬の喜びを味わいたくて、大汗をかきながらここまでやってきたんだ。
 そんな自分の本音に気付かされた山業になりました。

 ああ~、楽しかった!